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新人研修 めまい 初級編
眼球
中枢神経系
(小脳?脳幹?脊髄?大脳)
末梢前庭系 視覚系 体性感覚系
四肢?躯幹
出力
(効果器)
中枢
(統合機構)
入力
(感覚器)
診察 精査(疾患に応じて)
神経学的所見
(以下を含む)
?眼球運動
?体平衡
その他全身所見
画像検査
?CT
?MRI
血液検査
心電図
など
各種神経疾患の精査
(神経内科、脳外科)
?画像検査
?電気生理学的検査
?血液検査
?髄液検査 など
眼球運動 (耳鼻科、眼科)
?ENG, VNG
体平衡 (耳鼻科、神経内科)
?重心動揺検査
聴覚?前庭系(耳鼻科)
その他
問診
? 問診は基本だが、じっくりできないこともある。
? まずは生命予後に関わる疾患をr/oする。
これらは「非耳性めまい」である。
ということは、耳鼻科であろうが何科であろうが、
アプローチは変わらないはず。
他科との連携も視野に。
? 脳卒中?脳炎
? 動脈解離(椎骨脳底動脈)
? てんかん発作
? 心疾患 など。
? 耳性めまいの鑑別は、診察時に精査ができない状況であ
れば、あとまわしという感覚でもOK。
? 帰していいかわからなかったら、とりあえず入院!
新人研修 めまい 初級編
診察 精査(疾患に応じて)
神経学的所見
(以下を含む)
?眼球運動
?体平衡
その他全身所見
画像検査
?CT
?MRI
血液検査
心電図
など
各種神経疾患の精査
(神経内科、脳外科)
?画像検査
?電気生理学的検査
?血液検査
?髄液検査 など
眼球運動 (耳鼻科、眼科)
?ENG, VNG
体平衡 (耳鼻科、神経内科)
?重心動揺検査
聴覚?前庭系(耳鼻科)
その他
問診
1) めまいそのものの特徴
? 性状(回転性?浮動性?ふらつき)
? 起こり方
? 誘因(頭位変換?圧変化?強大音?外傷)
? 特定の場所での発症
? 経過(受信時の症状の有無?発症時期?反復性)
? 持続時間(一瞬?数分?数時間?一日?数日)
2) 随伴症状
? 意識消失?しびれ?麻痺?眼前暗黒感?頭痛?
蝸牛症状?drop attack
? 頭痛がある場合は、頭痛の性状(強さ、一側
性?拍動性?嘔気随伴?聴覚過敏?視覚過敏?
閃輝暗点?体動時の増悪)
3) その他
? 既往歴?服用中の薬?職業歴?生活歴?家族歴
(片頭痛など)
? どこまで検査が进んでいるか?(惭搁滨など)
? 注視方向性眼振
? 注視方向性眼振
? カルテで、「注視方向性眼振を認める。…CT問
題なし…末梢性めまい。」という記載を認めるが、
注視方向性眼振は、耳性めまいでは説明不能。
? 頭位?頭位変換眼振
後半規管型BPPV
? 頭位?頭位変換眼振
CupulolithiasisCanalolithiasis
外側半規管型BPPV
頭位変換眼振の向きが逆になる。
? 頭位?頭位変換眼振
外側半規管型BPPV(Canalolithiasis)
? 頭位?頭位変換眼振
外側半規管型BPPV(Cupulolithiasis)
? 眼球運動
? 眼振
? 眼球運動の診察すべき項目はたくさんある。
? 眼位
? 共同性
? 眼球運動制限の有無
? 滑動性眼球運動 (pursuit)
? 衝動性眼球運動 (saccade)
? 輻湊
? 眼振
? ENG, VNG
? 注視?非注視眼振
? Eye tracking test (pursuit)
? Saccade test
? Optokinetic nystagmus test
? Visual suppression
ENG:眼球は角膜が(+)に網膜が(-)に荷電(角膜網膜電位)。
眼球を挟んだ対称的な部位に電極を貼り、電位差を計測する。
眼球が正中だと電位差は計測されないが、回転すると角膜の近
づく側の皮膚の電位が高くなる。回転角度に応じて角膜網膜電
位の量が変化する。
VNG:ゴーグル内のビデオカメ ラで眼球の瞳孔や虹彩を目印
として撮影。
大ざっぱには、
眼球運動から
小脳?脳幹機能
障害を評価する。
Smooth pursuit
Saccadic pursuit
顿测蝉尘别迟谤颈补の有无、速度、潜时の所见を见る。
顿测蝉尘别迟谤颈补の有无、速度、潜时の所见を见る。
Hypermetric
Tape OKN
? 温度刺激検査:外側半規管~上前庭神経由来の
前庭眼反射系の機能検査
? VEMP (前庭誘発筋電位)
? Cervical VEMP:球形嚢~下前庭神経由来の
前庭頸反射系の機能検査
? Ocular VEMP:耳石器眼反射系の機能検査
(おそらく卵形嚢~上前庭神経
由来)
? 重心動揺検査:静的体平衡機能を客観的に評価。
新人研修 めまい 初級編
? 頭位変換で誘発される数秒~数十秒の回転性め
まい。
? 蝸牛症状の「増悪」は伴わない。
? 眼振:潜時、減衰、疲労現象
? 治療:浮遊耳石置換法
? 方向交代性上向性?下向性眼振は、
外側半規管型BPPVのみならず、
小脳?脳幹機能障害でも来し得る
ことに注意する。
右後半規管型
D-H test
右外側半規管型
(canalolithiasis)
? 蝸牛症状を伴う反復するめまい発作
? 変動する感音難聴。初期は低音障害型が特徴的。
? 眼振:発作期は患側向きの水平回旋混合性眼振
? 両側性が約30%。
? 他疾患を除外。内耳梅毒など。
? 内服治療(基本):イソバイド?五苓散などの利尿
剤、ステロイド、メリスロンなどの鎮暈剤、ATP、
VitB12、トラベルミン(発作時)…。
? 外科的治療(発作のコントロール不良例):
ステロイド鼓室内投与、ゲンタマイシン鼓室内投与
迷路破壊術、前庭神経切断術、内リンパ嚢解放
(赤は機能廃絶術、下線は全麻手術)
? 突発的な回転性めまいが1~数日間持続
? めまい発作は1回きりで反復しない
? 慢性期にふらつき感が持続することがある
? 蝸牛症状を伴わない
? 先行して上気道炎や感冒に罹患することが多い
? 他の疾患を除外。小脳梗塞は似た所見?経過。
? 眼振(急性期):方向固定性水平性(水平?回
旋混合性)眼振
? 温度眼振検査:患側CP
? 治療:薬物治療(点滴?内服)。補液、ステロ
イド、鎮暈剤、制吐剤など
? その他の疾患は省略!
遅発性内リンパ水腫、めまい突難、外リンパ瘻、
中耳炎の内耳障害、内耳梅毒、ラムゼイハント症
候群、聴神経腫瘍、片頭痛関連めまい、薬剤性内
耳障害…。
? 病名はつかないが、末梢前庭機能障害をきたし
ている人もいる。患者さんのめまい症状が、末
梢前庭機能障害で説明できるか?(中級編?)
? 眼球運動評価の依頼が耳鼻科に来ることがある。
診察?検査で非耳性の所見をひろえるようにな
れれば(中級編?)。

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