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前庭機能検査の結果と精神?心理面の評価尺度との関連性について 2022年 第81回 日本めまい平衡医学会 総会?学術講演会
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前庭機能検査の結果と精神?心理面の評価尺度との関連性について 2022年 第81回 日本めまい平衡医学会 総会?学術講演会
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2018年7月から2022年9月にJR東京総合病院 耳鼻咽喉科のめまい外来で前庭機 能精査を行った444名 (男性200名?女性244名;平均58.2±17.8歳) 使用機器:VN415,
Interacoustics A/S, Middelfart, Denmark 4℃生理食塩水20mLを10秒間かけて外耳道内に注水する方法を用いた。眼振の MSPV(最大緩徐相速度)の計測はVNG(ビデオ式眼振計測装置)にて行い、Jongkees の式を用いてCP%を算出し、20%以上を片側異常、両側のMSPVが10°/sec未満及 び両側反応なしを両側異常とした。グラフ上では便宜上、両側反応なしを200%で示した。 使用機器:natus社製 Nicolet EDX 刺激周波数 日本めまい平衡医学会の平衡機能検査基準化のための資料に基づいて計測し、刺激 回数の合計は一連の検査で左右それぞれ240回以内に抑えた。 cVEMPのp13-n23の振幅及びoVEMPのn1-p1の振幅を計測し、背景筋電位で正規 化した値に基づいてAR=100×(健側の振幅-患側の振幅)/(健側の振幅+患側の振 幅)(%)を計算した。AR(%)は33%以上を片側異常とした。両側反応なしを両側異常 とし、グラフ上では便宜上、200%で示した。 検査前にDHI、HADS、SDS、GDS、POUNDing、ODのスコアの回答を得た。 正常、片側異常、両側異常の各グループ間での上記スコアの差をTukey検定を用いて 評価した。解析にはJMP 9を用い、統計学的有意水準はp<0.05とした。 前庭機能検査の結果と精神?心理面の評価尺度との関連性について 朝倉 信之介 1) 鴨頭 輝 2) 3) 1) JR東京総合病院 臨床検査科 2) JR東京総合病院 耳鼻咽喉科 3) 東京大学 医学部 耳鼻咽喉科 はじめに めまい症状により受診する症例の多くは、抑うつや不安などの心因性の症状を有しており、 心因性の症状が前庭障害によるものかどうかの判断は重要である。前庭機能検査の結果 と精神?心理面での評価尺度の結果との関連性について検討した。 DHI、SDS、GDS、POUNDing、ODのスコアは多峰性の分布を示した。CP%の分布 は対数正規分布に近い特徴を示した。VEMPはいずれの方法でも、3割前後の症例で両 側反応がなく、約半数の症例が片側反応なしまたは両側反応なしであった。CP%で評価 した場合、正常群の方が片側異常群に比べてHADS/A及びPOUNDingが有意に高かっ た。oVEMP(500Hz)で評価した場合、正常群の方が両側異常群に比べてHADS/A及 びODのスコアが有意に高かった。いずれの比較でも、前庭機能正常群の方がHADS、 POUNDing、ODのスコアといったいわゆる精神?心理面の評価尺度が高かった。 DHIはめまいの身体症状に特化した評価尺度であるのに対し、HADS/Aは身体症 状の影響を排除した純粋な精神状態の評価尺度であると考えられた。また、 POUNDingやODのスコアも、前庭障害以外にめまい症状を引き起こす疾患の評価 尺度として有用である可能性が示唆された。 めまい外来を受診する症例では、受診契機となる症状がある場合、前庭障害が無 ければ何らかの心的要素が強いと考えられ、前庭機能の詳細な評価の重要性が示 唆された。前庭障害がありめまい症状のない症例は受診することが少ないと考えられ るが、今後の研究に当たっては幅広い症例を評価?検討する必要があると考えられた。 AR(%)の分布は、 CP%の分布と異なり、片側及び両側反応なしに偏った特徴を 持っており、一般的な検査の結果が正規分布を持つことを考えれば、VEMPは検査と しての精度や診断上の意義に関して今後も活発な議論が必要であると考えられた。 対象 方法 起立性調節障害 OD チェック 引用:起立性調節障害対応ガイドライン(岡山県教育委員会発行) ?500 Hzトーンバースト 125~133 dB peSPL (rise 2ms/plateau 4ms/fall 2ms) ?1 kHz トーンバースト 125~133 dB peSPL (rise 1ms/plateau 2ms/fall 1ms) HADS POUNDing 片頭痛の診断スコア ?Pulsatile quality(拍動性) ?duration 4-72 hOurs(持続時間4-72時間) ?Unirateral location(片側性) ?Nausea/vomit(悪心嘔吐) ?Disabling intensity(日常生活に支障あり) 引用:Micheal et al., 1993. Cephalagia. ODのスコア 該当項目数 陽性尤度比 状態 4項目以上 +LR 24 かなり片頭痛の可能性は高い 3項目 +LR 3.5 片頭痛の可能性は中程度 2項目以下 +LR 0.41 片頭痛の可能性は低い 精神?