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戦争が
起きたら
SPF スウェーデン
心理防衛委員会
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7 14
7 14
7 14
7 7
15 30 15 30
我々は平和を希求している
我々はスウェーデンが自由で独立して平和であることを求
めている。したがって、我々は平時に他国と軍事同盟を結
ばない。戦時においては、我々は中立を維持し、どちら側
にも付かない。
我々が中立であろうとし、我々には中立たりえる力がある
ことを、他国が信じることが重要である。したがって、我々
は良き防衛、すなわち、軍事防衛と民間防衛から構成され
るトータルディフェンスを持っている。そのような防衛は、他
国がスウェーデンを攻撃することが見合わないものするに
十分な強さと効率を備えていなければならない。このよう
にして、我々は戦争から自身を防護する。
スウェーデンは平和のために働いている。我々はそれをよ
い方法で、たとえば国連で行える。我々は東西両陣営と軍
事同盟を結んでいないからだ。スウェーデンが貧しい国々
を支援することで、世界をより安全にできる。
何者かがスウェーデンを攻撃したら、我々はあらゆる手段
で自衛する。スウェーデンに住む者すべてが参加しなけれ
ばならない。スウェーデン人も外国人もともに。兵士として
軍事防衛に、あるいは民間防衛に参加。あるいは、それが
最善なら仕事を続けることが最も容易だ。
要保存
このブックレットはスウェーデン心理防衛委員会制作である。
あなたと家族が戦争が起きたときに為すべきことが書かれて
いる。
2
重要メッセージ
警報音7秒 休止14秒 警報は2分後に終了する。
?家に入る
?ラジオを聴く
?扉と窓と換気口を閉じる
警報は平時にも、有毒ガス発生等の事故でも使用される。
すべての扉と窓と換気口と換気扇を閉じて、ガスが屋内に入
らないようにする。ラジオを聴く。何が起きたか、何をすべきか
をラジオで広報される。情報はテレビや文字放送でも広報さ
れる。
警報は、平時には年間4回テストされる。
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7 14
7 14
7 14
7 7 14
家に入る ラジオを聴く
換気扇を止める
窓を閉める
3
緊急警報
警報音30秒、15秒休止
警報は5分後に終了する。
緊急警報=戦争の可能性あり。全トータルでフェンスは戦争
に備えるとき。
緊急警報=総動員。軍事防衛あるいは民間防衛の戦時動員
命令を受けた場合は、ただちに任地に行く。これは戦時動員
命令である。
ラジオやテレビや新聞は、この警報について情報を広報する。
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30 15
30 30
緊急警報発令時には:
空襲の可能性がある。
シェルターや防護され
た場所を探す。
ラジオを聞いて、
重要情報を得る。
危険になったら、いつでも
家から避難できるように
準備する。
警報発令後は電話を使わ
ない。当局が使うための
回線を空けておく。
動員命令を受けていたら、
任地に向かう。
シェルターの修理を手伝う。
4
空襲警報
短い警報音が一分間。
航空機や無人機による攻撃の可能性がある。シェルターや防
護された場所に急ぐ。
空襲警報は、放射性降下物や、毒ガスや細菌兵器による攻
撃も意味する。その場合も、シェルターに急ぐこと。
数時間から数日という長時間にわたって、シェルターに留ま
れる準備をする。
空襲警報の情報はラジオでも広報される。
空襲警報発令時には:
警報解除を聞くまで、あるいはシェルターを出てもよい
と知らされるまで、シェルターに留まる
シェルターに急ぐ あるいは地下室のような
防護された場所に行く。他
に場所がないなら、1階に
防護された場所に行けな
い人の手助けをする
電池ラジオや必要なもの
を持って行く(予め荷造り
しておく)
5
警報解除
長い警報音。30~40秒で終わる。
この警報音は危険が去ったことを意味する。
シェルターを出て、レスキューを手伝う。その後は、通常の仕
事に復帰する。
負傷者や動けない人
を助ける
消火活動を行う
警報解除後も電話を使わ
ない
レスキュー隊員の指示に
従う
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ただちに伏せる。たとえば、
門や、穴の中や、壁など何
らかの防護手段となるもの
側など。屋内にいるなら、
