2023年6月19日、MCMCより「Communications and Multimedia : Facts and Figures, 1Q 2023」が発表された。 【固定ブロードバンド普及率】 2021年第1四半期の固定ブロードバンド普及率は39.0%であったが、2023年第1四半期には9.6%ポイント増となる48.6%に拡大。以降も右肩上がりの増加を続け、2025年第4四半期には63.6%にまで拡大する見通し。 【モバイルブロードバンド普及率】 2021年第1四半期のモバイルブロードバンド普及率は120.1%であったが、2023年第1四半期には11.9ポイント増となる132.0%に拡大。以降も右肩上がりの増加を続け、2025年第4四半期には148.2%にまで拡大する見通し。 マレーシアでは、モバイル端末でブロードバンド接続することが主流となっている。 【携帯電話普及率】 2021年第1四半期の携帯電話普及率は135.7%であったが、2023年第1四半期には11.8ポイント増となる147.5%に拡大。以降も右肩上がりの増加を続け、2025年第4四半期には163.3%にまで拡大する見通し。 【有料TV普及率】 2021年第1四半期の有料TV普及率は82.6%であったが、2023年第1四半期には2.6ポイント減となる80.0%に縮小。以降も減少を続け、2025年第4四半期には77.0%にまで縮小する見通し。 【固定ブロードバンド普及率と契約数(州別)】 州別の固定ブロードバンド普及率では、クアラルンプールとセランゴール州、ペナン州がマレーシア平均を上回っている。首位のクアラルンプールとセランゴール州の普及率は61.6%となっており、最下位のクランタン州との差は36.8ポイントにもなる。契約数では、人口の多いセランゴール州が142万件で他の州を圧倒している。 【モバイルブロードバンド普及率と契約数(州別)】 州別のモバイルブロードバンド普及率では、クアラルンプールとペナン州、ヌグリ?スンビラン州、ジョホール州がマレーシア平均を上回っている。特に、首位のクアラルンプールは219.4%と他を圧倒しており、最下位のプトラジャヤとの差は124ポイントにもなる。契約数では、人口の多いセランゴール州が906万件で他を圧倒している。 【5Gカバーエリア(州別)】 州別の5Gカバーエリアについては、首都圏であるクランバレーでは5Gネットワークが充実していることが明らかとなっている。逆に、ラブアンは5Gのカバーエリアが15.4%となっており、国内で大きな格差が生じている。 【セグメント別トラフィック】 固定ブロードバンド、モバイルブロードバンドともに、ビデオストリーミングのトラフィックが最も多くなっている。特に、モバイル端末でビデオストリーミングを利用している傾向が強い状況にある。 【有料TV契約数】 有料TV契約数については、衛星放送、IPTVともに減少傾向が続いており、有料TV離れが進んでいる状況にある。モバイル端末の普及が拡大していくことで、衛星放送やIPTV利用はますます減少していくと予想される。 ただし、現地の感覚として、年齢層が高いほど衛星放送の利用は高い傾向にあるように感じられ、一定数は衛星放送の利用をやめることはないと考えられる。