人力飛行機の試験飛行におけるインシデントおよび対策 20th sss
- 9. ②グランドクルーのミス
グランドクルーの役割
? 機体の待機、発進、着地時の機体の保持、バランス確保
? パイロット、お互いのグランドクルーへの指示
? 試験飛行の振り返り用の記録、撮影
スターター、
ストッパー指示出し書記カメラ
パイロットを除くチーム全員が役割を果たす。
→一人の安全意識の欠如がインシデントとなる。
- 19. ③パイロットの操縦ミス
Oscillation:振動、変動
●ピッチ、ヨーのPIO(Pilot Induced Oscillation)
PIO???機体の挙動を安定させようとして、逆方向に発
散する方向に操舵してしまう現象。
原因:入力とその反応速度が認識が甘い。
ピッチ方向(エレベータ操縦、回転数)、ヨー方
向(ラダー操縦)両方で生じる
対策:PIOという現象の理解、反応速度の認識
初期は一方の操縦に集中させる
参考:第7回SSS,「人力飛行機におけるPIOに関する考察」坂本、吉川、etc..
- 22. ④風の判断ミス
●強風時、横風時のフライト
<初期段階>
パイロットの操縦技術、機体の調整が充分でない初
期段階は風に対して判断基準を設ける
例:正対を含め1時~11時方向、最大1.5m/s以内。
<試験飛行後半>
練習、調整も佳境で慣れてくると、
気のゆるみで強風時に飛ばしかねない。
Editor's Notes
- #3: まず今回の発表に至っての今日の安全対策に対する気運がどうなってきているかを説明して、この発表の大義名分を説明します。
次に、人力飛行機の試験飛行において安全を確保するために、根本に何が必要であるか、
その次に、タイトルにあるとおり、試験飛行におけるインシデントの主な分類と、その詳細および対策を説明していきます。
最後に、今回の発表内容の後の確認と、さらに安全対策について周知していただくために参考文献、ウェブ上のページを紹介します。
- #5: 1,まず、飛行試験が出来るレベルの機体であること。壊れない、操縦系はちゃんと動くか
2,事前にしっかり計画が立てられていること。機体の調整はどうするか、どの順番でパイロットの練習をするか
3,各人員の連携と行動。よく言われるのが試験飛行中は声を出すこと、元気を出すこと。
4,インシデントと対策方法を先に知っておくこと。どんなことをしたら危険なのか、その危険を避けるにはどうすればよいかを先に知っておくだけで安全性を高めることが出来る。
5,一番欠けてはいけないのは参加メンバー全員の安全意識。一人の横着が事故を招きかねないのが試験飛行です。