何らかの防護手段となるも
のの背後で伏せる。
頭と腕と露出した肌を
防護する。
服に火がついてい
たら、火が消えるま
で、地面を転がる。
より適切な防護場所
に移動する。
警報システムがない場合
多くの場所では警報システムがない。そこでは、スピー
カー搭載車や教会の鐘などの手段で警報を伝える。ラ
ジオにノイズが入るかもしれない。
警報のない攻撃
警報が出ていなくても攻撃を受けることがある。攻撃が
迅速すぎて探知できないかもしれない。警報システムが
壊れているかもしれない。
シェルターに到達できない場合には、以下をすること:
伏せたまま、周囲を
飛散する石などが動
かなくなるまで待つ。
毒ガスの危険がある
場合は、ガスマスク
をつける。
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シェルター
容易に負傷
する
容易に負傷する
ことはない
貧弱な防護 良い防護
屋外の防護のな
い場所に立ってい
る
屋外の防護のな
い場所に伏せて
いる
窪みに避難して
いる
地下室に避難し
ている
シェルターに避難
している
ひとつの防護室で、さまざまな種類の武器に対して最善
の防護手段となる。それは、火災や崩壊や圧力や破片
や爆発から防護する。
シェルターが遠い場合は、地下室や、防護となる場所に
急ぐ。壁や窪みでも防護手段となる。
攻撃が起きたら、できるだけ速く防護手段をとること。攻
撃が終わるまでそのままでいること。
貧弱な防護でも、まったく防護がないよりは優れている。
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シェルターに持ち込むために、
食料と飲み物をパックする。
数日間、シェルターに留まる
必要があるかもしれないこと
を銘記しておこう。持っている
なら、防護マスクも持って行く。
毛布や寝袋や電池ラジオ
を持って行く。しかし、シェ
ルター内は混雑している
かもしれない。持ち物を用
もなく引きずらないこと。
犬や猫やその他の動物
をシェルターに連れて行
かない。多くの人々が動
物にうんざりする。
シェルターが遠い場合
は、シェルターを持っ
ている友人のところへ
いく。あるいは、それ
ほど危険ではない場
所へ移動する。
最も近いシェルターの場
所を知っておく。どう行け
ば、最も早く到達できるか。
家の中のシェルター整備
を手伝う。世帯主は48時
間以内にシェルターを整
備する。レスキュー隊と
家庭防護協会が方法を
教えてくれる。
火災の延焼リスクを削
減する。家の周りにある、
簡単に火が付くものを片
付ける。ブラインドを閉
める。窓に飾ってあるも
のを片付ける。バスタブ
に水を溜める。
家にシェルターがない場
合は、次のようにする。
地下室の屋根を強化す
る。地下室の窓の前に
土を積み上げる。窓の内
側に(木製やメゾナイト
の)板を打ち付ける。
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自動車を持っていて、他に
生活する場所の準備がで
きるか?それなら、他の情
報がない限り、そこへ行く。
自動車を持っていて、
他に生活する場所が
ないなら、当局の指示
する場所に行く。
自分で疎開できない場合
は、近くの疎開拠点に行く。
そこで、他の場所への移
動支援を受けられる。
疎開
ある地域で戦闘が起きたら、そこに住む住民は、そこか
ら避難しなければならない(疎開)。
多くの地域では、そこに住む住民を収容するのに、シェ
ルターは不足している。そのような地域が爆撃を受ける
と思われる場合、シェルターに入れない住民は疎開しな
ければならない。よりよい防護のある場所か、占領リス
クの小さいところへ移動する。
疎開についての情報はラジオやテレビで、日々そして随
時に、広報される。家庭防護協会とレスキュー隊が行先
を通知する。
疎開したい場合は、家庭防護協会あるいは地方自治体
のレスキュー隊に連絡する。
自分で疎開拠点に行けな
い場合は、地方自治体の
疎開本部や家庭防護協会
に連絡する。
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持って行くもの
疎開するとき、これらを持って行く:
? 数日分の食料と飲み物
? ナイフ?フォーク?スプーン?カップ?皿?魔法瓶
? 懐中電灯?ロウソク?マッチ
? 電池ラジオ(新しい電池か確認する)
? 暖かい衣服
? レインコート?長靴
? 寝袋か毛布
? 石鹸?歯ブラシ?タオル?トイレットペーパー?消毒
液?ビニール袋
? 防護マスク(ガスマスク)
? 現金?IDカード?パスポート?バウチャー?保険証?
