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Kosuke Imai
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留学中の研究を応用物理学会で発表したポスター
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1.
PFPA-NHSを用いたエピタキシャルグラフェン/ポリアニリン構造ナノコンポジットの作製 Functionalized Nanocomposite of
Epitaxial Graphene/Polyaniline Structure via PFPA-NHS 福井大院工, ○今井宏友, 橋本明弘 Graduate School of Electrical & Electronics Engineering, University of Fukui, ○Kosuke Imai, Akihiro Hashimoto グラフェン/PFPA-NHS構造及び、グラフェン/ポリアニリン(PANI)構造の作製過程。 実験結果及び考察 本実験の解析は、ラマン散乱分光法及び、ランベルトベール法を用いて行った。解析方法 まとめ ?PFPA-NHSを用いたグラフェン/PANI構造ナノコンポジットの作製は可能である。 ?本サンプルの静電容量は、現在報告されている静電容量の最高値の ? ? である。従って、紫外線照射時間の最適化を行うなど、結合するPANIの量を増加させれば、 さらなる高容量を見込める。 背景 改善提案 グラフェン PFPA-NHS ランベルト?ベール法を用いて、サンプルに結合するPANIの量を解析した。 Abs=εC? (Abs:吸光度=0.1(波長:400[nm] ε:モル吸光係数 3.0×104 [cm2/g](波長:400[nm]) ?:光路長1[cm]) PANIの結合量の解析 ?酸化グラフェンのカルボキシル基の 機能を、PFPA-NHSに代用させること で、ポリアニリンを結合させる。 ?静電容量の高容量化が見込める。 ?還元過程を経ず、グラフェン上に生じる 欠陥を制御することが可能になる。 ?グラフェンとポリアニリンがPFPA-NHSを用いて互いに化学結合を有するかの検証。 ?目標のサンプルが、442[F/g]に対して、どれほどの静電容量が見込めるのかの検証。 目的 ?グラフェン/ポリアニリン(PANI) 構造は、高い静電容量を有することから、 電気二重層キャパシタの電極材として注目されている。 上式から、PANIのモル濃度 C = 1 3 × 10?5 [?/??3 ] [2] であり、PANIの結合量は、グラフェン1gあたり、5.0×1018 個、つまり、4.0×10-2 g ?現在報告されている静電容量の最大値は、酸化グラフェンフレーク/PANI構造が有する、 グラフェンの形成は、直接通電加熱法によるSi昇華法を用いた。 SiC基板に電流を直接流し、1450℃に加熱する ことでSiを昇華させ、グラフェンをSi面に形成した。 形成条件 Ar雰囲気中:2×?? ? [Pa] 加熱温度: 1450 ℃ 実験時間: 1分間 グラフェン上の欠陥の 存在を示すDバンド。 ?しかし、酸化グラフェンフレークは導電性を有しないことから、還元しなければならない。 この還元過程がグラフェン上に欠陥を与え、性能を低下させる。 442[F/g] [1] ?エピタキシャルグラフェンにポリアニリン(PANI)が最密で結合させることができた場合(グラ フェン1格子にPANIが1分子結合)、グラフェン/PANI構造が有する静電容量の理論値は、 グラフェン1g あたり, 4.2×105 [F/g] 酸化グラフェン しかし、グラフェンとPANIは化学結合を有さず、酸化グラフェンが用いられてきた。 PANIの酸化 還元過程 アニリン分子4個を1ユニットとすると、PANI1分子あたり14ユニットを含む。各ユニットが享受を行うプロトンの数は4個である。 考察 改善案 ?PFPA-NHSに直接PANIを結合させるのではなく、アニリン分子を重合させる 「grafted from法」を用いることでPANIの結合数の増加が見込める。 ?紫外線照射時間の最適化を行う。 【参考文献】: [1]:Zhe-Fei Li. Et al. CARBON 71, 257-267(2014) [2]: J. Stejskal, P. Kratochvil, N. Radhakrishnan. Synthetic Metaks 61,225-231(1993) grafted from法 グラフェンは、欠陥の多いサンプルを使用した。 ?PFPA-NHS 20 mgを溶かした有機溶媒(NMP)100mLに、SiC上グラフェンを浸し、暗室内で15分間紫外線を照射することで結合させた。 (暗室で行う理由は、PFPA-NHSが有するジアゾ基(-N3)が、太陽光で分解してしまうため。) ?その後、未反応のPFPA-NHSをNMPで洗浄した。(未反応のPFPA-NHSが、PANIの結合を妨げるのを防ぐため。) ?最後に、PANI(平均分子量5000) 2 mgを溶かした有機溶媒100mLに洗浄したSiC上グラフェンを浸し、12時間撹拌することでグラフェンとPANIの化学結合を試みた。 先ずPFPA-NHSをグラフェンと結合させ、その後、PANIをPFPA-NHSと結合させる「grafted to 法」を用いた。」 つまり、作製したサンプルがグラフェン1gあたりに有する静電容量の理論値は、 1.6×10?19 [C] ×4個×14ユニット×PANIの分子数(5.0×1018 )×2極分≒100 [F/g] 本実験では、約0.02%の領域にPANIが 結合していることが分かった。 わずか0.02%の結合の理由として、PANIが有する六員環とグラフェン格子が、互い にπ-πスタッキング構造をとることで、PFPA-NHSと結合したPANIがグラフェン上を覆い、他の PFPA-NHSとPANIの結合を妨げるものと考える。 理由は…… エッジ部分は、他の物質と化学結合を有しやすい。 従って、PANIの結合量の増加を見込める。 PANI in NMPPFPA-NHS in NMP 1160 cm-1付近には、グラフェンのラマンスペクトル では観測されなかったピークが、グラフェン/PANI 構造のラマンスペクトルで観測された。 ~ ラマン分光装置 ~ 励起光:波長541.5 nmの Arレーザー光。 波長分解能: 0.1 cm-1 特性 各ピークが示す特徴 1350 cm-1 :グラフェン上の欠陥の存在。 1600 cm-1 :炭素の存在。 2700 cm-1 :グラフェン構造の存在。 PANIの存在に由来するものだと考えられる。 従って、グラフェン/PANI構造が得られたと考えられる。