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死とどう向き合うか
?大量死亡社会の理想の死の実現にむけて?
杉浦栞 荒木駿
願
わ
く
は
花
の
下
に
て
春
死
な
そ
の
き
さ
ら望
西
行
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
出生?死亡率の推計(人口千人対)
出生率
死亡率
死亡率9.5‰(2010年)
17.7‰
6.7‰(1990年)
内閣府(2012)「将来推計人口でみる50年後の日本」、厚生労
働省(2013)「人口動態統計の年間推計」より作成
7.8
13.1
16.7
17.7
25.8
47.8
53.1
55.6
57.8
0 10 20 30 40 50 60 70
宗教について勉強したり、信仰を深めたり…
生きる気力をなくすと思う
気が動転して、分からなくなると思う
これまで出来なかったことに挑戦したい
仕事や取り組んできたことを片付けたい
変わらない生活スタイルでいたい
家族や周りの人に大切なことを伝えておき…
趣味や好きなことをして過ごしたい
家族と過ごす時間を増やしたい
複数回答 (%)
残された時間をどう過ごしたいか
(公財)日本ホスピス?緩和ケア研究振興財団(2012)「ホスピス?緩和ケアに関する意識調査」
理想の死に方
突然死ぬ
71%
病気で徐々に
弱って死ぬ
26%
無回答
3%
自宅で過ごした
い
自宅では過ご
したくない、わ
からない
「余命が限られているとき、自宅で過ごしたい
ですか?」
81.3%
(公財)日本ホスピス?緩和ケア研究振興財団(2012)「ホスピス?緩和ケアに関する意識調査」
日本人の理想の死
? 在宅死
? 家族とともに
? 負担をかけず
? 自分らしく
? 穏やかに
「ポックリ」
「ピンピンコロリ」
「実現は難しいと思う」
(「自宅で過ごしたい」と答えた人のうち)
90% (女性の回答のみの場合)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
1951 55 60 65 70 75 80 85 90 95 2000 5 7 8 9
死亡場所の推移(%)
病院 診療所 介護老人保健施設 老人ホーム 自宅 その他
78.4%(病院)
9.1%
82.5%
12.4%(自宅)
厚生労働省(2012)「在宅医療の最近の動向」より作成
自宅で最期を過ごすために必要な条件
11.4
11.8
14.6
21.6
33.8
41.2
42.2
50
63.4
0 10 20 30 40 50 60 70
家族に病気や介護の知識があること
訪問介護を受けられること
自宅が介護できる住宅構造になってい…
訪問看護を受けられること
家族の理解があること
自宅に往診してくれる医師がいること
急変時の医療体制があること
家族の負担にならないこと
介護してくれる家族がいること
3つまで回答可(%)
(公財)日本ホスピス?緩和ケア研究振興財団(2012)「ホスピス?緩和ケアに関する意識調査」
希望の死に方が実現できない背景
? 看とりに協力できる環境の欠如
? 核家族化
? 医療体制の欠如
? 家族への配慮
? 寝たきり、慢性化
? 生活?思想の個人化
? 死に対する価値観の変化
? 死のタブー化
在宅死
介護
体制
医療
体制
看とり
環境
在宅死の文化的意義
? 「死とは時間的存在ではなくなること」
(広井2001:139)
→死者はわれわれのそばにいて、日常生
活 のなかに再統合される
? 死者の霊魂は、部分的には死が起こった場所
にあると考える(波平1990:39)。
→どこで死ぬかは、残された人々にとっても重要
介护休暇?看とり休暇の新设
ポックリ←予防?介護予防
治療
体制
慢性
化
寝た
きり
健康長寿のためのコミュニティづくり
? 介護予防運動
? 食生活指導
? コミュニティ内での教育
– セルフメディケーション
– 医学的知識の普及
例)いんざい健康貯筋運動 (千葉県印西市)
いきいき百歳体操事业(北海道滝川町)
未病
http://me-byo.jp
Death Education
社会の
個人化
死のタ
ブー化
価値観
の変化
死生観の空洞化
? 教育、社会における死生観の議論の欠如
? 在宅死の減少
? 死の過程の隠蔽
? 死のタブー化
→死が日常生活から遠ざかる
「死ぬことがわからない」→生の意味づけがよく
みえないこと(広井2001:18)
死生観の空洞化
「死を見つめることによっ
て、自分に与えられた時間が
限られているという現実を再
認識することができます。
それは毎日をどう生きて
いったらいいかを改めて考え
出すことです」
(デーケン1996:22)
→死への準備教育
第一段阶:死をタブー化しない(就学前)
第二段階:動物の死に直面する(小学校)
e.g.ハムスターの飼育
第三段階:人間の死を考える(中学?高校)
e.g.ホス
ピス見学
第四段阶:自分の死を考える(大学?社会人?)
まとめ
①在宅死のための休暇の新設
②「未病」 介護予防?予防に重点で「ポックリ」
③死への準備教育
つ
い
に
行
く
道
と
は
か
ね
て
聞
き
し
か
ど
昨
日
今
日
と
は
思
わ
ざ
り
し
を在
原
業
平
ご清聴ありがとうございました
参考文献
厚生労働省 2013「人口動態統計の年間推計」
厚生労働省2012「在宅医療の最近の動向」
櫻井義秀2014「人工減少社会日本における希望ときずな:しあわせとソーシャル?キャピタル」『宗教研究』
88巻 315-342日本宗教学会
杉本陽子2013「看護師による子どもへの「いのちの教育」:実践例から看護師の役割を考える」
『日本小児看護学会誌』 22巻 97-106一般社団法人日本小児看護学会
デーケン、アルフォンス 1995『新しい死の文化をめざして』東京:春秋社
デーケン、アルフォンス 1996『死とどう向き合うか』東京:NHKライブラリー
波平恵美子1990『脳死?臓器移植?がん告知 死と医療の人類学』東京:福武書店
波平恵美子1996『いのちの文化人類学』東京:新潮社
濱野佐代子2012「小学生の対象喪失の悲嘆経験と動物への態度の関連性:生命尊重の教育に資するために」
帝京科学大学紀要8巻 93-99
広井良典2001『死生観を問い直す』東京:筑摩書房
広井良典2013『人口減少社会という希望』東京:朝日新聞社
内閣府2012「将来推計人口でみる50年後の日本」
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2012/zenbun/s1_1_1_02.html (2015年1月29日にアクセス)
仲津子、丸山真名美 2013「「いのちの教育」が中学生の死生観に与える影響」『日本教育心理学会総合発表
論文集』(55) 75 日本教育心理学会
(公財)日本ホスピス?緩和ケア研究振興財団2012「ホスピス?緩和ケアに関する意識調査」
http://www.hospat.org/research-302.html (2015年1月29日にアクセス)
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200
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800
1000
1200
1400
1600
1800
出生数?死亡数の推計
出生数 死亡数
2040年:167万人(ピーク)
131万人:2015
内閣府(2012)「将来推計人口でみる50年後の日本」、
厚生労働省(2013)「人口動態統計の年間推計」より作成

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Editor's Notes

  • #23: 死生観の空洞化とは、これらの原因によって、死が日常生活から远ざかり、死ぬことがどういうことなのかがわからず、それによって生きる事の意味もよくわからないという现象です。