薬剤师会発表 薬剤师の狈厂罢(消化器症状)
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薬剤性便秘の原因
薬剤区分 代表的な薬剤 機序
オピオイド モルヒネ(MSコンチン?)など μ2受容体刺激
抗コリン作用を
有する薬剤
チキジウム(チアトン?)、チメ
ピジウム(セスデン?)など
ムスカリン受容体遮
断
向精神薬 ジアゼパム(セルシン?)、エチ
ゾラム(デパス?)など
ムスカリン受容体遮
断
抗ヒスタミン薬 クロルフェニラミン(ポララミン
?)、ヒドロキシジン(アタラッ
クス?)など
ムスカリン受容体遮
断
L-dopa
ドパミン刺激薬
レボドパ含有製剤(メネシット?
)、カベルゴリン(カバサール?
)など
ドパミン系賦活
Ca拮抗薬 ニフェジピン(アダラート?)、
ベラパミル(ワソラン?)など
詳しくは不明?
結腸通過時間の延長
鉄剤(経口) クエン酸第一鉄(フェロミア?) 鉄イオンの胃腸刺激
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便秘症に対する薬物療法(2)
分類 一般名(商品名) 作用機序
抗コリン薬 メペンゾラート
(トランコロン?)
チキジウム(チアト
ン?)
鎮痙作用。痙攣性便秘時に痙攣
を抑制し正常な収縮運動を回復
させる。(ex 過敏性大腸症)
消化管運動機能調節
薬
トリメブチン(ブチ
キノン?)
モサプリド(ガスモ
チン?)
消化管神経叢に作用し、腸管運
動調節、促進。
漢方薬 大建中湯
大黄甘草湯
坐薬 炭酸水素Na?無水
リン酸Na(新レシカ
ルボン坐剤?)
主に直腸性便秘に使用される。
浣腸薬 グリセリン 主に直腸性便秘に使用される。
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原因薬剤 文献数 関連の程度
NSAIDs 11 高
PPI(特にランソプラゾール) 2 高
アスピリン 4 高
チクロピジン 4 高
カルバマゼピン 2 中
シンバスタチン 2 中
Microscopic colitis
難治性下痢を主訴とし, 内視鏡等では明らかな異常を認めず、顕微鏡下
で大腸上皮直下に沈着した膠原線維帯,およびリンパ球を主体とした
炎症細胞浸潤を特徴とする疾患である.
文献9 一部改編
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下痢症に対する止瀉薬薬物療法
分類 一般名(商品名) 作用機序
腸管運動抑制薬 ロペラミド(ロペミン?)、
コデインリン酸塩、ベルベ
リン(フェロベリン?)
ロペラミドは腸管オピオイド受容
体に作用する。
吸着薬 ケイ酸アルミニウム(アド
ソルビン?)
腸管内の水分を吸収する事で止瀉
作用を発揮する。腎障害のある患
者ではアルミニウム蓄積のおそれ
がある為注意
収れん薬 タンニン酸アルブミン
(タンナルビン?)
膵液によって分解されタンニン酸
を遊離し、収れん作用により止瀉
作用を示す。
抗コリン薬 ブチルスコポラミン(ブス
コパン?)
チキジウム(チアトン?)
副交感神経節を遮断し、腸管蠕動、
分泌を抑制する、緑内障、前立腺
肥大では禁忌である
整腸剤 乳酸菌(ラックビーN?)
酪酸菌(ビオスリー?)
腸内で乳酸を産生し、腸内環境を
酸性にすることで病原菌の増殖を
抑制する
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【参考文献?資料】
1. 杏林大学医学部 小嶋幸一郎 松岡弘芳 ナースが感じる排便ケアの疑問⑥
緩下剤の適切な使い方について 『泌尿器ケア』 2013 vol.18 no.1 (35)
2 堀内朗『高齢者排便障害(機能性腸障害)の診断?治療』
Geriatric Medicine eriat.Med.50(8):929-932,201
3. 東京総合病院 消化器内科 岡本真ほか『プロトンポンプ阻害薬による下痢症につい
て』67-1?2 2013
4. 『ナースの理解度と予防がカギ 排便障害って何?』スマートナース 2007 vol.9
5. 神戸市立医療センター西市民病院消化器内科 山下幸政 『高齢者の注意すべき消
化管運動機能障害』 Geriatric Medicine Vol.47 No.5 P607-611 2009
6. Ozeki T,et al.『Protein-losing enteropathy associated with collagenous colitis
cured by withdrawal of a proton pump inhibitor』Intern Med.
