政治家がソーシャルメディアを用いて情報発信することは、これまで彼に関心のなかった人々にまで情報が伝播するのか、それとも、もともと関心のあったひとびととの同質性を高めていくのでしょうか。
ソーシャルメディアでは、これまで関心のなかった情報との予期せぬ偶発的な接触が頻繁に生まれます。これは、エゴネットワークに偶発性がもたらされることであり、なんらかの変容(創発につながるかもしれない)の契機になる事態です。
情報と政治という文脈では、あるイシューについて賛成派と反対派がクラスタ化されるとそれぞれが極端化していき、対話の可能性がなくなってしまうという民主主義にとっての危険性が指摘されてきました。
今回は、ソーシャルメディアのメディア特性に規定されたコミュニケーションパターンによって、この危険性が生じるのか減じるのかを分析しました。
※この資料は、情報社会学会2014年度研究大会での発表資料です。