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WPI拠点 東京工業大学 地球生命研究所に
おける広報活動
~可読性によって多段階に書き分けた科学記事フォーマットの
開発を事例として~
石村源生
広報チーフ/特任准教授
東京工業大学地球生命研究所(ELSI)
gensei@elsi.jp
2017/7/31
自己紹介
? 東京工業大学地球生命研究所(ELSI)
広報チーフ/特任准教授
? 国際?国内広報、アウトリーチ活動を統括
自己紹介
1.知覚心理学?認知科学?ニューロサイエンスの研究者を経て、科
学技術館(東京?北の丸公園)に。
展示ディレクターとして、様々な科学館?理工系博物館の
1.展示、ワークショップ、イベントの企画ディレクション
2.施設構想立案
3.運営コンサルティング
などを行ってきた。
3. 2005年9月より北海道大学科学技術コミュニケーション教育研
究部門(CoSTEP)教員。科学技術コミュニケーション(科学と社
会の橋渡し)の教育?研究?実践。
4. 2016年10月より現職
WPI Mission and PR Strategy
Science
Fusion
Globalization
Reform
Visibility
methodpurpose
legend
科学情報の特徴
1. 専門的な用語?概念?方法論?ロジックが多用され、理解しづらい(=専門性)。
2. 情報量が膨大かつ急速に更新される(=流動性)。
3. 分野が細分化され、ブラックボックスになって見通しにくい(=不透明性)。
4. 異なる情報の間の関係性が極めて複雑である(=複雑性)。
5. 情報の信憑性を判断することが難しい。
6. 情報を提供する専門家の信頼性を判断することが難しい。
7. 情報の出典までたどるコストが大きい。
8. 電子ジャーナル購読料の高騰(=コスト)。
9. オープンアクセス、オープンソース、オープンデータの発展。
10. 集合知による検証の出現(例:論文ねつ造の発覚)
11. 意見?事実?データが混同されがちである。
12. 科学をとりまく「恣意性」が無視されがちである。
13. 非科学的な「科学フレーバー」なものが注目を集めがちである(例:「水素水」)。
14. 科学が全く無視されて声の大きい人の主張が通ることも多い。
15. 逆に、科学で解決できない問題が「科学」で押し切られることも多い。
等々。
開発の背景
1. 科学情報における「正確性」と「わかりやすさ」の間
のジレンマをどう取り扱うか、という問題は、これま
で科学に関する教育、報道、広報、コミュニケーショ
ンといった分野全般において、常に大きな課題となっ
ていた。
2. 科学情報における「正確性」と「わかりやすさ」の間
のジレンマをどう取り扱うか?
「正確性」と「わかりやすさ」の間の
ジレンマをどう取り扱うか?
1. 科学情報を「わかりやすく
」伝えようとすると「正確
性」が損なわれる。
2. 科学情報を「正確に」伝え
ようとすると「わかりやす
さ」が損なわれる。
わかりやすさ 正確性
0
100
誰も読んでく
れない
中途半端専門家から
袋叩き
→永遠のジレンマ
どうする?
わかりやすさ 正確性
0
100
→全部同時に扱う
「多段階の正確さ―読みやすさ」とAR Index
わかりやすさ 正確性
0
100 AR(Accuracy-Readability) Index:
正確性を犠牲にしてでもわかり
やすさを優先する度合い。ざっ
くり具合。
同じトピックに関して、AR
Indexの異なる複数の情報をパッ
ケージにして同時に届ける。
AR Index 5 4 3 2 1
「多段階の正確さ―読みやすさ」とAR Index
わかりやすい 正確
1. 自分が今どこのレイヤー(
AR Index)の記事を読んで
いるかを確認できる(メタ
データ)。
2. 複数のレイヤーが用意され
ている。
3. 目的に合わない場合は別の
レイヤーに移動できる動線
(リンク)が示されている
。
物足りない場合
は上のレイヤー
に移動
理解しづらい場
合は下のレイヤ
ーに移動
今どこのレイヤー
にいるかを確認
AR Index 5 4 3 2 1
実際にやってみた
1.Nature掲載の論文を題材に
2.5段階(AR Index: 5~1)に書き分ける
3.英語で
4.ネイティブのサイエンスライターを起用
5.タイトル
AR Index 5:「水晶の結晶が地球の磁場のエネルギー源?」
AR Index 1:「二酸化ケイ素の結晶化と地球のコアの構成進化」
6.導入部
AR Index 5 :「方位磁石を持ち歩くといつも針が北の方角を指す。私たち
はみなそれを見るたびに「地球には磁場がある」ということに気づく。」
AR Index 1:「岩石における古地磁気学的記録によると、地球の磁場は遅く
とも30億年前には存在していたと言える。しかし、初期地球の磁場生成メ
カニズムは、地球科学の研究者の間で長きにわたって論争の対象となって
いる。」
実際にやってみた
AR Index 5 AR Index 4 AR Index 3 AR Index 2 AR Index 1
Other publications for guidance
AR Index 5
National Geographic Kids, Outside, National Wildlife, Discover, Yes
Magazine
AR Index 4
Popular Science, Cosmos, National Geographic, iD, Wired
AR Index 3
New York Times, Guardian, Financial Times features
AR Index 2
Scientific American, Wikipedia
AR Index 1
Nature, Riken Research, Science magazine
AR Index 5-4:
? The target readership is readers who may be interested in science, or may simply have a
vague interest in the current topic. They could also be schoolchildren interested in Earth
science. They may not have the wish or need to work too hard to understand the text, but
may respond to a strong metaphor or narrative. Our text, we hope, will spark interest in
such readers.