配給カード
これらのものを事前に準備するとよい。運べるものを持っ
て行く。バックパックに入れておく。家族はいっしょに行動し、
別のグループに入らない。
家を離れるときは:
? カーテンを外し、ブラインドを降ろす
? バスタブに水を溜める
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宿泊
新しい場所に到着したら、他の人とともに宿泊場所
(住居)を提供される。さらに支援が必要な場合は、
宿泊施設に留まる。到着した場所の地方自治体が、
食料や衣料を支援する。必要なら現金(戦争補助
金)も支給される。
? 新しい住所を親戚に知らせる
戦争が起きたら、呼吸保護器が最も必要となる場所で、そ
れらが配布される。呼吸保護器は空気中の有害物質を吸
い込むのを防ぐ。呼吸保護器は有害物質の飛散からの防
護もできる。
成人及び青年には防護マスク(ガスマスク)が配布される。
小さな子供たちには防護ジャケットが配布される。乳児に
対しては、ベビーカーに着用または装着できるフィルタ付き
の保護袋が用意される。
呼吸
防護マスク(成人及び青年用) 防護ジャケット(子供用) 乳児防護袋(乳児用)
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核兵器?生物化学兵器
核兵器及び生物化学兵器は恐ろしい。核兵器(原爆)
は、かつて戦争で(日本の2つの都市に対して)使用
された。生物化学兵器(感染性及び有毒物質)は禁じ
られている。誰かが、例えば毒ガスを使えば、強い抗
議を受ける。スウェーデンはそのような兵器を保有し
ていない。したがって、誰かが我々に対して、そのよう
な兵器を使うとは考えていない。しかし、もし使われた
場合のため、我々は防護方法を知っておく必要があ
る。
核兵器
核兵器はほかの兵器よりも、はるかい大きな被害を
与える。被害の大きさは爆弾の規模と爆発する場所
に依存する。影響が数百メートルの範囲内におさまる
小規模核兵器もある。大型核兵器(水爆)は都市部全
体を破壊できる。
核兵器が爆発すると、非常に強い閃光が生じ、しばら
くの間は眼が見なくなる。同時に強力な熱が発生し、
住宅などに火をつける。人間も燃える。数秒後に圧力
波が到達し、家を破壊する。あらゆるものはバラバラ
に飛び散る。
核爆発では、放射性物質が形成される。砂や土が雲
のように巻き上げられ、大きなスポンジのように見え
る。放射性物質は砂や土に付着する。一部はすぐに
爆発した場所に落ちてくる。それ以外は風に流され、
10~15分後に降ってくる。一部は数時間後に降ってく
る。放射性降下物は爆発地点から数キロメートル彼
方にも降ってくる。
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有害な放射線
爆発からの直接の放射線でも、放射性降下物からの放
射線でも病気になりうる。放射線は衣服や薄い壁を通り
抜ける。厚い壁が最善の防護である。
放射性降下物からの放射線は、爆発の直後が最も強い。
そして、最も被害を与える。最初の数日で、急速に減衰
する。
多量の放射線に被曝すると、放射線障害になり、数週
間以内に死ぬこともある。数年後に癌になることもある。
しかし、放射性降下物からの放射線が十分に減衰する
までは、シェルター内に留まらなければならない。ラジオ
を聞くこと。
防護室を出る場合は、防護マスク(ガスマスク)を着けて、
放射性の塵を吸い込まないようにする。
シェルターが最善
爆発に近すぎなければ、対処可能である。防護室で最
良の防護を得られる。地下室もよい防護手段となる。普
通の家では家の中央部が最も良い防護場所となる。壁
を厚くすれば、その分だけ、よい防護を得られる。
シェルターは幾つかの異なる防護を可能とする。閃光や
熱線や圧力波から防護できる。爆発からの直接の放射
線から防護できる。その後の放射性降下物から防護で
きる。シェルター内の空気は、放射性の塵を除去する
フィルターを経由して入ってくる。
屋外で巨大な閃光を見たら、ただ
ちに地面に伏せる。顔と露出した
肌を防護する。圧力波と暴風が
通過するまで、防護場所探しをし
てはいけない。
警報音で核兵器及び放射
性降下物の警報を知らせる。
ラジオやテレビを聞くこと。
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屋内でも、ガラスの欠片など
破片で負傷することがある。
