狠狠撸

狠狠撸Share a Scribd company logo
各種構法において床スラブを木造置換した際の有効性
  ~ハイブリッド構法による木材需要の増加を目指して~




                       法政大学デザイン工学部
                       建築学科建築構法研究室
                         08N1088 早川知宏
研究背景―日本の林业の现状




        3000


        2500


        2000                                             人工林

                                                         天然林?その他
(万ha)




        1500


        1000                                               ?森林面積の増減はみられない

         500


           0
                S.41   S.51   S.61   H.7   H.14   H.19
                          日本の森林面積の推移
研究背景―日本の林业の现状




               5000

               4500

               4000
                                                                  人工林
               3500
                             日本の森林面積の推移
森林蓄積量 (百万m3)




               3000
                                                                  天然林?その他
               2500

               2000
                                                                    ?森林面積の増減はみられない
               1500

               1000

                500
                                                                    ?森林蓄積量は年々増加している
                  0
                      S.41   S.51      S.61   H.7   H.14   H.19
                                    日本の森林蓄積量の推移
研究背景―日本の林业の现状




               140000                                                                       100.0

                                                                                            90.0
               120000
                                                                                            80.0
               100000                                                                       70.0
供給量 (1000m3)




                                                                                                    用材自給率 (%)
                                                                                            60.0
                80000
                                                                                            50.0
                60000
                                                                                            40.0

                                                                                            30.0
                40000
                                                                                                    ?森林面積の増減はみられない
                                                                                            20.0
                20000
                                                                                            10.0
                                                                                                    ?森林蓄積量は年々増加している
                   0                                                                        0.0
                  昭.30(1955)   昭.40(1965)   昭.50(1975)    昭.60(1985)   平.7(1995)   平.17(2005)
                                                         年次
                               用材            国産材              外材          用材自給率

                                                 木材(用材)需要の推移
研究背景―日本の林业の现状
                        3000                                                                                    5000
                                                                                                                4500
                        2500
                                                                                                                4000




                                                                                                 森林蓄積量 (百万m3)
                        2000                                                                                    3500
(万ha)




                                                                                                                3000
                        1500                                                                                    2500                                            人工林

                        1000                                                                                    2000                                            天然林?その他
                                                                                                                1500
                         500                                                                                    1000
                                                                                                                 500
                           0
                                                                                                                   0
                                S.41   S.51     S.61     H.7   H.14   H.19
                                                                                                                       S.41   S.51   S.61   H.7   H.14   H.19
                                         日本の森林面積の推移
                                                                                                                              日本の森林蓄積量の推移



                       140000                                                100.0
                                                                             90.0
                                                                                                                              ?森林面積の増減はみられない
                       120000
                                                                             80.0
        供給量 (1000m3)




                                                                                     用材自給率 (%)
                       100000                                                70.0
                        80000                                                60.0
                                                                             50.0
                                                                                                                              ?森林蓄積量は年々増加している
                        60000                                                40.0
                        40000                                                30.0
                                                                             20.0
                        20000                                                10.0
                            0                                                0.0
                                                                                                                                            資源の余剰

                                                    年次

                                 用材           国産材        外材     用材自給率

                                       木材(用材)需要の推移
研究背景―日本の林业の现状

木材需要の用途拡大



オフィスビルや集合住宅などの中大規模の建築物の木造化



柱梁の接合部の標準化が困難



柱梁をRC、SRC、S造、 床スラブを木造化



耐火、遮音の問題
                                 中学校 Hauptschule Klaus –
                                         Weiler – Fraxern(W+S)
                         小学校 Triesenberg(W+RC)


                                      海外における
                                    ハイブリッド構造の事例
研究目的



?防火制限への対策
     関連法律の整理し対象建築物の限定
     防火対策の検討


?遮音性能の向上
     床衝撃音への対策を施した実物大の床スラブを製作
     集合住宅を想定した簡易な実大モデルによる床衝撃音遮断性能の測定


?床スラブの構造耐力の検討
     床スラブの全荷重における床スラブのたわみ量の算定
     たわみ量が1/300時のスパンの算出と検討
遮音性能から考える床设计
目标値の决定




                      建築物の遮音性能基準


                                            適用等級
建築物     室用途    部位      衝撃源
                                   特級     1級    2級         3級
                      重量衝撃源        L-45   L-50   L-55   L-60,L-65*
集合住宅    居室    隣戸間界床
                      軽量衝撃源        L-40   L-45   L-55     L-60
                      重量衝撃源        L-45   L-50   L-55     L-60
ホテル     客室    客室間界床
                      軽量衝撃源        L-40   L-45   L-50     L-55
                      重量衝撃源
学校     普通教室   教室間界床                L-50   L-55   L-60     L-65
                      軽量衝撃源
试験体の製作


          パラレルラミナパネル 135mm
                 


 無仕上床 A


                                 試験体前面

              
          ALCユカテック
                       36mm
            
          グラスロンウール     25mm
          砂利           50mm
          パラレルラミナパネル   135mm
 乾式床 B




