狠狠撸

狠狠撸Share a Scribd company logo
? DeNA Co., Ltd. 1
企業で取り組むSocial DS
安達涼
AI技術開発部
株式会社ディー?エヌ?エー
? DeNA Co., Ltd. 2
安達 涼
~2009: 東京大学計数工学科
~2011: 東京大学情報理工学系研究科 修士
~2017: PhD in Social and Decision Neuroscience @
California Institute of Technology
2018/4~: 株式会社 ディー?エヌ?エー
DeNA ソリューション事業部AI技術開発部
@ryoatsat
ryo.adachi@dena.com
? DeNA Co., Ltd.
自己紹介
? DeNA Co., Ltd. 3
きょう話したいこと
● DeNAでのソーシャルデータサイエンスってどんな分析をやってるの?
● 企業で取り組む上で意識していることってどんなこと?
? DeNA Co., Ltd. 4
目次
企業で取り組むSocial DS
研究紹介
まとめと展望
1
2
3
? DeNA Co., Ltd. 5
目次
企業で取り組むSocial DS
研究紹介
まとめと展望
1
2
3
? DeNA Co., Ltd. 6
Social Data Science とは?
● Social DS = Social Science (社会科学) * Data Science (データサイエンス)
● 一橋大, 広島大, 立教大, Oxford, LSE, …
*一橋大学HPより引用
? DeNA Co., Ltd. 7
DeNA会社紹介:事業展開
エンターテインメント領域と社会課題領域の両軸を展開する
? DeNA Co., Ltd. 8
会社紹介:事業ポートフォリオ
ライブコミュニティ
ゲーム
スポーツ?スマートシティ 新領域?その他
モビリティ
ヘルスケア?メディカル
? DeNA Co., Ltd. 9
弊社で取り組むSocial DS
● ビジョン:ユーザー行動とつながりの仕組みの解明を通じて、事業課題を発見?解決し、
サービスの持続的な成長に貢献する
● ミッション:PF上での複雑なユーザー行動の解明を、社会科学とデータサイエンスの学術
知見とツールを融合した定量分析を通じて可能にする
? DeNA Co., Ltd. 10
弊社で取り組むSocial DS
● ライブコミュニティ事業での分析?事業貢献に注力
○ ユーザーがライバーの配信を視聴する、コメントする、アイテムを送る、ファンになる、
といったソーシャルなデータ
○ 他の事業会社にはないユニークなデータ
ライブコミュニティ事業
? DeNA Co., Ltd. 11
弊社で取り組むSocial DS
*ブログ
? DeNA Co., Ltd. 12
目次
企業で取り組むSocial DS
研究紹介
まとめと展望
1
2
3
? DeNA Co., Ltd. 13
ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析:探索?深化
? DeNA Co., Ltd. 14
デジタルコンテンツはどう消費されるか?
デジタルコンテンツとの出会いと消費のサイクルをモデル化することで、
ユーザーのエンゲージメントを向上させる施策につながる
? “出会いと消費”のサイクルをどうモデル化するか?
? 最もよく使われるのはE/E(探索=Explorationと深化=Exploitation)
探索 深化 E/Eは一般的な概念である
● 音楽を聴く [1]
● 推薦システム [2, 3]
● UGCユーザーの行動 [4, 5]
● SciSci[6]
[1] Mok L. Proceedings of the International AAAI Conference on Web and Social Media, 2022.[2] Wang C. In The World Wide Web Conference, 2019.[3]
Pereira BL. in ACM Transactions on Recommender Systems, 2023.[4] Hamilton W. Proceedings of the International AAAI Conference on Web and Social
Media, 2017.[5] Gómez-Zará D. Computers in Human Behavior, 2024.[6] Liu L.Nature Communications, 2021.
