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新生児蘇生法(NCPR)の
 新しい教育について

 国際医療福祉大学病院 あかちゃんセンター
    NCPR eラーニングワーキンググループ


               嶋岡    鋼
NCPRの目標は?



NCPRの教育の目標は?
【狈颁笔搁教育の目标】

   新生児蘇生ができる
    人材を育成する
【そして最近のテーマは…】

   新生児蘇生法の
    質を担保する(!)
NCPR
蘇生法教育の概念の変化

 ひまわりの種を植える地面を耕す(BACKGROUND)
インストラクター
                従来型講習のモデル
                     「教えてあげる」

                     上から目線かも

                     「教えてもらう」
      受講
       者
受講
者
                受講
                 者
                       受け身?
           受講
            者


知識の伝達にしか過ぎない(一方向性)
大人の学びの特徴
①すぐに役立つものを勉強したい
②何か勉強をする動機を持っている
③自律的に学ぶ
④自分に関連性のあることを学びたい
⑤何のために学ぶのか明確である
⑥経験が強い影響を与える

学習者は自らの意思で学ぶ 「SELF DIRECTED LEARNING」
         自律的な学習を支援するという概念の導入が必要となった
NCPRの教育はこう変わった!

学習者中心 (Learner Centric)

新たな行動を導く (Inductive Learning)
インストラクターが何を教えるか、ではなく
学習者の内面で何が生じているのか、
ということに着目した講習をおこなう。
     SPOON FEEDING的教育(学習)からの脱却
     ファシリテーション :   学習の場を活性化する
     デブリーフィング  :   振り返りの中から気づきを得る
     フィードバック   :   学習のreinforcementのために。
Contents based training
(受講者に何を教えるかが主眼)

       教育の手法?概念の変容


Outcome based training
(受講者がどんな能力を身につけるのかが主眼)

コンピテンシーとは
高業績者に共通してみられる行動特性のこと。?ある職務や役割において優秀な成果を
受讲者が主体となった学习の场

               どうで
                しょう?


 そうですね         受講者
                       いいね!


受講者   そうかなあ              受講者




         受講者


                               インストラクター


インストラクターは自律的な学習の支援者である
NCPR
教材/コース开発の手法の変化
nstructional          esign
「教育活動の効果?効率?魅力を高めるための
 手法を集大成したモデルや研究分野、または
 それらを応用して学習支援環境を実現するプロセス」

                 鈴木   2005
Instructional Systems Design (ISD)

   教育のシステム全体が
   Instructional Designを駆使して
   構築される傾向にある。

   「システム全体をIDを駆使して作る」ため
   Instructional Systems Design(ISD)と
   呼ばれるようになってきた。
ISDの手法 ADDIE モデルを例に

                    フィードバック


分析         設計          開発            実施            評価
Analysis   Design    Development Implementation   Evaluation

「Rapid Prototype」を繰り返す
                    「Modification」を継続
「学習への意欲」を
 デザインすることは可能か?
ARCS 理論
(Motivational design
  for learning and performance)
  Prof. John M. Keller
   the founder of ARCS Theory
       Florida State University
注意-础迟迟别苍迟颈辞苍
                  「なんか面白そうだぞ」
関連-Relevance
                  「自分に役立ちそうだぞ」
自信-Confidence
                  「きっとやれると思う」
満足-Satisfaction
                  「やってよかった」
NCPR インストラクター養成コース
Instructional systems design / ARCS理論を意識して構築された
日本独自の新生児蘇生に関するCompetency Based Training Programである。
NCPR インストラクター養成コース




       スライドでも双方向性の対話を意識する




                  指導の方法を学ぶ
NCPR
NCPRの質を維持するために
ー継続学習環境の設計図ー
    AIR

               SUN
    CO2 / O2
狈颁笔搁の讲习を一度受けただけで
    本当に「新生児蘇生」が
    できるようになるのか?
シミュレーション基盤型教育 VS 経験主義的教育
 Simulation Performance Level と Clinical Performance Level




「講習会参加」は「種を植えました、水をかけました」に過ぎない
新生児苏生が出来るようになるためには?




       しゅ、修行ですか?
OFF THE JOB (現場外の)TRAINING
蘇生に必要な知識の強化は

eラーニング
             いつでも好きなときに
             どうぞ勉強してください

 しかしながらeラーニングにも限界はある。
手技や認知/アウトプットの強化は
シミュレーション教育            どうぞいくらでも
                      間違ってください

 しかしながらシミュレーションにも限界はある。

          安全な学習環境ではあるのですが、、、
質の高いリアルな経験から学ぶ


On the Job Training / Work Place Learning
新生児苏生が出来るようになるためには?




 On The Job Trainingでの経験が必要となる
     院内チームでのトレーニング
     協調学習 正統的周辺参加(LPP)
   経験を通して徐々に成長して行く(Competentになる)
継続学习のデザイン(础/叠コース)
                              フォローアップ講習         フォローアップ講習

                                   客観的な   FEEDBACK     新しい
  NCPR講習
                                    気づき                テーマ
         シ
 講   実   ナ                         新しい                 チーム
 義   技   リ    OJT     OJT    OJT    知識                 ワーク
         オ




                                            Simulation performance
                                            Clinical performance

                            質の高い経験(成功/失敗 体験の共有)とdebriefing
                            施設内蘇生クルーの一員として参加(正統的周辺参加)
ON THE JOB TRAINING
                            自施設の蘇生クルーのリーダーとして活躍。
                            自施設の蘇生チームの質向上をめざす。
狈颁笔搁全体の教育デザイン図
狈颁笔搁全体の教育デザイン図
Constructivism

         engagement       Instructional systems design

                                                         followership
                                  協調学習
       Teamwork
                        On the Job Training                 Leadership
 Group dynamics

Hybrid Learning System
                                              e-Learning


          学習環境デザイン               Flow体験
                   Competency
  成功体験(パリッシュのID美学)
                          LPP(正統的周辺参加)
       Deriberate Practice(究極の鍛錬)
                                                ZPD(再近接発達領域)
                 ARCS
                            Crew Resource Management
 Situation Awareness
NCPRを世界に発信するためには
新生児蘇生法教育の変化のステップを説明してきました


1:学習者中心への変化
2:ISD, ARCS modelを応用した指導者養成
3:現場訓練の重要性

4:現場での質の保証
   →教育効果(質)の評価システムの
    構築が必要
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                      慈恵医大
 カークパトリックの研修効果の4段階    松本尚浩先生より


1.反応    研修参加者の満足度
        (アンケート調査など)
                      現場外での成果

2.学習    受講者の知識理解度や学習到達度
        (筆記試験や実技試験)
3.行動変   現場での行動変化
容       (インタビューや他者評価)
                    現場での成果

4.結果    組織の業績向上
        (医療過誤減少,病院内死亡減
        少)
一般的に,現場で効果のない訓練は存続困難
I HAVE A DREAM…

新生児の蘇生が出来る




院内でのNCPRの質の維持に参加できる




地域でのNCPRの質の維持に貢献できる
     (種を蒔く人になる)
NCPRが素晴らしい結果を残して
「世界から注目される」ようになるといいな




      Special Thanks to Dr. Takahiro Matsumoto
                of Jikei Medical Univ.

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