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経済学入門
世界を席巻するグリーンエコノミー
~「グリーン」と「GDP」密接な関係~
金沢工業大学
ビジネスアーキテクト専攻
世木 直人
2010/10/21
080-1439-7000
naotora1192@gmail.com
Agenda
1.リーマンショックと日本
2
GDPとGHG(温室効果ガス)排出量の関係性
目指すモデルはデカップリング経済
2.GDPと消費エネルギー
Opening
3.グリーンエコノミーと日本
大打撃を受けた日本とその理由
対策として出てきた「グリーン」
削減目標設定の意義
グリーンエコノミー
リーマンショックの日本経済への影響
3
-10
-8
-6
-4
-2
0
2
4
6
1995
1995
1996
1997
1998
1998
1999
2000
2001
2001
2002
2003
2004
2004
2005
2006
2007
2007
2008
2009年1Qには-8.8%を記録
39.9%
29.2%
23.7%
21.1%
16.0%15.7%
8.4%
ドイツ カナダ イタリア フランス 日本 イギリス アメリカ
外需依存の日本経済
輸出依存率>実質1位
4輸出依存度:輸出対GDP比率
外需に依存していた日本は
ドボン
5
グリーンエコノミー
6
7
GDPと消費エネルギー
GDPとGHG(温室効果ガス)排出量の関係性
目指すモデルはデカップリング経済
EUとアメリカの政策差異
-20
0
20
40
60
80
100
1979
1982
1985
1988
1991
1994
1997
2000
2003
2006
2009
日本 アメリカ イギリス イタリア カナダ ドイツ フランス
成長する世界経済
30年で170%成長
8
G7実質GDP推移
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
1760
1771
1782
1793
1804
1815
1826
1837
1848
1859
1870
1881
1892
1903
1914
1925
1936
1947
1958
1969
1980
1991
石炭 石油 ガス その他
急増したエネルギー消費(CO2ベース/万t)
9
50年で500%増加
エネルギー消費量に比例するGDP成長率
エネルギー白書2009より引用 10
GDPとエネルギー消費量との関係
とはいえ、
エネルギーを消費し続けるのは無理。
しかも日本は、
少エネルギー国
11
目指すべきはデカップリング政策
化石燃料依存型社会から
低炭素社会への移行が必要
12
経済成長
化石燃料(CO2)
経済成長
化石燃料(CO2)
①化石燃料依存型社会 ②低炭素社会
13
CO2排出量を
マイナスに転じさせるため
イノベーションへ投資?需要拡大で
経済成長を実現させる
45.0%
30.0%
53.0%
36.0%
44.0%
59.0%
22.0%
-13.0%
-21.0% -18.4%
-2.7%
-8.7%
14.4%
8.7%
GDP GHG
デカップリングに成功したEU主要国
14
出展:温室効果ガス80%削減、前提の検証が不可欠 三橋規宏
1990年:2007年比
デカップリングを目指した政策
? ドイツ
– 再生可能エネルギー産業で2400億ドル規模の経済効果と
25万人の雇用創出
? 米国
– 再生可能エネルギーへ1500億ドルの投資
– 公共施設の省エネ化による数百万人規模の雇用創出
? 中国
– 2年で6000億ドルを環境?エネルギー分野に投資
15
各国ともグリーンエコノミーへ傾斜
16
グリーンエコノミーと日本経済
改正省エネルギー法
削減目標設定の意義
麻生?鳩山首相の1990年比2020年の削減目標
17
8%削減 25%削減
何が違ってくるのか?
