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IAD Kyoto
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Shigeru Kobayashi
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IAD Kyoto
1.
日本デザイン学会第4支部 インタラクションデザイン研究会 フィジカルUI ー ポストGUIをどう作る? 小林茂(IAMAS:岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー) 2008
年 12 月 5 日:京都工芸繊維大学?工繊会館?多目的室
2.
自己紹介 ? 1970年名古屋市生まれ ? 電子楽器メーカー(1993~2004) –
サウンドデザイナー – 技術研究所 – ソフトウェアエンジニア ? IAMAS(2004~) – フィジカルコンピューティング – インタラクションデザイン
3.
自己紹介:ツールキット開発の動機 ? ハードは気軽にスケッチできない →ソフトが動いた段階で気がついても遅い ? 実際に動くまでは想像で進めるしかない →建設的なディスカッションが行われにくい ?
デザイナーとエンジニアの共通言語がない →コミュニケーション上の齟齬が多発する →インタラクションデザインのプロセスで使える ?ツールキットが必要なのでは?
4.
自己紹介:書籍(執筆) Make日本語版Volume 04 特集「Sketchーハードウェアでスケッチする」 オライリー?ジャパン編(オライリー?ジャパン?2008年)
5.
自己紹介:書籍(執筆) Make日本語版Volume 05 「Sketch /
Prototype―素材として使える電子回路」 オライリー?ジャパン編(オライリー?ジャパン?2008年)
6.
自己紹介:書籍(共著) +GAINER GainerBook Labo+くるくる研究室(オーム社?2008年)
7.
自己紹介:書籍(監修) Making Things Talk Arduinoで作る「会話」するモノたち Tom
Igoe 著?小林 茂 監訳?水原 文 翻訳(オライリー?2008年)
8.
本セッションの内容 ? フィジカルコンピューティングとは ? ツールキットの紹介(Gainer) ?
事例紹介 – IAMAS Gangu Project – ワークショップ ? ツールキットの紹介(Funnel)
9.
フィジカルコンピューティングとは? ? ニューヨーク大学のITP*1 でTom Igoeらが 中心となって教えているコースの名前 ?
インタラクションデザインを教えるための 方法の1つ ? コンピュータが理解したり反応できる人間の フィジカルな表現の幅をいかに増やすか ? デザインやアート教育の1つの分野として定着 *1 Interactive Telecommunications Program
10.
ITP Spring Show
2008 概要: ? ITPで学ぶ学生の展覧会で毎年2回開催 ? 5月12日から13日まで開催 ? http://itp.nyu.edu/shows/spring2008/
11.
フィジカルコンピューティングとは? 一般的なPCから見た人間は? ? キー情報(ASCIIキーボードから) ? マウス情報(1つのマウスから)
12.
Alto (1973) 出典:http://toastytech.com/guis/
13.
フィジカルコンピューティングとは? ? PC+標準入出力デバイスの世界で実現できる インタラクションには限界がある – 人間が直接触れて感じることができない –
PCのパラダイムに縛られてしまう ? 統一されたプラットホームならではの良さも 勿論ある (例:Flashなどによるウェブ上での表現)
14.
フィジカルコンピューティングとは? ? 物理的な入出力を活用することによって 表現力は拡大する(例:Nintendo Wii) ?
電子楽器などではずいぶん昔からのテーマ ? iPhoneが注目される理由とも大きく関連 ? フィジカルなインタラクションデザインの メソッド確立はまだまだこれから?
15.
フィジカルコンピューティングの構成要素 ? センサ (例:光、圧力、音、温度、加速度など) ? アクチュエータ (例:LED、モータ、ソレノイドなど) ?
プロセッサ (例:マイコン、I/Oモジュール+PCなど) →ものすごく簡単にまとめると ?プログラミング+電子工作
16.
プログラミング+電子工作? フィジカルコンピューティングは難しい? ? プログラミングはそれなりのスキルが必要 (例:ActionScript、C、C++、Javaなど) ? 電子工作にもそれなりのスキルが必要 (例:回路設計、実装、検証) ?
両方のスキルが必要ということは…
17.
プログラミング+電子工作? フィジカルコンピューティングは難しい? ? 確かに習得するまでにはそれなりの努力が必要 ? できあがった結果は直接的に人間の感覚に 訴えるものになる(はず)
18.
プログラミング+電子工作? 最近では扱いやすいプラットホームが登場 ? プログラミング – Flash –
Processing ? 電子回路のスケッチ – Gainer – Arduino – Phidgets
19.
電子工作は大変? ? 誰でもはんだ付けくらいはやったことがある ? まずは必要最小限のこと(だけ)を覚えれば スタートできる –
電圧~電流~抵抗 – 回路図の読み方 – オームの法則など – よく使う部品のシンボルと特徴 ? 失敗しながら覚えていけばいい ? でもUNDOはきかない(=人生と一緒)
20.
