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令和5年度厚生労働省委託事業
循環器病(脳卒中、心臓病等)の啓
発についての都道府県アンケート
結果報告書
【確定版】
公益社団法人日本脳卒中协会
啓発委員会
2023年11月作成
令和5年度厚生労働省委託事業
アンケート調査の概要
調 査 目 的
厚生労働省委託事業の実施にあたり、自治体における市民講座
の実態を把握すると同時に、より一層使いやすい啓発資材を開
発するため、自治体における脳卒中?循環器病の啓発活動の実
態やニーズを把握する。
調 査 対 象 全国47都道府県の循環器病対策の担当者
調 査 方 法 インターネット調査(Questant*)
調 査 期 間 2023年8月8日~8月28日
依 頼 方 法
調査票は日本脳卒中協会が作成し、厚生労働省健康局がん?疾
病対策課より、各都道府県に対してアンケートへの協力を依頼
回 収 数 29 回収率:61.7%(29/47)
*マクロミル社によるセルフアンケートツール(https://questant.jp/)
令和5年度厚生労働省委託事業
Q1. 都道府県主催の市民公開講座(オンライン講座含む)の開催実績はありますか?
13
(45%)
16
(55%)
ある
ない
(n=29)
市民公開講座を開催している都道府県は約半数であった。
令和5年度厚生労働省委託事業
Q2. 都道府県主催の市民公開講座(オンライン講座含む)の開催実績が「ある」場合、
開催にあたり苦労したこと、困ったことを教えて下さい。
? 集客。 啓発したい層(比較的若い世代)が来ない。
? 集合開催での研修会は年齢層の高い方が参加される傾向なので、オンライ
ン(オンデマンド配信)での開催が広く普及啓発できる。
? 県民への効果的な周知啓発の方法
? 県内中心部以外の地方開催での参加者募集 (なかなか人が集まらない)
? 集客、啓発媒体の作成
? 心不全に関する正しい知識の普及等を目的に、委託事業の中で実施。コロ
ナの影響もあり、参加するのは一部の関心が高い人のみで、人を集めるこ
とが難しい状況があった。
? 大学や協定を結んでいる会社との講座内容のすり合わせ。
? 市民公開講座の周知方法
? 参加者の募集について苦労した
? どのような内容にしたら多くの方に興味を持ってもらえるか (n=10)
市民公開講座の周知や集客に苦労している。
【自由回答】
令和5年度厚生労働省委託事業
15
(54%)
13
(46%)
ある
ない
(n=28)
0
1
0
3
8
5
0 5 10
市町村
保険者(国保含む)
医師会
日本脳卒中協会
その他の医学系団体
学術団体(学会など)
(n=14)
Q3. 都道府県が後援等をした市民公開講
座はありますか?
Q4. 「ある」場合にお答えください。
その場合の主催者はどこでしたか?
約半数の都道府県で市民公開講座を後援
していた。
主に医学系団体や学会、日本脳卒中協会
が主催する市民公開講座を後援している。
*薬剤師会、看護協会、栄養士会など
【複数回答可】
(回答数)
*
令和5年度厚生労働省委託事業
17
6
6
7
0
4
1
0
2
4
1
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18
医師
保健師?看護師
薬剤師
管理栄養士(栄養士)
社会福祉士
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
その他医療専門職
患者
患者家族
(n=17)
Q5. 主催、後援を問わず、市民公開講座の講師について教えて下さい。
講師は主に医師や医療従事者であるが、患者も講師を務めている場合がある。
(回答数)
【複数回答可】
※主催、後援ともしていない:12
令和5年度厚生労働省委託事業
16
15
11
8
3
3
4
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18
病気の特徴について
予防について(食事、運動、健診など)
治療法
後遺症やリハビリテーションについて
医療?介護?福祉制度について
就労?両立支援について
患者?家族の経験談
Q6. 主催、後援を問わず、市民公開講座の講演テーマについて教えて下さい。
病気やその予防、治療に関するテーマが多いが、リハビリテーションや体験談、生活
に関するテーマも取り上げられている。
(回答数)
(n=17)
【複数回答可】
※主催、後援ともしていない:12
令和5年度厚生労働省委託事業