? We can use more descriptive language, and phrases that help to anchor the reader in the
real world, e.g. "the earth rumbling beneath your feet ... " etc. This relaxes the reader and
draws them into the story. We can also use metaphors, descriptions of the labs, stories
about the researchers’ lives and that sort of thing.
? We should not assume too much knowledge on the part of these readers.
AR Index 3:
? Target is press releases for use in newspapers and magazines for a general readership.
? We want to make things easier for a reporter to write a story appropriate for his or her
readership.
? We try to find a "hook," to spark interest in a general reader, such as an immediate
application toward solving a real-world problem, a reference to a scientific controversy or
to science fiction, and the like. Depending on the subject, we may want to include more
background information to place the story in scientific and societal context.
? A newspaper would want a punchy news-style lead paragraph, while a magazine article
would ease into the story a bit more – we could provide both. We might include personal
background of the researchers, their motivation, etc., if it is pertinent.
AR Index 2:
? Target is an educated popular-science reader who is interested in the current topic.
We can use more numbers (which might scare off lower level readers), as well as
scientific concepts, references to previous work and more difficult and higher level
vocabulary. We can include more discussion about methodology.
AR Index 1:
? Target is people with a technical background, such as researchers in other fields,
people with engineering background and the like. We can include equations,
citations, footnotes, discussion of methodology, etc.
?The diction and vocabulary should vary appropriately with the levels -- things like the
difficulty of the words we use, the length and complexity of sentences, etc., should differ
depending on the level. We will refine this as the program progresses.
科学技术?学术政策研究所讲演20170731惫别谤.2(公开用修正版)
科学技术?学术政策研究所讲演20170731惫别谤.2(公开用修正版)
2017/06/28 -2017/07/27行動フロー
ランディングページ
開始ページ
セッション数 73、離脱数 36
最初の通過地点
セッション数 37、離脱数 12
2番目の接点
セッション数 25、離脱数 5
3番目の接点
セッション数 20、離脱数 2
4番目の接点
セッション数 18、離脱数 4
5番目の接点
セッション数 14、離脱数 4
6番目の接点
セッション数 10、離脱数 4
7番目の接点
セッション数 6、離脱数 3
8番目の接点
セッション数 3、離脱数 2
9番目の接点
セッション数 1、離脱数 0
...
10
/view/accur...authuser=0
23
/view/accur...authuser=0
3
/
2
/view/accur...index/home
2
(その他 6 ページ)
7
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25
/view/accur...ar-index-2
3
/view/accur...new-format
3
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2
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2
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9
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4
/view/accur...of-indexes
2
(その他 2 ページ)
2
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3
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5
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5
(その他 4 ページ)
4
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3
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3
(その他 2 ページ)
2
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/view/accur...ar-index-3
1
(その他 4 ページ)
4
/view/accur...ar-index-4
2
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2
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4
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1
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1
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2
home
2
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1
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1
prototype-o...ar-index-1
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1
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r...new-
format
33 33 18 5 9 5 6 3 2 1 1?
?
