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Fallout on the farm Canada 1961
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カナダの农业民间防卫ブックレット「农场への放射性降下物」
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Fallout on the farm Canada 1961
1.
農場への放射性降下物 カナダ農務省 生存への青写真 3 核攻撃中 皆さんと家族は、まず自分の安全に最善の注意を払うこと。 家畜や作物を無視せざるをえないかもしれない。 放射性降下物が来る前に 農場や庭の農作物を屋内に持ち込むこと。 放射性降下物は1~2週間続くので、時間がある場合は、 十分に時間をかけて農作物を回収すること。 容器に飲用、調理用、洗浄用の水を溜める。 屋内に2週間分の水を備蓄するよう心が、容器に蓋をする。 放射性降下物が来たら 使える最も適切なシェルターに留まること。 家の中で最も安全な場所は、放射性降下物シェルターある いは地下貯蔵庫である。 広報を聞くため、電池式ラジオを聴くこと。 危険がなくなるまで屋内に留まること。 当局は、外出しても安全な時期と、外出しても安全な期間 を通知する。推奨より長く外に出たり、汚染されている可 能性のあるものに触れたりしないこと。 疑わしいときは避難すること。 放射性降下物に被曝したら 手と顔を洗うこと。服を着替えること。 重度の放射性降下物に被曝した場合、できるだけ早くこれ を行うこと。 民間防衛担当者 電話番号
2.
農場への放射性降下物 非常事態対応機関の要請により カナダ農務省が制作 1961年4月
3.
放射性降下物とは何か? ? 何故、農場主は放射性降下物の危険について知らな ければならないのか? ? どのように、農作物や家畜が影響を受けるのか? ?
放射性降下物の接近を誰が警告するのか? ? 放射性降下物からの避難場所をどこに見出すのか? ? 放射性降下物が来た後、いつ安全になるのか? このブックレットは、人間や家畜や農作物をどう守るか について記載している。これらの助言は、農場への放射 性降下物の影響について知りうる限りの知識に基づいて いる。 農務大臣 近年、核兵器と放射性降下物の話題が、ニュースで 目立つようになってきた。この話題は、農業にとって重大 な関心事である。というのは、我々の農作物や家畜は放射 性降下物に対して脆弱であり、放射性降下物は地上に降り 積もる前に、長い距離を移動するからである。 カナダの農場主が他国の農場主と同じく、放射性降 下物の問題に直面しうることは、科学者たちによって長年、 認識されてきた。それ以来、多くの研究の結論は心強いも のだった。しかしながら、必要になったときのために、こ れらの問題を認識し、備えるべきであることに、誰も異論 を唱えないだろう。 このブックレットが書かれたのは上記の考えによる ものであり、カナダの農場主が興味を持って読むことを望 む。 3
4.
放射性降下物は付着したすべてを汚染する 放射性降下物について 核爆弾が地上近くで爆発すると、土や瓦礫が放射性塵の巨大 な雲に巻き上げられる。雲の大きな粒子はすぐに降ってくるが、微 粒子は空気中を漂って、数百キロメートル流れて、広大な領域に 降ってくる。 放射性降下物は、致命的な放射性塵の雲から、落ちてきたも のである。 放射性降下物の塵の粒子は、人間や動物を殺す可能性のある 放射線を放出する。一部の流社は非負に火傷を起こすことがある。 別の粒子は体内に侵入し、体内にダメージを起こすことがある。 放射性降下物に臭いはなく、眼にも見えない。放射線は特別 な装置を持つオペレータ以外には検知できない。 放射性降下物は地面や水面や農作物や家畜や建物や機器や衣 服や食料に付着することがある。 放射性降下物は国の離れた地域でも危険な場合がある。 目次 放射性降下物について 放射性降下物警報 放射性降下物検知 放射性降下物に対する防護 核攻撃の前 放射性降下物の到来時およびその後 食料と家族 放射性降下物の後 農作物 放射性降下物の後の作付け 放牧用及び飼料用作物への放射性降下物 放射性降下物の後の収穫 家畜 放射性降下物の到来が予測される場合 放射性降下物の後 汚染された家畜生産物 除染 放射線障害 戦争の脅威が迫ったら 警報なしに攻撃を受けたら 冬場の攻撃 ページ 5 6 7 8 8 12 16 16 17 18 19 20 21 21 23 25 27 27 29 29 30 5 4
5.