? DeNA Co., Ltd. 15
いくつかの財には、消費のタイミングに制約がある
いつでも消費できる ライブストリーミングコンテンツはライブ中にしか視聴できない
という消費のタイミングの強い制約がある
消費のタイミングに制約のある財の分析にはあまり注意が払われていない
ツイッター/X フェイスブック
Netflixなど Spotify
? DeNA Co., Ltd. 16
ライブストリーミングコンテンツに焦点を当て、コンテンツ消費パターンのダイナミクスと、
それらが外部要因にどのように影響されるかを分析する
探索と深化(E/E)の行動と制約のあるコンテンツ
データ E/Eの表現
? ライブコミュニケーションアプリ
「Pococha」のデータを使う
? 2年間(2020年から2021年)の約220万ユー
ザーのデータ
? ターンオーバーレート
? 初めて訪問したライバーの割合
? [#新規に視聴するライバーのセッション数]
/[#総視聴セッション数]
ターンオーバーレート
高い 低い
探索 深化
? DeNA Co., Ltd. 17
プラットフォームに参加した後、ユーザーのターンオーバーレートは一定に収束し、
新しいライバーを求める度合いも安定する
探索と深化(E/E)のバランスは、制約にもかかわらず収束している
? DeNA Co., Ltd. 18
244億の音楽視聴履歴のデータセットにおけるE/Eの度合いも、類似したダイナミクスを示す
音楽リスニング?プラットフォームも同様のE/Eダイナミクスを示す
? DeNA Co., Ltd. 19
リスナー(需要)とライバー(供給)のバランスは、ターンオーバーレートに代表される
E/E行動によく相関する
探索?深化(E/E)はコンテンツの需給とよく相関
*ユーザーレベルの固定効果モデルをいれたパネル回帰でも同様の結果が得られる
? DeNA Co., Ltd. 20
新規リスナーと既存リスナーのバランスは、ライバーの熟練度(ランク)と相関しており、探索と深化の
バランス(ターンオーバーレート)の重要性が強調されている
ライバーのパフォーマンスとターンオーバーレート
? プラットフォーム上でライバーランクを利用する
? ランクはライバーの人気とスキルを反映して
いる
? ライバーのランクが上がるにつれ、新規視聴
者の割合は下がっていく
? DeNA Co., Ltd. 21
トップ?オブ?トップの配信者たちは探索され尽くさない、ランクを上げる過程で他の配信者よりも
新規視聴者を獲得
ライバーのパフォーマンスとターンオーバーレート
*3グループは傾向スコアでマッチされたグループ
? DeNA Co., Ltd. 22
最初の推しライバーとの出会いがE/Eの行動に変化をもたらすトリガーになる
お気に入りライバー発見前後でのターンオーバーレートの変化(Oshi)
Oshi(推し)
A romanization of the Japanese word for "push" (推
し). Among streaming communities, specifically
Virtual Youtuber communities, it is used to refer to
a streamer whom a person supports
wholeheartedly, and in a manner greater than
others within a particular industry or group. a
manner greater than others within a particular
industry or group.... From Urban Dictionary
? DeNA Co., Ltd. 23
探索と深化のバランスは、推しライバーの変化と関係している
*パネル回帰におけるユーザーレベル固定効果と
月ダミーによる回帰の推定結果
? ユーザーはお気に入りのライバー(推し)を変
えると探索行動を増やす
? ターンオーバーレートは、コンテンツ制作者
(ライバー)に対するリスナーのロイヤリティ
のダイナミクスと関連する
? DeNA Co., Ltd. 24
まとめ
1. E/E行動:最初は幅広く探索し、その後お気に入りのライバーに落ち着く
2. 概日リズム:ユーザー探索行動は概日リズムによって一日中変化する
3. クリエイター戦略:ライバーがユーザーを惹きつけ維持するためには、
早期のエンゲージメントが鍵となる
4. ロイヤリティと推し:ユーザーの配信者(推し)に対するロイヤリティは、
最初の探索段階と関連している
ライブストリーミングプラットフォームのユーザーは、その嗜好を安定させる前に、
最初は幅広く探索する。そして、ユーザーの探索行動は概日リズムの影響を受け、
ユーザーロイヤリティーとライバーパフォーマンスの両方と関係している
? DeNA Co., Ltd. 25
ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析: 感情体験
? DeNA Co., Ltd. 26
感情的な体験(affective experience)と行動の関係
● これまでの分析はユーザーの行動ログを利用した観察データの分析
● ユーザーのプラットフォーム上での感情的な体験との関連が重要
○ この研究では、HCI (Human Computer Interaction)の文脈で重視されるaffective (感情的)に関
