CiNii Booksに見る学術情報サービスの理想と現実@ku-librarians勉強会(2012.07.13)
- 3. 自己紹介
国立情報学研究所
コンテンツ科学研究系?准教授
セマンティックウェブ?ソーシャルメディア
Linked Open Data
「ウェブがわかる本」
「ウェブらしさを考える本」
学術基盤推進部学術コンテンツ課コンテンツシステム
開発室長
CiNii?NACSIS-CAT
株式会社グルコース
RSSリーダー?Twitterクライアント
- 4. CiNiiのあゆみ
2005.4 サービス公開
2006.12 書誌情報のオープン化
2007.4 Google / Google Scholar連携
2009.4 大規模リニューアル(新CiNii)
2010.4 著者ID?著者検索
2010.11 Yahoo!論文検索
2011.11 全文検索?CiNii Books
オープン?コネクト戦略
グローバルサーチとの連携
ウェブAPIの提供
- 6. 学術情報サービスのユーザ層
「非専門ユーザー」の存在
グローバルサーチからのトラフィック
検索エンジンからコンテンツへの直接アクセスが
60%以上、トップページは…
アリ地獄作戦
すべてのページをトップページに
一度来たら帰さない
「非専門ユーザー」とは誰か
研究者?学生以外?
専門から一歩離れれば全員が非専門ユーザー
- 7. CiNii (Late 2011)
2011年11月9日リリース
サービス再編
CiNii Articles – 日本の論文をさがす
CiNii Books – 大学図書館の本をさがす
新機能
CiNii Articles 全文検索
ユーザーインターフェイス改善
- 8. CiNii Articles 全文検索
CiNii Articlesで提供する400万論文の全文を検索対象に
NII-ELS(電子図書館サービス)由来の論文
OCRによるテキスト化→検索エンジンに投入
3番目のタブから検索?ウェブAPIの提供
検索空間の拡大
書誌に含まれない情報にヒット
本文?キャプション?参考文献?謝辞…
- 9. CiNii Books ? 大学図書館の本をさがす
NACSIS-CAT書誌所蔵データの検索?表示サービス
1100万書誌?1億1千万所蔵
Webcatの後継
2013年3月に終了予定
- 10. WebcatとCiNii Books
Webcat
1997年公開(14年目)
NACSIS-CAT/ILLシステムと密結合
参照系としての位置づけ
CiNii Books
NACSIS-CAT APIプロジェクトからの派生
別システムとして一から開発
最新技術を使用
自分たちの手で
- 14. サービス再编の方向性
?2009.3 2009.4?2011.10 2011.11?
Webcat CiNii Webcat CiNii CiNii CiNii
Books Articles
NACSIS- ELS NACSIS- ELS NACSIS- ELS
CAT CLS CAT CLS CAT CLS
データ構築とサービスの分離
モジュール化による開発効率の向上?通年開発体制
統一されたユーザーインターフェイスの提供
多様なユーザーへの対応
- 15. CiNii Booksの設計方針
NACSIS-CATシステムとの分離
モジュール化?軽量化
クラウド対応可→業務継続計画への対応
CiNii Articlesと同等のユーザーインターフェイス
一般のユーザーのためのデザイン
CATデータの徹底活用
業務系システムでのみ利用可能だった検索項目を導入
著者名典拠
図書館との密連携
図書館システム連携
ILLに有用な情報の提供
- 16. Inside CiNii Books – 検索
基本的な書誌項目(タイトル?著者名?各種ID)
件名?分類?注記?資料種別
図書館ID(FA番号)?機関ID(KID)?地域
任意の図書館の所蔵で絞り込み可能
- 17. Inside CiNii Books – 書誌?所蔵
所蔵一覧の高機能化
都道府県?地域?ILL種別での絞り込み
各館OPACへの直接リンク
要登録
CiNii Articles(電子リソース)へのリンク
- 19. Inside CiNii Books – メタデータ?API
RDFによる各種情報の記述
書誌?著者名典拠?参加組織
OpenSearchでの検索機能の提供
書誌検索?著者検索?参加組織検索
要アプリケーションID
回数制限あり
LODチャレンジ
- 20. CiNii Booksのロードマップ
CiNii認証の導入
アクセス元によって各種情報を出し分ける
所蔵一覧の並べ替え
各種電子リソースへのリンク
名寄せ
CiNii Articles書誌?著者との同一化
外部の書誌?著者との相互リンク
Linked Data
Articles & Books(+α)
2つの文化圏をつなぐ
統合検索とは異なる連携の形
- 23. オープンデータ
データのウェブを作る
人間とコンピュータのためのウェブ
他の情報源にリンクする
他の情報源からリンクされる
すべてのデータにURIをつけ、オープンに
RDFによるモデル化
LODクラウド
急速に伸びている図書館データ
「知識」
- 26. まとめ
進化するプラットフォームとしてのCiNii
大学図書館の情報環境は変わる?変えられる
フィードバックの重要性(随時受付中)
学術情報サービスをウェブらしく
コンテンツは唯一無二、評価されないはずはない
ウェブの常識と乖離すると評価の対象から外れる
コンピュータから?ユーザから
ウェブらしさを形成するもの
デザイン?インターフェイス?URI?メタデータ…
常に変化、より高度に
「変化にいつでも対応できること」がウェブらしさの本質?
みんなでつくっていきましょう!