ラジオは公衆への警報の主たる手段である。 爆発直後に降ってくる放射性降下物は高度に放射化されている。 もっと遅く降ってくるものは、地上に到達する前に、その放射能の多 くを失っているだろう。爆発の2日後では、放射性降下物ははその致 命的力の大半を失っているが、大量に降った地域では危険である可能 性がある。 放射性降下物は多くの放射性元素の混合物である。一部は急速 に放射能を失う。一部はゆっくりと放射能を失いつつ、数か月にわた り傷害を与えかねない放射線を放出する。それらの一つであるストロ ンチウムは有害な放射線を長年にわたり放出し続ける。 放射性降下物が放射線を放出するのを止める方法も、放射能を 失うスピードを加速する方法も知られていない。 放射性降下物警報 晴れた日に水爆が爆発すれば、眩い閃光や、巨大な火球が、放 射性降下物を抱え込んだ塵と瓦礫のキノコ雲とともに立ち昇るのを、 遠くからでも見られるだろう。核爆発後にキノコ雲や塵の雲を見たら、 放射性降下物が流れてきた場合に備えて、シェルターに入る準備をし なければならない。 多くの既存ラジオ局が参加する、カナダの放送計画では、これ らの放送局がまとまって活動し、ラジオが放射性降下物の公衆への警 報の主たる手段となる。停電に備えて、各世帯は電池ラジオを用意し ておくこと 放射性降下物の検知 放射性降下物の危険を正確の予測することは不可能だが、到着 場所と時刻はおおよそ計算できる。 保健衛生や農業や国防などを含む放射線検知機関が、全国にわ たって組織される。彼らは、放射性降下物を検知する特別な装置を 以って、放射線の位置と強度を特定する。集められた情報は、公衆に 提示可能な特別な指示やガイダンスの基礎として適時使われる。 ラジオは公衆への警報の主たる手段である。 7 6
6.
どの避難場所が家族の防護に適切か定める。 放射性降下物に対する防護* 核攻撃の前 核爆発の爆風と熱線により、爆心から24~32kmにある農場被 害を受けたり、破壊されたりする。それより遠い農場は、特に爆発の 風下にある場合、放射性降下物に脅かされる可能性がある。しかし、 それに備えている農場主は、大半の人々より生存の可能性は高い。 核戦争においては、農業を継続しなければならない。国家とし ての我々の生存は、放射性降下物エリアの農場主たちの最初の数日の 予防措置にかかっている。皆さんの最重要の務めは、自分と家族を守 ることである。 家族を最もよく防護できるシェルター場所を定めること。 放射線は重い物質によって吸収される。30cmのコンクリートか、 37.5cmのレンガか、45cmの土で防護された人は、防護されていない人の 1/20の放射線にしか被曝しない。 *地域の民間防衛担当者から無償で受け取れる「皆さんの地下室放射 性降下物シェルター」を参照のこと。 家の中あるいは近くの防護された場所にシェルターの備品を用意する。 家の中か近くで最も防護された場所にシェルターの用品を用意 する。それは家の地下室か貯蔵庫だろう。放射性降下物の強度により、 最長14日間、シェルターに連続して留まることになる。 2週間分の安全な食料と飲料水をシェルターに備蓄する。これ らの食料と飲料水に覆いをかけ、定期的に入れ替えること。 手元に衣類と本とその他、シェルターでの生活に必要な用品 を用意しておく。 数日数夜、シェルター内に留まるために必要な物資のリスト を作っておく。それらの物資をシェルター内におけるだけ置いてお く。 洗浄のための水の供給を計画し、化学トイレを設置し、ゴミ や下水の廃棄手段を用意する。 負傷や火災に備えること。 皮膚に放射性降下物が付着しときの除染のための石鹸を備蓄し ておくこと。 9 8
7.