18
→
19
現状改善 リエンジニアリング
グリーン?エコノミーの発展を促進する政策
? 研究支援
? 財政支出
– 直接投資(公共交通機関、環境にやさしいインフラ、再生可
能エネルギー)
– 助成金
? 法制化
– エネルギー効率、車両?電気器具?建築物などの新しい基
準
– 再生可能エネルギーの目標値
? 財政措置
– 財金、排出取引、固定価格取引制度、技術革新に対する国
庫補助
20
ICT企業の環境に関する法律
? 2009年4月-「改正省エネルギー法」施行
– 旧法
? エネルギー(燃料、電気、熱)を原油換算で年間1500?以上
使用する事業所や工場に対し、毎年度のエネルギー使用
量の報告と省エネ計画書の作成、実施を求める
– 新法
? 1事業所ではなく、1企業が抱える支店やチェーン店など複
数の事業所のエネルギー使用量の合計が規定以上だと
企業本体に規定が儲けられる
? 対象が”事業”から”企業”に
– 結果
? 業務部門のうち、対象が1割→5割に急増
? 工場は、9割→ほぼすべて
21
省エネ化に関する需要が急拡大
まとめ
? 日本は、高い目標を掲げてグリーンエコノ
ミーに積極的に取り組み、GDPを成長させる
べきである。
– 日本は、少エネルギー国である
– 化石燃料依存社会には限界が来ている
– そのため、CO2排出量とのデカップリングが必要である。
22
おしまい。
23
グリーンIT
24
省電力や熱対策など、環境に配慮したIT化の取り組み
ITpro
地球環境に配慮したIT製品やI基盤のこと
あるいは、環境保護や資源有効活用につながるIT利用のこと
@IT情報マネジメント用語辞典
IT機器の導入、運用、廃棄に至るまでを含めた
環境への負荷を減らすための包括的な考え方
EPA(米国の環境保護庁)
問
どの製品群の需要が拡大しているのか。
25
日本で消費エネルギーが急増している製品群
26
500
2400
5500
2006年 2025年 2050年
億KWh
電力消費量
5%→
CO2排出量
5%→0%
日本の情報機器の消費電力
20%
20%
問
どの製品の需要が拡大しているのか。
27
エネルギー消費の激しいネットワーク機器
28
通信ネットワークを運用管理するシステムの
需要が拡大
60%
サーバー&ルータ(300億Kwh)
>40%
その他情報機器
>
問
サーバー&ルータがあるところは?
29
DCとIT機器
? 対処法
– 機器の省電力化
– 冷却性能の向上
– 電源の効率化
– 高効率電源の使用
– 仮想化技術の活用
– 不要電源の自動オフ機能など
? 効果予測
30
IT機器
64%
空調
26%
照明など
10%
データセンタの電力消費内訳
(電子情報技術産業協会調べ)
電力消費量
20%~30%削減
空調器、UPSの最適化をすると
50%削減
ハード&ソフト
拡大するグリーンIT市場
2050
2180
2310
2410
2630
2008 2009 2010 2011 2015
31引用:矢野経済研究所,グリーンIT:ファシリティーソリューション市場より引用
グリーンIT:ファシリティソリューション市場動向
20%増 億円
需要波及
? ハード(設備?機械)→ソフトウェア→サービス
32
初期需要 派生需要(第三次)派生需要(第二次)
省エネ機器の
需要拡大
省エネ機器の
生産拡大
省エネ機器の
収益増大
ソフトウェアへの
投資拡大
ソフトウェアの
生産拡大
ソフトウェアでの
収益拡大
省エネサービス
の需要拡大
省エネサービス
の生産拡大
省エネサービス
の収益拡大
今後
33
ハード&ソフト&サービス
ハード
? 日立
– 消費電力を10分の1にするルータの開発
– 12年までにDCの消費電力の半減を目指す
– 自社に導入→システム構築を顧客に提案(情報通信事業の売り
上げ構成比は20%
? NEC
– 08年5月省エネ電力サーバ「ECO CENTER]を発売
– 従来製品から消費電力最大50%、設置スペース50%
– 施設全体を含めたIT効率化ソリューションを展開
– 3年後に売上高1000億円を目指す
? そのほか
– 富士通:消費電力を3分の1にするLSIを開発中
– IBM:DCの省エネに取り組む組織を立ち上げ:スマートプラネット
– グーグル、インテル
34
ソフト
? 富士通
– 消費電力を10分の1にするルータの開発
– 12年までにDCの消費電力の半減を目指す
– 自社に導入→システム構築を顧客に提案(情報通信事業の売り
上げ構成比は20%
? IBM
– 08年5月省エネ電力サーバ「ECO CENTER]を発売
– 従来製品から消費電力最大50%、設置スペース50%
– 施設全体を含めたIT効率化ソリューションを展開
– 3年後に売上高1000億円を目指す
– 富士通:消費電力を3分の1にするLSIを開発中
– IBM:DCの省エネに取り組む組織を立ち上げ:スマートプラネット
– グーグル、インテル
35
サービス
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マーケットニーズ
? 導入時に起きる問題
– 業務用施設:商業ビル:テナント、オーナー、設備
管理事業者とのすり合わせ
– 産業用施設:他社と共同所有している事業者
– エネルギー管理士の省エネノウハウの不足
37
導入効果に対する不安
導入、運用?管理、効果測定など
ソフト面のサービスが必要

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