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HAUTE ROUTE ALPS 2014 
イッテキマスタ
ジュネーブからニースまで7日間で910キロ走る 
21400m、20の峠を登り、17800m下る楽しいレース
チャレンジャースペック 
? バイク歴4年 
? 50代、メタボ、登り苦手、平地まあまあ、下り特攻 
? ケイデンス激低、回せない踏むタイプ 
? スバルライン1時間25分ぐらい 
? 乗鞍スカイラン1時間30分ぐらい 
? アイアンマン、バイクパートは最近は6時間弱(含むトランジション)
お成績(^_^;) 
? 総合タイム39時間18分13秒、トップは24時間24分33秒w 
男性、415人参加して319人完走、総合タイムで301位 
女性、31人参加して12人完走、トップは28時間20分14秒 
50歳クラス、女性は7人出場の一人完走35時間8分21秒、 
男性は104人出場の84人ゴール、トップは25時間47分5秒、 
私76位(^_^;) 
峠ごとのタイムが出るのですが、最終日、最後の峠273位を除 
けば、300位台後半をほぼ安定的にキープしてました。 
+プロローグのタイムトライアルは228位でしたが(^_^;) 
タイムありでゴール出来たのは、運に恵まれたに尽きます。 
3日目の距離145キロ、獲得標高4650mのマラソンステージは 
土砂降り、低温、強風の三拍子そろった悪条件、脱落者が続 
出する中Alpes D'huezにたどりつけた 
のと、 
5日目に真っ暗な中スタートに向かって1000m下っている途中 
でパンクを喰らい、残り12キロを替えのタイヤもない途方にく 
れた状態からのスタートに間に合った 
のは奇跡。 
ケツから数えて 
19番目|(^_^)|
ステージ紹介 
+プロローグとして前日に9キロほどのタイムトライアル 
? Stage 1 130km +3100m -2350m ジュネーブ出発 
? Stage 2 130km +3900m -3250m クーシュベル 
? Stage 3 137km +4650m -4100m マラソンステージ、ラルプ?デュエズ 
? Stage 4 15km +1100m -0m 休息日(タイムトライアル) 
? Stage 5 187km +2900m -3000m 距離最長 
? Stage 6 145km +3050m -1800m モン?ヴァントゥ 
? Stage 7 160km +2700m -3300m ニースでパレード
だいたいこんな感じ(镑冲镑;)
忙しい 
? 時間に追われます。レース中はもちろんのこと、レースが終わってからも翌日のレース 
に備えて動かなくてはなりません。 
特に毎日のゴールが遅い選手にとっては大変です。 
毎日レースは、7時か7時半にスタート、制限時間は8時間から10時間ぐらい距離や獲 
得標高によって異なりますので、遅いと17時ごろにもなります。 
レース後に無料のマッサージが受けられるのですが、先着順に予約を取るので、遅く 
ゴールする人は当然取れる予約時間も遅くなり、ブリーフィング時間とダブることになり 
ます。私は3回しか受けられませんでした(T_T) 
マッサージの予約の後は、昼ごはん、そしてシャワー。 
宿が近ければ一旦宿へ。ブリーフィング前にマッサージを受けに行く。 
ブリーフィングの後は宿への移動、これも徒歩圏内であったりバスに乗ったり様々。 
その前後に夕飯やスーパに行って食料品を仕入れたり。 
宿についたら翌日の支度。FBなんてなかなかやっている 
時間がありません。 
朝は5時ぐらいに起きて朝食を取り、次の宿へ行く荷物を預けて、 
ゴールで受け取る荷物を持ってスタート地点へ移動などなど。 
体力の回復には睡眠が非常に大事ですが、なかなか満足に 
睡眠時間が取れないのです。 
マッサージは男女兼用、女性が下着で受けて 
いてタマゲました(^_^;)シャワーは男女別w
エイド 
? レース中のエイドには、スポーツドリンク用の粉、水、コーラ、オレン 
ジ、バナナ、激甘い補給食、ミネラルが入っていそうな補給食、糖分 
の入っている補給食、塩分補給用?のハムなどがあります。 
自分で用意するのは毎朝のスタート時のみ。 
? トップ選手はエイドには寄りません。禁止 
されているようですが、自分のサポー 
ターの車から補給を受けたりしているよう 
です。 
ちなみにエイドと言っても話は通じず、リ 
フレッシュメントポイントが正式名称です。 