フィジカルな世界とつなぐ方法 マイコンのみ(例:PIC、AVR) a b c d A B C D マイコン microcontroller program a0]=ain.o; aout.1 = 255;
21.
フィジカルな世界とつなぐ方法 マイコン+PC(例:Arduino、Wiring) a b c d A B C D マイコン microcontroller PC USB program a0]=ain.o; aout.1 = 255; program a0]=ain.o; aout.1
= 255;
22.
Arduino I/Oボード 写真:SparkFun Electronics
23.
フィジカルな世界とつなぐ方法 I/Oモジュール+PC(例:Gainer、Phidgets) a b c d A B C D I/Oモジュール I/O module PC USB program a0]=ain.o; aout.1 =
255;
24.
Phidgets
25.
Gainerとは? オープンソース?ハード&ソフトのツールキット ? I/Oモジュール ? ソフトウェア?ライブラリ –
ActionScript 2/3 – Processing – Max/MSP
26.
Gainer I/Oモジュール 写真撮影:高尾俊介
27.
I/Oモジュール+ブレッドボード 写真撮影:高尾俊介
28.
さまざまな電子部品 写真撮影:高尾俊介
29.
I/Oモジュール+ブレッドボード+部品 写真撮影:高尾俊介
30.
入力:曲げ 写真撮影:高尾俊介
31.
出力:LEDアレイ 写真撮影:高尾俊介
32.
出力:振動モータ 写真撮影:高尾俊介
33.
事例紹介1:IAMAS Gangu Project ?
2005年にタカラインデックスeRラボ 株式会社*2 の協力のもとスタート ? 情報技術を活用した新しい電子玩具がテーマ ? 2008年からはプロトタイピングの新しい メソッド確立をテーマに第2期を運営 *2 現在はティーツーラボ株式会社
34.
第1期の進め方 ? リサーチ ? アイデアスケッチ ?
プロトタイプ制作 ? 展示 ? リフレクション
35.
第1期の作例:Mountain Guitar ? 金箱淳一 ?
音楽表現のためのギター型インタフェース – 親しみやすさ – 演奏の奥深さ ? 各種センサ+I/Oモジュール+PC ? IAMAS東京展「いまからだ」などで展示 ? 学生CGコンテストなど複数で受賞
36.
第1期の作例:Mountain Guitar ? Gainerを本格的に取入れた最初の世代 ?
スケッチ~プロトタイプの流れを実践できた ? 完全なスタンドアロンではないが、無線化で 「体験」としてほぼ目的のものが実現できた
37.
第1期の反省点 ? スケッチ段階でのイテレーションが少なかった ? 無線化に関してカスタムのハードウェア開発が 必要で時間がかかった
38.
第2期の進め方 ? リサーチ ? アイデアスケッチ ?
ハードウェアスケッチ ? プロトタイプ制作 ? 展示 ? リフレクション
39.
第2期の進め方:ハードウェアスケッチ? ? 安価で簡単に加工できる材料で作る ? センサやアクチュエータも組込む ?
体験さえできれば最終で想定しているのと 異なる実現方法でも構わない ※参考:littleBits coffemaker*3 *3 http://www.vimeo.com/1389390
40.
第2期の作例:JammingGear ? 菅野創+西郷憲一郎 ? ギアの回転でシーケンスを演奏 ?
各種センサ+Arduinoなど ? 音はMax/MSPでコントロール ? Make: Tokyo Meetingなどで展示
41.
第2期で変化した点 ? 3Dプリンタの導入により、機構も含めた プロトタイピングの速度が大幅に上がった ? 気軽にバッテリ駆動や無線化を扱えるように なった ?
スケッチ段階でのイテレーションの間隔を 短く、回数を多くできるようになった
42.
事例紹介2:ワークショップ HELLO!!フィジカルコンピューティング ? 日時:2007.12.22-23 ? 場所:山口情報芸術センター ?
参加者:19名 ? 言語:日本語 ? 環境:Processing×Funnel×Gainer I/O
43.
資料の例:電圧~電流~抵抗 電気の流れは水の流れのようなもの ? 電圧 – 2点間の高度(電位)の違い –
基準点が必要(GND) – 単位はボルト(V)
44.
資料の例:電圧のイメージ図 低高
45.
資料の例:電圧~電流~抵抗 電気の流れは水の流れのようなもの ? 電流 – 電圧の高いところから低いところに流れる –
単位はアンペア(础)
46.
資料の例:電流のイメージ図 少多
47.