すべてのユーザー
100.00%セッション
Google Analyticsの「行動フロー」
私が科学技術コミュニケーター養成プログラム
で繰り返し訴え続けてきたこと
「伝える相手」に対する
想像力を働かせる
科学技術コミュニケーションの
主たる目的の一つ
? 当事者間の相互理解を促進する。
当事者間の相互理解
1. 「メタレベルの視点」を獲得する
2. 「文脈への敏感さ」を身につけ、他者の文脈を発見する
3. 他者の文脈を理解し、「上位の共通文脈」を発見する
4. 協同的に問題解決にとりくむ
1.「メタレベルの視点」を獲得する
? 科学技術に多様な立場で関わる人々が、
? 単に自らの置かれた立場にとどまるのではなく、
? メタレベルの視点から俯瞰することにより、
? 自らの立場を規定していた枠組みを越える視野を持ち、
2.「文脈への敏感さ」を身につけ、
他者の文脈を発見する
? 自らの立場の周囲に広がる文脈を観察し、
? 「文脈への敏感さ」を身につけると同時に、
? さらに、文脈を異にする他者を発見し、
他者の文脈
自らの文脈
3.他者の文脈を理解し、
「上位の共通文脈」を発見する
? 互いが、他者の特有の文脈を自らの文脈との関連で理解
することにより、
? それらの他者と共有できる「上位の共通文脈」を発見す
る。
上位の共通文脈
4.協同的に問題解決にとりくむ
? その「上位の共通文脈」を前提として、(互いの元々の立
場の違いは認めつつも)協同的に問題解決にとりくむ。
上位の共通文脈における協同
なぜとりわけ
「科学技術」コミュニケーション
を問題とするのか
科学者は“コミュニケーション”が“苦手”?
1.だから科学技術コミュニケーターが必要なのか???
2.「科学者はコミュニケーションが苦手」などという通
説があるが、実際は全くの誤解、誤認。
3.むしろ科学者は、特定の目的に最適化されたコミュニ
ケーションに「極めて熟達した」 プロフェッショナル
。
科学はそもそもコミュニケーションである
1.科学はそもそもコミュニケーションである。
1.科学は価値観や社会的文脈の異なる者、空間や時間を隔てた者同士のコミュ
ニケーションのための「共通言語」の開発を、最も精力的、体系的に行い、
成功を収めてきた分野。
2.そのため、科学においては、コミュニケーションが極めて
厳密にシステム化されている。
1.システムの中にプロトコル(コミュニケーションが機能するための「約束事
」)が組み込まれている。
2.「動作保証」をするために、動作条件を、プロトコルが機能する範囲に限定
している。
「動作保証範囲外の状況」にうまく対処すること
1.一方、科学においては「「動作保証」をするために、動
作条件を、プロトコルが機能する範囲に限定している」が
ゆえに、逆説的に「科学者が“ (一般的な意味での)コミ
ュニケーション”が“苦手”」であるかのような印象を持た
れるのかもしれない。
2.ここで言う“ (一般的な意味での)コミュニケーション”
とは、「動作保証範囲外の状況」にうまく対処すること。
科学者が“ (一般的な意味での)コミュニケーショ
ン”において直面する問題
1. 「動作保証規範」の問題
1.仮に万人の「コミュニケーション能力」が同一だとしても、科学者は専門
分野における「動作保証」の為にそのリソースを可能な限り投じるという
規範を課せられている。
2.ゆえに、専門以外の分野におけるコミュニケーションリソースが不足する
傾向にある。
2. 社会からの期待の問題
1.また仮に十分なリソースを持っていたとしても、その役割イメージゆえに
、「専門以外の分野においてさえ」動作保証規範を社会から求められる傾
向にあり、その目的のためにより多くのリソースを割かざるを得ない。
仮説
1. 前述の二つの問題のため、 “ (一般的な意味での)コミュニケーション”に
投じるリソースが不足する傾向にあるのではないか。
2. もちろん「個人差」は大きい。あくまで「平均」の話。
3. 一方、全く逆に、「 “ (一般的な意味での)コミュニケーション”に投じる
リソースが不足する」ことによって、専門以外の分野でかえって「動作保証
」を過剰に軽視したコミュニケーションを行ってしまうこともあるのではな
いか。
4. こういった構造的問題の存在を認めるならば、単に「個別科学」「科学全般
」「科学者」の限界を批判することは少なくともあまり“実効性のある”手段
ではない。
科学の「動作保証範囲」を肯定的に捉える
1.科学で全ての問題を解決することはできない。ましてや、物理
学、生物学など個別科学で全ての問題を解決することはとうて
い出来ない。
2.なぜならば、それぞれの個別科学、科学には「動作保証範囲」
があるからであり、「動作保証範囲」があるからこそそれらの
専門分野が高い価値を有しているとも言える。
3.したがって、動作保証範囲の有限性をもって個別科学や科学全
般が特定の問題解決に役に立たないと批判するのはあまりに乱
暴すぎる議論である。
科学技術コミュニケーターに
求められる視点
科学技術コミュニケーターに求められる視点
1.科学と一口に言っても、個別科学毎に「動作保証範囲」は異なることを理解す
ること
2.個別科学の「動作保証範囲」を、それぞれのトピックについて可能な限り明確