(日本以外世界共通)
機材サポート 
? 機材のトラブルはマビックのサポートカーが5台ほど出ていて、パンクやケーブ 
ル切れなど様々なトラブルに対応してくれます。ただし、台数が限られているの 
で、タイミングが悪いと相当期間待たされることもあります。皆さんチューブやエ 
アは持参している人が多かったです。 
今回自転車を盗まれてしまった選手もいましたが、代車も用意されていました。 
私は、5日目のレース前のパンクでチューブラータイヤの交換は危険と言われ、 
スプロケを代ホイールに付け替えて走り、ゴール後に自分のホイールに新しい 
タイヤを履かせてもらいました。(タイヤ代は80ユーロ払いました) 
終始面倒見が良く、フロントのギアが不調でちょくちょく調整お願いしていたこと 
もあり、すっかり仲良しになり、レース中にも何度も車から応援をもらいました。 
次回出る場合には、クリンチャーにすると思います。
トイレ 
? レース中のおしっこは街中のトイレを借りている人もいましたが、基 
本的には道路脇でします。男、女の区別なくするので、一度お尻出し 
ている!と思ったら女性で面食らいましたw
ウエア 
? 日本の夏のイメージで来ると痛い目に遭います。標高の低いところ 
でも朝のスタートの気温は10度台前半、場所によっては一桁です。 
昼間はそれなりに上がりますが、それでも標高の高いところだと15 
度前後、悪天候だと雪が降ることもあるので、寒暖差に耐えられる 
服装の用意が必須です。雨や気温が低い時はエイドでビニールの 
雨合羽が配られましたが、数が十分あるとは限らないので、防水、 
防風対策は必須です。
食事 
? 宿泊先にレストランがある場合、レーサーメニューとかが安めのセッ 
トで用意されていますが、ほとんどの場合パスタです。トライアスロン 
の後肉や牛乳などタンパク質が欲しくなる私には全然受け入れられ 
るものではないので、通常メニューを選ぶとよいと思います。日本か 
ら持っていった水やお湯で還元するタイプのおにぎりやおこわなどは 
おすすめです。街の店でジュースや牛乳、チーズ、ハムなどを買うの 
も良いかもしれません。 
レース終わった後に出るお昼(人によって13時ぐらいから17時ぐら 
いとバラけますが)はパスタとその他おかず。まあ私世代の給食レベ 
ルです。とはいえ終わったら即食べるのが回復には必須のようです。 
タルタルステーキ(生肉) 鴨のロース子羊のステーキ
交通規制?落車 
? 朝のスタート時は全面通行止め、その後ばらけてくると通行止めは 
なくなります。ただし競技者が減速しないで済むように交差点やサー 
クルでは他の車を止めます。同じ方向に走っている車は障害になら 
ない限りそのまま走らせます。下り坂で曲がりきれないとかしない限 
り怖い思いはしないで済むと思います。 
集団走行時の落車はそれなりに発生しているようです。またヘアピ 
ンカーブを曲がりきれずに岩に激突した人も見かけました。 
レースといえども公道なので、注意が必要です。 
最終日に見かけた救急車に搬送される人
計測 
? 基本的には安全に走れるところ以外除外しています。ただし日本のように下りはすべて除外さ 
れているわけではなく、スタート地点近くの交通量の多い街中、見通しが聞かなかったり、路面 
状態が悪い下り坂に限定されています。 
この除外されている区間で停止して栄養補給やおしっこをしている人も見かけましたが、私のよ 
うに制限時間を気にする必要があるレベルでは、エイドは最小限、下りも計測の有無にかかわ 
らずなる早で走り続ける必要があります。 
制限時間そのものは通常のコンディションであれば、私のレベルでも問題なくたどり着けるので 
すが、雨や強風、低温など気象条件やパンクなど突発的なトラブルによって危うくなることがある 
ので、特に前半はなるべく貯金を作るように努力する必要がありました。 
特定の日に制限時間に間に合わなくても、翌日のレースには参加できます。総合記録がなくな 
るだけです。 
時間切れ収容は、基本的に坂のスタート地点のようです。自転車を10台ぐらい積めるバンが最 
後を走っていてそれに収容されるようです。これとは別に制限時間がきつい日はバスが出るよう 
です。 
今回は3日目のマラソンステージで大量にDNFが発生しました。もちろん獲得標高が多く、斜度も 
きつかったというのもあるのですが、それ以上に寒さと強風によって体力を奪われたためと思わ 
れます。
どのぐらいの実力があれば 
完走できるの? 
