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滨笔奥実习の到达点と课题
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Toshitami Arai
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20190129庆应大学病院にて贵顿
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滨笔奥実习の到达点と课题
1.
慶應義塾大学医療系三学部合同教育FDセミナー(2019.1.29) IPW(専門職連携実践)実習の到達点と課題 ~「彩の国連携力育成プロジェクト」から~ 埼玉県立大学保健医療福祉学部 社会福祉子ども学科 社会福祉学専攻 新井利民 arai-toshitami@spu.ac.jp 1
2.
埼玉県立大学の概要とIPEの展開 IPW実習の概要と学びの成果 どんな保健医療福祉職に育っているのか 彩の国連携力育成プロジェクトの概要と成果 IPE協力施設?機関にとってのIPE 2 今後の展望
3.
埼玉県立大学の学科?専攻の構成と定員 保健医療福祉学部の学科?専攻構成 定員 社会福祉子ども学科 社会福祉学専攻
50名+編入若干名 社会福祉子ども学科 福祉子ども学専攻 20名 看護学科 130名+編入20名 理学療法学科 40名 作業療法学科 40名 健康開発学科 健康行動科学専攻 45名+編入若干名 健康開発学科 検査技術科学専攻 40名 健康開発学科 口腔保健科学専攻 30名 1学年定員総計 415名+α 3
4.
?1999年:埼玉県立大学開学 教育理念:人間の尊厳に立って、保健?医療? 福祉の専門的知識と技術を教授するとともに、 それぞれの分野が連携して人々の健康を統 合的に支えることを通じ、共生社会に貢献で きる人材を育成する。 「保健医療福祉の連携と統合」 を掲げ、カリキュラム改革を進めてきた。 埼玉県におけるIPEの展開 4
5.
埼玉県におけるIPEの展開 第1期カリキュラム(開学当初) (1999(平11)~2005(平成17)年度入学生) 1年 2年 3年
4年 専門科目群 一般教育科目群 専門基礎科目群 連携と 統合 科目群 ヒ ュ ー マ ン ケ ア 論 ケ ア マ ネ ジ メ ン ト 論 保 医 福 シ ス テ ム 論 公 衆 衛 生 学 概 論 フ ィ ー ル ド 体 験 学 習 学科混合グループが、福祉施設等 にて行う初期体験実習
6.
?平成17年: 「地域基盤型IPE」の戦略を打ち出し、 文部科学省の補助事業に申請?採択。県内各 地で試行事業を実施。また、IPE国際セミナーを 4年間開催し、他大学へ影響を及ぼす。 ?平成18年:4年次に地域基盤型IPEを行うカリ キュラムがスタート。 ?平成21年:埼玉医科大学医学部との大学間連 携による地域基盤型IPEをスタート。 ?平成24年:学年進行ごとにIPE科目を配置した 新カリキュラムがスタート。 埼玉県におけるIPEの展開 6
7.
埼玉県立大学におけるIPEの位置づけ 7
8.
埼玉県立大学におけるIPEの位置づけ 8
9.
専門職連携教育(IPE)の導入 (Inter-Professional Education) 複数の領域の専門職が連携およびケアの質を改善するために、 同じ場所でともに学び、お互いから学びあいながら、お互い のことを学びあうこと。(CAPE:英国) 専門職連携実践(IPW)ができる人材育成 ( Inter-Professional
Work) 複数の領域の専門職者(住民や当事者も含む)が、それぞ れの技術と知識を提供しあい、相互に作用しつつ、共通の目 標の達成を患者?利用者とともに目指す協働した活動。 埼玉県立大学におけるIPEの考え方 9
10.
埼玉県におけるIPEの展開 第2期カリキュラム (2006(平成18)年度入学生から) 1年 2年 3年
4年 専門科目群 教養科目群 共通専門基礎科目群 連携と統合科目群 連携の窓科目 (各学科の専門的基礎科目などを相互受講) イ ン タ ー プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 演 習 フ ィ ー ル ド 体 験 学 習 ヒ ュ ー マ ン ケ ア 論 学科混合グループが、病院?福祉施設等で連 携したケアの在り方を学ぶ実習を配置 10
11.
第3期カリキュラム (2012(平成24)年度入学生から) 1年 2年 3年
4年 専門科目 教 養 科 目 初年次 科目 ヒ ュ ー マ ン ケ ア 体 験 実 習 I P W 実 習 I P W 実 習 ヒ ュ ー マ ン ケ ア 体 験 学 習 I P W 論 I P W 演 習 ヒ ュ ー マ ン ケ ア 論 保健医療福祉科目 【その他】 医療経営論 社会構想論 アートとコミュニケーション グローバルヘルス 段階的なIPE科目を配置 11
12.
