Prototype of Ventilation Pre-Heating System by Solar Thermal Collector with PCM panel
- 2. はじめに 実験1 実験2 総括
1. はじめに
研究背景
北海道の住宅は高断熱?高気密化の進展により
さらなる性能向上による省エネルギー実現が厳しい
日射を利用した外気負荷の削減に注目
<問題点>
日中の在宅者の少な
い時間帯にしか効果を
得られない
蓄熱システムとの
組み合わせにより解決
2
- 3. はじめに 実験1 実験2 総括
1. はじめに
蓄熱システムに関して
蓄熱システム
顕熱蓄熱システム
顕熱蓄熱材 潜熱蓄熱材
潜熱蓄熱システム
本研究で使用
? 相変化に伴う潜熱を蓄熱
? 融点を自由に設定可能
? 蓄熱後、融点付近の温度で長時間安定して放熱可能
? 顕熱蓄熱材よりも比熱が小さく、少量で同等の熱量を
蓄熱可能
以後、PCMと呼ぶ
3
- 4. はじめに 実験1 実験2 総括
1. はじめに
研究目的
PCMパネルを作成し、太陽熱空気集熱器との組み合わせにより
日中得られる太陽熱の夜間移行を可能とする換気予熱システムの
構築を目的とする
2つの実験によってPCMパネル及びシステムの性能を検証した
4
- 6. 6
はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
換気予熱システムに装着するPCMパネルの性能を検証する
蓄放熱量と効果時間を定義し評価した
- 7. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験風景
実験概要
PCMパネルを7種類作成し、実験装置に設置し実験を行った
中密度繊維板を加工して通気口とPCM充填部を確保したものに
PCMを充填したパネル
PCMパネル 7
- 8. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験装置
PCMパネル
しきり板(空気拡散用)
不織布
EPS
設置型冷暖房機
ダンパー
風量計
断面図
空気の流れ 測定位置
出口温度
入口温度
融点[℃] 26
凝固点[℃] 24
密度(液相)[kg/m?] 790
密度(固相)[kg/m?] 980
融解熱量[kJ/kg] 200
出口温度1
出口温度2
出口温度3
PCM物性値
平均値
8
- 9. 9
はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験装置
PCMパネル
しきり板(空気拡散用)
不織布
EPS
設置型冷暖房機
ダンパー
風量計
断面図
空気の流れ 測定位置
出口温度
入口温度
融点[℃] 26
凝固点[℃] 24
密度(液相)[kg/m?] 790
密度(固相)[kg/m?] 980
融解熱量[kJ/kg] 200
出口温度1
出口温度2
出口温度3
PCM物性値
- 10. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験結果
実験結果(PCMパネル2)
10
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
8:30
9:00
9:30
10:00
10:30
11:00
11:30
12:00
12:30
13:00
13:30
14:00
14:30
15:00
蓄放熱量[W]
温度[℃]
Time
入口温度 出口温度 室温 蓄放熱量
- 11. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験結果
入口温度 出口温度 室温 蓄放熱量
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
8:30
9:00
9:30
10:00
10:30
11:00
11:30
12:00
12:30
13:00
13:30
14:00
14:30
15:00
蓄放熱量[W]
温度[℃]
Time
放熱効果時間
効果時間の算出
11
入口温度と出口温度の差が
0.5℃になるまでかかる時間
- 12. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験結果
蓄熱 蓄熱完了
12
蓄熱完了 放熱
入口温度 出口温度 室温 蓄放熱量
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
8:30
9:00
9:30
10:00
10:30
11:00
11:30
12:00
12:30
13:00
13:30
14:00
14:30
15:00
蓄放熱量[W]
温度[℃]
Time
総蓄熱量(12:00-15:00)
積算蓄熱量 = 90% になるまでかかる時間
蓄熱効果時間
- 13. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験結果
各パネルの実験結果
PCMパネル1 PCMパネル2 PCMパネル3 PCMパネル5
PCM充填部 通気口
13
パネル名 放熱効果時間 蓄熱効果時間
効果時間内
放熱量[kJ]
効果時間内
蓄熱量[kJ]
PCMパネル1 2h25min 2h17min 155 239
PCMパネル2 2h51min 2h17min 166 282
PCMパネル3 2h08min 2h07min 125 195
PCMパネル5 2h23min 2h10min 161 214
300mm
300mm 300mm 300mm300mm
- 14. はじめに 実験1 実験2 総括
2.1 PCMパネル温度変動実験
実験結果
各パネルの実験結果
14
パネル名 放熱効果時間 蓄熱効果時間
効果時間内
放熱量[kJ]
効果時間内
蓄熱量[kJ]
PCMパネル1 2h25min 2h17min 155 239
PCMパネル2 2h51min 2h17min 166 282
PCMパネル3 2h08min 2h07min 125 195
PCMパネル5 2h23min 2h10min 161 214
PCMパネル1 PCMパネル2 PCMパネル3 PCMパネル5
300mm
300mm 300mm 300mm300mm
PCM充填部 通気口
- 16. はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
蓄熱速さの検証
16