? 私のヒルクライム力が最低線と思います。 
(特にキツイ)登りで思いっきり置いて行かれ、下りと平地で巻き返す感じでした。 
この程度の実力でも、完走できました。ただし、連日連戦ですので、通常の走力 
とは別に持久力が要求されると思います。出ている人の多くもアイアンマン等に 
参加している人が多かったです。 
初日、二日目は上位と下位のタイム差はそれほど大きくひらいていないのです 
が、日を追ってタイム差がついてくるのは,疲労耐性の違いによるものかもしれ 
ません。 
スバルライン1時間5分程度で登れる人でも順位的には全体の真ん中より 
ちょっと下になります。(オリンピックのロードで銀メダリストとかも出てます) 
日本では、下りを飛ばす練習ってほとんどできないかと思いますが、路面がウ 
エット状態も含めて練習しておいたほうがよいと思います。もちろん女性とか慎 
重に下る人もいるのですが、速い人はめちゃ速いです。体感的に慣れておく必 
要があろうかと思います。
どのくらいハード? 
? 体力的には4日目のタイムトライアルを除き、毎日ハーフアイアンマ 
ン全部からアイアンマンのランなしぐらいをやっているぐらいか。 
毎朝とても脚が重いのですが、1時間ぐらい走っていると、脚に溜 
まっていた乳酸がエネルギーに変わってくるのか、動くようになって 
きます。 
レース終わったらすぐに酷い味ですがSAVASのホエイペプチド、 
MUSASHIのリカバリーを摂取したのと睡眠を8時間ぐらいとったのは 
よかったかもしれません。
Haute Routeに出場するには 
? 前年中にエントリーが必須です。8月中旬から募集が始まり、1月ごとに参加料が1200ユーロか 
ら1600ユーロに段階的に上がっていきます。 
繰越保険があり、保険料(40ユーロ)を支払うと体調不良等で出場できない場合、翌年に参加料 
を繰越することができます。(ただし2月前申告、宿のパッケージはキャンセル不可) 
参加費の他に宿?運送パックも必要です。(キャンピングカー等で随行してくれる人がいない場 
合) 
レース前日の宿からレース終了日までの朝食付きの宿、次の宿までの荷物の移動、スタート地 
点が遠い場合のシャトルバスなどの用意が含まれます。宿泊は、寄宿舎タイプ(軍隊の寄宿舎 
タイプ)、相部屋ツイン、シングル、エクゼクティブとあり、私はたしか1200ユーロのツインにしまし 
た。他人の鼾が苦手な人は1700ユーロのシングルがよいかもしれません。ただ、今回参加して 
わかったのはシングルの宿は確保が難しいようで、スタート地点からの距離が遠いケースが多 
いようです。 
レース開始の前日に受付。パスポートで本人確認、医師の診断書(英文)(未提出の場合)を渡 
すと、宿間で移動させてくれる大きな黒いかばん(100L)、スタート地点で預けて、ゴール地点で 
受け取れる赤いリュック、予め注文していたウエア、ゴール後のランチのチケット、ゼッケン、毎 
日のコースの上り下りが距離ごとにわかるシール、本(かなり重いw)などなどを渡されます。最 
終ゴールまでバイクバッグを運んでくれるトレイラーも待機していますので、夕方までにこちらお 
預ける必要があります。 
オプションとして、最終ゴールからスタート地点まで戻ってくるバスも用意されているようですが、 
日本から出場している場合にはお世話になることはないでしょう。
チーム戦 
? 個人戦だけでなくチーム戦で戦っている人たちもいます。かれらは一 
番遅い選手をサポートしながら進みます。平地では列車を組み、遅 
い人の前でローテーションをしながら進みます。遅いといってもパ 
ワーが無いだけで、平地で休んでいた分登りでは一気に前に出てき 
ます。 
平地の時にこの列車に便乗させてもらうと(もちろん引きもやる必要 
がありますが)すこしサボれます。 
日本のように、品の悪い連中がケチをつけてくるようなこともありま 
せん。後ろで付くのが精一杯の人に対しても優しいです。遠慮無く便 
乗できます。
機材 
? 意外と激軽モデルが少なかったです。 
ホイールも雨対策かアルミホイールが主流でしたし、バイクもクロモ 
