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世界旅から学んだ
?お金?=?信頼」
と知れば見えてくる
これからの働き方
経済資本を増やす時代から信頼資本を育む時代へ
2017年1月9日
渡邉賢太郎
作者绍介
自分らしさが
価値になる
社会を
渡邉 賢太郎
SUSANOOプロジェクトプロデューサー
■略歴
1982年 大分県別府市/兼業農家の長男/APU卒
別府八湯温泉道 第123代温泉名人
2011年 三菱UFJモルガン?スタンレー証券を
退職し2年間の世界旅へ
2013年 NPO法人ETIC.参画、SUSANOO立上げ
■趣味 温泉めぐり、旅、執筆、背中をおすこと
■生業 コーチング、メンタリング、AFP
ファシリテーション、場づくり、執筆
第三回 SUSANOO FES 2017
自分らしい生き方とあたらしい資本主義を、ここから、あなたと
いつもはこんな場のプロデュースとか
セミナーや讲演などもやっています
2011年に4年半つとめた証券会社をやめ
「お金とは何か?」をテーマに2年間47カ国の世界旅へ
2013年帰国した后、旅で学んだ「お金」についてや
「これからの働き方」についての本を书きました。
最近セミナーで「働き方とお金の関係」について
よく聞かれるので、今回このスライドを作りました。
このスライドは
就活しっくりこない大学生
辞表出すか迷ってる社会人
など
お金を稼ぐため
だけに働くこと
がしっくりこな
い若手向けです。
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
目次
はじめに
①お金と信頼の関係って?
②なぜ、私たちはお金を稼ぐのか?
③なぜ、お金がなくても幸せな人がいるのか?
④なぜ、お金をかせぐために働くようになったのか?
⑤働く目的の新たな選択肢とは?
まとめ
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
はじめに、結論として伝えたいこと
働くことの目的は
?お金を稼ぐため? から
?信頼関係を育むため?に変えられる。
目的を変えると?働くこと?は
他者を幸せにする機会
信頼関係を育む機会になる。
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
参考
今回の資料を作成するうえで、とくに
慶応義塾大学 大学院 政策?メディア研究科
特任講師 斉藤賢爾先生のビットコイン《人間不在のデジタル巨石貨幣》
と デジタル通貨の未来より「信用の氷山モデル」の図からコアな着想をい
ただきました。
斉藤先生の著書は、どれもすごく勉強にな
りますので、興味を持たれた方はぜひ!
ラオスの田舎にて
じゃあ、そろそろ
本題に進もうぜ!
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
①お金と信頼って
どんな関係なの?
=お金は信頼の媒介物
信頼関係のない見ず知らずの人とモノやサービスを交換するときにお金が
「信頼の代替物」として使われる。一方で、信頼関係があればお金を介さ
なくても互いの持つものを交換?共有することができる。
まず、ワタシたちの関係は大きく3つにわけられる。
みずしらずの人
互いへの信頼が不明瞭
友人や仲間、ご近所
ゆるやかな信頼関係
家族など運命共同体
関係の種類
それぞれの関係から得ることができるものがある
みずしらずの人
友人や仲間、ご近所の
ゆるやかな信頼関係
家族などの運命共同体
関係の種類
消費財
余暇、観光
高等教育
医療
長距離移動
食(農や漁業)
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
得られるモノ
モノやサービスの購入
助け合い/おすそわけ
見ず知らずの人と取引するときに必要なのが「お金」
つまり?お金?は?信頼の代替物?として使われている
みずしらずの人
お金を介して取引
友人や仲間、ご近所の信頼関係
だすけあい/おすそわけ
家族/基本的に財は共有物
消費財
余暇、観光
高等教育
医療
長距離移動
食(農や漁業)
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
得られるモノ関係の質
製品やサービスの購入
お金(経済資本)があればサービスやモノの選択肢は広がる
一方、信頼関係(信頼資本)が豊かなら支え合うことが可能
信頼の代わりに
お金
が必要
たすけあい
おすそわけ
で支えあえる
共有
みずしらずの
人との社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
消費財
余暇、観光
高等教育
医療
長距離移動
保険商品
税金
食(農や漁業)
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 得られるモノ関係の質
@バングラデシュ
キリスト教徒の村
クリスマスのお祝いのため
村人総出で豚を解体中。ムス
リムの国のなかで、少数派と
なる人たちが互いに助けあい、
分けあいながら生活していた。
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
②なぜ、私たちは
お金を稼ぐのか?