放射性ダストが皿やフライパンや
食品パッケージに付着したと思っ
たら、ダストを洗い流すか、カバー
を取り外す。シェルターの外にある
食品を食べる場合は、外側をこそ
ぎ落とすか、水洗いする。たとえば、
放射性ダストがある場所から、野
菜や果物を採ってきた場合に、そ
のようにする。
密封されたパッケージや缶に
入った食品や飲料や、閉じた食
器棚に入れた食品や飲料は、食
べたり飲んだりしてよい。水道水
か、密封されたボトルに入った水
か、蓋をした井戸の水を使うこと。
ラジオを聴く。何をすべき
か、いつまでそこにいれば
いいか、広報される。
爆発から遠く離れていても、放
射性降下物からの防護手段を
探す必要がある。5分以内に
到達できるなら、シェルターに
急ぐ。いかなる場合も、建物内
への避難を試みる。
放射性降下物が降っている場所
を移動しなければならないとき
は、屋外にいる時間を最小限に
する。衣服では放射線から防護
できない。ダスト(塵?放射性降
下物)が直接に肌に付着しない
ように注意する。防護マスクを着
ける。
放射性ダストが付着したと思っ
たら、シェルターなどの部屋に
入る前に、建物の中で、衣服と
靴を脱ぐ。顔などダストが付着
した部分を洗う。洗った後の水
は捨てる。
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食料や飲料
生物兵器(感染)
細菌やウィルス(感染性因子)は、人々を病気にする生
物兵器として使える。国際法のもとでは、汚染物質を兵
器として使うことを禁じられている。しかし、戦争を始め
た者は、国際法を気にしないかもしれない。戦争が始ま
る前に、彼は感染因子を空気中や、水や食料にばら撒
いて、人々や動物や植物に害をなせる。
以下のような方法で感染するかもしれない:
空気
接触
動物や昆虫
それでも防護できる
注意深く、特に両手を洗う。特に調理の時は重要である。
シェルター内にいれば、空気中の感染因子から防護される。
シェルターは有害物質を除去するエアフィルターが付いている。
屋外では、防護マスク(ガスマスク)を着けることで、安全に防
護される。
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石鹸と水で手をよく洗う。
特に食事の前とトイレの後。
感染症に罹っている家族
がいる場合は、手を消毒剤
で洗う。
調理の前には必ず手を
洗う。
食べ物、皿、すすぎのため
に必要な水を煮沸する。
警報音は生物兵器警報にも使われる。詳
細はラジオやテレビや掲示物で広報される。
防護方法:
食料が汚染されていると思う
なら、煮ること。ローストした
り、揚げたりしても、感染性
因子を殺せないことがある。
飼っている動物の飲み
水は汚染されていないも
のに限る。
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化学兵器(毒ガス)
毒ガスやその他の化学物質は、人々や動物や植物を
病気にする兵器として使える。それらは空気や水の中
を拡散する。
そのような有毒物は通常は、放出された地点から数キ
ロメートルの範囲が最も危険である。しかし、毒ガスは
そこから100キロメートル、風に流されることもある。
神経ガスは最も危険である。それらは無臭である。冒さ
れても気が付けない。
その他のガスは、臭いがあるか、水や地面の上で油滴
のように見えるので、気が付ける。
神経ガスによる麻痺は直後あるいは数分後に起きる。
すぐに気分が悪くなり、呼吸が苦しくなり、胸が圧迫さ
れたように感じる。
その他の化学物質は5~10時間後にダメージを与える。
皮膚に水膨れができたり、眼や肺にダメージを受ける。
それでも防護できる
空気を浄化できるエアフィルターを装備した防護室に
いるのが最善の防護となる。
防護マスク(ガスマスク)で顔と肺を防護できる。衣服
で皮膚を防護できるが、それは短時間だけである。レ
インコートと手袋は、他の衣服よりは少し防護力が高
い。
シェルターや防護マスクや呼吸装置がない場合、屋
内に入り、窓や扉や換気口を閉じて、部屋を目張りす
る。地下室は他の部屋よりは防護に使える。
警報音は化学兵器警報にも
使われる。詳細はラジオや
テレビで広報される。
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急いで、防護マスクを着ける。
皮膚に付着した有毒物を拭
き取る。有毒物を拭き取った