リやアルミの人もいました。 
もちろんライトウエイトやSTORCKなど高い機材の人も居ましたが、日 
本のように金かけまくっているわけではないようです。
自転車の盗難 
? 今回のレースでも自転車を盗まれた人がいました。レーサーズバッ 
グに入る大きさの鍵を用意し、食事や買い物時に使えると安心かも 
しれません。日本で考える以上に各選手は盗難には気を使っていま 
した。ホテルの室内に保管できる場合には室内に、室内持ち込み不 
可の場合には、倉庫やホールに置くことになりますが、この場合にも 
鍵があったほうが安心です。
完走しての感想(^_^;) 
? ゴール後しばらくしてから、泣けました。 
初アイアンマンでも感動なかったのに。。。 
30分ぐらい涙、鼻水、ヨダレ、止まりませんでした。 
痛くて堪らなかったのに耐えたお尻さんに感謝m(_ _)m 
初日、「オラわくわくしてきた!今までで一番楽しいぞ!」 
二日目、「楽しいけど、つらいお!」 
三日目以降、「ケツがどうにも痛い!今回が最初で最後だな。」 
最終日、「よくがんばった。でももうイイ!」 
レース翌日、底辺彷徨っていた悔しさこみあげ、リベンジ誓う
収穫 
? 経験したことのない達成感 
? ペダリングスキルの向上 
2日目からは疲れた状態で漕がざるを得ないので、如何に筋肉に負 
荷を与えないようにするか工夫させられます。結果的に踏むペダリ 
ングから回すペダリングへの移行を余儀なくさせます。 
? 記憶の欠如 
レース中の風景や宿泊先、食事の内容等、あまりに走ることに夢中 
で記憶が飛んでます。走行中のビデオを見直すことでようやくその時 
のことをすこしずつ思い出してきてます(^_^;)

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Haute route alps 2014 オートルート完走しました。

  • 1. HAUTE ROUTE ALPS 2014 イッテキマスタ
  • 3. チャレンジャースペック ? バイク歴4年 ? 50代、メタボ、登り苦手、平地まあまあ、下り特攻 ? ケイデンス激低、回せない踏むタイプ ? スバルライン1時間25分ぐらい ? 乗鞍スカイラン1時間30分ぐらい ? アイアンマン、バイクパートは最近は6時間弱(含むトランジション)
  • 4. お成績(^_^;) ? 総合タイム39時間18分13秒、トップは24時間24分33秒w 男性、415人参加して319人完走、総合タイムで301位 女性、31人参加して12人完走、トップは28時間20分14秒 50歳クラス、女性は7人出場の一人完走35時間8分21秒、 男性は104人出場の84人ゴール、トップは25時間47分5秒、 私76位(^_^;) 峠ごとのタイムが出るのですが、最終日、最後の峠273位を除 けば、300位台後半をほぼ安定的にキープしてました。 +プロローグのタイムトライアルは228位でしたが(^_^;) タイムありでゴール出来たのは、運に恵まれたに尽きます。 3日目の距離145キロ、獲得標高4650mのマラソンステージは 土砂降り、低温、強風の三拍子そろった悪条件、脱落者が続 出する中Alpes D'huezにたどりつけた のと、 5日目に真っ暗な中スタートに向かって1000m下っている途中 でパンクを喰らい、残り12キロを替えのタイヤもない途方にく れた状態からのスタートに間に合った のは奇跡。 ケツから数えて 19番目|(^_^)|
  • 5. ステージ紹介 +プロローグとして前日に9キロほどのタイムトライアル ? Stage 1 130km +3100m -2350m ジュネーブ出発 ? Stage 2 130km +3900m -3250m クーシュベル ? Stage 3 137km +4650m -4100m マラソンステージ、ラルプ?デュエズ ? Stage 4 15km +1100m -0m 休息日(タイムトライアル) ? Stage 5 187km +2900m -3000m 距離最長 ? Stage 6 145km +3050m -1800m モン?ヴァントゥ ? Stage 7 160km +2700m -3300m ニースでパレード