長期にわたり電力供給が止まることに備え、井戸のポンプを電 動モーターで動かしているなら、他の電源を用意する事。 燃料や肥料や食糧や種子を備蓄すること。 その他の示唆は「皆さんの地下室放射性降下物シェルター」に 記載されている。 乳牛を飼育しているなら、納屋に小さなシェルターを作ること。 食料と飲料水の容器を蓋をして、そこに置き、ベッドも備え付けてお く。 このシェルターにいれば、放射性降下物の到来中も後も、家 の誰もが安全に外へ出られるようになる前に、必要なら、シェル ターを出て、納屋の中で乳牛の搾乳及び餌やりに十分な時間過ごせ る。 このシェルターはコンクリートで建設してもよいが、高さ 180cmの壁と厚い土の層で防護された箱でも同様の役に立つ。普通 にいっぱいにした屋根裏の飼料置場でも十分な防護になる。 多くの納屋にはシェルターを建てられる土の斜面がある。 納屋の中にシェルターが必要となる場合がある。 防水布やずだ袋を用意して、機械に覆いをかける。 家や納屋の窓や扉や屋根を修理しておくこと。 排水溝や排水管や下水を掃除し、修理し、放射性降下物の到来 中と後に、放射性降下物の塵が雨で家や納屋から洗い流されるように しておく。 放射性降下物の接近警報が出たら、機械や自動車やトラクター を屋内に入れるか、防水布やずだ袋を用意して、覆いをかけておく。 11 10
8.
放射性降下物の到来中と後 最も安全な場所は地下室放射性降下物シェルターあるいは地下 貯蔵庫である。 地下室や貯蔵庫がない場合、使える最も頑丈な建物に避難する。 強固に建てられた家に住んでいるなら、1階の中心付近の最も 防護された部屋に留まること。 家が軽量構造物であるなら、納屋の中央部か、袋詰め穀物や干 し草や飼料や、放射線に対して遮蔽物となるものの壁の背後が安全だ ろう。 農場が放射性降下物から数時間の風下だと知らされたら、そし てブルドーザーを持っていたら、納屋のまわりに大量の土を積み上げ ること。 安全になるまで、シェルターに留まる。 放射性降下物に被曝した動物を扱った後は、手を良く洗う。 外へ出てよいとラジオで知らされるまで、シェルターに留まる こと。 放射性降下物が大量にあると、外へ数分出ただけで、致死量の放射 線被曝をする可能性がある。 放射線は建物ン壁をある程度は透過するが、屋外にいるより屋内に いる方が、はるかに安全である。 外へ出ても安全になってからも、毎日数時間以上、外にいるのは安 全でないかもしれない。 放射性降下物から距離を取るほど、受ける放射線量は小さくなる。 外を出歩く必要があるときは、皮膚や衣服に放射性降下物が触 れないようにすること。 放射性降下物の塵が体に付着すると重度の火傷を起こすことがある。 頭や首や手や手首や足首を、帽子やマフラーや手袋で防護し、手首 や足首をオーバーオールで防護する。 体に放射性降下物が付着したと思ったら、十分に洗うこと。 衣服に放射性降下物が付着したと思ったら、それを払い落とし、着 替えること。 13 12
9.
放射性降下物の到来前に備蓄した、包装や缶詰や瓶詰の食料は安全で ある。 古着やゴムブーツのスペアを外出用にとっておき、家に 帰ったら着替えること。帰ったら外出着をポーチに置き、放射性 降下物を家やシェルターに持ち込まないようにする。 庭の農作物など、汚染されていると思われるものを扱うと きは、手袋、できればゴム手袋を使う。その後に、手をよく洗い、 特に爪に注意を払うこと。 扱っても安全だと当局から言われるまで、汚染されたと思 われる飼料を扱わないこと。当局が推奨する予防措置を取ること。 放射性降下物に被曝したと思われる動物を扱ったあとは、 よく手を洗うこと。動物の毛に塵が付着している場合がある。 体内の放射性降下物からの放射線が内臓や骨格へ大きな損傷を もたらす可能性があるため、放射性降下物粒子が体内に入らないよう にすること。 放射性降下物粒子は傷口や、呼吸する空気や食料や水を通して体 内に入る可能性がある。 ダストの多い作業を行う場合は、ダストフィルタやハンカチで鼻 と口を覆い、耳に脱脂綿を入れる。その後、鼻と耳を十分に洗浄する。 食料や水に触れる前に、手をよく洗い、爪を良く洗う。 ブルドーザーを持っていたら、建物の前に土を積み上げる。 15 14
10.