布を投げ捨てる。
行ける場所に急ぐ。防護
マスクを着けたままにする。
シェルターに入る前に、
有毒物質の付着した衣服
を脱ぐ
有毒物質の付着した
ものには触れない。
ただちに防護マスクを着
ける 屋外にいたら、喉と頭を何
かで覆い、手袋をするか、
手をポケットに入れる
急いでシェルターに入るの
が最善である。扉と窓と換
気口を閉じる。上着と靴を
脱いで、シェルターの外に
置く
危険がなくなったとわかる
まで、防護マスクを着けた
ままにする。気密シェル
ターに入ったら、防護マス
クをはずしてよい。ラジオ
を聴くこと
皮膚を拭いて、その布を
捨てるか処分する。石鹸
と水で洗う。洗った水は
捨てる。
防護マスクを着けたままに
する。危険が去ったと広報
されたら、はずしてよい。ラ
ジオを聴くこと。
有毒物質が付着したら、必ずやること:
空気中に毒ガスがあると思ったら、すること:
警報解除
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兵役 18~47歳
スウェーデン国民
医療関係者の義務 16~70歳
全員の義務
スウェーデンに居住する者は誰もが、トータルディフェン
スの一部を担う。
18~47歳の男性は兵役につく。兵士として立たなけれ
ばならない。16~65歳の男女は民間防衛の義務がある。
招集がかかれば、レスキュー隊に応召しなければならな
い。
必要に応じて、政府は義務年齢を16~70歳に拡大する
決定を行う。
スウェーデン国民ではない外国人は、兵役及び民間防
衛の義務を負わない。しかし、全員参加労働の義務は、
外国人にも適用される。 もし望むなら、職場防衛や家庭
防護協会の代表者になれる(24ページ参照)。
兵役につかない男性は、代わりに武器を使わない、義
務を与えられる。彼らは民間防衛として、戦争に参加す
る。
外国人を含む
民間防衛 16~65歳
一般労働の義務 16~70歳
スウェーデン国民
外国人を含む
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動員
戦争の危険性があるとき、兵役の招集(動員)をかける。
レスキュー隊の招集も行われる。これらはラジオやテレ
ビ、職場、郵送や緊急警報などにより通知される。
招集
軍やレスキュー隊に所属していて、招集がかかったら、
できる限り速やかに指示された場所に行く。命令書は
交通機関のチケットとして使える。
戦地郵便番号をもらったら、家族に知らせる。それが招
集中の郵便物の宛先となる。
命令された場所に到達できない場合、もっとも近い軍
駐屯地や、家庭防護協会長やレスキュー隊長のところ
や、警察に行く。
軍の招集やその他の招集がかかっていない場合は、
通常の仕事を続ける。当局に指示に従う。
公的義務
戦時には、政府は国のために働く義務を課すことが
できる。その場合、国民は政府から指示された仕事を
しなければならない。労働時間が延長される場合が
ある。許可なく、仕事につかなかったり、仕事を変えた
りできなくなる。
戦時にはスウェーデンの居住者全員が義務を負う。
これはスウェーデン国民と外国人の両方に適用され
る。
医療関係者は全員が義務を負う。これは平時に既に
訓練を受けていることによる。公務員や民間人と同様
に戦時動員される。大半の医療関係者は職場で戦時
動員される。
自分の仕事を続ける場合は、政府及び雇用主の指示
に従って働くこと。
すべての人へ:
戦時には通常以上に助け合う必要がある。他に情報が
ないときは、自分の仕事を続けること。
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医療
医師や看護師が必要な場合、医療施設や医療センターや地区
看護師?助産師レセプションに行く。小さな負傷や病気で、病院
の救急治療施設に行ってはならない。
戦時では、病院は手術や看護のために、より多くの病室を必要
とする、学校や衛生センターや、その他条件に合った建物を使う
ことがある。
医療産業には必要となる医薬品やその他の物資が
備蓄されている。それらは戦時や、国外からの調達
が困難なときに使用される。
軍とレスキュー隊は共同拠点を設ける。そこで、負傷
者は応急措置を受けられる。
戦争では多くの人々
が負傷する。多くの
人々に輸血が必要
となる。献血すること。
被害地域 集結地点
医療機関
? 病院
? 入院のための別施設
(入院別棟)
? 手術のための別施設
(手術別棟)