  • 7. 忙しい ? 時間に追われます。レース中はもちろんのこと、レースが終わってからも翌日のレース に備えて動かなくてはなりません。 特に毎日のゴールが遅い選手にとっては大変です。 毎日レースは、7時か7時半にスタート、制限時間は8時間から10時間ぐらい距離や獲 得標高によって異なりますので、遅いと17時ごろにもなります。 レース後に無料のマッサージが受けられるのですが、先着順に予約を取るので、遅く ゴールする人は当然取れる予約時間も遅くなり、ブリーフィング時間とダブることになり ます。私は3回しか受けられませんでした(T_T) マッサージの予約の後は、昼ごはん、そしてシャワー。 宿が近ければ一旦宿へ。ブリーフィング前にマッサージを受けに行く。 ブリーフィングの後は宿への移動、これも徒歩圏内であったりバスに乗ったり様々。 その前後に夕飯やスーパに行って食料品を仕入れたり。 宿についたら翌日の支度。FBなんてなかなかやっている 時間がありません。 朝は5時ぐらいに起きて朝食を取り、次の宿へ行く荷物を預けて、 ゴールで受け取る荷物を持ってスタート地点へ移動などなど。 体力の回復には睡眠が非常に大事ですが、なかなか満足に 睡眠時間が取れないのです。 マッサージは男女兼用、女性が下着で受けて いてタマゲました(^_^;)シャワーは男女別w
  • 8. エイド ? レース中のエイドには、スポーツドリンク用の粉、水、コーラ、オレン ジ、バナナ、激甘い補給食、ミネラルが入っていそうな補給食、糖分 の入っている補給食、塩分補給用?のハムなどがあります。 自分で用意するのは毎朝のスタート時のみ。 ? トップ選手はエイドには寄りません。禁止 されているようですが、自分のサポー ターの車から補給を受けたりしているよう です。 ちなみにエイドと言っても話は通じず、リ フレッシュメントポイントが正式名称です。 (日本以外世界共通)
  • 9. 機材サポート ? 機材のトラブルはマビックのサポートカーが5台ほど出ていて、パンクやケーブ ル切れなど様々なトラブルに対応してくれます。ただし、台数が限られているの で、タイミングが悪いと相当期間待たされることもあります。皆さんチューブやエ アは持参している人が多かったです。 今回自転車を盗まれてしまった選手もいましたが、代車も用意されていました。 私は、5日目のレース前のパンクでチューブラータイヤの交換は危険と言われ、 スプロケを代ホイールに付け替えて走り、ゴール後に自分のホイールに新しい タイヤを履かせてもらいました。(タイヤ代は80ユーロ払いました) 終始面倒見が良く、フロントのギアが不調でちょくちょく調整お願いしていたこと もあり、すっかり仲良しになり、レース中にも何度も車から応援をもらいました。 次回出る場合には、クリンチャーにすると思います。
  • 10. トイレ ? レース中のおしっこは街中のトイレを借りている人もいましたが、基 本的には道路脇でします。男、女の区別なくするので、一度お尻出し ている!と思ったら女性で面食らいましたw
  • 11. ウエア ? 日本の夏のイメージで来ると痛い目に遭います。標高の低いところ でも朝のスタートの気温は10度台前半、場所によっては一桁です。 昼間はそれなりに上がりますが、それでも標高の高いところだと15 度前後、悪天候だと雪が降ることもあるので、寒暖差に耐えられる 服装の用意が必須です。雨や気温が低い時はエイドでビニールの 雨合羽が配られましたが、数が十分あるとは限らないので、防水、 防風対策は必須です。
  • 12. 食事 ? 宿泊先にレストランがある場合、レーサーメニューとかが安めのセッ トで用意されていますが、ほとんどの場合パスタです。トライアスロン の後肉や牛乳などタンパク質が欲しくなる私には全然受け入れられ るものではないので、通常メニューを選ぶとよいと思います。日本か ら持っていった水やお湯で還元するタイプのおにぎりやおこわなどは おすすめです。街の店でジュースや牛乳、チーズ、ハムなどを買うの も良いかもしれません。 レース終わった後に出るお昼(人によって13時ぐらいから17時ぐら いとバラけますが)はパスタとその他おかず。まあ私世代の給食レベ ルです。とはいえ終わったら即食べるのが回復には必須のようです。 タルタルステーキ(生肉) 鴨のロース子羊のステーキ