連する体験をサーベイ調査する
● サーベイ (n=76000) で得られた回答とその行動ログを統合
○ 感情的な体験と行動の関連を分析
● 定量的なデータと質的なデータの分析を組み合わせた分析
○ デジタルプラットフォームのユーザー行動分析では近年よく行われる
■ Facebook
■ Snapchat
■ オンラインゲーム
など
? DeNA Co., Ltd. 27
サーベイ項目
? DeNA Co., Ltd. 28
サーベイ項目
サーベイした項目を
● プラットフォームにおける全体的な体験
○ どの程度 [楽しい、満足している、居心地がよい] と感じるか
● 個別の感情
○ どの程度 [ライバーにシンパシーを感じるか、受け入れられていると感じるか、
仲間意識を感じるか]
● 体験の認識
○ [ライバー、あなた、ほかのリスナー] が自然体でいられていると感じるか
● ライブ配信特有のリアルタイムインタラクション
○ [掛け合いが起きる、交流がリアルタイムに起きる、リアルタイムで変化するコンテン
ツを体験している] と感じるか
にカテゴリ分けして分析
? DeNA Co., Ltd. 29
サーベイ項目と行動指標の対応
サーベイした感情的な体験と以下の行動指標との対応を考える
● ターンオーバーレート
● コミュニティの越境度合い
● コメント量
● コメントの感情
これらに加えて、
● 感情的な体験と行動指標の関連が、ユーザーの活動時間帯で変化するのか
も分析する
? DeNA Co., Ltd. 30
感情的な体験と探索?深化(E/E)の度合い: ターンオーバーレート
● ターンオーバーレートは探索と深化の度合いを表す
● 質問項目に対して同意しない(Disagree)リスナーの
ターンオーバーレートは高い(探索の度合いが高い)
● 行動データから計算される探索?深化のバランスター
ンオーバーレートがユーザーの感情的な体験と関連す
る
? DeNA Co., Ltd. 31
感情的な体験と探索?深化(E/E)の度合い: ターンオーバーレート
● ターンオーバーレートは探索と深化の度合いを表す
● 質問項目に対して同意しない(Disagree)リスナーの
ターンオーバーレートは高い(探索の度合いが高い)
● 行動データから計算される探索?深化のバランスター
ンオーバーレートがユーザーの感情的な体験と関連す
る
? DeNA Co., Ltd. 32
感情的な体験とコミュニティの越境度合い
● コミュニティの越境度合いとの関連
○ ライバー同士のネットワークからコミュニ
ティを抽出=“界隈”
○ 「コミュニティでの行動=そのコミュニティ
に所属するライバーのライブの視聴」と解釈
○ ユーザーがどの程度「多様な」コミュニティ
を行き来するかを計測
■ Entropyを計算
● 全体的な満足度を聞く項目で差が顕著
? DeNA Co., Ltd. 33
感情的な体験とコミュニティの越境度合い
● コミュニティの越境度合いとの関連
○ ライバー同士のネットワークからコミュニ
ティを抽出=“界隈”
○ 「コミュニティでの行動=そのコミュニティ
に所属するライバーのライブの視聴」と解釈
○ ユーザーがどの程度「多様な」コミュニティ
を行き来するかを計測
■ Entropyを計算
● 全体的な満足度を聞く項目で差が顕著
? DeNA Co., Ltd. 34
感情的な体験とコメント量
● 配信におけるコメントの文字数を計算
○ Pocochaを含むライブ配信ではコメントは重要
な役割果たす
■ ユーザー?ライバーのインタラクション
■ 盛り上がりなど
● 傾向は他の指標とは異なる
○ 項目に同意したリスナーが顕著に高い指標を示
す
○ 感情的な体験を強く感じたユーザーのエンゲー
ジメントが高い
? DeNA Co., Ltd. 35
感情的な体験とコメント量
● 配信におけるコメントの文字数を計算
○ Pocochaを含むライブ配信ではコメントは重要
な役割果たす
■ ユーザー?ライバーのインタラクション
■ 盛り上がりなど
● 傾向は他の指標とは異なる
○ 項目に同意したリスナーが顕著に高い指標を示
す
○ 感情的な体験を強く感じたユーザーのエンゲー
ジメントが高い
? DeNA Co., Ltd. 36
感情的な体験とコメントの感情
● コメントの感情分析との関連
● 差があるが顕著ではない
○ 数値の差はあるが大きくない
● プラットフォームにおける感情的な体験の度合
いは、投稿するコメントの感情に強く関連する
わけではない
? DeNA Co., Ltd. 37
感情的な体験と行動指標の関連は活動時間帯で変化するのか
● 各項目にAgreeと答えるオッズを時間帯ごとに推定
● 活動時間がプラットフォームの活動が活発な夜の時間
帯でオッズが高い
● しかし、EnjoyableやRealTimeReactionsに関する質問
は昼間の時間帯でもある程度高いオッズを維持する
活動時間帯は「1: 6-12時、2: 12-18時、3: 18-21時、4: 21時-24時」で分類
? DeNA Co., Ltd. 38
まとめ
● 最初の分析で扱っていなかった、質的指標(感情的な体験)と定量指標の関連を明らかにした
● 探索と深化の度合い(ターンオーバーレート)と感情的な体験が関連
● ただし、因果関係は明らかでない
○ 探索しているのは
1: 満足度を改善する余地があるからなのか?