システム実用化にあたっては、PCMパネルに日中の限られた時間で
より多くの熱を蓄熱させる必要がある
ここまでの蓄熱量の実験結果を用いて、蓄熱の速さを検証した
- 17. はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
蓄熱速さの検証
蓄熱量推移
測定風量15[m3/h] 測定風量25[m3/h]
17
0
50
100
150
200
250
300 0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
積算蓄熱量[kJ]
蓄熱経過時間[分]
0
50
100
150
200
250
300
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
積算蓄熱量[kJ]
蓄熱経過時間[分]
PCMパネル2 PCMパネル3 PCMパネル4
PCMパネル6
PCMパネル1
PCMパネル5 PCMパネル7
- 18. はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
蓄熱速さの検証
蓄熱量推移
18
測定風量15[m3/h] 測定風量25[m3/h]
0
50
100
150
200
250
300 0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
積算蓄熱量[kJ]
蓄熱経過時間[分]
0
50
100
150
200
250
300
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
積算蓄熱量[kJ]
蓄熱経過時間[分]
PCMパネル2 PCMパネル3 PCMパネル4
PCMパネル6
PCMパネル1
PCMパネル5 PCMパネル7
- 19. はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
PCMパネル伝熱特性把握
結果から他よりも明らかに速く蓄熱しているPCMパネルが存在した
PCMパネルの形状の最適化の可能性
より詳細にPCMパネルの伝熱特性を把握するため
数値モデルを作成しPCMパネルの熱伝達率の検証を行った
19
- 20. はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
PCMパネル伝熱特性把握
実験値と解析値の比較(PCMパネル2)
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
280
300
320
340
360
380
温度[℃]
経過時間[分]
熱伝達率10 熱伝達率15 熱伝達率20
熱伝達率30
実験値出口温度
熱伝達率25 熱伝達率の単位[W/m2K]
20
- 21. 21
はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
PCMパネル伝熱特性把握
実験値と解析値の比較(PCMパネル2)
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
280
300
320
340
360
380
温度[℃]
経過時間[分]
熱伝達率10 熱伝達率15 熱伝達率20
熱伝達率30
実験値出口温度
熱伝達率25 熱伝達率の単位[W/m2K]
実験値と一致する熱伝達率存在せず
- 23. 23
はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
PCMパネル伝熱特性把握
今回の解析モデルにPCMの木枠は考慮されていない
今後、木材の計算モデルも入れて数値解析を行う
- 25. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
実験概要
本研究のシステムを住宅に導入した場合の動作確認と
性能の検証を行った
実験風景
25
- 26. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
実験装置
断面図
PCMパネル(6枚)
不織布
EPS
ダンパー 風量計 入口温度
空気の流れ 測定位置
太陽熱空気集熱器から
26
出口温度
平均値
- 27. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
実験結果
10月11日(天候 晴,日照時間 10.8h)
入口温度 出口温度 太陽熱集熱器入口温度
日射量 ファン稼働時間
27
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
日射量[W/m2]
温度[℃]
Time
- 28. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
実験結果
10月11日(天候 晴,日照時間 10.8h)
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
日射量[W/m2]
温度[℃]
Time
入口温度 出口温度 太陽熱集熱器入口温度
日射量 ファン稼働時間
28
蓄熱量 約960kJ
- 31. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
実験結果
現状のシステムでは
PCM量を確保するため平面的にPCMパネルを配置している
設置面積当たりのPCM量を確保できる仕組みの検討が必要
31
- 32. 4.総括
はじめに 実験1 実験2 総括総括
(1)実験によって、各PCMパネルの性能を検証した結果、PCMパネルの形
状の最適化の可能性が明らかになった。
(2)解析ツールを用いて数値モデルを作成し、PCMパネルの熱伝達率を検
証した結果、計算モデルの再検討と、より詳細な熱伝達率の評価が必要と
なった。
(3)実大実験を行った結果、システムの性能向上には設置面積当たりの
PCM量を確保できる仕組みが必要となった。
32
- 34. はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネルについて
PCMパネル作成手順
290
300
450
40
40
20
20
34
- 35. はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 実験結果
26
300
26
450
290
50
50
15
15 PCM充填部面積
[cm?]