農作物 大半の地域では、放射性降下物は農作物の生育に影響を与 えないが、人間や動物が食べるのには適さなくなるかもしれない。 農作物は様々な形で放射性降下物を汚染する可能性がある。 放射性降下物が付着しているかもしれず、内部に取り込んでいる かもしれず、両方あるかもしれない。 汚染の危険は、放射性降下物の量や季節や天候や土や汚染 された作物により異なる。たとえば、アルファルファやクロー バーや大豆や葉物野菜は、穀物やジャガイモや果物より、放射性 ストロンチウムを多く吸収する。 放射降下物到来前に収穫された農作物は、雨水の入らない 建物に保管するか、防水布やナイロンシートに覆って、放射性降 下物が付着しないようにする。 放射性降下物到来前に収穫した農作物を防護する。 家族の食料 放射性降下物の後 放射性降下物到来前に密閉容器や防護された倉庫か冷蔵庫に入 れた食料は使っても安全である。 安全に食べてよいとわかっているか、安全に食べる方法がわ かっているばら、自分の農場で生産した食料を使ってもよい。たとえ ば: 放射性降下物が降る前に納屋に確実に入れて、放射性降下物が 降って以降は納屋を出ておらず、放射性降下物の塵がついていない食 料と水だけを摂取したことがわかっている乳牛から搾乳した牛乳は 使ってもよい。 放射性降下物が降って以降は屋根の下にいて、汚染された食料や 水を摂取していない雌鶏なら、卵を使ってよい。 放射性降下物に被曝した家禽や豚や羊や畜牛は家族の食用に屠殺 してもよいが、動物の体内に入った放射性物質は骨と内臓に蓄積され るので、内臓と骨は食用にしないこと。 成熟して収穫できる状態のジャガイモや根菜は、皮むきの前に、 十分に洗浄して、土を除去すれば、安全に使える。放射性降下物は調 理しても無毒にならないので、除去しなければならない。 成熟した豆類は、鞘だけが汚染されているので、食べても安全で ある。 放射性降下物に汚染された緑色野菜は使ってはならない。 芯のやわらかい植物から放射性降下物をすべて除去することは事 実上、不可能である。核攻撃後の数日間に緑色野菜を食べる必要があ る場合は、キャベツや芽キャベツやレタスなどの芯のかたい植物を選 ぶこと。外側の葉を数層だけ除去して、芯をよく洗うこと。 放射性降下物の後に育った植物は食べると危険な可能性がある。 ジャガイモや根菜や前類やキャベツの葉は、土地から根を通して 吸収された放射性物質に汚染されている可能性がある。放射線検査で 有害ではないと判定されない限り、放射性降下物の後に生育した植物 は食べないほうがよい。 食料が不足して、放射性降下物の後に生育した植物を食べる必要 がある時は、ジャガイモが最も危険性が小さく、続いて豆類、そして 緑色野菜である。 17 16
11.
放射性降下物後の作付け 種蒔きと作付けは遅れるだろう。しかし、外へ出ても安全にな れば、農作物のために畑を準備し、種を蒔き、苗木を植えるのも安全 にできるようになる。 放射性降下物の量が多い場合、種蒔きや作付けの前に、表土を鋤き 込んで、放射性降下物をできるだけ深くに埋めること。 汚染された土地は種蒔きの前に線引きしておくこと。肥料を十分な 使用が役立つ。作物の生育がよいほど、重量当たりの放射性物質の量 が少なくなるからである。 種蒔きや作付けは、農務担当者の指示があるまで、行ってはならな い。 表土を鋤きこんで、放射性降下物をその下に埋める。 脱穀は除染に役立つ。 牧草地と飼料作物への放射性降下物 生育季では、被曝した農作物に付着した放射性降下物の一部は 葉から吸収され、土に付着した一部は根を通して農作物に吸収される。 放射性降下物の量が少なければ、牧草地はすぐに使えるだろう。し かし、放射線検査で重度の汚染が確認されたら、牧草やアルファル ファやその他の飼料作物を刈り取り、除去しなければならない。その 後に生育した牧草が使えない場合、深く鋤き込んで、種まきをし直す ように指示されることがある。汚染された農作物は、家畜がたどりつ かない場所に廃棄するか、後で飼料として使えるか検査するために貯 蔵牧草や干し草にしておく。危険なほどに汚染されている飼料であっ ても、一定期間、貯蔵すれば安全に使えるようになるかもしれない。 窒素肥料は牧草の生育を速める。これらは放射性降下物が降ったと きに生えていた古い牧草よりも安全である。豊かな牧草地ほど、家畜 への危険は小さい。痩せた牧草地では、豊かで生育の速い牧草地より、 畜牛は多くの放射性降下物を食べる。 19 18
12.
