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高齢者世帯の持ち家を利用した
高齢者と若い家族の共生モデルの提案

       網野研究室
    09N1002 青木俊憲
「単身高齢者の増加と実態について」

?世帯数:479万世帯で全体の9.6%(平成22年度)
?戸建ての持ち家率:287万世帯、約6割(平成20年度)
?毎月30783円の不足金発生(平成23年度)
「所得低下の実情」

? 平均給与は減少傾向
「二つの問題を踏まえて???」
 戸建てに住むが
 生活費が                   他人同士        お金がないから住居費を
 足りてない???                           あまりかけられない


                高齢者              若い家族


                                         共生モデル

         家賃収入          安く家に住める


                若い家族              若い家族

                高齢者

どうするか?                 高齢者の死去後
                同居     相続人が住宅を   若い家族に安く譲る
                       使わないなら
若い家族と高齢者による共生モデルの流れ
                             若い家族が家賃を払う
        若い家族(3人)が入居希望        生活を助け合う
        やってくる




                      若い家族            若い家族
    高齢者                高齢者
 (75歳、65歳)

             両世帯の合意後              高齢者死去後
             若い家族が住むためのリフォームを     若い家族は住宅をもらい
             行う(キッチン、浴室、耐震補強)     土地の所有権を相続人から
                                  買うか借りる

                このサイクルを繰り返すのが理想



共生モデル、新筑、中古住宅のコストモデルの比较を行う。
共生モデルと新筑、中古住宅の
      コストモデルの比較のために???
①共生モデルのための世帯、立地、住宅モデルの設定
→高齢者の年齢の違い、立地パターンの検討、平面構成の比較

②リフォームの見積もりモデルの作成

③同居中の若い家族の
   月々の住居費モデルの算定

④高齢者死去後の相続人との
 住宅?土地取引価格についてのモデル検討    キッチンリフォーム見積もり
                        名称
                        1.解体工事
                                         規格?仕様                     数量     単価 (円)金額(円)



 (売買?借地)                養生費
                        既存撤去及び廃材処分費用
                        1.解体?撤去 小計
                        2.木工事 
                                         材工共
                                         手間
                                                                   14㎡
                                                                   1式
                                                                              540       7,435
                                                                                       68,000
                                                                                       75,435

                        袖壁造作             片面 材工共                    1式                  18,000
                        キッチン部タイル部壁PB張り   材工共                       1式                  35,000
                        天井補強             材工共                       1式                  18,000
                        2.木工事 小計                                                       71,000


⑤新築、中古住宅のコストモデル算出
                        3.設備?機器工事
                        システムキッチン         Ⅰ型 ステンレストップ 間口2550㎜ 材料費   1セット    418,000    418,000
                        システムキッチン設置費      手間                        1式                  60,000
                        キッチンパネル          3面 材工共                    1セット     60,000     60,000
                        3.設備?機器工事 小計                                                  538,000
                        4.給排水給湯設備工事
                        排水管工事            材工共                       1箇所                  29,000
                        給湯工事             材工共                       1箇所                  28,000
                        給水工事             材工共                       1箇所                  30,000
                        機器取付け工事          水栓金具類 手間                  1箇所                  25,000



→   共生モデル、新築、中古住宅の
                        4.給排水給湯設備工事 小計
                        5.電気設備工事
                        6.換気設備工事
                        7.ガス工事
                        合計
                        諸経費?運搬費
                                         材工共
                                         材工共
                                         材工共

                                         全体工事の10%とする
                                                                   1式
                                                                   1式
                                                                   1式

                                                                   1式
                                                                                       112,000
                                                                                        56,000
                                                                                        28,000
                                                                                        34,000
                                                                                       914,435
                                                                                        91,443


            コストモデルの比較
                        総計                                                           1,005,878
世帯と立地モデルの設定(①)

 高齢単身世帯: ①65歳の高齢者→20年間同居(死を迎える)
         ②75歳の高齢者→10年間同居(死を迎える)
 若い家族世帯:30歳の夫婦と3歳の子どもの3人家族