通気口面積
[cm?]
PCM充填量
[g]
測定風量
[m?/h]
通過風速
[m/s]
479 44.2 504 16 1.13
PCMパネル2
PCM充填部
通気口部
PCM充填部 合計 479cm2
PCM 計504g
35
- 36. はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 実験結果
26
300
26
450
290
50
50
15
15 PCM充填部面積
[cm?]
通気口面積
[cm?]
PCM充填量
[g]
測定風量
[m?/h]
通過風速
[m/s]
479 44.2 504 16 1.13
PCMパネル2
PCM充填部
通気口部
PCM充填部 合計 479cm2
通気口 合計 44.2cm2
PCMは融解しなければ蓄熱されない
1穴の面積が大きいPCM充填部を
中心から溶かせるように配置
PCM 計504g
36
- 37. 37
はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 実験結果
入口温度 出口温度 室温 蓄放熱量
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
8:30
9:00
9:30
10:00
10:30
11:00
11:30
12:00
12:30
13:00
13:30
14:00
14:30
15:00
蓄放熱量[W]
温度[℃]
Time
蓄放熱量の算出
2779[W]
? ??? = ???(? ??? ? ???)
9:00-12:00(3時間)の
総放熱量
- 38. 38
はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 実験結果
入口温度 出口温度 室温 蓄放熱量
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
8:30
9:00
9:30
10:00
10:30
11:00
11:30
12:00
12:30
13:00
13:30
14:00
14:30
15:00
蓄放熱量[W]
温度[℃]
Time
蓄放熱量の算出
5235[W]
? ??? = ???(??? ? ? ???)
12:00-15:00(3時間)の
総放熱量
総蓄熱量 5235[W]総放熱量 2779[W]
- 39. 39
はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
PCM融解過程
サーモカメラと目視によりPCMパネル内のPCM融解過程を検証した
通気口外配置型
? 下面から徐々に溶けていく
? 終盤は上表面に薄く溶け残り
その後完全に融解
? 平面的な伝熱はほぼなし
PCM融解部 PCM非融解部
PCMパネル木枠 送風方向
PCM充填部 通気口
- 40. 40
はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
PCM融解過程
サーモカメラと目視によりPCMパネル内のPCM融解過程を検証した
通気口中配置型
? 下面から徐々に溶けていく
? 中に通気口があるPCMは通風
に引っ張られるようにして内側
からも融解
PCM融解部 PCM非融解部
PCMパネル木枠 送風方向
PCM充填部 通気口
- 41. 41
はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
PCM融解過程
サーモカメラと目視によりPCMパネル内のPCM融解過程を検証した
通気口近接外配置型
? 下面から徐々に溶けていき、
平面的な伝熱の影響も大きい
? 終盤は上表面に小さく溶け残り
その後完全に融解
PCM融解部 PCM非融解部
PCMパネル木枠 送風方向
PCM充填部 通気口
- 42. はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
風量?空気とPCM間の総合熱伝達率?PCMの質量をパラメータ
として数値モデルを作成し、出口温度を算出した
熱伝達率は不明なため逐一解析ツールにあてはめながら
出口温度の解析値と実験値が一致するか確認した
42
- 43. 43
はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
実験値と解析値の比較(PCMパネル2)
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
280
300
320
340
360
380
温度[℃]
経過時間[分]
熱伝達率10 熱伝達率15 熱伝達率20
熱伝達率30
実験値出口温度
熱伝達率25 熱伝達率の単位[W/m2K]
小
大
小
大
熱伝達率
