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歩行の再建
-1歩目を出すための立位の評価-
本日の内容
?歩行メカニズムの神経生理学的な理解
CPG
一歩目の開始
?姿勢コントロールの理解
?治療の考え方
名古屋工科大学 佐野明人教授 ホームページより
ひとたび歩行運動を開始する
と、中枢パターン発生器
(Central Pattern
Generator : CPG)の働き
により、特に動作を意識する
ことなく、半ば自動的に運動
を継続することができる。
歩行運動が始まると???
中枢パターン発生器(CPG)
中枢パターン発生器(CPG)
高草木薫 2013
エッセンシャル神経科学
皮質網様体脊髄路
歩行の神経システム
左足を一歩出す???
橋網様体
延髄網様体
6
4
外側前庭核
右左
歩行の神経システム
左足を一歩出す???
橋網様体
延髄網様体
6
4
外側前庭核
皮質橋網様体脊髄路
右左
立脚側への重心移動?COM上昇
立脚側下肢体幹の筋緊張促通
歩行の神経システム
左足を一歩出す???
橋網様体
延髄網様体
6
4
外側前庭核
皮質橋網様体脊髄路
背側脊髄小脳路
右左
立脚側への重心移動?COM上昇
立脚側下肢体幹の筋緊張促通
歩行の神経システム
橋網様体
延髄網様体
6
4
外側前庭核
皮質橋網様体脊髄路
前庭脊髄路
背側脊髄小脳路
右左
左足を一歩出す???
立脚側への重心移動?COM上昇
立脚側下肢体幹の筋緊張促通
歩行の神経システム
左足を一歩出す???
橋網様体
延髄網様体
6
4
外側前庭核
皮質橋網様体脊髄路
皮質延髄網様体脊髄路
前庭脊髄路
背側脊髄小脳路
右左
Pre-swing
遊脚側下肢の筋緊張抑制
立脚側への重心移動?COM上昇
立脚側下肢体幹の筋緊張促通
運動が起こるメカニズム
高草木薫先生講義資料より
運動が起こるメカニズム
高草木薫先生講義資料より
運動が起こるメカニズム
身体図式
皮膚?固有感覚などの内受容感覚を
基にしたオンラインの感覚運動表象。
空間での身体位置の表象。
高草木薫先生講義資料より
運動が起こるメカニズム
身体図式
皮膚?固有感覚などの内受容感覚を
基にしたオンラインの感覚運動表象。
空間での身体位置の表象。
身体図式の情報を基にプログラムは生成される。
?効率的な運動をプログラムするためには、適切な身体図式の形成
が必要
高草木薫先生講義資料より
環境入力 行動
指令知覚入力
?Graviceptor
?固有感覚
?前庭覚
?皮膚感覚
?視覚
受容器 筋?骨格系
身体図式の形成
脳‐身体‐環境との関わり
環境入力 行動
指令知覚入力
?Graviceptor
?固有感覚
?前庭覚
?皮膚感覚
?視覚
受容器 筋?骨格系
姿勢オリエンテーション
身体図式の形成
脳‐身体‐環境との関わり
●姿勢の安定●
支持基底面に対してCOMをコントロールする能力。
●姿勢のオリエンテーション●
運動課題に関与する複数の体節間同士の関係および身体と
環境との関係を適切に維持する能力。
環境空間内で、体軸が一定の方向を向くように身体を定め
ることで、光や音波、重力などが手掛かりとなって起こる。
移動運動を伴えば正もしくは負の走性となる。
※走性=刺激減などの目標に対して一定の方向性を持った運動をすること
姿勢コントロール
重力により身体は常に鉛直下へ牽引さ
れている。
重力に対して適切にオリエンテーション
する必要がある
姿勢コントロール
歩行時の姿勢コントロール
COG
COP
歩行時の姿勢コントロール
COG
COP
歩行時の姿勢コントロール
COG
COP
歩行時の姿勢コントロール
COG
COP
歩行時には、COGの変化に対して積極的にCOP
を変化させる動的バランスが必要
動的バランスと重心位置
歩行時には、重心(COG)の変化に対して積極的に足圧中心
(COP)を変化させる動的バランスが必要
バランスをとるための重心の高さは?
?高い方がいい?
?低い方がいい?
動的バランスと重心位置
歩行時には、重心(COG)の変化に対して積極的に足圧中心
(COP)を変化させる動的バランスが必要
バランスをとるための重心の高さは?
?高い方がいい?
?低い方がいい?
歩行の一歩目
①二足直立立位 ②後方への重心移動
③支持側後方への重心移動 ④支持側前方への重心移動
歩行の一歩目
①二足直立立位 ②後方への重心移動
③支持側後方への重心移動 ④支持側前方への重心移動
足部と姿勢の安定性
? 足のアライメントと力学の変化は、下肢の近位関節の代償
を生み出す