家畜 放射性降下は、人間と同様に畜牛や羊や馬や豚や家禽やその他 の家畜には危険である。 家畜は、放射性降下物が付着すると皮膚が火傷になったりする。 長期にわたり放射性降下物に被曝した場合、直接触れなくても、家畜 は「放射線障害」になる可能性がある。屋外にいる動物は、昼夜を問 わず、放射性降下物からの放射線の効果をそのまま受けることになる。 家畜は、放射性降下物の入った水を飲んだり、牧草や商用飼料を 食べた場合、重篤な内臓障害となることがある。 放射性降下物の到来中に納屋などの建物に収容した動物は、避 難しなかった動物より、製造の可能性は高くなる。納屋の中央部は最 も良い場所である。 建物の横に90~120cmの高さの土壁を作れば、収容した動物へ の防護を高められる。種子袋や飼料袋や干し草俵など何であれ積み 上げれば、建物内の家畜の防護を高められる。 事前に夏季家畜をすべて避難させて、数日間収容を試みて、要す る時間を計測しておく。 貯蔵牧草や押し草を十分に保管しておき、汚染された牧草地に畜 牛を出すのを避けるか、できるだけ遅らせるようにすること。 放射性降下物の接近を余裕をもって警報されたら、家畜防護の ために定められた予防措置をとれる。しかし、ひとたび放射性降下物 が到来したら、当局が外へ出ても安全だと通知するまで、家畜の防護 に出ないこと。 放射性降下物が予報されたら できるだけ迅速に、家畜を屋内に入れる。 乳牛の非難を最優先にする。 可能なら、放射性降下物到来前に搾乳する。その後は1~2日は 搾乳できなくなるかもしれない。 可能なら、乳牛と子牛はいっしょにしておく。いっぱになった乳 房を子牛が緩和できる。 水と濃縮飼料の量を減らすこと。 可能なら他の家畜も屋内に入れる。 家畜を収容できる適切な施設がないなら、農場の建物の近くや、 裏庭や、小さな木の下に置く。 家畜には生存に最低限の水と飼料を与える。乳牛には汚染されて いない飼料が必要となるだろう。 放射性降下物の後の収穫 収穫期の直前に、放射性降下物が到来した場合、農作物を貯蔵 できないであれば、収穫を遅らせる方がよい。いかなる果実も野菜も 穀物も放射線検査で安全であることが確認されるまで、おそらく出荷 を許可されないからである。 完熟した皮の薄い果物は廃棄する。放射性降下物の量が多ければ、 収穫には危険すぎる。皮の厚い果物は、収穫を遅らせることができて、 出荷前に適切に洗浄すれば、食べる前に皮を剥けば、安全になる可能 性がある。 地下野菜は収穫の際に、汚染された表土に触れれば、汚染されるが、 大半は十分に洗浄すれば出荷できるだろう。 放射性降下物の大半が麦藁や籾殻に残留しているので、穀物は脱穀 すれば、おおよそ除染できる。 食料や水から放射性降下物で家畜場妙期になることがある。 21 20
13.