ヒューマンケア論(講義) ヒューマンケア体験実習 IPW論(講義) IPW演習 IPW実習(旧:IP演習) IPE基幹科目の段階的?体系的配置 “ひとの想い”“ひと”の多様性 “ひとと関わる姿勢”を学ぶ “ヒューマンケア”を考える態度 1年前期 2年前期 3年後期 4年後期(集中) IPWの基礎?方法論を学ぶ IPWの模擬体験 地域基盤型IPWの実践体験 1年前期(集中) IPW 共 通 基 盤 教 育 4日間の現場実習 3.5日間の現場実習 チーム形成、グループワーク、 マネジメント等 IPW 実 践 体 験 IPEの科目構成 12
13.
ヒューマンケア論 ?1年次前期の全学必修科目(15回授業/2開講) ?約200名の講義を2開講。 ?教育目標 1) ヒューマンケアの概念が登場した社会的背景と制度的背景の基礎 的な知識を得る。 2) 「生」「病気」「障害」「老い」「死」をテーマにして、ゲストスピーカーの 話しや具体的な事例を通して、家族を含めた当事者のニーズや心 理状態を理解し、援助のあり方を考える。 3)
「コミュニケーション」の持つ意義や「ケアし?ケアされる自分」を見つ め、保健?医療?福祉サービスの連携の意義と重要性を考える。 ?各学科選出の7名の教員が、ストーリーテラーとし て毎回のスピーカーの講義の意味付けや関連性を 伝える。 13
14.
【目的】保健医療福祉に共通する対人援助の基盤を実践的に学ぶ (ヒューマンケア?コミュニケーション) 【特長】 ◆1年次に学科をこえたグループで現場実習、教員も学科をこえ て1グループを指導。 ◆県内約87施設からの協力を得て、1施設3~10名の学科混合学生 グループが現場実習(4日間)。担当教員は1人2施設を担当。 <平成29年度日程> 8/4(金)Ⅲ?Ⅳ 学生オリエンテーション 9/25~28(4日間) 施設での実習 9/29(金)
リフレクション?報告会 *実習指導者会議 1年前期(集中)、1単位45時間、 科目担当教員 計53名 ヒューマンケア体験実習 14
15.
【概要?目的】 保健医療福祉?教育分野の多職種が、患 者?利用者中心の支援活動をチームで行うための基本的な 考え方とスキルを学ぶ。学科混合グループによる学習。 2年前期(月曜3限) 1単位15時間
期の前半?後半に分けて2開講 担当教員4名 【教育目標】 ① 患者?利用者を中心とした専門職連携実践の意義と方法を理 解する ② チームメンバー個々人やその専門分野の特徴と多様性を相互 に理解する ③ チーム形成の理論と方法を学び、課題解決のための議論を主 体的に行う ④ リフレクションの理論と方法を用いて、チーム活動に関する 今後の自己学習課題を明確にする。 IPW論 15
16.
【概要?目的】 模擬課題や事例を素材として、利用者を尊重 した問題解決のプロセスを通じ、多職種理解や多職種連携で重 要な葛藤や合意形成など、IPWに求められる能力を体験的に修得 する。学科混合グループによる学習。 3年後期(月曜3限) 1単位15時間
期の前半?後半に分けて2開講 担当教員8名 【教育目標】 ① 利用者ニーズを理解すると共に、連携から協働、さらに統合 されたケアやサービス の違いを認識したディスカッション を実施できる。 ② 求められている各学科で養成する専門職性などの相互理解を 深める。 ③ 葛藤を経て合意形成に至るプロセスから、IPWに求められる 能力を理解できる。 ④ チームの状況に応じた多様なリフレクションのあり方を理解 する。 IPW演習 16
17.
? 5学科(一部は埼玉医科大学医学部、城西大学薬学部、日本工業 大学工学部の学生と合同)混合のチーム(5~6名)約80チーム ? 3.5日間の現場実習。最終日の半日は埼玉県内10か所にて開催する 実習報告会で発表。 IPW実習 【教育目標】 ①
利用者?集団?地域の理解と課題解決の実践方法を身につけ る ② 多領域の相互理解のプロセスを体験するチームメンバーの専 門性と多様性を相互理解する態度を身につける ③ チーム形成のプロセスを体験するチーム形成と協働の実践方 法を身につける ④ この体験を振り返り、意味づけ、自分の課題を見出す体験を 振り返り、意味づけ、自分の課題を見出すためのリフレク ションができる 17
19.