土地(住宅)の価格:タイプA:3380万円(実際の住宅販売価格)
          タイプB:6000万円 (建っていると仮想)
          タイプC:8000万円 (建っていると仮想)
住宅モデルの設定(①)

?   1階を1DKの高齢者の住居、2階を2DKの若い家族の住居と
    して利用できるようなものを選んだ
若い家族が住むためのリフォームモデル(②)

? 2階にキッチンと浴室を新設、耐震補強を行う
? 見積もりモデルの総計は537万3,940円
同居中の若い家族の月々の住居費モデル(③)

? リフォームを若い家族がした場合と高齢者がした場合で考え
  る
? 基本の家賃は5万円
ーリフォームを若い家族がした場合ー
リフォーム代の返済(10年)
?5,373,940÷10÷12         リフォームを若い家族がした場合の住居費


=44,783円/月        30歳            40歳          50歳

住居費=44,783+50,000
      =94,782円/月
                     家賃+リフォーム代返済      家賃
(最初の10年)             94,782円          50,000円
              65歳高齢者と同居
ーリフォームを高齢者がした场合ー
   リフォーム代の回収分を家賃に乗せる
   回収分=35,000円とする
   12年と5か月で回収
   住居費=50,000+35,000
       =85,000円/月
                                             家賃5万円に比べ
                                              301万円増益
                  リフォームを高齢者がした場合の住居費


            30歳            40歳         50歳




                       家賃
                       85,000円
65歳高齢者と同居
共生モデルにおける高齢者死去后
      の住宅?土地について(④)
? 住宅は譲るものものとし、土地は若い家族が相続人から買
  い取る、もしくは借地契約を結ぶ

ー買い取る場合ー
若い家族が相続人から買い取る際の土地の価格を「土地取引
価格」と呼ぶ。

?土地取引価格の計算法

土地取引価格=[(元の土地価格)-(今まで支払った住居費)]
        ×(1-0.02×同居年数)
元の土地価格=6000万円

ー65歳の高齢者と20年間同居、若い家族が
                      リフォームをした場合ー
    土地取引価格=2557万5636円

   →   元の土地価格から 1705万424円コストダウン


ー65歳の高齢者と20年間同居、高齢者が
                   リフォームをした場合ー

    土地取引価格=2376万円

   →   元の土地価格から 1584万円コストダウン
モデルと同规模の住宅を新筑、中古住宅として
   取得する場合のコストモデル(⑤)
6000万円の中古住宅を対象とし、35年ローン(金利考慮なし)で
返済した場合
? 新築
価格=(中古住宅の価格)+(既存解体)+(建築費用)
 60,000,000+1,144,500+18,549,440=7969万3940円
           →79,693,940÷35÷12=189,747円/月
? 中古住宅
価格=(中古住宅の価格)
 6000万円
           →60,000,000÷35÷12=142,857円/月
共生モデル、新筑、中古住宅のコストモデルの比较
           (6000万円の住宅?土地)

               30歳         40歳                50歳   60歳     65歳     75歳




                                                                  75歳時点での総支払額
                 家賃+リフォーム代返済        家賃                土地代返済
65歳と20年同居        94,782円            50,000円
リフォームは若い家族が行う                                         85,252円
土地購入
支払い年数の補正 
                                                                          4294万9576円

65歳と20年同居                 家賃                          土地代返済
                          85,000円
リフォームは高齢者が行う
土地購入
                                                      79,200円
                                                                           4416万円
支払い年数の補正 有り


                                       ローン返済
                                       18,9747円
     新築として取得
                                                                          7969万3940円
                                       ローン返済
                                       14,2857円
     中古として取得
                                                                           6000万円
共生モデルの内容を振り返って
? 共生モデルにおいては若い家族自身でリフォームをした方が高齢
  者にリフォームをしてもらった時よりも低コストで住宅を取得できる。
? 共生モデルにおいて高齢者は自分でリフォームをした方が家賃収
  入において増益となる。

? 共生モデルの問題点
リフォーム代の返済や住宅の所有権の移動が高齢者死去後のため、
同居生活を簡単にやめられない。

? 共生モデル実現のためにこれからの住宅に求めること
構造的な可変の容易さ
住空間のスペースとしての余裕
ご清聴ありがとうございました

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