狠狠撸

狠狠撸Share a Scribd company logo
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
第5回英文抄読
外側上顆炎
Lateral	
Epicondylitis
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
文献検索方法
?検索エンジン
pubmed + PEDro
?キーワード
Lateral	epicondylitis(LE)
Tennis elbow
+ Physiotherapy
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
LEの非外科的治療効果
?研究デザイン:システマティックレビュー
?目的:各治療法のRCTを調べること
?治療項目:
a.ステロイド b. iontophoresis c.ボツリヌス注射 d.bracing
e.理学療法 f.体外衝撃波療法 g.レーザー h.PRP
?結果:採?58論?
a.短期間での疼痛緩和あり?期的緩和なし
b?c.プラセボよりは良い
d~f.疼痛緩和に明確なエビデンスはない
h.ステロイドより効果あり Susan S	et	al. AAHS,2014
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
Muscle	energy	technique	(MET)
vs
ステロイド注射 RCT
?目的:METとステロイド注射の短期??期的な有効性の検証
?対象:慢性LE患者82名 男性37名 ?性45名
?方法:MET→週2回 4週間の介?
ステロイド注射→注射後1~2週間疼痛?制内で?活
PFGS?VAS?DASHを6,26,52週で測定
?結果: PFGS?VAS共に52週で有意に改善
LEの治療はMETのほうが効果あり
Sami K et	al. Archives	of	Physical	Medicine	and	Rehabilitation	 2013
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
理学療法の頻度による違い RCT
?目的:急性LEに対する適切な治療頻度の検証
?対象:週2?(n=12) 週3?(n=15) 週6?(n=13) 計40?
?方法:40分間の理学療法+20分間の理学療法を6週間実施
VAS,PRTEE,握?を0,3,6週で測定
?結果:VAS,PRTEE	→3週後は各群間有意差なし
6週後で週6群がVAS,PRTEE有意に低下
握?→6週後で週3,6群が有意に増加
Soyoung L et	al.	J Phys Ther Sci 2014	
3週間 週3回,その後は週6回が有効的である
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
運動療法とmobilisation の有効性
?研究デザイン:システマティックレビュー
?目的:運動療法とmobilisationの効果について評価
?結果:採?1レビュー,12RCT
?短期効果ではストレッチや筋?運動が超?波やあん摩
マッサージより効果あり(high quality	study	)
?短期及び中期的には筋?運動+前腕,?関節のモビに頚椎,
胸椎のマニュピレーションを追加すると効果がある可能性
→質の低い論文である.
各々のエビデンスは見つけれなかった
Hoogvliet P et	al.	Br	J	Sports	Med	2013
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
mobilisationの有効性 Pilot	Study	
?目的: mobilisationが肘痛や機能に影響を及ぼすか
?対象:10名 実験群5名 プラセボ対照群5名
?方法:1?おきに10?間の介? 10分2セット
介?前と介?後にPRTEEを?いて測定
?結果:疼痛?鍵を開ける?服を着る?仕事など有意に改善
mobilisationは 痛や機能面に有効である
中?長期的な効果は不明
JongsooN K et	al.	J Phys Ther Sci 2012
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
テーピングの有効性
?目的:外側上顆炎は固有受容器の低下がある
→テーピングが肘伸展筋?(FR),?関節の再現性(JPR)を出せるか
?対象:30名 既往あり15名 既往なし15名
?方法:?肩90°屈曲位,前腕回内位,?中間位で20% maxim	
voluntary	force(MVF)を?標に測定
??20,25,30度をランダムで振り,3回繰り返す
?テーピングは近位内側から外側に2~3本
?結果:テーピング無し→LE群はFR,JPR誤差有意に高い
テーピング有り→LE群のFR,JPR誤差有意に低下
WON-HWEE	L et	al.	J Phys Ther Sci 2011
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
外側上顆周囲の解剖学,伸張肢位
??橈側?根伸筋(ECRL)
?短橈??根伸筋(ECRB)
?総指伸筋/?指伸筋(EDC/EDM)
?尺側?根伸筋(ECU)
Shirato R.	JOS.2015
l一般的に肘伸展?前腕回内?手関節屈曲で
ストレッチが行われている
しかし,手関節屈曲と同時にどの筋が伸長してい
るか解明できていない
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