● つまり、これから深化するつもりなのか
2: それとも、深化できないからなのか
といった複数の理由が考えられるが、背後にあるメカニズムまでは現段階は明らかでない
? DeNA Co., Ltd. 39
目次
企業で取り組むSocial DS
研究紹介
まとめと展望
1
2
3
? DeNA Co., Ltd. 40
まとめ
● ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析: 探索と深化&感情的な体験の研究を紹介
● その他の取り組み
○ リスナーのライブ内での役割の抽出
?
? ?
?
? DeNA Co., Ltd. 41
● ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析: 探索と進化&感情的な体験の研究を紹介
● その他の取り組み
○ リスナーのライブ内での役割の抽出
● 事業活用の手段
○ 施策への活用
■ 満足度を上げるためにはxxxという行動が重要
→アプリ内外で行動を促す施策を行う
○ レコメンドアルゴリズムへの適用
■ 現状のTRに応じて推薦するライバーを制御(新規or既存)
■ 役割ベースのマッチング
まとめ
? DeNA Co., Ltd. 42
展望
● 企業は大規模な行動データを保有しているが、公開には積極的ではない(e.g. X/Twitter)
● 企業のデータを活用したい研究者と研究のアウトプットを事業貢献に活用したい事業会社の
人間が協力することで、データを有効活用できる
● Social DSという領域で、研究と事業貢献の両立のロールモデルを目指していく
○ 機械学習以外の領域での成功例は少ない
? DeNA Co., Ltd. 43
宣伝
● サマーインターンやってます!
? DeNA Co., Ltd. 44

More Related Content

Similar to 顿别狈础で取り组むソーシャルデータサイエンス;ユーザー行动の分析;滋贺大顿厂セミナーでの発表资料 (20)

顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法
顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法
顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法
Satoru Yamamoto
?
质疑応答
质疑応答质疑応答
质疑応答
武 河野
?
ソーシャルメディアの有効的な活用方法
ソーシャルメディアの有効的な活用方法ソーシャルメディアの有効的な活用方法
ソーシャルメディアの有効的な活用方法
Tomohiro KIMURA
?
20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)
20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)
20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)
Koki Uchiyama
?
Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1
Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1
Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1
Kohei Kumazawa
?
デジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディア
デジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディアデジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディア
デジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディア
Masaya Ando
?
ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革
ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革
ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革
RyoAdachi
?
UX Book club - Observing the User Experience
UX Book club - Observing the User ExperienceUX Book club - Observing the User Experience
UX Book club - Observing the User Experience
Soyeon Lee
?
大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~
大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~
大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~
Recruit Lifestyle Co., Ltd.
?
[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ
[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ
[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ
de:code 2017
?
ライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンド
ライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンドライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンド
ライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンド
Tomoki Yoshida
?
DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-
DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-
DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-
Concent, Inc.
?
DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]
DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]
DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]
DeNA
?
Data Science Summit 2012 レポート
Data Science Summit 2012 レポートData Science Summit 2012 レポート
Data Science Summit 2012 レポート
nagix
?
Swapskills ux vol.3_20121015
Swapskills ux vol.3_20121015Swapskills ux vol.3_20121015
Swapskills ux vol.3_20121015
松崎 希
?
DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2
DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2
DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2
gree_tech
?
「企業のデジタルトランスフォーメーション ビッグデータ利活用に関する活動と課題」
「企業のデジタルトランスフォーメーション   ビッグデータ利活用に関する活動と課題」「企業のデジタルトランスフォーメーション   ビッグデータ利活用に関する活動と課題」
「企業のデジタルトランスフォーメーション ビッグデータ利活用に関する活動と課題」
scirexcenter
?
【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226
【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226
【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226
Tomoko Yoshida
?
Internet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチ
Internet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチInternet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチ
Internet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチ
Tomohisa Ishikawa, CISSP, CSSLP, CISA, CISM, CFE
?
ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...
ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...
ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...
Toshihiko Yamakami
?
顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法
顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法
顿惭笔を用いたデータドリブン尝笔翱による最适コミュニケーションの発见方法
Satoru Yamamoto
?
ソーシャルメディアの有効的な活用方法
ソーシャルメディアの有効的な活用方法ソーシャルメディアの有効的な活用方法
ソーシャルメディアの有効的な活用方法
Tomohiro KIMURA
?
20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)
20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)
20110216テクマトリックス讲演资料(配布版)
Koki Uchiyama
?
Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1
Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1
Developers [Social Enterprise] Summit 2012 A1
Kohei Kumazawa
?
デジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディア
デジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディアデジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディア
デジタルネイティブ世代の生活価値観とソーシャルメディア
Masaya Ando
?
ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革
ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革
ネットワーク科学で挑戦するゲームマーケティング改革
RyoAdachi
?