  • 13. 交通規制?落車 ? 朝のスタート時は全面通行止め、その後ばらけてくると通行止めは なくなります。ただし競技者が減速しないで済むように交差点やサー クルでは他の車を止めます。同じ方向に走っている車は障害になら ない限りそのまま走らせます。下り坂で曲がりきれないとかしない限 り怖い思いはしないで済むと思います。 集団走行時の落車はそれなりに発生しているようです。またヘアピ ンカーブを曲がりきれずに岩に激突した人も見かけました。 レースといえども公道なので、注意が必要です。 最終日に見かけた救急車に搬送される人
  • 14. 計測 ? 基本的には安全に走れるところ以外除外しています。ただし日本のように下りはすべて除外さ れているわけではなく、スタート地点近くの交通量の多い街中、見通しが聞かなかったり、路面 状態が悪い下り坂に限定されています。 この除外されている区間で停止して栄養補給やおしっこをしている人も見かけましたが、私のよ うに制限時間を気にする必要があるレベルでは、エイドは最小限、下りも計測の有無にかかわ らずなる早で走り続ける必要があります。 制限時間そのものは通常のコンディションであれば、私のレベルでも問題なくたどり着けるので すが、雨や強風、低温など気象条件やパンクなど突発的なトラブルによって危うくなることがある ので、特に前半はなるべく貯金を作るように努力する必要がありました。 特定の日に制限時間に間に合わなくても、翌日のレースには参加できます。総合記録がなくな るだけです。 時間切れ収容は、基本的に坂のスタート地点のようです。自転車を10台ぐらい積めるバンが最 後を走っていてそれに収容されるようです。これとは別に制限時間がきつい日はバスが出るよう です。 今回は3日目のマラソンステージで大量にDNFが発生しました。もちろん獲得標高が多く、斜度も きつかったというのもあるのですが、それ以上に寒さと強風によって体力を奪われたためと思わ れます。
  • 15. どのぐらいの実力があれば 完走できるの? ? 私のヒルクライム力が最低線と思います。 (特にキツイ)登りで思いっきり置いて行かれ、下りと平地で巻き返す感じでした。 この程度の実力でも、完走できました。ただし、連日連戦ですので、通常の走力 とは別に持久力が要求されると思います。出ている人の多くもアイアンマン等に 参加している人が多かったです。 初日、二日目は上位と下位のタイム差はそれほど大きくひらいていないのです が、日を追ってタイム差がついてくるのは,疲労耐性の違いによるものかもしれ ません。 スバルライン1時間5分程度で登れる人でも順位的には全体の真ん中より ちょっと下になります。(オリンピックのロードで銀メダリストとかも出てます) 日本では、下りを飛ばす練習ってほとんどできないかと思いますが、路面がウ エット状態も含めて練習しておいたほうがよいと思います。もちろん女性とか慎 重に下る人もいるのですが、速い人はめちゃ速いです。体感的に慣れておく必 要があろうかと思います。
  • 16. どのくらいハード? ? 体力的には4日目のタイムトライアルを除き、毎日ハーフアイアンマ ン全部からアイアンマンのランなしぐらいをやっているぐらいか。 毎朝とても脚が重いのですが、1時間ぐらい走っていると、脚に溜 まっていた乳酸がエネルギーに変わってくるのか、動くようになって きます。 レース終わったらすぐに酷い味ですがSAVASのホエイペプチド、 MUSASHIのリカバリーを摂取したのと睡眠を8時間ぐらいとったのは よかったかもしれません。
