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補足資料 
財務3表の基礎知識 
2014/9 
@horihorio
本資料について 
対象者 
会計って一体ナニモノ?な人 
知って欲しいこと 
複式簿記の意義とフンイキ 
財務三表(BS/PL/CF)それぞれの役割分担 
注意事項 
理解のために、色々正確さを犠牲にしてます 
本資料のミスによる責任は追及しないように… 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 1 / 32
目次 
1. 複式簿記が必要なわけ 
2. BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の概要 
3. CF(キャッシュフロー計算書)の概要 
4. 参考文献 
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1. 複式簿記が必要なわけ 
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複式簿記が必要なわけ 
お金の流入出を同時に書くので、例えば 
(1)管理が楽で忘れない 
(2)ごまかしにくい 
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(1)管理が楽で忘れないって? 
(例)懇親会参加費?2,000をバイト代から払った 
使い方 資金源 
懇親会費 ?2,000 バイト代 ?2,000 
仕訳(しわけ)により 
対応が明確 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 5 / 32
(2)ごまかしにくいって? 
(例)月末本決算を前に、売上未達…の携帯ショップ 
iPhone MNP?63,000で勝負! 
お金は来月(つまり来期)銀行振込だし 
お小遣い帳だと 
使い方 資金源 
??? 
売掛金 ?6300万 売上 ?6300万 
来期まで 
-6300万が 
分からない 
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(2)ごまかしにくいって? 
(例)月末本決算を前に、売上未達…の携帯ショップ 
iPhone MNP?63,000で勝負! 
お金は来月(つまり来期)銀行振込だし 
複式簿記だと 
使い方 資金源 
売掛金 ?6300万 売上 ?6300万 
今季で 
危機が分かる 
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貸方、借方とは? 
借方 左側の「使い方」 
貸方 右側の「資金源」 のこと 
使い方 
→ 借方 
売掛金 ?6300万 売上 ?6300万 
しょーもない覚え方例: 
資金源 
→ 貸方 
り し 
か かた か かた 
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2. BSとPLの概要 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 9 / 32
BSとPLとは 
ある1年間を区切った時に 
期末にいくら会社に資産があるか知りたい 
→ BS: Balance Sheet, 貸借対照表 
今期いくら儲けたのかを知りたい 
→ PL: Profit and Loss, 損益計算書 
時間 
BS 
PL PL 
BS BS 
2012 2013 2014 
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BSとPLの作成方法 
省略。 
(※気になる方は、簿記の教科書なりを。 
キーワードは「総勘定元帳」) 
とりあえず、以下の流れと思ってください 
(※不正確です。ご注意を) 
1. 各仕訳を縦に積む 
2. 左右で同項目のものを相殺 
その結果が、次のとおり 
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各仕訳の積み上げ 
借方 貸方 
資産 
費用 
負債 
資本 
収益 
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BSとPLとに分割 
借方 貸方 
資産 
費用 
負債 
資本 
収益 
B 
S 
P 
L 
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普通のBSとPLの書き方 
BS PL 
借方 貸方 
資産 
収益 
費用 
負債 
資本 
資産の一部 
?当期利益 
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参考:貸方の分類とは 
貸方(資金源) 
if 決算時点を超えない 
→ then 収益に計上 
資産 
費用 
負債 
資本 
収益 
else(要は、決算時点を超えて会社に残る) 
if 自分のもの 
→ then 資本に計上 
if 他人のもの or 自分のものだが権利を放棄 
→ then 負債に計上 
B 
S 
P 
L 
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参考:借方の分類とは 
借方(使い方) 
if 収益との対応が言える 
→ then 費用に計上 
※ 費用収益対応の原則という 
else 
→ 資産に計上 
資産 
費用 
負債 
資本 
収益 
B 
S 
P 
L 
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3. CFの概要 
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再掲:BSとPLとは 
ある1年間を区切った時に 
期末にいくら会社に資産があるか知りたい 
→ BS: Balance Sheet, 貸借対照表 
今期いくら儲けたのかを知りたい 
→ PL: Profit and Loss, 損益計算書 
時間 
BS 
PL PL 
BS BS 
2012 2013 2014 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 18 / 32
BS/PLで困ること 
1年間で収まらないものの取り扱い 
製造に1年以上必要なもの(例:ウイスキー) 
→ 合理的方法で価格を算出し、資産に計上 
1年以上使い続ける、次第に価値が下がる資産 
(例:建物、機械、車両、家畜) 
→ 例えば法定耐用年数の期間使うとし、減価償 
却を行う 
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BS/PLで困ること 
1年間で収まらないものの取り扱い 
製造に1年以上必要なもの(例:ウイスキー) 
→ 合理的方法で価格を算出し、資産に計上 
1年以上使い続ける、次第に価値が下がる資産 
(例:建物、機械、車両、家畜) 
→ 例えば法定耐用年数の期間使うとし、減価償 
却を行う 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 20 / 32
BS/PLで困ること 
1年間で収まらないものの取り扱い 
製造に1年以上必要なもの(例:ウイスキー) 
→ 合理的方法で価格を算出し、資産に計上 
本当に計上額の価値があるの? 
1年以上使い続ける、次第に価値が下がる資産 
(例:建物、機械、車両、家畜) 
→ 例えば法定耐用年数の期間使うとし、減価償 
却を行う 
? 実際使う期間≠法定耐用年数 
? 減価償却分だけ価値が下がる? 