電話で救急車を呼ぶ。電話番号は:
あるいは誰かに搬送を依頼する。
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自己防衛
戦時に自分や誰かが負傷した場合、自分で助けなけ
ればならない。
今から自己防衛講座を受講できる。赤十字やスウェー
デン民間防衛協会は自己防衛講座を開設している。
交通事故が起きたときにも自己防衛できると役立つ。
保険証書
戦争が起きたら、年金や児童手当やその他の定期的
な給付を受給している人々すべてに、保険基金は保険
証書を送付する。これは給与未払いで失業給付を受け
ている者にも適用される。保険証書はどの給付を受け
る資格があるかを証明する書類である。
郵便局や銀行でお金を受け取るときに、保険証書を
持って行く。
配給
スウェーデンの農業は全国民に食料を供給できる。し
かし、危機の時は、現時点の量及び種類の食料を確
保できるとは限らない。他国から商品を調達するのが
困難になるかもしれない。
国外から原油を購入できなくなると、自家用車にガソ
リンを供給するのは困難になる。準備時及び戦時備
蓄があるが、これらはトータルディフェンス及び絶対
必要な交通機関に使われる。
室内の温度を高くしない。したがって、室内でも暖か
い服を着る。電力は割当になる可能性がある。停電
が起きるかもしれない。現在、電力を使っていること
のすべてに、電力を使えるわけではなくなる。
商品の配給制度が準
備される。全住民に個
人カードと配給バウ
チャーのついた配給
カードが郵送される。
23
家庭防護協会担当者は担
当する地域に住んでいる
地方自治体は被害や業務や
その他の重要事項について
の情報を提供する
情報
各地方自治体は、準備時及び戦時に特別情報セン
ターを設置する。センターでは、育児や老人介護や配
給や食料や水や学校などについての問い合わせの答
えが得られる。
家庭防護
全国で、家庭防護のための組織が設立される。都市
部では、家庭防護担当者が街区ごとに配置される。
彼らは、防護や疎開(10ページ)や食料や住居や社会
サービスや環境と健康保護や学校などについて助言
と情報を提供する。地域で必要なことについての担当
部署についても、教えてくれる。
家庭防護担当者は、彼らが居住する地域の解説者で
ある。彼らはボランティアである。家庭防護主任は民
間防衛義務者であり、平時に訓練を受けている。
人々との関係を簡単に築けて、トータルディフェンス
における任務がない場合、家庭防護担当者として登
録できる。家庭防護担当者向けの講座がある。家庭
防護担当者はスウェーデン民間防衛協会によって組
織される。
24
子供
地方自治体は平時には、昼間保育やその他の保育を
用意している。地方自治体は戦時にも、それらを行う。
多くの親たちはトータルディフェンスに参加し、戦時に
は子供の面倒を見られなくなる。それらの子供たちは
親戚や友人と暮らすことになる。それができない場合
は、地方自治体が支援する。
トータルディフェンスは皆さんの自
家用車など私有物を徴発すること
がある
準備時及び戦時には、トータルディフェンスは、必要
に応じて、皆さんの私有物を徴発する可能性がある。
皆さんは、家から疎開した人々を、自宅に受け入れる
必要があるかもしれない。トータルディフェンスが皆さ
んの自家用車やボートや使役犬や食料などを徴発す
る場合がある。
当局がそれらを行うための特別法制が定められてい
る。皆さんは、補償給付と引き換えに、スウェーデンを
助けることになる。
25
戦時補償
皆さんは戦時に負傷する可能性が大いにある。政府は
補償するが、すべて補償できるわけではない。貴重品
リストを作成することが重要である。保険証券や有価証
券を安全な場所に置くこと。そうすることで、戦後に権
利を容易に得られる。
貴重な物の移動
戦時には、当局は、非常に重要な物や貴重な物を安全
地帯へ移動させる判断を行うことができる。そうするこ
とで、それらが損傷したり、敵に手に渡ったりしないよう
にする。これは疎開要請である。店舗や機器や車両や
船舶などに適用されることがある。
戦時体制への移行
スウェーデンの統治方法は憲法に規定されている。
それらは平時と戦時の両方に適用される。それらに
反して形成された政府は違憲である。
戦時には、議会の機能は、戦時代表団と呼ばれる国
会議員の集団によって担われる。誰が戦時代表団員
となるかは、平時にも選挙で選ばれる。
戦争が起きたら、国王や閣僚や議会や中央官庁はス
