狠狠撸
Submit Search
土壌学勉强会#7
?
0 likes
?
295 views
nozma
Follow
1 of 16
Download now
Download to read offline
More Related Content
土壌学勉强会#7
1.
第7回 土壌学 第10章 土壌肥沃度と作物生産 平成23年12月26日 髙木 俊輔
2.
1 耕地の作物生産力と土壌 <作物生産力が決まる要因> 土壌肥沃度?気温?地形?栽培技術? 栽培する品目など???多数あり 土壌肥沃度が最も重要という訳ではない!
3.
2 土壌肥沃度 「地力」の解釈にはバラつきがあるが、 一般的には「地力」≒「土壌肥沃度」 と考えて良い さらに、この本では 土壌肥沃度=作物生産力決定要因の1つ とする
4.
3 土壌肥沃度維持のための養分補給方法 ☆化学肥料が誕生したのは160年ほど前 に過ぎない →それまでは、様々なものが養分維持に利 用された。 ヨーロッパでは輪作が編み出された。
5.
二圃式農法 三圃式農法 作付 休耕 耕起 越冬作物
夏作物 豆類 休耕 消極的な方法 家畜 ふん尿 ※冬期の飼料不足
6.
穀草式農法 ノーフォーク式農法 (輪栽式農法) 作付 赤クローバ コムギ 休耕 牧草地を作り 飼料を確保?家畜増 飼料用根菜類やマメ科 牧草の導入で飼料生産量↑ コムギ収量も大幅↑ 冬穀 夏穀 夏穀 牧草 牧草 牧草 オオムギ 飼料用 カブ
7.
一方、日本の主要作物?イネでは??? 連作可能なイネでは、輪作は行われない 堆肥?草木灰?し尿など堆きゅう肥が 養分として供給されており、肥沃度は 保たれていた!
8.
堆きゅう肥は永い間土壌肥沃度を支えてき たのは事実だが、施与すれば良いという訳 ではない。 耕地の環境や栽培作物によって、 堆きゅう肥の効果の大小は変わって くる
9.
堆きゅう肥の効果 1 養分の供給源 ?窒素、リン、カリ ?微量要素 ?緩効性肥料 ?植物ホルモン ←増収効果 ←増収効果 ←水田は期待薄 ←栽培歴のある圃場 では不明
10.
2 安定腐植効果 ?土壌の物理性を改善 ?陽イオン保持力アップ ?有害物質の抑制 ?微量要素の溶解 ?緩衝物質 ※効果が期待できるのは腐植が5%くらいまで
11.
3 生物の供給源 堆きゅう肥に含まれる土壌生物や微生物が、 土壌改良を行う 通常の土壌では効果はあまり期待できない 数年かけて施与すれば効果が現れるかも
12.
1843年に化学肥料が誕生してから??? 化学肥料ばかりやると土壌肥沃度が下がるのでは? そもそも堆きゅう肥と化学肥料っ て何か違いがあるの?
13.
<化学肥料しか使わないコムギ畑の実験> 1843年~現在、 化学肥料のみ用いたコムギ栽培が行われている (英?ローザムステッド農業試験場) 115年間の結果 化学肥料区と堆きゅう肥区で、コムギ子実収量に差 は無い! ※ただし、施与量は適切でなければならない
14.
<化学肥料しか使わないと土が死ぬ?> という噂 化学肥料区?堆きゅう肥区で収量に大差なし! 結論 ※ただし、多量に施与すると、塩類集積や急激な 酸性化を促すなど悪影響が発生。 これが「化学肥料は土を殺す」 と思われた原因かも。
15.
一方、日本では??? 畑や水田で堆きゅう肥連用試験が実施された 堆きゅう肥と化学肥料の差は無い また、水田では、堆きゅう肥と化学肥料 (硫安)を併用するとイネの窒素吸収量 が同じなら収量はほぼ同じとなる。
16.
施与量が適切なら、 堆きゅう肥と化学肥料は養分としての 効果に特別な差は無い どちらが優れているかということは無い。 土壌条件や栽培作物に応じて、 両者を組み合わせたり、堆きゅう肥を優先して 使用するなど、柔軟に対応することが大事である
Download