? 食生活など、住民に身近なテーマの方が聴講者の反応が良い印象があります。
? 生涯大切にしたい脳と心臓
? 後援を行ったのみで、公開講座に参加していないため、内容については分かり兼ねます。
? 日常生活の中でできる循環器病予防等
? 血圧、減塩、禁煙等の循環器疾患に係る体験型アクティビティの実施。
? 循環器病の予防に関する講演会を実施していただいたことはありますが、具体的な効果
を把握することはできていません。
? 予防について
? 患者による経験談、減塩の方法について
? 病気の予防や対応について。体験談等
? 補助人工心臓患者の体験談、心臓病患者の生活と仕事の体験談
? 循環器病の予防について?緊急性のある症状や救急受診の必要性?具体的な脈のとり方
など
? 参加者の受け止めによるが、早期発見や予防は多く取り上げている。
Q7. 特に市民啓発に役だったと考える講演テーマがあれば教えて下さい。
(主催、後援がある場合に記載) 【自由回答】
講演テーマとして疾患の予防や体験談が役立っている。
※上記の回答の他、「なし」:10、 「主催、後援なし」:1、 無回答:6
令和5年度厚生労働省委託事業
? 脳卒中?心臓病等総合支援センターに委託して9~10月に開催予定。テーマは脳卒中?循環器病の
予防。
? 住民を対象とした研修会を開催予定、講師及びテーマは未定
? 県民公開講座を実施(主催)予定ですが、詳細未定
? 「備えよう脳卒中」「備えよう心臓病」「知って学ぶ健康セミナー」
? 主催での講座は予定しておりません。 なお、後援名義については、現時点で情報を得ておりません。
? R5県民公開講座の開催を検討中
? なし
? 心不全に関する正しい知識の普及を目的とした講座
? 開催予定なし
? なし
? 後援予定 講師:内科医、外科医、MSW、管理栄養士、PT、在宅療養関係者 テーマ:脳卒中、心不全
の基礎知識、予防方法、食事?運動?定期健診の重要性について
? 検討中
? 予定は今のところありません。
? 県主催にて、医師?理学療法士による講話?運動を実施予定
? 現在予定なし。
Q8. 今後の市民公開講座の主催、後援の予定、講師や講演テーマが決まってい
ればご記載ください。
(予定がない場合や情報を得ていない場合はそのようにご記載ください)
【自由回答】
1/2
2/2に続く
令和5年度厚生労働省委託事業
? 予定なし
? 脳卒中後てんかんをテーマにした市民公開講座の講演を今年度実施予定
? 現時点で、市民公開講座の予定はありません。
? 県主催の講座は予定していない
? 予定なし
? 主催で開催予定であるがテーマは未定
? 情報を得ていない
? 企業等における喫煙対策についての講演を実施予定
? 後援依頼については常時受け付けています。 今年度も開催予定ですが、講師やテーマはまだ決
まっていません
? 心臓病に関する公開講座を開催予定(委託.詳細未定)
? 共催予定?心臓リハビリテーションについて(講師:医師)?狭心症、心筋梗塞から身を守るために
(講師:医師)等
? 実施予定だが詳細未定
? 令和5年度脳卒中?心臓病等総合支援センターモデル事業に奈良県立医科大学が採択されており、
市民公開講座を実施予定。
Q8. 今後の市民公開講座の主催、後援の予定、講師や講演テーマが決まってい
ればご記載ください。
(予定がない場合や情報を得ていない場合はそのようにご記載ください)
次回の講演会のテーマやプログラムが決まっていない場合が多い。
【自由回答】
※回答:28、 無回答:1
2/2
令和5年度厚生労働省委託事業
? 引き続き利用可能な資材を提供していただきたい
? 効果的?効率的な開催事例があれば情報共有いただきたい
? 今後も県と一緒に取り組んでいただけますと幸いです。
? 内容等でご協力いただけることがありましたらお願いしたい
? 開催費について、主催団体等へのより一層の補助
? 市民講座を開催する場合、参加者募集の広報について、可能な
範囲でご協力を賜りたい。
Q9. 今後、市民公開講座の開催について日本脳卒中協会にご要望があれば教えて下
さい。
日本脳卒中協会に対して資材の提供、事例の共有、開催費用や広報に関するサ
ポートといったニーズがある。
【自由回答】
※上記の回答の他、「なし」:3、「特にありません」:3、「特になし」:1、 無回答:16
令和5年度厚生労働省委託事業
9
8
9
6
14
10 10
24
10
9
4
3
5
0
5
10
15
20
25
新
聞
テ
レ
ビ
ラ
ジ
オ
広
報
誌
リ
ー
フ
レ
ッ
ト
ポ
ス
タ
ー
動
画
(
ウ
ェ
ブ
サ
イ
ト
)
ホ
ー
ム
ペ
ー
ジ
Facebook