トックホルムの外のシェルターに移動する場合がある。
このための計画がある。
同様に、地方議会やその他の重要機関も安全な場所
に移動しなければならない。準備時及び戦時に、それ
らをどう機能させるかは法律で規定されており、すべ
ては合法的に行われる。
スウェーデン全土が防衛されなければならない。一部
たりとも、強く抵抗することなく放棄することはない。し
かし、侵略者はスウェーデンの一部を占領するかもし
れない。それは、その地域での戦争の終わりを意味
しない。抵抗は続く。侵略者たちが安全だと感じること
は決してない。我々はスウェーデンが再び解放される
日まで戦い続ける。
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抵抗活動では破壊工作を
行うこともある
武器を使わず、敵を足止め
することも可能である(民間
抵抗)
敵がスウェーデンを占領している限り、抵抗は続く
占領地に残ったスウェーデン軍兵士は、ゲリラ戦を戦
う。彼らは敵の輸送を攻撃し、負担を与える。
占領地の民間人は抵抗運動を組織できる。武器をとっ
て、地域の解放を助けられる。鉄道やその他の交通
機関を妨害し、敵の物資を破壊できる。
それ以外の民間人は民間抵抗、すなわち武器を使わ
ない抵抗を遂行できる。敵への協力を拒み、ストライ
キをして、敵が必要とするものを隠匿し、問題を多く起
こして、敵の手を煩わせる。
何をしてよいか、何をしてはいけないか、規則がある。
戦時国際法について29ページを読むこと。
軍事防衛
政府は国家を指導する。軍事防衛の長は、軍最高司
令官である。
彼のもとに、軍司令官がいて、その管轄であるス
ウェーデンのあらゆる部分の防衛を指揮する。
軍事防衛は85万人を招集(動員)できる。うち11万人
は志願兵である。
戦争が急に始まって、動員が間に合わない場合、任
務にある兵士たちで敵に対応する。その間に、残りが
動員される。動員は家庭防護協会によって防護される。
スウェーデン軍兵士は敵前線で戦う
27
民間防衛
民間防衛は、管理と調整、供給(食料や電力など)、レス
キューと住民防護、心理防衛、その他、社会が機能するよう
にすることを担う。我々の一般社会すべてが、戦時に機能
するように適応する必要がある。
政府のもとで、民間防衛は、民間防衛分野の長である民間
防衛長官が管掌する。これは軍事防衛と同様の規模である。
地方議会と地方自治体は、地方の民間防衛を管掌する。
電力や医療やその他の分野を平時に管掌する規制当局が、
戦時も管掌する。
戦時には、食料や石油や商品を他国から調達できなくなる。
我が国の企業の一部は、供給について特に重要である。こ
れらの企業はK(危機重要)企業と呼ばれる。これらの企業
は戦時にどう行動するか計画を立てなければならない。
農業は消費エネルギーを削減しなければならない。ある種
の商品は備蓄があり、ある程度の時間は対処できる。
地方自治体は、戦時においても緊急対応(消防と救急)を担
う。その任にある30万人とボランティアたちが、生命の防護
と救命(レスキュー隊員?職場防護?家庭防護)を行う。
心理防衛は、ラジオとテレビの放送と新聞の発行が続けら
れるように手段を講じる。
民間防衛+軍事防衛=トータルディフェンス
28
戦争法
戦争法がある。戦時国際法とも呼ばれる、これらの
法規に、多くの国は同意している。スウェーデンは国
際法の重要な条約に調印している。
その他のものの中でも、民間標的(民間人や学校や
病院)を攻撃してはならない。しかし、軍事目標への
攻撃が付近にいる民間人に被害を与える可能性が
ある。したがって、戦闘時に多くの民間人に被害を与
える場合、戦争法は、軍事目標への攻撃を禁じてい
る。
不必要に大規模な被害を与えたり、不必要に苦痛を
与えたり、長期間にわたり自然に被害を与えるような、
兵器の使用や戦闘方法は禁じられている。
さらに非人道的扱いから人々を保護する規定がある。
? 民間人を人道的に扱わなければならない
? 人種や皮膚の色や宗教や性別や家族や財産によ
り差別待遇をしてはならない
以下は禁じられている:
? 民間人に対する暴力をふるう
? 尊厳を傷つけ、辱める
? 法的手続きなしに懲罰する
戦時国際法のその他の重要事項:
? 民間人を軍事目標の防衛に使ってはならない
? 民間人を単独あるいは連帯責任で懲罰したり、何かを
しなかったことについて単独あるいは連帯責任で懲罰
してはならない
? 略奪は禁止(シェルターや無人になった住宅や店舗か