ECRLとECRB
EDC
ECU
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
起始部付着の詳細な解剖
?ECRBは外側上顆の前?斜?から起始している
?EDC-MFはECRB起始部のやや外側から?じている
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
ECRBとEDC
ECRB:?くて?きい,腱成分多い
EDC:ECBRとの共通腱と短い腱成分
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
ECRBとEDC(詳細)
EDC:最?成分は,Middle-Finger(中指)
MFのみEDCの付着部を超える
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
ECRBとEDC(詳細)②
EDC:Index-Finger(?指)
EDCの共同腱及びECRBの後?から起始
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
ECRBとEDC(詳細)③
EDC:Middle-Finger(中指)
外側上顆前?斜?から起始ECRB腱の後外側からも起始
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
付着部、筋? 組成 まとめ
筋? 組成
ECRL ほとんどが筋成分として付着
外側上顆より近位外側上顆稜にある細?い領域から
起始
ECRB腱とは,前?から隣接?付着
ECRB 浅層伸筋群の中で唯?,ほとんどが腱成分
外側上顆の遠位前?に位置する直径約6?7㎜の領域
から起始
EDC/EDM 腱成分はあるが,短い
筋成分を被覆する薄い筋膜状の腱成分であり,
外側上顆遠位外側から起始
ECRB腱とは、後?から隣接?付着
ECU
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
どの肢位が伸長させるにはいい?
肘伸展
前腕回内
?関節屈曲
?指?中指屈曲
EDC-IFおよびMFを通じて ECRBとEDC両方の起始部
を伸張することが可能である
Mejiro Orthopedics and	Internal	medicine Clinic
まとめ
?治療に関するゴールデンスタンダードは保存
では確?されていない
?理学療法は明確なエビデンスはでてないが,各
保存療法と?べた際,効果がある可能性
?筋の伸張は肘伸展,前腕回内,?関節屈曲
?指?中指屈曲で?うと良い

More Related Content

肘外側上顆炎(テニス肘) 治療など文献まとめ Lateral epicondylitis

  • 1. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 第5回英文抄読 外側上顆炎 Lateral Epicondylitis
  • 2. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 文献検索方法 ?検索エンジン pubmed + PEDro ?キーワード Lateral epicondylitis(LE) Tennis elbow + Physiotherapy
  • 3. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic LEの非外科的治療効果 ?研究デザイン:システマティックレビュー ?目的:各治療法のRCTを調べること ?治療項目: a.ステロイド b. iontophoresis c.ボツリヌス注射 d.bracing e.理学療法 f.体外衝撃波療法 g.レーザー h.PRP ?結果:採?58論? a.短期間での疼痛緩和あり?期的緩和なし b?c.プラセボよりは良い d~f.疼痛緩和に明確なエビデンスはない h.ステロイドより効果あり Susan S et al. AAHS,2014
  • 4. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic Muscle energy technique (MET) vs ステロイド注射 RCT ?目的:METとステロイド注射の短期??期的な有効性の検証 ?対象:慢性LE患者82名 男性37名 ?性45名 ?方法:MET→週2回 4週間の介? ステロイド注射→注射後1~2週間疼痛?制内で?活 PFGS?VAS?DASHを6,26,52週で測定 ?結果: PFGS?VAS共に52週で有意に改善 LEの治療はMETのほうが効果あり Sami K et al. Archives of Physical Medicine and Rehabilitation 2013
  • 5. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 理学療法の頻度による違い RCT ?目的:急性LEに対する適切な治療頻度の検証 ?対象:週2?(n=12) 週3?(n=15) 週6?(n=13) 計40? ?方法:40分間の理学療法+20分間の理学療法を6週間実施 VAS,PRTEE,握?を0,3,6週で測定 ?結果:VAS,PRTEE →3週後は各群間有意差なし 6週後で週6群がVAS,PRTEE有意に低下 握?→6週後で週3,6群が有意に増加 Soyoung L et al. J Phys Ther Sci 2014 3週間 週3回,その後は週6回が有効的である