=選択肢(豊かさ)を保つため。
自由になるお金をふやすことは人生における選択肢を増やすことを意味す
る。最低限必要なお金以上をもっていなければ、他人とくらべて相対的に
選択肢が限られていく(相対的貧困)。
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族など
モノ関係の質
テレビ、車
エアコン、余暇
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
相対的だが、国や時代ごとに最低限の生活水準がある
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族など強い信頼
モノ関係の質
テレビ、車
エアコン、余暇
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限必要なお金
交換手段
最低限の生活水準を担保しようとするとき
助け合いで補えない部分は、どうしてもお金が必要
「信頼関係」が少ないほど、お金を稼ぐ必要も高い。
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金
テレビ、車
エアコン、習い事
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金
テレビ、車
エアコン、習い事
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
稼げるお金
選択肢がなくなる
ただ「お金もなく」かつ「信頼関係」も少ないと
最低限の生活水準が保ちづらくなる
ちなみに今の
日本にもそう
いう状態の人
が7人に1人
いるらしい。
厚生労働省
H24年、貧困率の年次推移
http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/04/tp0411-
01-2.html
信頼関係がなくてもお金があれば、選択肢は補える
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金
テレビ、車
エアコン、習い事
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
稼げる
お金
選択の余裕
やっぱり
お金があれば
幸せなの?
ところが
そうとも限ら
ないらしい。
実体験①
不幸せなお金持ちとの出逢い
証券会社時代、たくさんの幸せなお金持ちに出逢うこと
ができた。その一方で、ある資産家の方が「むかし親から
の相続で兄妹ともめて以来、20年ちかく兄妹とは口を聞
いていない。だから、自分の子どもたちにはそんな想いさ
せたくない」という話をしてくれた。
普通のサラリーマンからみれば、一生かかっても稼げな
い額の何倍ものお金をもっているお金持ちが、お金はあっ
ても信頼関係に恵まれていないこともあると気づかされた
出来事のひとつ。
実体験②
貧しくても心豊かに暮らす人達
世界最貧国のひとつとされるバングラデシュ。ダッカ大
学アートスクールの前の公園では、毎晩現役生から卒業生
までが集まって、自由に絵を書いたり、チャイを飲んだり
しながら友人や家族と笑って過ごしていた。
日本とくらべればテレビも洗濯機もないし、教育を受け
ることだって当たり前じゃない。一生懸命働いてるけれど、
なかなか豊かにならないという現実。にも関わらず、働く
ことよりも家族や友人と語らう時間を大事にしている人達。
お金がなくても、豊かな信頼関係に恵まれた人たちが
大勢いることを、世界を旅する中で体験してきた。
@バングラデシュ、ダッカ
アートユニバーシティの前の公園には毎晩、卒業生たちがつどい
絵を書いたり、チャイを飲んだり、家族や友人との時間を大切にしていた。
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
③なぜ
不幸せそうなお金持ちや
お金がなくても幸せそうな人
がいるのか?
=持ってるお金と信頼関係の量が
比例するとは限らないから。
物質的な豊かさ(選択肢)はお金で得られるが
精神的な豊かさは信頼関係のほうに左右される
※もちろん個々人の価値観の違いによって異なるのは前提です。
幸せなお金持ち
物質的?経済的な選択肢あり
さらに精神的にも豊かで安心
不幸せなお金持ち
物質的?経済的な選択肢はあるが
支え合える人が少ないと精神的には不安
お金なくても幸せ
物質的?経済的な選択肢は限られるが
たすけあい、おすそわけで補えるし
なにはともあれ精神的には豊かで安心
お金ないし不幸せ
物質的?経済的な選択肢は限られ
しかも、支え合える信頼関係もなく困窮
相対的にお金持ち 相対的にお金がない
信
頼
関
係
が
多
い
信
頼
関
係
が
少
な
い
こちらも参考に:PRESIDENT ONLINE 50代までの人间関係で幸福度が决まる
@ウガンダ、ちいさな村
はじめて訪れたワタシのために、8羽しかいない鶏の一匹をしめてもてなしてくれた
日本と比べると遥かに低い生活水準のなかでも、人を思いやる人たちはたくさんいる。
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
④なぜ、稼ぐために働
くようになったのか?