2013;52(11):1183-7.
7. 『medicina』医学書院「下痢と便秘 ― 今日的アプローチ」Vol.49 2012.2
8. 医療法人恒昭会藍野病院 永友隆之ほか『経管栄養例における投与時間と嘔吐?胃
食道逆流現象の関係についての検討』第12回日本摂食?嚥下リハビリテーション学
会学術大会 P401-402 2006 .12
9.『collagenous colitisの病態と臨床像』 日本消化器病学会雑誌 107(12): 1916-1926, 2010.
10.『下痢で薬の体内動態はどう変わる?』 大谷壽一 薬局 62(3): 42-47, 2011.
Editor's Notes
- #2: ご绍介いただきありがとうございます。イムス叁芳総合病院薬剤部 高塚と申します。本日はこのような场を设けていただき、ありがとうございます。私は现在、医薬品情报业务を担当する傍ら、チーム医疗の一环として病栋での狈厂罢活动にも従事しています。狈厂罢はニュートリッションサポートチームの略でして医师、管理栄养士や临床検査技师とチームで入院患者さんのさまざまな栄养障害の问题解决にあたっています。今回はその中から高齢者で比较的よく见られる便秘や下痢を薬剤师としての视点からお话しさせて顶こうと思います。よろしくお愿い致します。
- #3: “诲颈蝉别补蝉别”(疾患)ではなく“蝉测尘辫迟辞尘”(徴候)
- #4: これを全体通して言えるのは患者さんの実感によるところが大きく、逆に言えば第3者からみてそんなにひどい便秘に见えなくても患者さん自身が苦しい実感があるのであればそれは患者さんの蚕翱尝を下げる要因になりうる
- #13: モルヒネ等のオピオイドの便秘は耐性の形成がほとんどないので下剤はほぼ併用必须となっている。
- #15: ここには载せてないですが新机序のルビプロストン(アミティーザカプセル)もあります。デメリットとしては薬価が多少高価であること
- #19: 一番新しいボノプラザンフマル酸塩锭(タケキャブ锭)も添付文书で下痢の记载がありますね。タケプロン下痢(13.2%)
- #20: 厚生労働省が出している重篤副作用疾患别対応マニュアル―『重度の下痢』 の项目で、関连薬の1つとして笔笔滨が挙げられている。タケプロン下痢(13.2%)
- #23: 市贩薬ストッパ= ロートエキス+ベルベリン 添付文书にも緑内障、前立腺疾患を持つ方は相谈を、血便、粘液便のひとは使用すると悪化する可能性があります注意唤起
- #24: すいませんこのスライドはお手元の资料に无いんですが。これはある时、病栋である患者さんのアセスメントをしていた时に管理栄养士から「この患者さんは下痢が続いていますが、薬物の吸収率ってどうなるんですか?」と质问があった。
- #26: なので一概には言えないが、このように変化する可能性があるということを知っておく必要がある。短期的に使用する薬剤で考虑する必要性は低いと思われるが、タクロリムスなど厳格な血中浓度を管理する必要がある薬剤では注意が必要になってくるかもしれない。
- #27: ?一つの施設からの報告なので統計的な有意差などはでないのですが
?こういう患者さんの嘔吐の原因はもちろん便秘下痢だけではないので、投与した後1時間以内に嘔吐してしまうと胃から排出されてないので患者もいるわけですけど
?ここで気付くのは2~3日という期間ですね。
?グル音とは、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう?腸や胃が食べ物の消化のためうねり動くこと)に伴って出るゴロゴロという音のこと。
- #28: ?プロバイオティクス関連の話は出来ませんでした。
?前提として病院などを外来受診される患者さん(調剤薬局、ドラッグストア)便秘下痢の場合はまず食事や運動などの生活習慣から入ることが第一だと思います。
?外来患者さんですと軽い便秘下痢ですとなかなか自分から言い出しづらい患者さんもいると思うんですね。
?そのあたりをうまく健康相談というかたちで介入してもらうと患者さんのQOLも上がるのではないかな
?ご清聴ありがとうございました