- 44. はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
数値解析
0
10
20
30
40
50
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
280
300
320
340
360
380
温度[℃]
経過時間[分]
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
33
43
53
63
73
83
93
103
113
123
133
143
153
163
173
183
193
203
積算放熱量[W]
経過時間[分]
熱伝達率10 熱伝達率15 熱伝達率20
熱伝達率30
実験値出口温度
熱伝達率25 熱伝達率の単位[W/m2K] 44
- 45. はじめに 実験1 実験2 総括
2. PCMパネル性能実験と伝熱特性把握
補足 PCMパネル伝熱特性把握
数値解析
0
10
20
30
40
50
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
280
300
320
340
360
380
温度[℃]
経過時間[分]
0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
213
223
233
243
253
263
273
283
293
303
313
323
333
343
353
363
373
積算蓄熱量[W]
経過時間[分]
熱伝達率10 熱伝達率15 熱伝達率20
熱伝達率30
実験値出口温度
熱伝達率25 熱伝達率の単位[W/m2K]
45
- 46. 46
はじめに 実験1 実験2 総括
2.2 PCMパネル伝熱特性把握
PCMパネル伝熱特性把握
実験値と解析値の比較(PCMパネル2)
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
220
240
260
280
300
320
340
360
380
温度[℃]
経過時間[分]
熱伝達率10 熱伝達率15 熱伝達率20
熱伝達率30
実験値出口温度
熱伝達率25 熱伝達率の単位[W/m2K]
実際は、木枠の顕熱と
熱容量が大きい
解析値の傾きが緩やか
になり実験値側に近づく
- 47. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
補足 実験概要
47
北方型実験住宅
2008年10月
66.24m2
(平屋)
1.6W/m2
K
1.2cm2
/m2
熱損失係数
相当隙間面積
名称
竣工
面積
N
太陽熱空気集熱器
実験槽
- 48. 48
はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
補足 実験概要
実験住宅南窓
透明カバー
暖められた空気
発電パネル
太陽熱空気集熱器
実験住宅外壁
アルミプレート
フェルトマット
室内の空気
ファン
太陽熱空気集熱器入口温度
- 49. はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
補足 実験概要
本研究のシステムを住宅に導入した場合の性能の検証を行った
実験風景
太陽熱空気集熱器を室内側の
窓に立てかけるように設置
? 日中の室内空気を利用した場合
の温度変動や蓄熱の様子を検証
(今後、外気を導入した実験を行
う予定)
? 強風による転倒防止
49
- 50. 50
はじめに 実験1 実験2 総括
3. 太陽熱空気集熱器とPCMパネルの組み合わせによる実大実験
補足 実験装置
平面図
PCMパネル3
EPS
出口測定位置
入口?出口温度には6つずつ熱電対を設置
平均値
Editor's Notes
- #2: 表题につきまして、建筑环境学研究室の工藤が発表させていただきます。
- #3: 近年、北海道の住宅は高断熱?高気密化が進み、さらなる性能向上による省エネルギー化が難しくなってきています。今後は日射を利用した外気負荷削減に注目する必要がありますが、問題点として日中の限られた時間にしか効果を得られない点にあります。
そこで、蓄熱システムとの組み合わせにより解決する手法が重要になってきます。
- #4: 蓄熱システムには大きく二つがありますが、本研究では潜熱蓄熱材を使用し、以後これをPCMと呼びます。PCMは融点を自由に変えられ、蓄熱後は融点付近の温度で安定して放熱します。
また、顕熱蓄熱材よりも少量で同等の熱量を発揮するため、特に住宅などのスペースが限られている場所に設置するのに最適です。
- #5: 本研究では、太阳热空気集热器と笔颁惭パネルの组み合わせた换気予热システムを构筑し、二つの実験によって性能を検証しました。
- #6: 最初に笔颁惭パネルに関する性能実験と伝热特性の把握を行いました。