          木毛セメント板TSボード
               
                         25mm
          グラスロンウール
                         25mm
          砂利             50mm
          パラレルラミナパネル     135mm
 乾式床 B'                          緩衝層の敷設



          モルタル
                       50mm
                
          グラスロンウール
                       25mm
          砂利           150mm
                  
          パラレルラミナパネル   135mm
 湿式床 C
                                 モルタルの養生
バングマシンによる衝撃音の测定




                        タッピングマシンによる衝撃音の測定




重量床衝撃音(バングマシン)レベル測定結果    ゴムボールによる衝撃音の測定
軽量床衝撃音レベル测定结果    重量床衝撃音(バングマシン)レベル測定結果   重量床衝撃音(ゴムボール)レベル測定結果

                                 音源
                   軽量          重量(タイヤ)          重量(ゴムボール)
 A              Lr-80以上          Lr-75             Lr-80
 B                 Lr-60         Lr-75             Lr-75
 B’                Lr-60         Lr-75              —
 C                 Lr-60         Lr-65             Lr-65
目標値              L-50~55                   L45~55
応用と可能性
木造床スラブ+搁颁ラーメン构造




                  パラレルラミナパネルのモデル図
木造床スラブ+鉄骨フレーム构造




                  床モデル断面
各床スラブにおける重量の比较



   ㎏
 35000


                 610
 30000
         約40%減
 25000

                           約20%減
                                           鋼材
 20000   118                       2952
                                           砂利

         5760                              コンクリート
 15000           30551                     木材
                         5760


 10000
         9031                      18277
                         6400

  5000

         4320            4320
     0
         木+RC     RC     木+S         S
材料製造时の颁翱2排出量の削减




              ㎏
      18000

      15000

      12000
                    約30%減                    約70%減           13487.31
       9000
                             1651.56
                  320.45
       6000
                   6.34                       6.34
                  1986.85                   1408.00
       3000                  6721.15
                  3488.93                   3488.93          4020.89
          0
                  木+RC         RC            木+S                S
      -3000
                   -7920                     -7920
      -6000

      -9000
                  木材CO2固定量   木材        生コンクリート       骨材?石材    鋼材



木材積×木材の絶乾比重×炭素含有率×二酸化炭素分子量÷炭素分子量
=1m3×0.45t/m3×0.5×44÷12=0.825t/m3=二酸化炭素の固定量
床スラブの木造化による计画上の利点




           重量の軽減による柱梁の断面の縮小化




          改修時におけるフレキシビリティーな空間構成
まとめ
床スラブ
                                                    床スラブ


   まとめ

ⅰ 防火から考える床設計                断熱?配線層
                            断熱?配線層


? 薬剤の注入による強化
? 燃え止まり層を設けることで床スラブの燃焼を防ぐ
? 石膏ボード等による耐火被覆で耐火時間の確保                             石膏ボード
                                                     石膏ボード



                                     石膏ボードによる耐火被覆の概略図
ⅱ 遮音性能から考える床设计
改善点
? 受音室の界壁が積層パネルであることによる衝撃音の界壁からの伝達
? 試験体製造における施工精度の向上
? 表面仕上げの工夫による軽量床衝撃音への対策



ⅲ 構造耐力の検討                                  界壁の施工
? 積層パネルの架構方向を限定することでの
  構造体力の強化(パラレルラミナパネル)
? 厚み200mmで6m程度のスパンを加工することが可能