そ
の
他
その他SNS
Twitter
YouTube
「その他」の自由記載回答
? 建造物のライトアップ、ウェ
ブ広告
? 今年度マツダズームズーム
スタジアムの大型モニター
で動画を放映予定
? ハンドブックの作成
? チラシ(2件)
Q10. 今まで都道府県主催の啓発活動でどのような媒体を使用したことがありますか。
オンライン、オフラインの両方の媒体が利用されている。
(n=29)
(回答数) 【複数回答可】
令和5年度厚生労働省委託事業
Q11. 都道府県主催の啓発活動の媒体は、どのようにして作成しましたか。
啓発活動の媒体は都道府県で自ら作成している場合がほとんどであるが、一部外部
に委託している。
24
3
7
0
0 5 10 15 20 25 30
行政機関内で作成
教育研究機関(大学等、研究所)に委託
民間事業者に委託
その他
(n=26)
※ 「行政機関内で作成」と回答した自治体で、「産官学連携協定に基づき民間事業者が
啓発媒体を作成している場合がある。」という記載があった。
(回答数)
【複数回答可】
令和5年度厚生労働省委託事業
Q12 今後どのような啓発媒体を活用したいかご記載ください。
オンラインやデジタルの媒体の活用に関するニーズがある。
? 年代によりオンラインとオフラインの媒体を使い分けて活用したい
? リーフレット、ポスター、サイネージ動画、ウェブサイト、イベント開催
? Webページ等への広告による啓発
? パネル
? SNS等
? 多くの媒体を活用して普及啓発を進めたい。
? 県民だより等、幅広く啓発できるツール
※回答:7、 無回答:22
【自由回答】
令和5年度厚生労働省委託事業
Q13-1. 啓発用動画はどのようなものが望ましいか(動画の長さ)
? 数秒程度の簡潔に見ることができる
長さ。
? 15秒程度
? 15秒(一般的なCM位の長さ)
? 30秒程度の比較的短いもの
? 30秒~1分
? 30秒又は1分30秒程度
? 1分程度
? 1~3分程度
? 1~5分
? 2分以内、Instagramのリールや
YouTubeのショート動画、 広告は
関心がない人でも視聴する可能性が
上がるのではないか
? 2~3分以下
? 2~3分
? 3分程度
? 3分程度
? 3~5分程度で飽きずに視聴できる
もの
【自由回答】
* 比較的短い時間の回答
1/2
2/2に続く
令和5年度厚生労働省委託事業
Q13-1. 啓発用動画はどのようなものが望ましいか(動画の長さ)
? 5~10分
? 5分以内
? 5分程度
? 5分程度
? 5~10分程度の短めのもの
? 10分程度(集中して視聴するため短
時間が望ましい)
? 10~15分
? TVCMは15~30秒、SNS動画は
10分程度
? 多くの方に見ていただく用(5-10
分) 健康等に興味のある方用(15-
20分)
? YouTube用、TVCM用など様々な
長さがあると良い
? ターゲット層、啓発内容、視聴場所等
による
? できるだけ短めのもの
? 対象者に合わせて作成するのが望ま
しい
動画の長さとして3分以内の短いものを求める声が多い。
【自由回答】
※回答:28、 無回答:1
2/2
令和5年度厚生労働省委託事業
Q13-2. 啓発用の動画はどのようなものが望ましいか(動画の内容)
? 発症予防の具体的な方法 (健診受診を含む)
? 循環器病の概要、予防方法
? 予防について
? 予防(生活改善、健診など)に関する短編の啓発動画
? 病期の特徴、予防について
? 循環器疾患に関する正しい知識の普及及び予防に関する啓発
? 予防や発症時の対応
? 疾患の特徴、予防の重要性、予防方法等県民が取り入れやすい内容。
? 循環器病の概要、予防方法、FASTの紹介
? 循環器病の一次予防について
? 疾患啓発や予防行動につながる健診受診のような内容
? 循環器病のリスク因子の予防 循環器病の症状と受診勧奨
? 原因、症状、予防法などの説明
? 循環器病の一次予防や発症した際の対処方法など、再発予防など、一般の方に身
近な内容
? 項目ごとに分かれたもので、視覚的に分かりやすい内容(病気について、治療法、
予防、救急時の対処法 等)
? 循環器病とは何か、症状や生活への影響、予防方法等
【自由回答】
* キーワードとして「予防」を含む回答
1/2
2/2に続く
令和5年度厚生労働省委託事業
? 初期症状等について
? 脳卒中の初期症状の啓発
? 専門用語をあまり使っていないもの
? アニメなど、子供やその親に興味を持ってもらえるもの
? 高血圧などについて、タレント等を用いた分かりやすく簡潔な動画