UX Book club - Observing the User Experience
UX Book club - Observing the User ExperienceUX Book club - Observing the User Experience
UX Book club - Observing the User Experience
Soyeon Lee
?
大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~
大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~
大规模サービスにおける価値开発の“これまで”と“将来”~新たな“じゃらん苍别迟”のチャレンジに関して~
Recruit Lifestyle Co., Ltd.
?
[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ
[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ
[CT09] デザイン思考をイノベーションに活かす~マイクロソフトのチーフデジタルアドバイザーが授けるビジネスモデル策定のコツ
de:code 2017
?
ライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンド
ライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンドライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンド
ライブコミュニケーションアプリ笔辞肠辞肠丑补で学ぶサービスを成长させるレコメンド
Tomoki Yoshida
?
DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-
DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-
DXとデザイン思考 -実践にみる、DX推進におけるデザインの有用性と可能性-
Concent, Inc.
?
DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]
DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]
DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献 [DeNA TechCon 2019]
DeNA
?
Data Science Summit 2012 レポート
Data Science Summit 2012 レポートData Science Summit 2012 レポート
Data Science Summit 2012 レポート
nagix
?
Swapskills ux vol.3_20121015
Swapskills ux vol.3_20121015Swapskills ux vol.3_20121015
Swapskills ux vol.3_20121015
松崎 希
?
DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2
DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2
DataEngConf NYC’18 セッションサマリー #2
gree_tech
?
「企業のデジタルトランスフォーメーション ビッグデータ利活用に関する活動と課題」
「企業のデジタルトランスフォーメーション   ビッグデータ利活用に関する活動と課題」「企業のデジタルトランスフォーメーション   ビッグデータ利活用に関する活動と課題」
「企業のデジタルトランスフォーメーション ビッグデータ利活用に関する活動と課題」
scirexcenter
?
【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226
【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226
【狠狠撸share】jmrx presentation ty1226
Tomoko Yoshida
?
Internet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチ
Internet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチInternet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチ
Internet Week 2019:D2-3 攻撃者をあぶり出せ!! プロアクティブなセキュリティアプローチ
Tomohisa Ishikawa, CISSP, CSSLP, CISA, CISM, CFE
?
ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...
ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...
ユーザ?エクスペリエンスからソーシャル?エクスペリエンスへ:現代ネットビジネスから読み解く「人間」「コンピュータ」「サービス」とは何か (in Japan...
Toshihiko Yamakami
?

顿别狈础で取り组むソーシャルデータサイエンス;ユーザー行动の分析;滋贺大顿厂セミナーでの発表资料

  • 1. ? DeNA Co., Ltd. 1 企業で取り組むSocial DS 安達涼 AI技術開発部 株式会社ディー?エヌ?エー
  • 2. ? DeNA Co., Ltd. 2 安達 涼 ~2009: 東京大学計数工学科 ~2011: 東京大学情報理工学系研究科 修士 ~2017: PhD in Social and Decision Neuroscience @ California Institute of Technology 2018/4~: 株式会社 ディー?エヌ?エー DeNA ソリューション事業部AI技術開発部 @ryoatsat ryo.adachi@dena.com ? DeNA Co., Ltd. 自己紹介
  • 3. ? DeNA Co., Ltd. 3 きょう話したいこと ● DeNAでのソーシャルデータサイエンスってどんな分析をやってるの? ● 企業で取り組む上で意識していることってどんなこと?