にすること
3.個々人の言動が「個別科学の動作保証範囲内」かどうかを見極めること
4.自らそれらの「動作保証範囲」の中と外を(自分がどちらにいるか自覚しつつ
)行き来すること
5.個別科学の「動作保証範囲」の中にいる人と外にいる人を橋渡しすること
6.個別科学と、それとは異なる情報空間の「座標変換」をすること(相手の情報
空間に分け入り、相手の言葉でコミュニケーションすること)
「ゴルフクラブ」としての科学
1.個別科学や、科学以外のさまざまな問題解決手法は、例えて言うならば「ゴ
ルフクラブ」のようなもの。それぞれの飛距離や精度などの機能には制限が
あるが、その代わり他のクラブにはない利点を持っている。
2.つまり、どれも必要。うまく使い分け、組み合わせてグリーン上の
「カップ(=問題解決)」に到達することが重要。
3.ここまでの議論をふまえれば、「パターは遠くに飛ばせないからゴルフの役
に立たない」という主張が明らかに不適切なのと同様、「科学者はコミュニ
ケーションが苦手」という捉え方は不適切。
4.もちろん複数のゴルフクラブの役割を果たすことの出来る秀でた科学者も存
在するが、それを「規範」や「理想像」と考えるのは無理がある。
(「ゴルフクラブ」の比喩は、田端信太郎氏の論考( http://blog.livedoor.jp/tabbata/archives/50635576.html )を参考)
「キャディー」としての
科学技術コミュニケーター
1.科学技術コミュニケーターの役割とは、個々の「ゴルフクラブ」(=個別
科学、科学一般/科学者、その他の問題解決手法)の機能を理解した上で
それらを適切に使い分け、組み合わせて、「ゴルファー」(=政策決定者
、多様なステークホルダーを含む市民)のプレイを支援する、「キャディ
ー」としての役割に例えられるのではないか。
2.最終的にプレーするのは「ゴルファー」だとしても。
3.もちろんいきなり科学技術コミュニケーターにこの役割を、というのは非
常に高いハードルだが、一つの理念型として思い描くに値する。
考察と課題
1. 「AR Index」が5つであることには必然性はない。
2. また、5つ全てが揃っていなければならないわけでもな
い。
3. AR Indexというメタ情報の概念を有効活用することが
本プロジェクトの目的であり、個別具体的な数字はそ
の目的のためにいかようにも調整可能である。
考察と課題
1. 「AR Index」は一次元ではない。
2. 「AR Index 5」を求める読者にとって、「わかりやすさ」だけではなく
?自分とどう関係があるのか
?注意を引き付けるような書き出しになっているか
?全体として魅力的なストーリーになっているか
といったことも重要。
3. AR Indexは5つ程度の代表的な要素によって構成されていると考えられ
る。
4. ただし5次元でコンテンツを作るのは至難のわざなので、とりあえず1次
元に圧縮して試行錯誤。
今後の展望
1. AR Indexの基準を確立することにより、記事のディレクショ
ンが容易になることが期待される。
2. 同様に、記事の評価が容易になると考えられる。
3. テキストだけでなく、様々なコンテンツのディレクション?
評価に応用できる。
4. 「正確性」「わかりやすさ」というメタ情報を付加した情報
流通のシステムを構築できる。
5. サイエンスライティングをはじめとする専門文書の執筆や専
門情報の伝達のトレーニングにも活用できる。
テイクホームメッセージ
1. 両立し難い複数の目的を持ったコミュニケーションを、「動作
保証範囲」を明示する「メタ情報」を付加することによって部
分的にであっても成立可能なものとする。
2. その際、異なる「動作保証範囲」を持つ複数のコミュニケーシ
ョンの選択肢を提供し、「それら全体で」当該の目的群を包括
的に実現することを目指す。
3. コミュニケーションの相手には、「メタ情報」と「複数のコミ
ュニケーションの選択肢」並びにそれらへの「動線」が明示さ
れており、容易に選択できるUX(user experience)が提供されて
いなければならない。
4. これらのシステムを互いに整備することにより、互いに動作保
証範囲に制約されたアクター間のコミュニケーションを実りあ
るものとすることが本プロジェクトのミッションである。
これは果たして広報なのか?
1. 各拠点の知名度はそれぞれの拠点の研究分野ではかな
り上がってきている。
2. しかしそれでも、「うちの拠点はすごい」という広報
に誰が耳を傾けるだろうか?
これは果たして広報なのか?
3. 「広報そのもの」が、社会貢献を果たすものでなけれ
ばならない。さもなくば、単なるノイズを社会に増や
すに過ぎない。
4. より普遍的、一般的、公共的価値の実現を。
5. そこで初めて一周回って「ELSIの広報」に資すること
ができる。
6. 裏返せば、ELSIの広報だけやっていてはELSIの広報さ
え成し遂げられない。
7. これは、WPIのミッションであるreform(価値実現の
ための社会変革)にも連なる方向性であると考える。

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