避難させた動物は生存可能性が高まる。 汚染されていない飼料をできるだけ運び込む。汚染されていな 飼料を入手できるようになるまで、長期間かかるかもしれない。 開口部のあるサイロや屋外の山積みの資料には、防水布かナイロン シートをかけておく。 適切な保管場所があるなら、予備の濃縮飼料を調達しておく。 特に水源が池や小川や水道からの場合は、可能な限り水を備蓄 しておく。建物の中か近くに備蓄すること。 井戸や天水桶には蓋をする。 排水口を止めて、天井から放射性降下物を洗い流した水が、容器 に入らないようにする。 必要なら、畜牛が狭い領域で牧草を食べられるように、囲いを 用意しておく。 できるだけ迅速に家畜を屋内に入れる。 放射性降下物の後 外へ出ても安全になったら、毎日数時間外出できるように なって、まずやることは、家畜の様子を見ることである。 乳牛を屋根のある場所に移動し、できれば安全に牧草を食 べに外に出してもよいと通知されるまで、中に留めること。 可能な限り、動物を汚染された資料や自ら遠ざけること。 干し草や貯蔵飼料や飼料袋の山積みなどに降った放射性降下物は、外 側の部分だけを汚染している外側の層や袋を廃棄して、影響を受けてい ない内側の資料を使うこと。 池の水や開放タンクの水は、粘土の中で攪拌し、沈殿させれば安全に なる。 23 22
14.
動物たちを、飢えと渇きで死なせるよりは、少量の汚染された 飼料と見?うで生存させるように。 他に飼料がなければ、乳牛に汚染された飼料を与える他なくなる。 汚染された飼料や牧草地の牧草を食べた乳牛は、食べたものに降り 積もった放射性降下物からの放射線に内部被曝する。しかし、その一 部は乳牛の体内に移行し、一部は牛乳に移行する。ほんの少量の放射 性物質が入っているだけだとしても、この牛乳の飲むのは人間にとっ て危険である。 人間に直接的な被害をもたらさない少量の放射性降下物が降っ た場所であっても、牧草地の乳牛は、飲むには危険な牛乳になるに十 分な量の汚染された牧草を食べる可能性がある。 飼料不足で、牧草地で牧草を食べさせても安全になる前に、牧草地 に乳牛を出さざるをえない場合、最善の牧草地で、できるだけ狭い領 域で放牧し、体内に入る放射性降下物の量を少なくすること。 放射性降下物が降った地域の当局は放射性降下物の量を測定し、 飼料が危険な場合は通知し、微牛乳がいつから安全でなくなるか警告 する。 開口部のあるサイロや、飼料の山積みに覆いをかける。 可能なら、蓋をした井戸の水を使うこと 蓋をした井戸やタンクや貯水槽の水や、湧き水はおそらく安全 である。 流れの速い流れの水はおそらく安全である。 池の水は安全ではないが、必要なら、放射性降下物の後の数日 後には使ってもよい。 適切に防護された井戸や泉以外の水源の水を注ぎ足して、汚染 されていない水を汚染するリスクを冒さないこと。 汚染された家畜生産物 汚染された家畜生産物は、放射能が減衰するまで、長期間にわ たり保存できれば、安全に消費できるようになる可能性がある。腐敗 してだめにならない限り、廃棄しないこと。 汚染された牛乳や、疑わしい牛乳は、設備があるならチーズや バターにする。生産物は後で放射能検査する。 水を出来る限り備蓄する。 25 24
15.
畜牛を小さな牧草地に閉じ込める囲いを用意する。 汚染された牛乳は、全乳であれ脱脂乳であれ、豚や去勢雄牛 に与えてもよい。その放射能は、それらが屠殺される前に、有害に する可能性はほとんどない。 疑わしい牛乳は検査まで1~2日間、保管してもよい。 乳牛が汚染されていない飼料を食べ始めたら、牛乳に含まれ る放射性物質の量は減少していく。数週間で人間が飲めるようにな るが、汚染された飼料を食べた乳牛からの牛乳が安全になるまでの 要する期間は正確には言えない。そのような牛乳は、農務および保 健当局の許可なく、人間の飲用には供せられない。 汚染された飼料を使った雌鶏からの卵は、差し迫って必要な ら、危険な汚染リスクは小さく、食べても良い。卵に放射性物質が 含まれている可能性があるが、大半の放射性ストロンチウムは殻に 含まれており、卵黄や卵白にはほとんど含まれていない。 どの動物食料生産物が安全に出荷できるかは、農務当局から 正確に指示される。 除染 もし可能なら、放射性降下物で毛を汚染された動物は、毛を 刈ったり、ホースで水をかけたりすること。放射性降下物に汚染さ れた家畜の放射能の大半は除染可能である。 動物にホースで水をかけたり、馬小屋や納屋や農場の建物を 除染する前に、農務当局の助言を受けること。当局は放射能汚染を 点検し、いつ除染をしていいか通知する。 放射線障害 外部からの放射線被曝や、飲み込んだ放射性降下物からの内 部被曝によって、放射線障害が起きる。放射線障害を発症するほど の放射線被曝をした動物は、過敏症や下痢や食欲減退や無気力にな る。これらの症状は、放射性降下物の強度や飲み込んだ量により、 放射性降下物被曝から数日後に現れるかもしれず、1~2週間後に出 る場合もある。 蓋をした井戸からの水は安全である。 27 26
16.