  • 4. ? DeNA Co., Ltd. 4 目次 企業で取り組むSocial DS 研究紹介 まとめと展望 1 2 3
  • 5. ? DeNA Co., Ltd. 5 目次 企業で取り組むSocial DS 研究紹介 まとめと展望 1 2 3
  • 6. ? DeNA Co., Ltd. 6 Social Data Science とは? ● Social DS = Social Science (社会科学) * Data Science (データサイエンス) ● 一橋大, 広島大, 立教大, Oxford, LSE, … *一橋大学HPより引用
  • 7. ? DeNA Co., Ltd. 7 DeNA会社紹介:事業展開 エンターテインメント領域と社会課題領域の両軸を展開する
  • 8. ? DeNA Co., Ltd. 8 会社紹介:事業ポートフォリオ ライブコミュニティ ゲーム スポーツ?スマートシティ 新領域?その他 モビリティ ヘルスケア?メディカル
  • 9. ? DeNA Co., Ltd. 9 弊社で取り組むSocial DS ● ビジョン:ユーザー行動とつながりの仕組みの解明を通じて、事業課題を発見?解決し、 サービスの持続的な成長に貢献する ● ミッション:PF上での複雑なユーザー行動の解明を、社会科学とデータサイエンスの学術 知見とツールを融合した定量分析を通じて可能にする
  • 10. ? DeNA Co., Ltd. 10 弊社で取り組むSocial DS ● ライブコミュニティ事業での分析?事業貢献に注力 ○ ユーザーがライバーの配信を視聴する、コメントする、アイテムを送る、ファンになる、 といったソーシャルなデータ ○ 他の事業会社にはないユニークなデータ ライブコミュニティ事業
  • 11. ? DeNA Co., Ltd. 11 弊社で取り組むSocial DS *ブログ
  • 12. ? DeNA Co., Ltd. 12 目次 企業で取り組むSocial DS 研究紹介 まとめと展望 1 2 3
  • 13. ? DeNA Co., Ltd. 13 ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析:探索?深化
  • 14. ? DeNA Co., Ltd. 14 デジタルコンテンツはどう消費されるか? デジタルコンテンツとの出会いと消費のサイクルをモデル化することで、 ユーザーのエンゲージメントを向上させる施策につながる ? “出会いと消費”のサイクルをどうモデル化するか? ? 最もよく使われるのはE/E(探索=Explorationと深化=Exploitation) 探索 深化 E/Eは一般的な概念である ● 音楽を聴く [1] ● 推薦システム [2, 3] ● UGCユーザーの行動 [4, 5] ● SciSci[6] [1] Mok L. Proceedings of the International AAAI Conference on Web and Social Media, 2022.[2] Wang C. In The World Wide Web Conference, 2019.[3] Pereira BL. in ACM Transactions on Recommender Systems, 2023.[4] Hamilton W. Proceedings of the International AAAI Conference on Web and Social Media, 2017.[5] Gómez-Zará D. Computers in Human Behavior, 2024.[6] Liu L.Nature Communications, 2021.
  • 15. ? DeNA Co., Ltd. 15 いくつかの財には、消費のタイミングに制約がある いつでも消費できる ライブストリーミングコンテンツはライブ中にしか視聴できない という消費のタイミングの強い制約がある 消費のタイミングに制約のある財の分析にはあまり注意が払われていない ツイッター/X フェイスブック Netflixなど Spotify
  • 16. ? DeNA Co., Ltd. 16 ライブストリーミングコンテンツに焦点を当て、コンテンツ消費パターンのダイナミクスと、 それらが外部要因にどのように影響されるかを分析する 探索と深化(E/E)の行動と制約のあるコンテンツ データ E/Eの表現 ? ライブコミュニケーションアプリ 「Pococha」のデータを使う ? 2年間(2020年から2021年)の約220万ユー ザーのデータ ? ターンオーバーレート ? 初めて訪問したライバーの割合 ? [#新規に視聴するライバーのセッション数] /[#総視聴セッション数] ターンオーバーレート 高い 低い 探索 深化
  • 17. ? DeNA Co., Ltd. 17 プラットフォームに参加した後、ユーザーのターンオーバーレートは一定に収束し、 新しいライバーを求める度合いも安定する 探索と深化(E/E)のバランスは、制約にもかかわらず収束している
  • 18. ? DeNA Co., Ltd. 18 244億の音楽視聴履歴のデータセットにおけるE/Eの度合いも、類似したダイナミクスを示す 音楽リスニング?プラットフォームも同様のE/Eダイナミクスを示す
  • 19. ? DeNA Co., Ltd. 19 リスナー(需要)とライバー(供給)のバランスは、ターンオーバーレートに代表される E/E行動によく相関する 探索?深化(E/E)はコンテンツの需給とよく相関 *ユーザーレベルの固定効果モデルをいれたパネル回帰でも同様の結果が得られる
