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稲盛和夫さん著
「生き方~人間として一番大切なこと」
第2回 知的書評合戦ビブリオバトル in 春日部
2016年3月5日(土) 19:00~
中山智是
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稲盛和夫さん著
「生き方
~人間として一番大切なこと~」
サンマーク出版
2004年7月初版
2
稲盛和夫さん
?京セラ創業者
?KDDI創業者
?JAL再建
3
3つのキーワード
1.人生の方程式
(考え方のベクトルが人生すべての方向を決め
る)。
2.単純な原理原則が揺るぎない指針となる。
3.リーダーには才より徳が求められる。
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1.人生の方程式(P.94~P.96)
人生?仕事の結果=「考え方」×「熱意」×「能力」
※この式のなかでもっとも重要なのは、「考え方」とい
うファクター。
※ポイントは掛け算である点。
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1.人生の方程式(P.94~P.96)
●頭脳明晰な人間(能力90点)???能力を鼻にかけ努力を怠る
熱意30点×能力90点=2700点
●頭の回転は人並み(能力60点)???俺には才能がないからと自覚し
て努力でカバー
熱意90点×能力60点=5400点
※前者の倍の仕事を成し遂げられる計算になる
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1.人生の方程式(P.94~P.96)
さらに、そこに「考え方」の点数が掛け合わされる。
考え方には、いい考え方もあれば悪い考え方もある。
考え方の要素だけはマイナス点も存在する。
5400点 or -5400点
※才能に恵まれた人が情熱を傾けて、詐欺や窃盗などの
犯罪という「仕事」に励んでも、そもそも考え方がマイナス方
向に働いているので、けっしてよい結果は得られない。
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2.単純な原理原則が揺るぎない指針となる。
「原理原則に基づいた哲学をしっかりと定めて、それ
に沿って生きることは、物事を成功へと導き、人生に
大きな実りをもたらします。」(P.89)
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2.単純な原理原則が揺るぎない指針となる。
原理原則に沿って生きるとは???
「二つの道があって、どちらを選ぼうか迷ったときに、おの
れの利益を離れ、たとえそれが困難に満ちたイバラの道で
あろうとも、?本来あるべき?道のほうを選ぶ???そういう愚直
で、不要領な生き方をあえて選択することでもある。ただ長
い目で見れば、確固たる哲学に基づいて起こした行動は、
けっして損にはならないものです?一時的には損に見えても、
やがてかならず?利?となって戻ってくるし、大きく道を誤るこ
ともありません。 」(P.89)
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2.単純な原理原則が揺るぎない指針となる。
? 簡単に手に入るお金は簡単に逃げていくものだ。(P.91)
? ?額に汗して自分で稼いだお金だけが、ほんとうの“利益”
なのだ?(P.91)
? 実行していくのは容易なことではありません?(中略)絶え
ず戒めていないと、つい忘れがちなもろいものでもありま
す。だからこそ、いつも反省する心を忘れず、自分の行い
を自省自戒すること。また、そのことさえも生きる原理原則
に組み入れていくことが大切なのです?(P.94)
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3.リーダーには才より徳が求められる。
「(リーダーに求められる)考え方とは、生きる姿勢、つ
まり哲学や思想、倫理観などのことであり、それらをす
べて包含した?人格?のことでもあります。謙虚という徳
もその一つに数えられるでしょう。その人格がゆがん
でいたり、邪(よこしま)なものであれば、いくら能力や
熱意に恵まれようが???いや恵まれていればいるほ
ど???もたらされる結果の?負?の値は大きくなってしま
うのです。」(P.130)
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3.リーダーには才より徳が求められる。
「(前略)わが敬愛する西郷隆盛も、?徳高き者には高
き位を、功績多き者には報奨を?と述べています。つま
り功績にはお金で報いればいい、人格の高潔な者こ
そ高い地位に据えよといっているのです?百年以上も
前の言ですが少しも古びていない、今日にも十分通用
する普遍的な考え方といえます。」(P.131)
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3.リーダーには才より徳が求められる。
? 「(前略)人の上に立つ者には才覚よりも人格が問わ
れるのです。人並みはずれた才覚の持ち主であれば
あるほど、その才におぼれないよう、つまり、余人に
はない力が誤った方向へ使われないようコントロー
ルするものが必要になる。それが徳であり、人格なの
です。???」(P.131)
※「才あって徳なし」ではいけない。「才子、才に倒れる」
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(おまけ)苦難に立ち向かった際には???
稲盛さんが、マスメディアから非難を浴びたことがあった???
「私は擔雪老師を訪ね、?このところこういう問題があって、心労が耐え
ないのです?というお話をしました。老師もこの間題については新聞な
どを読んで知っておられたようです。あたたかい慰めの言葉をかけて
くださるのかと思ったら、老師は開口一番、次のようにいわれたのです。
?たいへんでしょうが、しかたありません。生きていれば、苦労は必ず
あるものです」
そして、続けざまに次のようにお話しくださったのです。...
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(おまけ)苦難に立ち向かった際には???
?災難にあったら、落ち込むのではなくて喜ばなくてはいか
んのです。災難によって、いままで魂についていた業が消
えていくのです。それぐらいの災難で業が消えるのですか
ら、稲盛さん、お祝いをしなくてはいけません?
このひと言によって、私は十分に救われた思いがしました。
世間からの批判も、?天が与えたもうた試練?と素直に受け
取ることができたのです????」(P.236)
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<本をあまり読まない方向け>
「成功」と「失敗」の法則
(致知出版)
2008年9月発行
※1日あれば読めます!!
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