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【参考資料】第1部 脳卒中の治療が始まりました
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公益社団法人日本脳卒中协会
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脳卒中で入院した方?ご家族にお伝えしたいこと
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【参考資料】第1部 脳卒中の治療が始まりました
1.
脳卒中を知る ? 脳卒中には血管が詰まる「脳梗塞」、破れる「脳出血、くも膜下出血」があります。 ? 脳卒中は人生60年の時代には死因の第1位を占める病気でした。医学?医療の進歩で 4位となりましたが、人生100年の時代となり、健康寿命を損ねる一番の病気となってし まいました。 ?
脳卒中は再発率が高いですが、定期的に受診して後述する脳心血管リスク因子を管理 し続けることで、再発をある程度防ぐことができます。 ? 初発、再発にかかわらず、脳卒中?と思ったら、と思ったら救急車を呼びましょう。でき るだけ早く専門的治療を受けることによって命を救い、症状を軽くできます。迷わず119 番してください。そのために脳卒中の症状を、今回再確認しましょう。
2.
脳卒中患者が入院する 急性期病院(脳卒中センター等)では ? 脳卒中による症状を改善、脳卒中の再発と合併症を予防し、1日でも早い社会 復帰を目指します。 ? 全ての職種?職員*が協力して「チーム医療」を提供します。 ?
内科治療、外科治療、リハビリテーション、退院?転院への指導?相談援助を行 います。 *チームには、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士に加えて、座る?立つ?歩くなどの運動訓練を行う 理学療法士、着替えやトイレ、家事などの日常生活動作の訓練を行う作業療法士、話す?聞く?食べ る訓練をする言語聴覚士、社会福祉の専門家の医療ソーシャルワーカーなどがいます。
3.
急性期脳卒中に対する治療 ? 脳梗塞には、可能な場合には血管に詰まった血栓を溶かすt-PA静注療法*、 血栓を取り除く機械的血栓回収療法*を行います。 ? 脳出血には、血腫が大きい場合には血腫を取り除く血腫除去術*を行います。 ?
くも膜下出血には、動脈瘤クリップ術*、動脈瘤塞栓術*を行います。 ? 症状の変化、脳卒中の再発が起こりやすい不安定な期間は、発症後1週間から 10日間です。注意深く、慎重に診療を進めます。 ? 重症で呼吸や血液循環が不安定な場合は安静が必要ですが、そうでなければ、 安全性に注意しながらできるだけ早くリハビリテーションを開始します。 *患者さんの状態から これらの内科治療?外科治療が実施できない場合もあります。
4.
リハビリテーションと合併症対策 ? リハビリテーションでは、座る?立つ?歩く?排泄する?食事をとる?飲み込む?読む?理解 する?話すなどの機能低下を防ぎ、機能回復を目指します。 ? 合併症は、肺炎、深部静脈血栓症1)、尿路感染症2)、床ずれ3)、です。 ?
合併症を予防するために、体位変換、口腔ケア、十分な栄養補給、積極的なリハビリ テーションを行います。 ? 栄養補給のために、調整嚥下食、経管栄養、点滴療法を行います。 1) 脚の静脈に血の塊ができて、体に流れ込み、肺の動脈がつまります(肺塞栓)。2) 膀胱炎および腎盂腎炎、 および 3)床ずれは、悪化すると敗血症(ばい菌が血液に入り体中をまわってしまう状態)へ至ります。肺炎、 深部静脈血栓症、尿路感染症、床ずれは重症化すると命に関わります。
5.
患者?家族の皆さまへのお願い ? 脳卒中は、初期治療からリハビリテーション治療まで長い時間がかかる病気です。そのため治療の内容や時期に合わせ て急性期病院?リハビリテーション病院?生活期のかかりつけ医等で継続的な診療が必要です。かかりつけ医とは、なん でも相談できる上、必要な時には脳卒中専門医、循環器専門医などの専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りに なる地域を担う総合的な能力を有する医師です。 ? 脳卒中の専門医から、長期的な治療計画(治療を受ける医療機関や治療内容)、考えられる合併症、後遺症の種類や程 度と回復の見通しなどをしっかり聞いておきましょう。 ?
継続治療のための転院や自宅退院となる場合には、その先の生活場所や考えられる生活様式(就労?就学を含む)を含 めてしっかり相談しておくことが重要です。ほとんどの病院には医療ソーシャルワーカーや退院支援看護師などの相談員 が配属されていますので遠慮なくお尋ねください。利用できる社会資源なども一緒に確認できます。 ? リハビリテーションスタッフや看護師に、患者さん自身でできることとご家族の介助が必要なことを確認しておきましょう。 過剰とならない適切な介護がご本人の回復を促します。介護が必要な場合は、服薬、食事(座り方や箸?スプーン?お皿 などの置き方、使い方の工夫など)、排泄、入浴、着脱衣、体位変換、口腔ケアの実際と注意点を聞いておきましょう。 ? 入院中に受取った診療情報やお薬手帳などは大切に保管してください。転院先でも重要な情報となります。
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