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マーケティングと営業の確執を乗り越える
これからの営業組織の在り方
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Sales組織の変化~第一世代
The Islands
Vecteezy.com
営業組織の三類型と進化
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Sales組織の変化~第一世代
The Islands
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Sales組織の変化: 第一世代 The Islands 島国体制
伝統的なツリー構造の営業組織。営業担当役員の下に営業マネージャー数人がいて、それぞれに営業の現場がいる。
この組織体制でよくあるデメリットは、
?契約数しか求めず、質を考慮しない営業現場 ?契約したあと、お客さんへの対応がおざなりに
?部署間での連携を持てない =自分たち(の部署と自分自身)のことしか考えない人々を生む組織体制に。
など
(Image from https://www.lucidchart.com/blog/sales-organization-structure )
分断された営業体制
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Sales組織の変化~第二世代
The Assembly Line
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Sales組織の変化: 第二世代 The Assembly Line 流れ作業体制 ※日本ではいわゆる”The Model”と呼ばれているもの。
「T型フォード」の製造ラインと同じ 流れ作業 的にお客さんへ対応をしていく組織体制。
一見効率的であるが、実際には、
1. 部分的にスタックが発生した場合、他のステージにも影響を及ぼす( 流れ作業 のラインが止まる)
2. ステージごと(=機能ごと)に対応するチーム(部署)を作っているので、違うセグメントのお客さんでも、同
じ人材が対応している。
→ 対応の非効率性。セグメントが同じ=ニーズが近しいので知見や経験の蓄積が早く共有しやすいが、いろんな
タイプのお客さんに対応をするとなると、効率性が下がる。
Marketing
Inside
Sales
(SDR)
Account
Executive
(Sales)
Customer
Success
Manager
MQLs SQLs WINs MRR
マーケティングからインサイドセールスへ
興味アリの見込客を渡す
インサイドセールスからAEへ
購入見込みアリの見込客を渡す
AEは、インサイドセールスから渡された見込み客の
クロージングに努力する
CSMは、クロージングしたお客さんが
より良く活用し、結果として売上増に貢献する
見込客を集める役割 見込客の質を見極める役割 顧客化(クロージング)する役割 顧客満足を高めて
アップセルに貢献する役割
組み立てライン化された営業体制
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Sales組織の変化: The Assembly Line (組み立てライン)
組み立てライン的なマーケティング?営業組織体制の最大の懸念は、
どこかでボトルネックが発生するとすべて詰まる可能性もでてくるということ。
そして、セグメントが違い、ニーズが違うお客さんへに対応を同一スタッフが行うことによる非効率性。
マーケティングが充分な見込客を
インサイドセールスに提供できない
Marketing
Inside
Sales
(SDR)
Account
Executive
(Sales)
Customer
Success
Manager
MQLs SQLs WINs MRR
理想的には、スムーズにプロセスが流れることを期待
しかし実際に起きがちなのは、各ステージ/担当間で発生するボトルネック
Customer
Success
Manager
MRR
Account
Executive
(Sales)
SQLs
Inside
Sales
(SDR)
Marketing MQLs WINs
質の高い(購買可能性の高い)見込客を
AEに十分提供できない
※ 質を見極めることができない、
見込客への興味醸成がうまくできないetc
AEのクロージング数が、CSMの対応できる数を超える。結果として、
CSMがお客さんへの対応を取りこぼしたり、あるいは雑になったりと、
適切な対応ができなくなり、顧客満足を下げることになる。
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Sales組織の変化~第三世代
The PODs
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n MDR: Market Development Rep ? インバウンドリードのフォロー、AEとのミーティング機会設定
n SDR: Sales Development Rep ? メール/電話などのアウトバウンドで顧客とコンタクトをとる
n AE: Account Executive ? ミーティングを重ね、SQLをクロージングまで進める
n ONB: Onboarder ? クロージング後のセットアップや実際に初期利用するまでをサポートする
n CSM: Customer Success Manager ? ユーザー(顧客)の継続的な利用を促進する
n AM: Account Manager ? アップセルの機会を探し出し、既存顧客からの利益を増やす
n ADR: Account Development Rep ? 既存顧客企業の中で他部署へのセールス機会を探し出す
Sales組織の変化: 第三世代 The PODs セグメント別顧客対応体制
(Image from SALESHACKER https://www.saleshacker.com/sales-team-organizational-structure/ )
お客さんがサービス/商品を活用するまでのステップ
顧客セグメントごとに1チーム化された営業体制
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Sales組織の変化: The PODs モデルの仕組み
Marketing
Inbound
leads
Outbound
leads
Long-term
Sales-Ready
leads
横展開:アカウント内での他部署へのセールス機会
SDR:
アウトバウンドで獲得した見込み客の機会化
SDR:
長期視点で機会化可能な見込み客のマネージメント
= Long-term Sales-Ready Leads
同一アカウント(orインスタンス)内での
アップセル
クロージングの初期利用の併走:張り付き
実走しだした顧客の様子を見ながらサポートをしていく
↑
イチ顧客への張り付き具合が違う。担当する顧客数が ONB < CSM
↓
MDR/SDRから渡されたSQLのクロージング
MDR/SDRの役割は AEがクロージング率を上げられる見込み客の創出と送客
→だけど,次のように理解するのがより良い
→ 見込み客データのリッチ化
→見込み客のデジタル行動の把握や,それだけではわからない情報を直接接触(メール/電話etc)して入手
→機会化可能な見込み客か否かを把握して,可能な見込み客をAEに送る。
MDR:
インバウンドで入ってきた見込み客の機会化
Sales
Service (Customer Success)
Sales
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Sales組織の変化: The Assembly Line と The PODs の違い
n The Assembly Line Model
役割?機能毎にチームが構成されている営業
組織体制。
セグメントが分かれてない。
顧客セグメント毎にそれぞれチーム(POD)を作る。
その中に一通りの役割?機能が備わっており、
それぞれのPOD毎に担当する業種や 顧客のサイズ
に違いがあることが多い。
Tier 1 / 業種 A セグメントの
担当チーム
Tier 2 /業種 B セグメントの
担当チーム
Tier 3 / 業種 C セグメントの
担当チーム
n The PODs Model
売り手のビジネスプロセスに合わせたモデル 顧客のカテゴリ(セグメント)にあわせた組織モデル
Marketin
g
Inside
Sales
(SDR)
Account
Executive
(Sales)
Customer
Success
Manager
MQLs SQLs WINs MRR
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The PODs体制におけるマーケティングチーム
Marketing
セグメント別にマーケティングチームを設定するか? あるいはマーケティングチームを作るか?
セグメント毎のPODにマーケティングチームを組み込む考え方もあるが、マーケティングは予算配分やツールの使い
方を共有?共有したほうがいいケースもしばしばあるため、マーケティングチームの中にセグメント 担当 を設け、
担当者は実質的に各PODのイチ員として活動する、というのが理想
セグメント
担当
セグメント
担当
セグメント
担当

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