                                        積層パネルの曲げ破壊実験
ご清聴ありがとうございました




                 贵颈苍…

More Related Content

2011建筑研究赏冲各种构法において床スラブを木造置换した际の有効性冲08狈1088早川知宏冲网野研

  • 2. 研究背景―日本の林业の现状 3000 2500 2000 人工林 天然林?その他 (万ha) 1500 1000 ?森林面積の増減はみられない 500 0 S.41 S.51 S.61 H.7 H.14 H.19 日本の森林面積の推移
  • 3. 研究背景―日本の林业の现状 5000 4500 4000 人工林 3500 日本の森林面積の推移 森林蓄積量 (百万m3) 3000 天然林?その他 2500 2000 ?森林面積の増減はみられない 1500 1000 500 ?森林蓄積量は年々増加している 0 S.41 S.51 S.61 H.7 H.14 H.19 日本の森林蓄積量の推移
  • 4. 研究背景―日本の林业の现状 140000 100.0 90.0 120000 80.0 100000 70.0 供給量 (1000m3) 用材自給率 (%) 60.0 80000 50.0 60000 40.0 30.0 40000 ?森林面積の増減はみられない 20.0 20000 10.0 ?森林蓄積量は年々増加している 0 0.0 昭.30(1955) 昭.40(1965) 昭.50(1975) 昭.60(1985) 平.7(1995) 平.17(2005) 年次 用材 国産材 外材 用材自給率 木材(用材)需要の推移
  • 5. 研究背景―日本の林业の现状 3000 5000 4500 2500 4000 森林蓄積量 (百万m3) 2000 3500 (万ha) 3000 1500 2500 人工林 1000 2000 天然林?その他 1500 500 1000 500 0 0 S.41 S.51 S.61 H.7 H.14 H.19 S.41 S.51 S.61 H.7 H.14 H.19 日本の森林面積の推移 日本の森林蓄積量の推移 140000 100.0 90.0 ?森林面積の増減はみられない 120000 80.0 供給量 (1000m3) 用材自給率 (%) 100000 70.0 80000 60.0 50.0 ?森林蓄積量は年々増加している 60000 40.0 40000 30.0 20.0 20000 10.0 0 0.0 資源の余剰 年次 用材 国産材 外材 用材自給率 木材(用材)需要の推移
  • 7. 研究目的 ?防火制限への対策 関連法律の整理し対象建築物の限定 防火対策の検討 ?遮音性能の向上 床衝撃音への対策を施した実物大の床スラブを製作 集合住宅を想定した簡易な実大モデルによる床衝撃音遮断性能の測定 ?床スラブの構造耐力の検討 床スラブの全荷重における床スラブのたわみ量の算定 たわみ量が1/300時のスパンの算出と検討
  • 9. 目标値の决定 建築物の遮音性能基準 適用等級 建築物 室用途 部位 衝撃源 特級 1級 2級 3級 重量衝撃源 L-45 L-50 L-55 L-60,L-65* 集合住宅 居室 隣戸間界床 軽量衝撃源 L-40 L-45 L-55 L-60 重量衝撃源 L-45 L-50 L-55 L-60 ホテル 客室 客室間界床 軽量衝撃源 L-40 L-45 L-50 L-55 重量衝撃源 学校 普通教室 教室間界床 L-50 L-55 L-60 L-65 軽量衝撃源
  • 10. 试験体の製作 パラレルラミナパネル 135mm   無仕上床 A 試験体前面   ALCユカテック   36mm   グラスロンウール 25mm 砂利   50mm パラレルラミナパネル 135mm 乾式床 B 木毛セメント板TSボード     25mm グラスロンウール   25mm 砂利   50mm パラレルラミナパネル 135mm 乾式床 B' 緩衝層の敷設 モルタル   50mm   グラスロンウール   25mm 砂利 150mm   パラレルラミナパネル 135mm 湿式床 C モルタルの養生
  • 11. バングマシンによる衝撃音の测定 タッピングマシンによる衝撃音の測定 重量床衝撃音(バングマシン)レベル測定結果 ゴムボールによる衝撃音の測定
  • 12. 軽量床衝撃音レベル测定结果 重量床衝撃音(バングマシン)レベル測定結果 重量床衝撃音(ゴムボール)レベル測定結果 音源 軽量 重量(タイヤ) 重量(ゴムボール) A Lr-80以上 Lr-75 Lr-80 B Lr-60 Lr-75 Lr-75 B’ Lr-60 Lr-75 — C Lr-60 Lr-65 Lr-65 目標値 L-50~55 L45~55
  • 14. 木造床スラブ+搁颁ラーメン构造 パラレルラミナパネルのモデル図
  • 16. 各床スラブにおける重量の比较 ㎏ 35000 610 30000 約40%減 25000 約20%減 鋼材 20000 118 2952 砂利 5760 コンクリート 15000 30551 木材 5760 10000 9031 18277 6400 5000 4320 4320 0 木+RC RC 木+S S
  • 17. 材料製造时の颁翱2排出量の削减 ㎏ 18000 15000 12000 約30%減 約70%減 13487.31 9000 1651.56 320.45 6000 6.34 6.34 1986.85 1408.00 3000 6721.15 3488.93 3488.93 4020.89 0 木+RC RC 木+S S -3000 -7920 -7920 -6000 -9000 木材CO2固定量 木材 生コンクリート 骨材?石材 鋼材 木材積×木材の絶乾比重×炭素含有率×二酸化炭素分子量÷炭素分子量 =1m3×0.45t/m3×0.5×44÷12=0.825t/m3=二酸化炭素の固定量
  • 18. 床スラブの木造化による计画上の利点 重量の軽減による柱梁の断面の縮小化 改修時におけるフレキシビリティーな空間構成
  • 20. 床スラブ 床スラブ まとめ ⅰ 防火から考える床設計 断熱?配線層 断熱?配線層 ? 薬剤の注入による強化 ? 燃え止まり層を設けることで床スラブの燃焼を防ぐ ? 石膏ボード等による耐火被覆で耐火時間の確保 石膏ボード 石膏ボード 石膏ボードによる耐火被覆の概略図 ⅱ 遮音性能から考える床设计 改善点 ? 受音室の界壁が積層パネルであることによる衝撃音の界壁からの伝達 ? 試験体製造における施工精度の向上 ? 表面仕上げの工夫による軽量床衝撃音への対策 ⅲ 構造耐力の検討 界壁の施工 ? 積層パネルの架構方向を限定することでの 構造体力の強化(パラレルラミナパネル) ? 厚み200mmで6m程度のスパンを加工することが可能 積層パネルの曲げ破壊実験