放射線障害は感染症ではないが、他の感染症に対する抵抗力を 弱める。家畜が大量に放射線被曝した場合は、数週間以内に、病気 になったり死亡したりする可能性があり、その場合は焼却する必要 があるだろう。たとえ死ななかったとしても、繁殖はできず、それ らが食べる飼料は別に回した方がいい。 放射線障害の動物の肉は、病気が重篤になる前に屠殺されたな ら、食用に使える。しかし、当局から指示があるまで、屠殺しない 方がいい。核戦争の初期の日々では、動物をそのまま保管する方が、 フックにかけて保管する方が容易である。動物を生きたままにすれ ば、当局が公正な肉の配給を実施するのの助けになる。 放射線障害の治療法がなく、放射能レベルによっては多くの畜 牛が放射線障害になるため、一部地域では、家畜の損害が重大とな る可能性がある。 放射線障害の兆候が明らかになる前に、現実的に実行可能にな り次第、畜牛の屠殺と適切な骨と内臓の廃棄の手筈が整えられる。 皆さんの地域で、そのような準備が整ったら、全手順を指示される。 毛に放射性降下物が付着した場合、毛を狩るか、ホースで水をかけ ること。 放射線障害で死亡した動物を埋めなければならなくなるかもしれない。 戦争の脅威が迫ったら 皆さんと家族がこのブックレット及び他のブックレットの内容 に精通しておくこと。 政府は皆さんが直面する必要がある問題について、より詳細な 助言を提供する。政府の農務担当や獣医や非常事態対応要員に、遠慮 なく問い合わせること。 警報なしに攻撃を受けたら 民間防衛当局は、このブックレットに記載しているような予防 措置を農場主がとることを前提としている。 放射線の影響で病気になったり死んだりする可能性のある多数 の家畜の対策、汚染の可能性のある農場生産物の移動の統制計画、お よび農場主に影響を与えるその他の計画が策定されている。 29 28
17.
冬場の場合 核攻撃が冬場に行われた場合、シェルターを暖房する設備を準 備し、燃料の備蓄をしておくこと。冬場の場合、予防措置の一部は困 難になるだろう。たとえば、水は凍結しない場所に備蓄しなければな らない。凍結した地盤をブルドーザーで公示するのは不可能になるか もしれない。 このブックレットは、最初の困難な数日と、放射性降下物が 降った後の1~2週間の対処を目的としたものである。ひどく汚染され た農場を生産可能な状態に復旧するといった、長期間の問題は取り 扱っていない。そのような問題は、農場ごとに異なっているだろう。 適時の助言によって最善に対処できるようになる。 ブックレットの追加が必要な場合は、以下に注文のこと: オンタリオ州オタワ カナダ農務省情報部 放射性降下物に対する防護について、さらに知りたい場合は、以下の パンフレットを請求のこと: 生存のための青写真 1: 皆さんの地下室放射性降下物シェルター オンタリオ州オタワ、イーストブロック、 カナダ枢密院非常対策機関 生存のための青写真 2: 皆さんの地下室放射性降下物シェルター、 新築住宅の設計に使うためのガイド オンタリオ州オタワ、カナダ住宅公団 31 30
18.
Roger Duhamel, F.R.S.C Queen’s
Printer and Controller of Stationery Ottawa 1961 Cat No S83-1/3
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