IPW実習における学びのプロセス 【問題解決のプロセス】 ? 利用者?集団?地域課題との出 会い?関係構築 ? 専門的視点による状況把握 ?
各専門的視点の共有と分析 ? 利用者?集団?地域の目標設定 ? 目標に基づく共通計画?各専門 の実施計画検討 ? 計画の共有?妥当性の検討 ? 実習先及び地域で報告 ? 問題解決プロセスの評価 【チーム形成のプロセス】 ? チームメンバーとの出会い 信頼関係醸成?規範への配慮?ルール策定 ? 議論のスキルの活用 対話と議論?発散と収束?ツールの活用? 環境への配慮?時間管理 ? リフレクションから学び軌道修正 個人及びチームのリフレクション/相互支援 ? コンフリクトを乗り越え合意 意見の相違を恐れずに/議論を尽くし合意 ? 「誰のための連携か」を念頭に ? リフレクションよるチーム形成プロセ スの評価 自 己 理 解 ?相 互 理 解 (個 人 ?専 門 ) 協働による変化?創出(共創) 序盤 中盤 終盤 19
20.
事前????????? 患者?利用者?住民?現場 の専門職とのかかわり 【1~3日目】 〇行動計画の検討 〇患者?利用者と対面 〇患者?利用者?家族 へのインタビュー 〇専門職へのインタ ビュー 〇情報共有 〇アセスメント 〇プラン作成 議論?まとめ
21.
「リフレクション」からの学びを重視 ? 援助や教育に携わる専門家は、「行為の中の省察」、 (行為の中で驚きや謎や混乱に直面したときに、その 現象と自分の理解について考えること)を行っており、 「状況との対話」を通じて次の活動を形作っている。 ? 行為後の意識的な省察「行為についての省察」は、 「状況との反省的対話」を行うことで、無意識に行って いる「行為の中の省察」「状況との対話」の意味を問 い、自分の「枠組み」を発見するとともに、「枠組みを 組み変える」機会となっている。 ドナルド?ショーン『専門家の知恵
反省的実践家は行為しながら考える』ゆみる出版 実習期間中は毎日、時間を確保して、 リフレクションを行う 21
23.
種別 機関数 病院 38 介護老人福祉施設
13 介護老人保健施設 13 障害児者施設?相談機関 6 クリニック 5 地域包括支援センター 1 薬局 1 保健センター 1 合計 (チーム数87) 78 IPW実習施設 23
24.
?教員ファシリテータ及び施設ファシリテータの役割 1) 学生のディスカッションを見守り、支援(促進)する。 2) 学生のリフレクションを支援(運営)する。 3)
毎日全員のリフレクションシートを確認。教員はコメントを入れる。 4) 報告会に参加し、チームワークのまとめを確認し、講評する。 5) 利用者の個人情報保護の原則が守られていることに留意する。 6) 演習期間中の情報交換、打ち合わせのタイミング?時期を確かめる。 ?主に教員ファシリテータの役割 1) 事前のチームづくりを促進させ、学生に事前学習を促す。 2) 事前の行動計画案の作成を学生に促し、確認する。 3) 学生の求めに応じて利用者あるいは利用者に関する連携協働の 情報源を提示する。 4) 出席、学習態度、提出物の内容により成績評価を行う。 5) チームごとの総括(資料のまとめなど)を行う。 IPW実習 教員FTの役割 24
25.
学んだ成果を共有する/還元する ? 最終日の午後は地域ごとに報告会を行う。 *午前中に演習先で職員等を対象に報告会を行うところも。 ? お世話になった職員はもちろん、患者?利用者やその 家族、地域の専門職者の参加もある。 ?
報告内容は「患者?利用者の課題解決からの学び」 「チーム形成のプロセスからの学び」の2つ。 ? 他のチームの学びも共有し、ディスカッションによって それぞれの今後の自己学習課題を明らかにする。 ? 最終レポートも基本的に演習先職員に還元することを 前提としている。 25
26.