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BS/PLで困ること 
BS/PL分だけのお金が 
必ずある訳ではない 
1年間で収まらないものの取り扱い 
製造に1年以上必要なもの(例:ウイスキー) 
→ 合理的方法で価格を算出し、資産に計上 
本当に計上額の価値があるの? 
1年以上使い続ける、次第に価値が下がる資産 
(例:建物、機械、車両、家畜) 
→ 例えば法定耐用年数の期間使うとし、減価償 
却を行う 
? 実際使う期間≠法定耐用年数 
? 減価償却分だけ価値が下がる? 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 22 / 32
CFとは 
現金がいくら 出たか/入ったか を知りたい 
CF: CashFlow Statement 
キャッシュフロー計算書 
BS/PLとは役割が異なる 
BS/PL → 資産の増減面から知りたい 
(ただし、経営陣の見解も入る。P22参照) 
CF → 現金の増減面から知りたい 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 23 / 32
CF計算書の中身 
営業CFの算出には間接法 or 
直接法がある(次ページ参照) 
± 営業活動によるキャッシュフロー 
どのように利益を上げたか 
± 投資活動によるキャッシュフロー 
何に投資したのか 
± 財務活動によるキャッシュフロー 
どうやってお金を集めたのか 
= 期末の現金残高 
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営業CF計算書の計算方法 
P6の「お小遣い帳」を合計する(直接法) 
…ですが、作成負担が大きいためほぼ 
PLでの税引前利益から、現金の動きが伴わ 
ない増減要因を相殺(間接法) 
で作成されている。 
2014/9 補足資料 財務3表の基礎知識 25 / 32
CF計算書の作り方(補足) 
P6の「お小遣い帳」を合計する(直接法) 
CFのみでは、P6での問題点が伴うので、 
CFとBS/PLとは併せて見ないとダメ。 
…ですが、作成負担が大きいためほぼ 
PLでの税引前利益から、現金の動きが伴わ 
ない増減要因を相殺(間接法) 
Q: 何言っているか分からん 
A: 正常な反応です。が、省略…。 
→ココは納得が必要なので、 
別資料を読んで考えて下さい 
で作成されている。 
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4. 参考文献 
財務諸表を読んで使う観点で挙げました。 
作る観点(主に簿記)の本は除外してます。 
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参考文献 (超初級編) 
全くの初心者 and/or 食わず嫌いの方が念頭です。 
1. 『国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価 
値」』岩谷誠治、日本経済新聞出版社、2007年 
2. 『ストーリーでわかる財務3表超入門―お金の流れで会計の仕組み 
が見えてくる』國貞克則、朝日新聞出版社、2011年 
3. (文庫) 『決算書がスラスラわかる-財務3表一体理解法』國貞克 
則、朝日新聞出版社、2007年 
4. (文庫) 『財務3表一体分析法-「経営」がわかる決算書の読み 
方』國貞克則、朝日新聞出版社、2009年 
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参考文献 (読み物編) 
教科書以外の読み物仕立ての本も、色々出てきています。 
1. 『決算書の50%は思い込みでできている』村井直志、東洋経済新 
報社、2011年 
2. 『週刊isologue(イソログ)』公認会計士?磯崎哲也氏による週刊 
メルマガ(要有料会員登録:?840/月) 
http://www.tez.com/mag/ 
3. 『稲盛和夫の実学-経営と会計』稲盛和夫、日本経済新聞社、2000 
年 
4. 『東方粉飾劇』東証Projectの同人誌、2010年 
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参考文献 (初級編) 
学部での講義レベルを念頭に挙げました。特に1は、仕事と利益の繋が 
りを考えるために必要な道具なので、全ビジネスマンに薦めたいところ。 
今後を見据えての勉強ならば、5のIFRSから入るのもアリかも。 
1. 『財務マネジメントの基本と原則』デイビッド メッキン、東洋経済 
新報社、2008年 
2. 『会社「経理?財務」入門 第3版』金児昭、日本経済新聞出版社、 
2011年 
3. 『グロービスMBAアカウンティング 第3版』グロービス経営大学 
院 、ダイヤモンド社、2008年 
4. 『実況LIVE 企業ファイナンス入門講座―ビジネスの意思決定に役 
立つ財務戦略の基本』保田隆明、ダイヤモンド社、2008年 
5. 『IFRS会計学基本テキスト 第3版』橋本尚、山田善隆 、中央経済 
社、2012年 
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参考文献 (中級編) 
学部での講義~ゼミ輪読レベルを念頭に挙げました。ファイナンスや経 
営の意思決定とも絡み始めてきます。 
1. 『経営財務入門 第4版』井手 正介、日本経済新聞社、2009年 
2. 『ゼミナール現代会計入門 第8版』伊藤邦雄、日本経済新聞出版 
社、2010年 
3. 『企業分析入門 第2版』クリシュナ?G. パレプ他、東京大学出版 
会、2001年 
4. 『エッセンシャルIFRS 第3版』秋葉賢一 、中央経済社、2014年 
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参考文献 (各種データ編) 
1. EDINET(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に 
関する電子開示システム) 
http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/ 
2. EDGER(アメリカの開示システム) 
http://www.sec.gov/edgar.shtml 
3. TeCAX(フリーソフト。EDINETからXBRLをDLし、表形式での閲 
覧、主要財務指標算出、csv, EXCEL出力が可能) 
http://tecaweb.net/ 
4. 企業価値検索サービスUllet 
http://www.ullet.com/ 
5. 有価証券報告書オンライン閲覧サービス 有報リーダー 
http://www.uforeader.com/v1/ 
6. 野村證券 証券用語集 
http://www.nomura.co.jp/terms/ 
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