らのものを盗んではならない)
? 占領地域の住民は、自らが望んだ場合を除き、他国
へ移動させられない
? 侵略国の民間人を占領地域に移動させてはならない
? 占領者は占領地域の施設等を破壊してはならない
戦時国際法で特に保護される人々:
? 他者を助ける人々(聖職者や医療関係者や消防救急
対応者)
? 病気の患者や負傷者や障碍者
? 老人や女性(特に母親)と子供
29
抵抗活動
抵抗活動に参加する場合、活動の参加者が以下であると、
国際法(戦争法)で保護される。
? リーダー(責任者)がいる
? 攻撃前及び攻撃中に、武器を公然所持する
? 国際法を遵守している
これらの規定を遵守していれば、侵略者の捕虜となっても、
軍服を着た兵士とまったく同様に、戦闘員として遇される
資格がある。
占領
武器を持たない抵抗であれば、民間人による抵抗活動に
ついての特別な規定はない。皆さんは武器を使ったり、
生命に危害を加える行為をしてはならない。
戦争法は、侵略者が民間人を軍のための労働させること
を禁じている。スウェーデンのトータルディフェンス及びス
ウェーデンの抵抗活動について話してはならない。話し
た場合、戦後に処罰される場合がある。スウェーデン当
局及び国民に不利益になることをしてはならない。
占領地域では、侵略者は独自の政府を設置できる。しか
し、それは占領地域が侵略者のものになったことを意味
しない。一時的に統治権を保有しているに過ぎない。そ
の地域は、スウェーデンの領土である、
その地域に対して、スウェーデンの法律は効力を持って
いる。国際法は、侵略者が占領地域の秩序を維持し、自
分自身を防護しなければならないことを定めている。しか
し、侵略者は占領地域の住民が食料供給と医療を受け
られるようにしなければならない。
他の地域に住む人々やスウェーデン当局との連絡を続
けること。侵略者の助けになるのでない限り、これまで通
り労働すること。スウェーデン当局の決定に従うこと。た
だし、占領地域には侵略者に協力する人々がいるかもし
れない。注意すること。
いかなる政府も国民にたいして、法で定める以上に侵略
者に協力するよう決定できない。したがって、本来のス
ウェーデン政府の側に立つこと。
責任者である
リーダーがいる
国際法を遵守
している
戦闘前及び戦闘中
に武器を公然所持
する
30
抵抗活動の参加者は以下を遵守すれば、保護を受ける
敵は我々を欺こうとする
戦争では敵は兵器だけを我々に向けるわけではな
い。敵は我々を欺こうとする。ビラやラジオで我々を
降伏に誘う。敵は我々を不安と困惑に陥れる。
スウェーデンのラジオやテレビは迅速かつ真実の
報道を行う。それにより我々は敵のプロパガンダを
批判できる。
? いつも読んでいる信頼できる新聞や雑誌を読む。
? スウェーデンの新聞の偽物に注意。
? ビラには間違った情報が書かれている
? いつも聞いている周波数のスウェーデンのラジオ
を聞くこと。他のスウェーデンの放送局も聞いて
確認すること。
? 人々は多くを話すが、誰もが真実を話すわけで
はない。批判的に聞くこと。聞いたことを誰かに
伝えないこと。
平時においても、スパイは我々のトータルディフェンスを調
べている。防衛について彼らに話せば、スウェーデンとそ
この住む人々をひどく損なうことになる。
戦いをやめ、動員をやめるべきだというメッセージを見たら、
それは誤りであり、信じてはならない。
? 機密事項や機密と思われることを話さないこと。
? 防衛や発電所や工場などについて外国人に話さないこ
と。
? スパイと思われる人物や破壊工作をしようとしている人
物がいたら、ただちに警察に通報すること。
戦いをやめ、動員をやめるべきだとい
うメッセージを見たら、
それは偽りであり、信じてはならない。
31
14
7 14
7 14
7
30 15 30
重要メッセージ
家に入る。ラジオを聴く。窓を閉じる。
警報音7秒+休止14秒。 警報は2分後に終了
緊急警報
戦争の可能性あり。全国民の動員
警報音30秒+休止15秒。警報は5分後に終
了する。
空襲警報
航空機による攻撃。シェルターに急ぐ。
短い警報音が一分間。
警報解除
危険が去った
長い警報音。30~40秒で終わる。
Interprint 1989 ALLF 7149013 F?rsvarsmedia 1989/M7749-906212

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