本学の専門職連携教育で学生が獲得すること ?他職種への理解力、及び他者を理解しようとする力 ?患者?利用者を多面的にみようとする力 ?チームを形成する力(意義/信頼/プロセス/負の側面/リーダーシップ) ?ディスカッションを行う力(対話と議論/説明力/発散収束/ツール/環境) ?リフレクションの意義とチームによる実践方法の理解 ?コンフリクトへの対処方法 ?多職種によるケアマネジメント手法 ?地域生活者としての患者?利用者を中心に据えること 26
27.
【卒業生調査の結果概要】 ? 発送数 平成21~24年度卒業生1,662人 ?
住所不明による返送 261通 ? 有効発送数 1,401通 ? 回答者数284通(回収率20.3%) 卒業学科 人数 % 看護学科 80 31.5 理学療法学科 25 9.8 作業療法学科 29 11.4 社会福祉学科 45 17.7 健康開発学科 68 26.8 不明 9 3.5 合計 284 100 現在の就業先 人数 % 医療機関 137 53.9 高齢者関連 7 2.8 障害児者関連 7 2.8 行政機関 30 11.8 学校 25 9.8 一般企業 22 8.7 無職?その他 26 10.3 合計 284 100 どんな保健医療福祉職に育っているのか 27
28.
直接的に とても役 に立って いる, 6.3 直接的に 少しは役 に立って いる, 28.7 間接的に 役に立っ ている, 39.4 あまり役 に立って いない, 22.8 全く役に 立ってい ない,
2.4 無回答, 0.4 現在の職場での役立ち度 卒業生調査【連携教育は役に立つか?】 直接的に とても役に 立つと思 う, 16.1 直接的に 少しは役 に立つと 思う, 40.2 間接的に 役に立つ と思う, 32.3 あまり役 に立たな いと思う, 9.8 全く役に 立たない と思う, 0.4 未解答, 1.2 将来の役立ち度 28
29.
? 多職種のカンファレンスが定期的にあるのですが、その際に各職種 の領域を理解できていると、話も理解しやすいし、質問もしやすい。 自分の領域だけでは把握しきれない全体像を観ることができる。IP 演習ではその基礎的な部分を学ぶことができたと思う。 ? 地域の対象者を様々な援助者が関わって支援する際に、誰が支援 者として関わっているのかに目を向けて、一緒に動けるかどうか対 象者のためにどうすれば負担なく支援できるかを意識できている。 ?
定期的に開かれるカンファレンスがIP演習とほぼ同じ形。他分野を 理解するという姿勢を学生のうちに培えてよかったと感じています。 ? 介護職と看護師では考え方が違うことがあるので、どれだけ相手を 納得させられる情報を述べられるかを考えながら連携を図っていま す。IP演習で学んだように信頼関係を築くことが重要だと思います。 ? 一人の患者さんとその家族に寄り添って議論し、考える機会を与え られた点は直接的に役立つと思います。 卒業生調査【どんな点に生かされているか?】 29
30.
どんな保健医療福祉職に育っているのか 私は今、たくさんの異職種の方と関わりながら働いていま す。 その職種は保育士、ケアマネ、介護福祉士、社会福祉 士、PT、OT、ST、医師、検査技師、歯科衛生士、栄養士などの 医療福祉職だけにとどまらず、学校の先生や地域の民生委 員。そして公務員でもありますのでたくさんの一般事務職の 方と一緒に働いています。 社会に出れば、本当にたくさんの職種の方と働きます。職 種の違いだけでなく、男女の違いや世代の違いもあります。 私は最近、異なる立場の方々と、協同しながら一つの方向 を目指していくことこそが社会人の仕事なのではないかと思 います。 異なる世代や立場の人とわかり合うのは一筋縄で は行きません。
IP演習は社会に出る前の大事なその練習だ と思います。 四年生の集大成です。 (看護学科卒:市町村保健師) 30
31.
? 学生の時は正直、IP演習等を行っている時、何の意味があるのだろ うか?意味があまり見出せずに、卒業してしまいました。 ? しかし卒業後、養護教諭として働きはじめ、少しずつではあります が、県立大学で連携教育をやっていてよかったと感じる部分があり ます。 ?
一人の生徒に対して、複数の見方?考え方ができるようになった ? 他の先生方とのやり取りに戸惑うことや違和感がなかった ? 一人の生徒に対する話し合い等で、様々な視点からの考えをまと め、よりよい方向性や道筋をたてることができた ? 4年次の連携実習が大きな経験になっておりますが、私自身の専門 性がという内容より、様々な立場の人が集まった時、一つの物事に 対して、どのようなアプローチを行っていくかなどの道筋のたて方な どの形式的な部分を学べたことが、意味があったと思っております。 (健康行動科学専攻卒:養護教員)31 どんな保健医療福祉職に育っているのか
32.