  • 20. ? DeNA Co., Ltd. 20 新規リスナーと既存リスナーのバランスは、ライバーの熟練度(ランク)と相関しており、探索と深化の バランス(ターンオーバーレート)の重要性が強調されている ライバーのパフォーマンスとターンオーバーレート ? プラットフォーム上でライバーランクを利用する ? ランクはライバーの人気とスキルを反映して いる ? ライバーのランクが上がるにつれ、新規視聴 者の割合は下がっていく
  • 21. ? DeNA Co., Ltd. 21 トップ?オブ?トップの配信者たちは探索され尽くさない、ランクを上げる過程で他の配信者よりも 新規視聴者を獲得 ライバーのパフォーマンスとターンオーバーレート *3グループは傾向スコアでマッチされたグループ
  • 22. ? DeNA Co., Ltd. 22 最初の推しライバーとの出会いがE/Eの行動に変化をもたらすトリガーになる お気に入りライバー発見前後でのターンオーバーレートの変化(Oshi) Oshi(推し) A romanization of the Japanese word for "push" (推 し). Among streaming communities, specifically Virtual Youtuber communities, it is used to refer to a streamer whom a person supports wholeheartedly, and in a manner greater than others within a particular industry or group. a manner greater than others within a particular industry or group.... From Urban Dictionary
  • 23. ? DeNA Co., Ltd. 23 探索と深化のバランスは、推しライバーの変化と関係している *パネル回帰におけるユーザーレベル固定効果と 月ダミーによる回帰の推定結果 ? ユーザーはお気に入りのライバー(推し)を変 えると探索行動を増やす ? ターンオーバーレートは、コンテンツ制作者 (ライバー)に対するリスナーのロイヤリティ のダイナミクスと関連する
  • 24. ? DeNA Co., Ltd. 24 まとめ 1. E/E行動:最初は幅広く探索し、その後お気に入りのライバーに落ち着く 2. 概日リズム:ユーザー探索行動は概日リズムによって一日中変化する 3. クリエイター戦略:ライバーがユーザーを惹きつけ維持するためには、 早期のエンゲージメントが鍵となる 4. ロイヤリティと推し:ユーザーの配信者(推し)に対するロイヤリティは、 最初の探索段階と関連している ライブストリーミングプラットフォームのユーザーは、その嗜好を安定させる前に、 最初は幅広く探索する。そして、ユーザーの探索行動は概日リズムの影響を受け、 ユーザーロイヤリティーとライバーパフォーマンスの両方と関係している
  • 25. ? DeNA Co., Ltd. 25 ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析: 感情体験
  • 26. ? DeNA Co., Ltd. 26 感情的な体験(affective experience)と行動の関係 ● これまでの分析はユーザーの行動ログを利用した観察データの分析 ● ユーザーのプラットフォーム上での感情的な体験との関連が重要 ○ この研究では、HCI (Human Computer Interaction)の文脈で重視されるaffective (感情的)に関 連する体験をサーベイ調査する ● サーベイ (n=76000) で得られた回答とその行動ログを統合 ○ 感情的な体験と行動の関連を分析 ● 定量的なデータと質的なデータの分析を組み合わせた分析 ○ デジタルプラットフォームのユーザー行動分析では近年よく行われる ■ Facebook ■ Snapchat ■ オンラインゲーム など
  • 27. ? DeNA Co., Ltd. 27 サーベイ項目
  • 28. ? DeNA Co., Ltd. 28 サーベイ項目 サーベイした項目を ● プラットフォームにおける全体的な体験 ○ どの程度 [楽しい、満足している、居心地がよい] と感じるか ● 個別の感情 ○ どの程度 [ライバーにシンパシーを感じるか、受け入れられていると感じるか、 仲間意識を感じるか] ● 体験の認識 ○ [ライバー、あなた、ほかのリスナー] が自然体でいられていると感じるか ● ライブ配信特有のリアルタイムインタラクション ○ [掛け合いが起きる、交流がリアルタイムに起きる、リアルタイムで変化するコンテン ツを体験している] と感じるか にカテゴリ分けして分析
  • 29. ? DeNA Co., Ltd. 29 サーベイ項目と行動指標の対応 サーベイした感情的な体験と以下の行動指標との対応を考える ● ターンオーバーレート ● コミュニティの越境度合い ● コメント量 ● コメントの感情 これらに加えて、 ● 感情的な体験と行動指標の関連が、ユーザーの活動時間帯で変化するのか も分析する
  • 30. ? DeNA Co., Ltd. 30 感情的な体験と探索?深化(E/E)の度合い: ターンオーバーレート ● ターンオーバーレートは探索と深化の度合いを表す ● 質問項目に対して同意しない(Disagree)リスナーの ターンオーバーレートは高い(探索の度合いが高い) ● 行動データから計算される探索?深化のバランスター ンオーバーレートがユーザーの感情的な体験と関連す る