心理面の評価尺度 cVEMP / oVEMP 温度刺激検査 結果 考察 前庭機能検査の結果と精神?心理面での評価尺度 対象 性別 年齢 精神?心理面の評価尺度 HADS/A HADS/D SDS POUNDing DHI GDS ODのスコア 前庭機能検査 CP% cVEMP 500Hz AR(%) cVEMP 1kHz AR(%) oVEMP 1kHz AR(%) oVEMP 500Hz AR(%) CP%とcVEMP 500Hz AR(%)の関係 CP%とcVEMP 1kHz AR(%)の関係 CP%とoVEMP 500Hz AR(%)の関係 CP%とoVEMP 500Hz AR(%)の関係 群間に有意差を認めたスコア HADS/A – 温度刺激検査 HADS/A – oVEMP (500Hz) POUNDing – 温度刺激検査 ODのスコア – oVEMP (500Hz) HADS ストレスチェック ■記入日 年 月 日 ■お名前 ■あなたのこの1週間のご様子に最も近いものに○をつけてください。(各項目1つのみ) あまり考え込まずにお答えください。長い時間考え込むと不正確になることがあります。 1.緊張したり気持ちが張り詰めたりすることがありますか? 医師 記入欄 8.以前より考えや反応が遅くなったように感じますか? 医師 記入欄 ○ ?ほとんどいつもそう感じる 3 ○ ?いつも感じる 3 ○ ?たいていそう感じる 2 ○ ?たびたび感じる 2 ○ ?ときどきそう感じる 1 ○ ?ときどき感じる 1 ○ ?まったくそう感じない 0 ○ ?まったく感じない 0 2.以前、楽しんでいたことを今でも楽しめますか? 9.不安で落ちつかないような恐怖感を感じますか? ○ ?以前とまったく同じくらい楽しめる 0 ○ ?まったく感じない 0 ○ ?以前より楽しめない 1 ○ ?ときどき感じる 1 ○ ?少ししか楽しめない 2 ○ ?たびたび感じる 2 ○ ?まったく楽しめない 3 ○ ?いつも感じる 3 3.まるで何かひどいことが今にも起こりそうな恐ろしい感じがしますか? 10.自分の顔、髪型、服装に関していかがですか? ○ ?はっきりあり、程度もひどい 3 ○ ?関心がない 3 ○ ?あるが程度はひどくない 2 ○ ?以前よりも気を配っていない 2 ○ ?わずかにあるが気にならない 1 ○ ?以前ほどは気を配っていなかったかもしれない 1 ○ ?まったくない 0 ○ ?以前と同じ、あるいはそれ以上気を配っている 0 4.笑えますか?いろいろなことのおかしい面が理解できますか? 11.じっとしていられないほど落ちつかないことがありますか? ○ ?以前と同じように笑える 0 ○ ?いつもある 3 ○ ?以前とまったく同じようには笑えない 1 ○ ?たびたびある 2 ○ ?明らかに以前ほどには笑えない 2 ○ ?あまりない 1 ○ ?まったく笑えない 3 ○ ?まったくない 0 5.心配事が心に浮かびますか? 12.これからのことが楽しみにできますか? ○ ?ほとんどいつもある 3 ○ ?以前と同じ、あるいはそれ以上にできる 0 ○ ?たいていある 2 ○ ?以前より多少できない 1 ○ ?それほど多くはないが、ときどきあった 1 ○ ?以前よりも明らかにできない 2 ○ ?ごくたまにあった 0 ○ ?ほとんどできない 3 6.機嫌が良いですか? 13.急に不安に襲われることがありますか? ○ ?まったく良くない 3 ○ ?いつもある 3 ○ ?たまにしか良くない 2 ○ ?たびたびある 2 ○ ?ときどき良い 1 ○ ?あまりない 1 ○ ?いつも良い 0 ○ ?まったくない 0 7.のんびり腰かけて、くつろぐことができますか? 14.おもしろい本や、ラジオまたはテレビを楽しめますか? ○ ?できる 0 ○ ?いつも楽しめる 0 ○ ?たいていできる 1 ○ ?ときどき楽しめる 1 ○ ?たまにできる 2 ○ ?あまり楽しめない 2 ○ ?まったくできない 3 ○ ?まったく楽しめない 3 医師記入欄 A D A D 医師記入欄 A D 合計 統計学的解析 * p<0.05 箱ひげ図は中央値?最大値?最小値?第1四分 位点?第3四分位点の値を示す。ひし形は、平 均?平均の95%信頼区間を示す。箱ひげ図の 左外側に表示されている括弧は、最短の半分 (データの50%が密集する最も短い範囲)を示す。 正常 片側異常 両側異常 279 145 12 64% 33% 3% 153 136 123 37% 33% 30% 156 117 59 47% 35% 18% 111 135 187 26% 31% 43% 133 156 145 31% 36% 33% CP% cVEMP 500Hz cVEMP 1kHz oVEMP 500Hz oVEMP 1kHz 各群の割合 以下のデータには、検査を施行していない症例を含む。
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