?今私は少年事件を担当していますが、連携については 日々その難しさと重要性を感じています。 ?実際に連携をとるのは、内部だと裁判官や書記官、外部 だと少年鑑別所や保護観察所、児童相談所、学校などが あります。最終的に目指すのは、少年の健全育成というと ころで共通していますが、それぞれの役割やできる範囲 が異なるため、ときには責任の押しつけ合いになったり、 無理な要求があったりして、連携の難しさを感じます。た だ、連携できたときには、少年にとって大きな資源になる こともあり、やはりその重要性も実感します。 ?私の場合、力不足で上手く連携をとれないことの方が多 いですが、埼玉県立大学で入学当初から連携の重要性を 学ぶことができたため、入社当初から、意識としては高く 持つことができたのかと思います。 (社会福祉学科卒:家庭裁判所調査官) 32 どんな保健医療福祉職に育っているのか
33.
? また、調査官は法律とそれ以外の分野を用いて考えていくため、内 部の他職種に理解していただくこと、逆に外部、特に学校の先生方 に法律に基づいた考えを理解していただくのも難しさを感じます。 ? ただ、この点でもIPE演習で学んだことが役に立っています。具体的 には、特に4年生のときの実習を通じて、まずは、相手の考え方や 役割を理解すると同時に、自分のことを理解してもらうよう努めるこ と、その上で当事者にとって大切なことを共有し、そのためにそれぞ れがどのような役割を果たせるのかを考えていくことの大切さを学 びました。これらを意識することで、実務でもたまにではありますが、 少年のためにそれぞれができることをしようと共通認識を持ててい るなぁと感じたこともあります。 ?
また演習でそう簡単に連携をとることができないことは実感できてい たため、焦らずじっくり関係を築いていこうと思える面もあります。 ? 改めて振り返ると、大学で学んだ連携は、非常に今の自分に影響し ているのは間違いないと思います。 (社会福祉学科卒:家庭裁判所調査官) 33 どんな保健医療福祉職に育っているのか
34.
?私も初めは、なんとか他の関係機関と一緒にやって行こう と、わざと逐一報告したりして情報共有の癖をまずはつけよ うと思いました。でも、だんだん仕事が忙しくて、加えてその 前提が相手に伝わるって時間がかかるので、本来児相がや るべきでなくても、自分がやったほうが早いと思うようになり ました。多分、こうしているうちに、私も自分の機関だけで終 わらせてしまうようになっちゃうのかなと危機を覚えていま す。 ?埼玉県立大学の教育で連携が必要という前提が私の中に できました。IPEは皆がそう思っている中の実習です。そう じゃない相手といかにやって行くか、それを考える必要性は あの時気づけませんでした。 ?もし、それも学生の時に課題と考えられれば、連携を前提に もつ学生だけでなく、それをいかに広めていくかとか、仕組 みを作るかとか、ソーシャルアクション的な?視点を持つこと に繋がったのではないか、思います。 (社会福祉学科卒:児童相談所職員)34 どんな保健医療福祉職に育っているのか
35.
平成24(2012)年10月~ 「彩の国連携力育成プロジェクト」 はじまる (平成24年度大学間連携共同教育推進事業 採択取組) 彩の国連携力育成プロジェクトの概要と成果 35
36.
「彩の国連携力育成プロジェクト」の目的 4大学の教職員及び学生 が、ステークホルダーである 埼玉県、県民?保健医療福 祉関係者と協力しながら、 「連携力の高い専門職養成」 を行う 4大学学長及び埼玉県保健医療部長 による協定書の調印 36
37.
「彩の国連携力育成プロジェクト」の目的 ? 埼玉県立大学:看護師?保健師?助産師?理学療法士?作業療法士?臨床検 査技師?歯科衛生士?保健体育教員?養護教諭?健康運動指導士?障害者スポー ツ指導員?社会福祉士?精神保健福祉士?保育士?幼稚園教諭 ? 埼玉医科大学:医師 ?
城西大学薬学部:薬剤師?管理栄養士?臨床検査技師 ? 日本工業大学建築学部:福祉住環境?建築?デザイン 連 携 大 学 の 構 成 と 養 成 職 種 37 学部学科名は平成24年度当時
38.