資料の例:電圧~電流~抵抗 電気の流れは水の流れのようなもの ? 抵抗 – 電流の流れにくさ –
単位はオーム(?)
48.
資料の例:抵抗のイメージ図 低 高
49.
資料の例:ブレッドボードの構造 ? 横方向のブロックは背面で接続 ? 縦方向のブロックは未接続 ?
电源用のエリアは専用に用意されている
50.
资料の例:尝贰顿を点灯させてみよう
51.
资料の例:尝贰顿を点灯させてみよう どうして抵抗器が必要なの? ? LEDには適切な電流の範囲がある (例:20mA) ? その範囲を超えると簡単に焼き切れてしまう ?
適切な値の抵抗器を用いて電流を制限する ? 適切な抵抗値はどうやって求める? →オームの法則を用いて計算する ※抵抗器で電流を制限する方法が全てではありません
52.
資料の例:オームの法則 電圧~電流~抵抗の関係 V = I
× R ? Vは電圧で単位はV(ボルト) ? Iは電流で単位はA(アンペア) ? Rは抵抗で単位は?(オーム)
53.
资料の例:尝贰顿を点灯させてみる
54.
资料の例:尝贰顿を点灯させてみる(NG) の方向が違う ワイヤをさす位置が違う にささっていない
55.
資料の例:ain 0にボリュームを接続
56.
資料の例:ain 0にボリュームを接続
57.
資料の例:ain 0に光センサを接続
58.
資料の例:ain 0に光センサを接続
59.
資料の例:ain 0に感圧センサを接続
60.
資料の例:ain 0に感圧センサを接続
61.
资料の例:补颈苍に加速度センサを接続
62.
资料の例:补颈苍に加速度センサを接続
63.
Funnelとは?:背景 ? Gainerはいわばシンプルなドライバ →複雑な現実世界を扱うにはもう少し高次の ?レベルが必要なのでは? ? 全ての用途をカバーできるツールキットはない →ツールキットの使い分けは容易ではない ?
有線接続だと体験に制限がでてしまう →簡単に利用できる無線接続が必要
64.
Funnelとは?:コンセプト ? 単純で透明 ? スケッチ~プロトタイプまで使える ?
デザイナーとエンジニアの「共通言语」
65.
Funnelとは?:関連 Sketching User Experiences Getting
the Design Right and the Right Design Bill Buxton(Morgan Kaufmann Pub?2007年)
66.
Funnelとは?:関連 出典:Bill Buxton, Sketching
User Experiences (2008)
67.
Funnelの特徴 ? 疑似コード風のコーディング ? 入出力をより簡単に扱うためのフィルタ –
ローパス、ハイパス(Convolution) – 入力を設定した閾値で分割(SetPoint) – スケーリング(Scaler) – オシレータ(Osc) ? 複数のI/Oモジュールに対応
68.
Funnelの構成 USB XBee Dongle Gainer I/O Module Arduino (with
Firmata) USB XBee Dongle Funnel Server ActionScript 3 Processing Max/MSP etc. Ruby AS3 Library Processing Library OSC LibrariesRuby Library Funnel I/O Digi International XBee Funnel I/O Digi International XBee
69.
Arduino Duemilanove 写真:SparkFun Electronics
70.
LilyPad Arduino 写真:SparkFun Electronics
71.
Arduino Pro Mini 写真:SparkFun
Electronics
72.
Arduino ProtoShield 写真:SparkFun Electronics
73.
Arduino XBee Shield 写真:SparkFun
Electronics
74.
FIO: Funnel I/O
Module v1.3
75.
FIO: Funnel I/O
Module v1.3
76.
XIO: XBee I/O
Board v1.0
77.
XIO: XBee I/O
Board v1.0
78.
贵滨翱:使用例(スタンポロン)
79.
贵滨翱:使用例(スタンポロン)
80.
贵滨翱:使用例(スタンポロン)
81.
FIO:現状について ? FIO v1.0をベースに実際に使用して検証 ?
Nathan Seidle*4 と共同で改良 ? 12月上旬頃SparkFun Electronicsから発売 *4 SparkFun ElectronicsのCEO
82.
お知らせ IAMAS Gangu Project
- Work in Progress ? 場所:AXIS Gallery ? 日時:12月25日(木)~27日(土) ???11:00~19:00(27日は17:00閉場) ? 内容:電子玩具のスケッチ~プロトタイプの ???展示+ワークショップ ? 詳細:http://www.iamas.ac.jp/project/ui/
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日本デザイン学会第4支部 インタラクションデザイン研究会 フィジカルUI ー ポストGUIをどう作る? 小林茂(IAMAS:岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー) 2008
年 12 月 5 日:京都工芸繊維大学?工繊会館?多目的室
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