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データからインサイト
そして、アイデアの発想へ
2016-10-15(午前)
エンジニアリングデザインプロジェクトB
東京工業大学環境?社会理工学院特任講師
角征典<kado.m.aa@m.titech.ac.jp>
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10:25
2
今日やること
インタビューデータの分析
ターゲットユーザーの行動分析
POV(ニーズ+ インサイト)の発見
HMWQの設定
ひとまずココまで私が担当
アイデアの発想
プロトタイプの作成
発表(テスト) & フィードバック
3
d.school のツールキット
親和図法
共感マップ
ジャーニーマップ
2x2マトリックス
バリューグラフ(WHY-HOW)
POVの穴埋め(インサイト)、HMWQ
ブレインストーミング
出典:THE BOOTCAMP BOOTLEG
4
それより、KJ法やろうぜ!
5
KJ法- Wikipedia
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/KJ法
文化人類学者の川喜田二郎(東京工業大学名誉教
授)がデータをまとめるために考案した手法であ
る。KJは考案者のイニシャルに因む。
データをカードに記述し、カードをグループごと
にまとめて、図解し、論文等にまとめていく。共
同での作業にもよく用いられ、「創造性開発」
(または創造的問題解決)に効果があるとされ
る。
“
“
6
KJ法のイメージ(Google)
7
KJ法のイメージ(いらすとや)
※いらすとや有能!! 便利!!
8
KJ法- Wikipedia(続き)
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/KJ法
……正しく学んだことがない人が教育?指導して
いることも多いと言われる。
インターネット上にあるKJ法の解説にも不正確な
ものが散見される。
“
“
9
今回のKJ法(使用上の注意)
正しく学んだことないけど、教育?指導するよ
いい感じの成果が出れば、それでヨシとします!
アレンジを加えるのもOKとしましょう
できるだけ楽しくやりましょう
とはいえ、あまり時間をかけずにやりましょう
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KJ法の手順
0. データの収集?記録
1. ラベルづくり
2. グループ編成(ラベル拡げ→ ラベル集め→ 表札づ
くり)
3. 図解化(空間配置→ 図解化)a.k.a. KJ法A型
4. 叙述化(文章化or 口頭発表)a.k.a. KJ法B型
参考:「KJ法クイックマニュアル」田中博晃(広島国際大学)
11
心構え- おのれを空しく!
出典:『KJ法―渾沌をして語らしめる』(中央公論社)
?要約:「お前の意見は聞いてない 」
「多分,こうであろう」とか「この考えや理論を
当てはめれば,このように解釈でき,まとまる」
といった具合に,ありあわせの理論や既成概念で
データをまとめることは禁物である。また,「こ
ういう結果がでてほしい」という希望的観測で無
理にまとめることも禁物である。それらとはあべ
こべに,おのれを空しくして,データの語りかけ
に最も自然に従ってまとめるのでなければならな
い。
“
“
12
0. データの収集?記録
宿題でしたよね?(チームで共有してますか?)
あとからデータに戻れるように、一段落または一
文ごとに一意の番号をつけておくと便利です
これを「切片化」と呼ぶことも(ref. GTA)
Googleスプレッドシートで共有すると便利かも
番号 データ 発話者
1 留学する前にはとても不安。 Aさん
2 英語なんか話すこともできないし。 Aさん
表の参考:『外国語教育研究ハンドブック』(松柏社) 13
1. ラベルづくり(15分)
付箋紙1枚に、1つのデータを書きます
気になったものだけを抽出します(全部は不要)
省略してもOK(番号があると参照できて便利)
ex.「留学前は不安(1)」「英語話せない(2)」
付箋の出典:『ソーシャルデザイン実践ガイド』(英治出版) 14
2. グループ編成
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2-1. ラベル拡げ(10分)
(ラベルづくりが終わってなければ継続)
↓ 作業が終わったら
ラベルをランダムに並べて、拡げてください
ラベルの意味が理解できなければ、執筆者に確認
しましょう(「内容の消化」と呼ぶ)
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2-2. ラベル集め(15分)
1枚ずつ読み上げましょう
すでに似たラベルがあれば、近くに集めましょう
階層を作っても構いません(大?中?小)
出典:『発想法-創造性開発のために』(中公新書)
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2-3. 表札づくり
階層にもラベル(「表札」と呼ぶ)をつけたい!
出典:川喜田晶子KJ法blog
?「いいね?」「……アッハイ」
KJ法における〈表札〉とは、複数のラベルの
〈志〉を聴き届けて発想し、新たな一つの〈志〉
をもつ表現に統合したもの
“
“
〈表札づくり〉において、川喜田二郎はよく、
「土の香りを残せ」と言いました。
“
“
18
2-3. 表札づくり(15分)
良い表札はわからないが、悪い表札はわかる
まあ、まずは自分たちで作ってみましょう
ここがいちばん大変なところだと思います!
とはいえ「形容詞+ 名詞」の形式がよさそう
「名詞」は勝手に作らず、データから引用する
「形容詞」は自由に作って構いません
(無理に「形容詞+名詞」にしなくてもOK)
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3. 図解化(A型)(10分)
表札だけを取り出して、関係性を線で結びます
対立、因果、相互などが「物語」になるように
(必要であれば)線に関係性を示す説明文も
[KJ法ではないがイメージ図]
出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Causal_loop_diagram 20
4. 叙述化(B型)(10分)
図解化したものを自分たちでお互いに説明(口頭
発表)してみましょう(複数の物語があるはず)
集めたデータから何がわかりましたか?
TCS(葛藤、矛盾、驚き)はありますか?
データが足りないところはありますか?
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おまけ: テキストマイニング
文章を定量的に分析する手法
定性的分析の補助として使ってみるとよさげ
KH Coder(Windows)の場合:
インタビューに見出しタグをつけて統合する
新規プロジェクトから↑のファイルを読み込む
前処理をしてから、分析を開始する
ex. [ツール]から共起ネットワークを選択
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KH Coder:共起ネットワーク
EDP-A カチリズム「山口さんインタビュー」
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KH Coder:対応分析
EDP-Aカチリズム「技術部大岡山設計工作部門インタビュー」
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KH Coder チュートリアル
http://www.slideshare.net/khcoder/kh-coder-28776074 25
昼休み
11:45~12:45
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