連携教育の効果検証 埼玉県立大学 保健医療福祉学部 看護学科、理学療法学科、作業療法学科、社会福祉子ども学科、健康開発学科 埼玉医科大学
医学部 医学科 城西大学 薬学部 薬学科、医療栄養学科、薬科学科 日本工業大学 工学部 機械工学科、ものづくり環境学科、創造システム工学科、電気電子工学科、情報工学科、建築学科、生活環境デザイン学科 育成する人材像 多分野と連携し、課題を発見し、 解決方法を考えることができる 人材 取組内容Ⅰ大学連携科目の共同開発?共同開講 ヒューマンケア論 ヒューマンケア体験実習 IPW論(専門職連携論) IPW演習(専門職連携演習) IPW実習(専門職連携実習) 専門職連携実践の基盤“???????”を学ぶ “???????”を実践現場で体験 ???形成???????????の地域指向型実践 ???形成???????????の模擬的実践 ???形成???????????の基礎的方法論 取組内容Ⅱ大学連携教育システムの構築 連携能力の開発 学生自主学習支援情報発信 教員FD?研修会運営体制整備 人 材 育 成 研 修 会 開 催 広 報 啓 発 取組背景:保健医療福祉課題の 複雑化、在宅医療?介護の推進 埼玉県 地域住民?医療福祉機関?職能団体など 教育への 参加?協働 実践力を養う ??????? 開発 正 規 カ リ キ ュ ラ ム 化 へ の 取 組 教育の質の向上Web?SNS?レター 学会報告 「彩の国連携力育成プロジェクト」の全体像 38 学部学科名は 平成24年度当時
39.
【IPW演習(緩和医療学)】 ?埼玉医科大学医学生と城西大学薬学生、県立大学PT学科 学生、日本工業大学学生が、チームに分かれて緩和ケアに 関する課題討議を実施 【IPW演習(生活環境とリハビリテーション)】 ?埼玉県立大学理学療法学科?社会福祉学科学生と日本工 業大学学生が、チームに分かれて団地の模型を用いなが ら演習を実施 【海外とのWebベースIPE】 ?英国Coventry大学のWebベースによるIPEに学生4名が 参 加(H26年1-2月) ?将来的なIPW演習にむけた研究?検討を行うつもりだった が、十分活用できず。 プロジェクトの主な内容と進捗 彩の国大学連携科目の創出 39
40.
4大学連携IPW実習の成果 (レポート記述の抜粋) 建築?デザインの学生との協働により、保健医療福祉の学生は、 利用者の生活環境や活動の実際を把握す ることができ、地域を基盤として連携していく ことの重要性を理解することができた 意見を受け止めることと、同意?賛成すること の違いに気づくことができた 専門用語をわかりやすく伝えることの重要性 を理解することができた 利用者を、「患者」「利用者」だけではなく、「普通の 人」として見るきっかけを持つことができた 40
41.
協力施設は、学生の連携実習を受け入れることで ?施設FTを担う職員の、チームマネジメント力の向上 が図れること ?学生への関わりを通じて、職員全体が自らの連携 実践を振り返り、課題を考える機会になりうること ?組織や地域社会に対するインパクトを与え得ること ?質の高い専門職養成に関与する誇り などを得ていると考えられる IPE協力施設?機関にとってのIPE 41
42.
? 意見交換しやすい雰囲気づくりを行う ? 学生の発言を待ちながらも、個々の特徴を観察して適切にかえす ?
時間管理を促す ? 情報共有の段取りを促す ? 患者?利用者や家族を中心に置き、安易な議論の妥協を防ぐため の工夫を行う ? リフレクションを学生に対する理解や介入に活用する 施設FTがFTする際気を付けたこと 施設FTが課題と感じていること ?葛藤がおこらない?葛藤をどのように考えるか ?学生間の温度差をどのように評価し、関わればよいか ?学生の相互作用の様子を施設FTが十分把握しえない ?ケースの選定に困っている ?学習目標?学生の獲得目標をどのレベルで考えればいいか 42
43.
? 学年段階的IPE科目の配置の効果と課題の検証 アイデンティティや学習動機の促進?「慣れ」「ルーチン化」 ? 教員FT?施設FTの資質向上?教員組織メンテナンス ?
評価方法の模索と確立(コンピテンシー/ルーブリック) ? ICTを用いた教育内容?教育方法の工夫 ? テーマ性を持ったIPEの可能性の模索 ? 保健医療福祉や建築?デザインのみならず、教育分野?司 法分野などとの協働の模索 ? 実習先への貢献 ? 「共通基礎課程」議論の注視と対応 今後の展望 43
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