  • 17. Haute Routeに出場するには ? 前年中にエントリーが必須です。8月中旬から募集が始まり、1月ごとに参加料が1200ユーロか ら1600ユーロに段階的に上がっていきます。 繰越保険があり、保険料(40ユーロ)を支払うと体調不良等で出場できない場合、翌年に参加料 を繰越することができます。(ただし2月前申告、宿のパッケージはキャンセル不可) 参加費の他に宿?運送パックも必要です。(キャンピングカー等で随行してくれる人がいない場 合) レース前日の宿からレース終了日までの朝食付きの宿、次の宿までの荷物の移動、スタート地 点が遠い場合のシャトルバスなどの用意が含まれます。宿泊は、寄宿舎タイプ(軍隊の寄宿舎 タイプ)、相部屋ツイン、シングル、エクゼクティブとあり、私はたしか1200ユーロのツインにしまし た。他人の鼾が苦手な人は1700ユーロのシングルがよいかもしれません。ただ、今回参加して わかったのはシングルの宿は確保が難しいようで、スタート地点からの距離が遠いケースが多 いようです。 レース開始の前日に受付。パスポートで本人確認、医師の診断書(英文)(未提出の場合)を渡 すと、宿間で移動させてくれる大きな黒いかばん(100L)、スタート地点で預けて、ゴール地点で 受け取れる赤いリュック、予め注文していたウエア、ゴール後のランチのチケット、ゼッケン、毎 日のコースの上り下りが距離ごとにわかるシール、本(かなり重いw)などなどを渡されます。最 終ゴールまでバイクバッグを運んでくれるトレイラーも待機していますので、夕方までにこちらお 預ける必要があります。 オプションとして、最終ゴールからスタート地点まで戻ってくるバスも用意されているようですが、 日本から出場している場合にはお世話になることはないでしょう。
  • 18. チーム戦 ? 個人戦だけでなくチーム戦で戦っている人たちもいます。かれらは一 番遅い選手をサポートしながら進みます。平地では列車を組み、遅 い人の前でローテーションをしながら進みます。遅いといってもパ ワーが無いだけで、平地で休んでいた分登りでは一気に前に出てき ます。 平地の時にこの列車に便乗させてもらうと(もちろん引きもやる必要 がありますが)すこしサボれます。 日本のように、品の悪い連中がケチをつけてくるようなこともありま せん。後ろで付くのが精一杯の人に対しても優しいです。遠慮無く便 乗できます。
  • 19. 機材 ? 意外と激軽モデルが少なかったです。 ホイールも雨対策かアルミホイールが主流でしたし、バイクもクロモ リやアルミの人もいました。 もちろんライトウエイトやSTORCKなど高い機材の人も居ましたが、日 本のように金かけまくっているわけではないようです。
  • 20. 自転車の盗難 ? 今回のレースでも自転車を盗まれた人がいました。レーサーズバッ グに入る大きさの鍵を用意し、食事や買い物時に使えると安心かも しれません。日本で考える以上に各選手は盗難には気を使っていま した。ホテルの室内に保管できる場合には室内に、室内持ち込み不 可の場合には、倉庫やホールに置くことになりますが、この場合にも 鍵があったほうが安心です。
  • 21. 完走しての感想(^_^;) ? ゴール後しばらくしてから、泣けました。 初アイアンマンでも感動なかったのに。。。 30分ぐらい涙、鼻水、ヨダレ、止まりませんでした。 痛くて堪らなかったのに耐えたお尻さんに感謝m(_ _)m 初日、「オラわくわくしてきた!今までで一番楽しいぞ!」 二日目、「楽しいけど、つらいお!」 三日目以降、「ケツがどうにも痛い!今回が最初で最後だな。」 最終日、「よくがんばった。でももうイイ!」 レース翌日、底辺彷徨っていた悔しさこみあげ、リベンジ誓う
  • 22. 収穫 ? 経験したことのない達成感 ? ペダリングスキルの向上 2日目からは疲れた状態で漕がざるを得ないので、如何に筋肉に負 荷を与えないようにするか工夫させられます。結果的に踏むペダリ ングから回すペダリングへの移行を余儀なくさせます。 ? 記憶の欠如 レース中の風景や宿泊先、食事の内容等、あまりに走ることに夢中 で記憶が飛んでます。走行中のビデオを見直すことでようやくその時 のことをすこしずつ思い出してきてます(^_^;)