- #8: 先ほどから出ている笔颁惭パネルとは右侧の写真のように中密度繊维板を加工して通気口と笔颁惭を充填したものになっています
- #9: これは実験装置の断面図ですが、PCMパネルに十分に蓄熱させた後、設置型冷暖房機からPCMパネルに向かって冷風を流し続け出口温度と入口温度がほぼ等しくなる状態まで続けます。その後温風に切り替え同様に温度が等しくなる状態まで続けます。
計測には入口?出口温度にそれぞれ3つずつの熱電対を設置しましたが、大きな温度のずれはなかったため実験結果には平均値を使用します。
- #12: 各笔颁惭パネルの性能を把握するため、効果时间を定义しました。まず、放热効果时间は9:00に実験を开始し、入口温度と出口温度に差が出始めてから差が初めて0.5℃になるまでにかかる时间とします。
- #13: 次に蓄热効果时间は12:00に蓄热に切り替えてから実験终了までに得られる総蓄热量の9割に、実験开始から1分毎の积算蓄热量が达した时间とします。
- #14: 以上の効果时间と効果时间内の蓄放热量の面では笔颁惭パネル2が性能がいいと判断できました。
- #17: 次に、ここまでの結果を踏まえ、システムの実用化を考えたとき、短時間でPCMパネルにより多くの熱を蓄熱できるものが最適だと考えられます。
そこで、各PCMパネルの蓄熱速さを検証するため、実験開始から1分毎の積算蓄熱量を比較しました。
- #18: 测定风量15リューベと25リューベにおける积算蓄热量の时间推移です。この结果からほとんどの笔颁惭パネルはほぼ同じスピードで同じだけの热を蓄热していることがわかりますが、
- #19: パネル2とパネル5だけは明らかに他のパネルより速く多くの蓄热をしていることがわかります。また、パネル2と5は笔颁惭量が7种类の笔颁惭パネルの中で2番目と4番目に多いパネルでした。
- #20: この结果から、笔颁惭パネルの形状の最适化の可能性が明らかになり、より详细に笔颁惭パネルの伝热特性を把握するための検証を行いました。
- #21: 笔颁惭パネルの热伝达率が未知であったため、解析ツールに热伝达率をあてはめながら算出し、算出した出口温度の解析结果と実験値の解析结果が一致するか确认しました。
- #23: 出口温度の実験値と解析値が一贯して一致している热伝达率は存在しなかったものの、実験値と温度変动の形状が似ているものは存在しました。これは、今回の数値モデルに笔颁惭パネルの枠である木材の计算モデルは入れていなかったため、この木枠の顕热と热容量が大きく结果に影响することがわかる结果となりました。
- #24: 以上から、今后木材の计算モデルも入れて数値解析を行う予定である。
- #25: 次に太阳热空気集热器と笔颁惭パネルを组み合わせた実験装置を作成し、釧路高等専门学校にて実大実験を行いました
- #26: 次に太阳热空気集热器と笔颁惭パネルを组み合わせた実験装置を作成し、釧路高等専门学校にて実大実験を行いました
住宅に実際にシステムを導入し性能を検証しました。
- #27: 実験装置の断面図です。本実験では笔颁惭パネルを6枚使用しました。実験は入口?出口温度、日射量计测し、蓄热と放热にかかった时间と蓄放热量を算出しました。
- #28: 10月11日の実験结果です。
- #29: 12:00から太阳热空気集热器のファンが稼働し、その后正常に蓄热されていることが确认されました。このときの蓄热量は约16200Wでした。
- #30: 日射量减少に従い入口?出口温度は急激に减少していき
- #31: その结果、放热量は蓄热量の半分以下であった。これは、出口温度がまだ上昇を続けていたことから蓄热が未完了だったためだと考えられる。また、笔颁惭の放热効果は翌日の3:00まで确认されました。
- #32: 本実実験から、よりシステムの性能を向上させるためにはPCM量を確保する必要があるが、現状のシステムでは装置を平面方向に拡張していくため、PCM量の確保に限界があることが確認された。
そこで、システムの設置面積当たりのPCM量を確保するための検討が必要である。
- #33: 総括は梗概をご覧ください。
- #35: 笔颁惭パネルの作成手顺として、まず、実験装置の内侧の寸法である縦横300尘尘の范囲で笔颁惭充填部や通気口の形大きさ、配置を决めます。次にこれをレーザーカッターで切り出し、片面にアルミニウムテープと、もう片面にクッキングシートを张り付けた状态にします。ここに液体状になるまで溶かした笔颁惭流し込み、クッキングシートをはがします。クッキングシートは无駄な笔颁惭が木枠に张り付くのを防ぐために张っています。最后にまたアルミニウムテープをはり、通気口をあけて完成になります。
- #43: 次に数値モデルを作成し、解析结果の出口温度と実験値の出口温度を比较することで笔颁惭パネルの热伝达率の検証を行いました。