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久米島集落についての研究
―集落の空間構成要素―




               永瀬克己研究室
               08n1004 麻生 哲史
               08n1021 海老原 翔太
研究目的


   久米島において琉球の文化思想は現存し、
   モノやコトとして残っているのか?
   そして文化継承は今もなお行われているのか?

                 建築的な目線でみると

          集落を構成する要素



                   北緯26度20分
                   東経126度44分

                   本島の那覇 → 西方に約90km
                   海岸線長 → 53.31km
                   面積 → 58.5km
论文构成                    発表構成

Chapter
          1 目的?方法
          2   島概要

          3 空間構成要素      集落の構成

          4 グスクからの視点    グスクと集落
          5   村路からの視点   地形における集落構成
          6   琉球の思想
                        思想と集落
          7   各集落分析

          8 考察?结论       考察?结论
空間構成要素




 御嶽(ウタキ)   水源   墓      公民馆
 =拝所

地形による構成 腰当思想 用途による構成




                        グスク
                        =城跡
           貝塚
村路
用途による空間構成
  ―グスク―
グスクとは…
言葉としては「グ」が石、「スク」が囲った
場所を意味し、一般的に城跡とされている
二つの视点から
   グスク名    立地条件       石垣        石垣の高さ           特徴           用途推測
                    安山岩平石積み
                                        港があり、大和、唐と交流あり。
  具志川グスク    3,4   平石、雑割石混合層積み                                居城(按司)
                                        南北に旧集落あり。
                   石灰岩雑割石積み

                                      井戸もあったため城下に集落跡と考えら
                   安山岩平石積み            る。また、拝所もあり聖域とも考えらる。    居城 聖域
  宇江城グスク    1                   2mの石門
                   安山岩野面積み            さらに標高から砦の役割とも考えられ        砦
                                      る。

  黒石森グスク    2         不明                黒石ムイがそれに相当すると考えらる。    聖域

                                        二重円の石垣があり、周辺は傾斜
                                        40°。
  塩原グスク     1      安山岩野面積み       1.5m                        居城(按司)
                                        近くに集落跡がないため、按司の居城と
                                        考えられる。
                                        標高30mに位置し、周辺は緩やかな傾
  与那嶽グスク    2         不明                斜になっている。畑に利用された跡あ    集落の一部
                                        り。
                                        部落や平野を一望できる。
  メンダグスク    2     野面積み、土塁形式も                                  聖域
                                        城塞としては立地上適さない。

                   石灰岩雑割石積み             内面は垂直で、外面は傾斜になってい 居城 集落跡
  伊敷索グスク    3                    1.5m
                  珊瑚石灰岩野面積み             て、防御のためではない。近くに港あり。 公庫

                                        小高い山頂に3000坪の農地。
  大城チヂ      2         不明                                      集落跡
                                        近くに御嶽あり。
                                        周囲100mで、小高い岩山になってい
  マカイグスク    2         不明                る。海蝕洞=聖域。船出の祈願とされ     聖域
                                        る。
                                        他と違い南傾斜面を利用。
                                        防御としてではないと考えられる。
  登那覇グスク    1      安山岩野面積み                                    居城
                                        廃城後、畑になり、周辺には旧集落あ
                                        り。昔は、平野が浅海であった。
立地からの視点


1.丘陵の頂上を中心とするグスク   宇江城グスク
宇江城グスク




                 登那覇グスク




                 塩原グスク



丘陵の頂上を中心とするグスク
立地からの視点


2.独自の小高い独立丘のグスク   黒石森グスク
黒石森グスク



  独自の小高い独立丘のグスク




大城グスク




マカイグスク
          メンダグスク   与那覇グスク
立地からの視点


3.一面または二面が絶壁状を成す台地に立地するグスク




             伊敷索グスク
具志川グスク
         一面または二面が
         絶壁状をなす台地に
         立地するグスク




伊敷索グスク
立地からの視点


4.堀切(地面を掘って切り通した水路)のあるグスク   具志川グスク
具志川グスク




堀切(地面を掘って切り通した水路)
のあるグスク
具志川グスク   宇江城グスク   黒石森グスク




大城グスク                               登那覇グスク




マカイグスク                              塩原グスク

         伊敷索グスク   メンダグスク   与那覇グスク
用途からの視点

聖域
用途からの視点




墓地
用途からの視点




集落跡
用途からの視点




貿易品の公庫
用途からの視点




支配地域の防塞
用途からの視点




政治権力者(按司)の居城
二つの视点から
   グスク名    立地条件       石垣        石垣の高さ           特徴           用途推測
                    安山岩平石積み
                                        港があり、大和、唐と交流あり。
  具志川グスク    3,4   平石、雑割石混合層積み                                居城(按司)
                                        南北に旧集落あり。
                   石灰岩雑割石積み