=道具であるお金が目的化した。
戦後の日本にとって経済的?物質的な復興と成長は共通目標。しかも、
お金を稼ぐことで、物質的、経済的、社会的に選択肢をふやす(豊かにな
る)ことができた。だが、その過程で人生の基盤となっていた他者との信
頼関係が相対的に軽視されがちに。地域社会などで関係性を構築するため
の投資が少なくなっていった。結果、互いを精神的に支えあう基盤を失っ
た個人は不安に。他人を思うやる余裕はますます減り、選択肢を確保する
ために、より目的的にお金を稼ごうとする悪循環へ。
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市場機構のなかで
人は往々にして
局所的かつ短期的な
視点に立って行動する
宇沢弘文先生
昔の日本もそうだったように社会の発展段階では
身近なひとたちと支え合わなきゃ生きていけなかった
みずしらずの人
そもそも、あんまり関わらない
村の友人や仲間、ご近所など
子育てから稲作まで
運命共同体としての関係
家族
社会的関係
たすけあい、おすそわけ
家族など強い信頼
お金が必要
たすけあい
おすそわけ
共有
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
戦後の経済成長期、働けば働くだけお金も稼げるし
経済的?物質的な選択肢(自由)もどんどん増える
物質的な選択肢
旅行/エアコン
マイホーム
自家用車/洗濯機
冷蔵庫/テレビ
稼げるお金も
どんどん
増える
社会的関係
家族など強い信頼
お金が必要
たすけあい
おすそわけ
共有
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
お金を稼げば=家族や仲間たちを豊かにできるので
ますます頑張って働く。が、やがてそれ自体が目的化。
全体の生活水準も
どんどんあがる
旅行/エアコン
マイホーム
自家用車/洗濯機
冷蔵庫/テレビ
稼げるお金
軽視されはじめる
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金が必要
たすけあい
おすそわけ
共有
食(農や漁業
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
?お金を稼ぐため?に働くことが短期的な目的になると
友人やご近所との関係を育む時間が相対的に減りがち
全体の生活水準も
どんどんあがる
旅行/エアコン
マイホーム
自家用車/洗濯機
冷蔵庫/テレビ
稼げるお金も
どんどん
増える
基盤となっていた信頼関係が
少しずつ失われていく
お金が必要
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
たすけあい
おすそわけ
共有
食(農や漁業)
保育、地域行事
共有、農作物
公共施設運営
家事、衣?住
交換手段 モノ関係の質
それでも経済が成長してるうちは、お金でモノやサー
ビスの選択肢を得られたので、さほど問題はなかった
旅行
エアコン
マイホーム
自家用車
洗濯機
冷蔵庫
テレビ
稼げるお金
失われた信頼関係
代わりに
お金
しかし、経済成長に陰りがみえると
基盤となっていた支え合える関係がないことが不安に
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金 いちど経験して
しまった
最低限の
生活水準は
そう簡単には
下がらない
失われた信頼関係
稼げるお金
不安が増すほど、ますますお金を稼ごうと必死になり
ますます信頼関係が育ちにくくなるという悪循環へ
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金
最低限の生活水準
ますます軽視
失われた信頼関係
稼げるお金
稼がなきゃ!
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
④働く目的の
新たな選択肢は?
=お金を稼ぐためではなく
信頼関係を育むために働く。
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
稼ぐお金
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金 最低限の生活
衣食住の充実
教育などの機会
が確保される水準
私たちはこれまでの様に働く目的を経済資本を重視し、
?お金を稼ぐために働く?のまま、で進むこともできる。
社会的関係
友人や仲間、ご近所
家族
お金
たすけあい
おすそわけ
共有
最低限
必要なお金 最低限の生活
衣食住の充実
教育などの機会
が確保される水準
一方で、あらためて信頼資本を重視し
信頼関係を育むために働くという選択肢もある
どちらが正しいというわけ
ではないが、最近増えてい
る「お金を稼ぐために働
く」ことがしっくりこない
方々にとって「信頼関係を
育むために働く」というあ
らたな選択肢をもってみる
ことで、「働くこと」が
「他者を幸せにする機会」
「見ず知らずの人たちと信
頼関係を育む機会」である
といった面がみえてくるは
ずだ。
そのことに気づいたうえで
アナタらしい働き方を自ら
の意志で選んでほしい。
@カナダ、トロント
郊外の農家や酪農家が自慢の野菜やチーズを誇らしげに語る。
働くことを通じて、消費者との信頼関係を育んでいく姿が印象的
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
まとめ、結論として伝えたいこと
「お金=信頼の代替物」で「お金がふえる=選択肢もふえる」が
「お金がふえる≠信頼がふえる」とは限らない。そのことを知った上で
経済的な先行きが不透明な現在の日本においては、あらためて
「お金を稼ぐため」に働くか「信頼を育むため」に働くかを意識して
選ぶことが大切になってきている。
同じ仕事でも、経済資本を重視し「お金を稼ぐため」に働くと
イヤイヤやらされることになるだろうし、ときにはお客さんを騙して
でも稼ぐことすら正当化されてしまいかねない。
一方で、信頼資本を重視し「信頼関係を育むため」に働くならば、
仕事は他者を幸せにし、見ず知らずの人たちとの信頼関係を育てるため
の絶好の機会になる。そして「お金」は信頼関係を豊かにしていった
結果副次的に得られるツールになる。どちらが正しいわけではないが
どっちの方がより楽しく働けそうか?
このテーマについてもっと知りたい方は拙著をご覧下さい。
また勉強会なども、声かけてくれれば参ります。
さらに、新しい働き方に踏みだしたいけど不安という方は
SUSANOOへ、あなた一歩を応援します!
ソーシャルスタートアップについ
てお話をする機会がおおくなるな
かで
あらためて「お金」に対してどの
ように考えればいいのか?と聞か
れることが多くなってきたのでこ
のスライドをつくりました。
Thanks for
Hiromasa Koide
Yuumi Takano
Haruno Tsutsumi
Yiyi Shi

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