? 足の誤ったアライメントは機械的に向上して、直接近位部
の代償姿勢に影響する
Silva 2013,2014
アナトミートレイン
足部と姿勢の安定性
足関節の内反
?骨盤後傾を誘発
足関節の外反
?骨盤前傾を誘発
図解 姿勢検査法
足部と姿勢の安定性
足部のアライメントは、骨
盤前後傾だけでなく、大腿
骨や骨盤の回旋にも影響を
与える。
足関節内反
?大腿骨外旋?骨盤の同側
への回旋
足関節外反
?大腿骨内旋?骨盤の対側
への回旋
Foot Core System
Neural
Passive Active
Neural Subsystem
? 筋膜の受容器
? 局所と広域の靭帯の受容器(足底腱膜を含む)
? 足底皮膚受容器
Passive Subsystem
? 骨のアーチ
? 足底腱膜
? 靭帯
Active Subsystem
? 足内在筋
? 足外在筋
The foot core system:a new paradigm for understanding intrinsic foot muscle function.
Foot Core System
Neural
Passive Active
Neural Subsystem
? 筋膜の受容器
? 局所と広域の靭帯の受容器(足底腱膜を含む)
? 足底皮膚受容器
Passive Subsystem
? 骨のアーチ
? 足底腱膜
? 靭帯
Active Subsystem
? 足内在筋
? 足外在筋
The foot core system:a new paradigm for understanding intrinsic foot muscle function.
Foot core systemは、腰椎骨盤のCoreとよく似ており、神経
サブシステムとActiveサブシステム、Passiveサブシステムの
相互作用によって成り立つ。
Passive Subsystem
下腿三頭筋は筋膜で足底腱膜と
連続しており、足底腱膜の緊張
は、下腿三頭筋の緊張に影響を
与える。
アナトミートレイン
Passive Subsystem
Active Subsystem
内在筋の感覚機能
? 内在筋は、足のドーム姿勢の変化についてのストレッチ応答を介して、
即座に知覚情報を提供する。
? 多様な感覚受容器は、下肢への荷重によって活性化する事ができる。
これは、足のアーチを保持した中でゴルジ腱器官、筋紡錘、皮膚受容
器など様々な荷重に対する機械受容器を含んでいる。
Gravano 2014
? 足の固有感覚受容器を刺激することはバランス改善につながる。
Newsham 2010
感覚システム
●固有感覚情報の情報伝達経路は?
感覚システム
●固有感覚情報の情報伝達経路は?
感覚システム
●固有感覚情報の情報伝達経路は?
感覚システム
●固有感覚情報の情報伝達経路は?
レンショウ細胞
歩行中、立脚相でのゴルジ腱器官からの入力は、下肢伸筋群の
α運動ニューロンを促通する。遊脚相では同じ筋群を抑制する。
感覚システム
カンデル神経科学
立脚相 遊脚相
促通 抑制
カンデル神経科学
Ⅰb介在ニューロンは、ゴルジ腱器官
からの入力だけでなく皮膚受容器や
関節受容器からの入力を受ける。
空間的な加重を加えることで、Ⅰb介
在ニューロンは、発火しやすくなる。
感覚システム
加重
●時間的加重●
同じ刺激を反復して入力することでシナプス電位が加算されて
大きくなる現象
ゴルジゴルジゴルジ
出力
●空間的加重●
1つのニューロンに別々に収束する刺激を同時に入力することで
シナプス電位が加算されて大きくなる現象
出力
ゴルジ
α
感覚システムの治療への応用
閾値:3
α
感覚システムの治療への応用
閾値:3
中枢からの指令:2
α
感覚システムの治療への応用
閾値:3
中枢からの指令:2
筋紡錘からの指令:1
α
感覚システムの治療への応用
閾値:3
中枢からの指令:2
筋紡錘からの指令:1
Hans onは潜在能力を知る
手がかりでもあり、潜在能
力を引き出す術でもある。

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2018.11.27 福山ボバース勉強会資料 伝達講習

Editor's Notes

  1. ヒトと同じような构造物であれば、ひとたび动き出すと筋活动などがなくても同じような动きを示す。
  2. 筋紧张促通系と抑制系のコントロールを行えば颁笔骋が働く
  3. 重心を高く保ち、バランスを保ちながら、COPをこのように変化させる能力が必要。 全接地→踵→一側の踵→一側の前足部