  • 31. ? DeNA Co., Ltd. 31 感情的な体験と探索?深化(E/E)の度合い: ターンオーバーレート ● ターンオーバーレートは探索と深化の度合いを表す ● 質問項目に対して同意しない(Disagree)リスナーの ターンオーバーレートは高い(探索の度合いが高い) ● 行動データから計算される探索?深化のバランスター ンオーバーレートがユーザーの感情的な体験と関連す る
  • 32. ? DeNA Co., Ltd. 32 感情的な体験とコミュニティの越境度合い ● コミュニティの越境度合いとの関連 ○ ライバー同士のネットワークからコミュニ ティを抽出=“界隈” ○ 「コミュニティでの行動=そのコミュニティ に所属するライバーのライブの視聴」と解釈 ○ ユーザーがどの程度「多様な」コミュニティ を行き来するかを計測 ■ Entropyを計算 ● 全体的な満足度を聞く項目で差が顕著
  • 33. ? DeNA Co., Ltd. 33 感情的な体験とコミュニティの越境度合い ● コミュニティの越境度合いとの関連 ○ ライバー同士のネットワークからコミュニ ティを抽出=“界隈” ○ 「コミュニティでの行動=そのコミュニティ に所属するライバーのライブの視聴」と解釈 ○ ユーザーがどの程度「多様な」コミュニティ を行き来するかを計測 ■ Entropyを計算 ● 全体的な満足度を聞く項目で差が顕著
  • 34. ? DeNA Co., Ltd. 34 感情的な体験とコメント量 ● 配信におけるコメントの文字数を計算 ○ Pocochaを含むライブ配信ではコメントは重要 な役割果たす ■ ユーザー?ライバーのインタラクション ■ 盛り上がりなど ● 傾向は他の指標とは異なる ○ 項目に同意したリスナーが顕著に高い指標を示 す ○ 感情的な体験を強く感じたユーザーのエンゲー ジメントが高い
  • 35. ? DeNA Co., Ltd. 35 感情的な体験とコメント量 ● 配信におけるコメントの文字数を計算 ○ Pocochaを含むライブ配信ではコメントは重要 な役割果たす ■ ユーザー?ライバーのインタラクション ■ 盛り上がりなど ● 傾向は他の指標とは異なる ○ 項目に同意したリスナーが顕著に高い指標を示 す ○ 感情的な体験を強く感じたユーザーのエンゲー ジメントが高い
  • 36. ? DeNA Co., Ltd. 36 感情的な体験とコメントの感情 ● コメントの感情分析との関連 ● 差があるが顕著ではない ○ 数値の差はあるが大きくない ● プラットフォームにおける感情的な体験の度合 いは、投稿するコメントの感情に強く関連する わけではない
  • 37. ? DeNA Co., Ltd. 37 感情的な体験と行動指標の関連は活動時間帯で変化するのか ● 各項目にAgreeと答えるオッズを時間帯ごとに推定 ● 活動時間がプラットフォームの活動が活発な夜の時間 帯でオッズが高い ● しかし、EnjoyableやRealTimeReactionsに関する質問 は昼間の時間帯でもある程度高いオッズを維持する 活動時間帯は「1: 6-12時、2: 12-18時、3: 18-21時、4: 21時-24時」で分類
  • 38. ? DeNA Co., Ltd. 38 まとめ ● 最初の分析で扱っていなかった、質的指標(感情的な体験)と定量指標の関連を明らかにした ● 探索と深化の度合い(ターンオーバーレート)と感情的な体験が関連 ● ただし、因果関係は明らかでない ○ 探索しているのは 1: 満足度を改善する余地があるからなのか? ● つまり、これから深化するつもりなのか 2: それとも、深化できないからなのか といった複数の理由が考えられるが、背後にあるメカニズムまでは現段階は明らかでない
  • 39. ? DeNA Co., Ltd. 39 目次 企業で取り組むSocial DS 研究紹介 まとめと展望 1 2 3
  • 40. ? DeNA Co., Ltd. 40 まとめ ● ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析: 探索と深化&感情的な体験の研究を紹介 ● その他の取り組み ○ リスナーのライブ内での役割の抽出 ? ? ? ?
  • 41. ? DeNA Co., Ltd. 41 ● ライブ配信PFにおけるユーザー行動分析: 探索と進化&感情的な体験の研究を紹介 ● その他の取り組み ○ リスナーのライブ内での役割の抽出 ● 事業活用の手段 ○ 施策への活用 ■ 満足度を上げるためにはxxxという行動が重要 →アプリ内外で行動を促す施策を行う ○ レコメンドアルゴリズムへの適用 ■ 現状のTRに応じて推薦するライバーを制御(新規or既存) ■ 役割ベースのマッチング まとめ
  • 42. ? DeNA Co., Ltd. 42 展望 ● 企業は大規模な行動データを保有しているが、公開には積極的ではない(e.g. X/Twitter) ● 企業のデータを活用したい研究者と研究のアウトプットを事業貢献に活用したい事業会社の 人間が協力することで、データを有効活用できる ● Social DSという領域で、研究と事業貢献の両立のロールモデルを目指していく ○ 機械学習以外の領域での成功例は少ない
  • 43. ? DeNA Co., Ltd. 43 宣伝 ● サマーインターンやってます!
  • 44. ? DeNA Co., Ltd. 44