? 学校での循環器病の講話の際に使用できるもの
? 実体験など脳卒中や心不全を自分のこととして考えられる内容 思わず続きを見
たくなるようなインパクトのある内容
? 脳卒中の初期症状、自宅でのリハビリテーションの仕方、治療と仕事の両立支援
に関する事例、介護保険の手続きや紹介等
? 体験談(知名度の高い方によるもの)
? 第2期循環器病対策推進基本計画に列挙されている項目の内容
? 脳卒中等、循環器病発症を疑うサインや救急受診の必要性等
※回答:27、 無回答:2
Q13-2. 啓発用の動画はどのようなものが望ましいか(動画の内容) 2/2
【自由回答】
令和5年度厚生労働省委託事業
Q13-3. 啓発用の動画はどのようなものが望ましいか(動画の視聴場所など)
? YouTube広告など、興味のない方にも届く方法が良いと思います。
? YouTube等、市民がアクセスしやすい場所
? YouTubeなど、自分のスマートフォンで気軽に視聴できるもの
? 行政HP、YouTube
? テレビCM、YouTubeなどSNS
? いつでも自由に視聴できるようYouTube等に掲載いただくと、研修会や講座で
活用できるとともに、一般の方にも啓発できると思います。
? SNS
? SNS、駅構内など
? SNS、電車内や店舗前の電子掲示板
? SNS、TV、医療機関、行政の場など
? CMやSNS広告
? SNS、CMなど
【自由回答】
* キーワードとして「YouTube」あるいは「SNS」を含むもの
1/2
2/2に続く
令和5年度厚生労働省委託事業
? 健康無関心層にも届く、幅広い住民が利用する場?ウェブ広告の出稿
? 自宅のテレビ、パソコン、タブレット、スマートフォン
? 個人のパソコン、スマホで視聴
? 健診会場の待合やイベント会場等
? 小学校等での保健授業 健康診断の待合室
? 学校(中学校、高校等)
? 通勤?通学中、自宅
? 病院や自宅
? どこでも
? 無関心な人にも届くよう、新聞やテレビなど多数の人が目にする媒体の活用
? 健診会場 健康教育の場 医療機関のロビー等
? Web
? 県や関連団体等主催の市民講座、HP等
※回答:25、 無回答:4
Q13-3. 啓発用の動画はどのようなものが望ましいか(動画の視聴場所など)
【自由回答】
2/2
令和5年度厚生労働省委託事業
18(64%)
10(36%)
知って
いる
知ら
ない
(n=28)
22
(79%)
6 (21%) ある
ない
Q14. 日本脳卒中協会の啓発資材を無
償(印刷費、通信費は除く)で利
用できることをご存じですか。
Q15. 日本脳卒中協会の各県支部との
連携はありますか。
約1/3の都道府県が、日本脳卒中協会が
無償で啓発資材を提供していることを知
らない。
約2割の都道府県で日本脳卒中協会と連
携が取れていない。
(n=28)
令和5年度厚生労働省委託事業
Q16. その他日本脳卒中協会に対して何かご要望はありますか。またお気付きの点や
疑問等ありましたら自由にご記載ください。
? 引き続き、循環器病対策のために連携いただきたい。
? 啓発動画等を作成した場合は、県HPに掲載させていただきた
い。 主に、若い年齢層への啓発活動に活用したいと考えている。
? 自治体からテレビや新聞へ頻回に広告を出すことは難しいので、
広く全国的に疾患や予防方法の啓発をしていただけることは
ありがたい。
? 若年層への予防啓発として、どのようなことが取り組んでいけ
るか、情報や参考媒体等
【自由回答】
※上記の回答の他、「特にありません」:1、 「特になし」:1、 無回答:23
令和5年度厚生労働省委託事業
? 市民公開講座を開催している都道府県は約半数であり、その周知や集
客に苦労していた(特に無関心層)。
? 今後の啓発テーマは未定の場合も多く、計画的に啓発事業を実施して
いるところは少ない。
? デジタルコンテンツの要望は高く、特に予防関係の要望が多い。しかし
動画であれば3分以内のものなど要点を絞ったものが求められる。
? 脳卒中協会の資材の活用などは十分なされていないため、今後、啓発
テーマ、コンテンツのノウハウなどの情報共有、利用可能資材の周知等
を行なうことで、啓発事業の活性化が期待できる。
? 今回は、アンケートの回収率が低く、回答した自治体は、以前から日本
脳卒中協会と連携の経験がある自治体が多かった可能性があり、連携
の割合や資材の認知については、もっと低い可能性がある。
まとめ
ー アンケートからの知見?課題 ー

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