                                      井戸もあったため城下に集落跡と考えら
                   安山岩平石積み            る。また、拝所もあり聖域とも考えらる。    居城 聖域
  宇江城グスク    1                   2mの石門
                   安山岩野面積み            さらに標高から砦の役割とも考えられ        砦
                                      る。

  黒石森グスク    2         不明                黒石ムイがそれに相当すると考えらる。    聖域

                                        二重円の石垣があり、周辺は傾斜
                                        40°。
  塩原グスク     1      安山岩野面積み       1.5m                        居城(按司)
                                        近くに集落跡がないため、按司の居城と
                                        考えられる。
                                        標高30mに位置し、周辺は緩やかな傾
  与那嶽グスク    2         不明                斜になっている。畑に利用された跡あ    集落の一部
                                        り。
                                        部落や平野を一望できる。
  メンダグスク    2     野面積み、土塁形式も                                  聖域
                                        城塞としては立地上適さない。

                   石灰岩雑割石積み             内面は垂直で、外面は傾斜になってい 居城 集落跡
  伊敷索グスク    3                    1.5m
                  珊瑚石灰岩野面積み             て、防御のためではない。近くに港あり。 公庫

                                        小高い山頂に3000坪の農地。
  大城チヂ      2         不明                                      集落跡
                                        近くに御嶽あり。
                                        周囲100mで、小高い岩山になってい
  マカイグスク    2         不明                る。海蝕洞=聖域。船出の祈願とされ     聖域
                                        る。
                                        他と違い南傾斜面を利用。
                                        防御としてではないと考えられる。
  登那覇グスク    1      安山岩野面積み                                    居城
                                        廃城後、畑になり、周辺には旧集落あ
                                        り。昔は、平野が浅海であった。
地形による空間構成
  ―村路―
村路形状分布図



   细胞型



   分岐型



   井然型
细胞型
村路形状分布図



   细胞型
特に古い集落
分岐型
村路形状分布図




   分岐型
内地の集落
井然型
村路形状分布図




   井然型
海岸沿いの集落
村路形状別分布図




古い村路
  细胞型

 分岐型    64%
新しい村路
  井然型   36%
腰当思想による空間構成
―御嶽?墓?水源?公民馆―
各集落における空間構成要素分布表




 御嶽   拝所
 墓地   水源
 神社   グスク
 貝塚   公民馆
御岳?拝所?神社分布図




   御嶽


   拝所

   神社
墓分布図




   墓地
水源 全体分布図




   水源
公民馆分布図




   公民馆
構成要素 全体分布図
謝名堂集落における空間構成要素配置図

  旧集落
               御嶽

                     墓

                     畑


                     民家群


 発展方向
腰当(クサテ)思想

  腰当思想とは、集落の背後にある山や森に鎮座する神が、
「親が子を抱くように集落を守ってくれる」という考え方。

その領域における空間構成要素を各領域にて分類する。



                 神聖領域

                    墓地領域
                        旧家領域
                            分家領域
腰当思想评価基準     集落と背後の山との間に
            神聖領域、墓地が存在する




   集落、墓地、聖域、山の順で           墓地、又は神聖領域の
      配置されている               どちらかが存在する




    A       B              C      D
図版説明

       集落模式図
 凡例
図版説明

       抽象化図
 凡例
図版説明


 凡例
       断面分析図
図版説明


 凡例
       集落分析図
集落データ表




一世帯=2.45人
集落データ表



         後



         前

         後



         前
集落データ表




         57%




         25%
腰当思想分布図(周辺集落含む単位)




腰当思想評価
  A
  B
  C
  D
腰当思想における空間構成要素




御嶽(ウタキ)   水源     墓     公民馆




集落の聖域 集落の場所の起源 集落の墓地領域 民家群の中心
结论

     村路?グスク    腰当思想?行事?しきたり



 古くから残る モノ や コト は現存していた。


         しかし、確実に薄れてきている。




     だからこそ文化継承の重要さを見ることが出来た。
久米岛集落についての研究―集落の空间构成要素―
                     Fin
腰当思想分布図(集落単位)




腰当思想評価
  A
  B
  C
  D
グスク 全体分布図
1A
1AB
1ABC
2A
2AB
2ABC
2011建筑研究赏冲久米岛集落についての研究冲08狈1004麻生哲史/08狈1021海老原翔太冲永瀬研

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