  • 6. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 運動療法とmobilisation の有効性 ?研究デザイン:システマティックレビュー ?目的:運動療法とmobilisationの効果について評価 ?結果:採?1レビュー,12RCT ?短期効果ではストレッチや筋?運動が超?波やあん摩 マッサージより効果あり(high quality study ) ?短期及び中期的には筋?運動+前腕,?関節のモビに頚椎, 胸椎のマニュピレーションを追加すると効果がある可能性 →質の低い論文である. 各々のエビデンスは見つけれなかった Hoogvliet P et al. Br J Sports Med 2013
  • 7. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic mobilisationの有効性 Pilot Study ?目的: mobilisationが肘痛や機能に影響を及ぼすか ?対象:10名 実験群5名 プラセボ対照群5名 ?方法:1?おきに10?間の介? 10分2セット 介?前と介?後にPRTEEを?いて測定 ?結果:疼痛?鍵を開ける?服を着る?仕事など有意に改善 mobilisationは 痛や機能面に有効である 中?長期的な効果は不明 JongsooN K et al. J Phys Ther Sci 2012
  • 8. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic テーピングの有効性 ?目的:外側上顆炎は固有受容器の低下がある →テーピングが肘伸展筋?(FR),?関節の再現性(JPR)を出せるか ?対象:30名 既往あり15名 既往なし15名 ?方法:?肩90°屈曲位,前腕回内位,?中間位で20% maxim voluntary force(MVF)を?標に測定 ??20,25,30度をランダムで振り,3回繰り返す ?テーピングは近位内側から外側に2~3本 ?結果:テーピング無し→LE群はFR,JPR誤差有意に高い テーピング有り→LE群のFR,JPR誤差有意に低下 WON-HWEE L et al. J Phys Ther Sci 2011
  • 9. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 外側上顆周囲の解剖学,伸張肢位 ??橈側?根伸筋(ECRL) ?短橈??根伸筋(ECRB) ?総指伸筋/?指伸筋(EDC/EDM) ?尺側?根伸筋(ECU) Shirato R. JOS.2015 l一般的に肘伸展?前腕回内?手関節屈曲で ストレッチが行われている しかし,手関節屈曲と同時にどの筋が伸長してい るか解明できていない
  • 10. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic ECRLとECRB EDC ECU
  • 11. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 起始部付着の詳細な解剖 ?ECRBは外側上顆の前?斜?から起始している ?EDC-MFはECRB起始部のやや外側から?じている
  • 12. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic ECRBとEDC ECRB:?くて?きい,腱成分多い EDC:ECBRとの共通腱と短い腱成分
  • 13. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic ECRBとEDC(詳細) EDC:最?成分は,Middle-Finger(中指) MFのみEDCの付着部を超える
  • 14. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic ECRBとEDC(詳細)② EDC:Index-Finger(?指) EDCの共同腱及びECRBの後?から起始
  • 15. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic ECRBとEDC(詳細)③ EDC:Middle-Finger(中指) 外側上顆前?斜?から起始ECRB腱の後外側からも起始
  • 16. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic 付着部、筋? 組成 まとめ 筋? 組成 ECRL ほとんどが筋成分として付着 外側上顆より近位外側上顆稜にある細?い領域から 起始 ECRB腱とは,前?から隣接?付着 ECRB 浅層伸筋群の中で唯?,ほとんどが腱成分 外側上顆の遠位前?に位置する直径約6?7㎜の領域 から起始 EDC/EDM 腱成分はあるが,短い 筋成分を被覆する薄い筋膜状の腱成分であり, 外側上顆遠位外側から起始 ECRB腱とは、後?から隣接?付着 ECU
  • 17. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic どの肢位が伸長させるにはいい? 肘伸展 前腕回内 ?関節屈曲 ?指?中指屈曲 EDC-IFおよびMFを通じて ECRBとEDC両方の起始部 を伸張することが可能である
  • 18. Mejiro Orthopedics and Internal medicine Clinic まとめ ?治療に関するゴールデンスタンダードは保存 では確?されていない ?理学療法は明確なエビデンスはでてないが,各 保存療法と?べた際,効果がある可能性 ?筋の伸張は肘伸展,前腕回内,?関節屈曲 ?指?中指屈曲で?うと良い