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鴨頭 輝 1 ) 2 )
、 朝倉 信之介 3 )
1 ) JR 東京総合病院 耳鼻咽喉科
2 ) 東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科
3 ) JR 東京総合病院 臨床検査科
VEMP の背景筋活動電位の表示装置
日本めまい平衡医学会
利益相反(COI)開示
演者:演題発表に関連し、開示すべき利益相反( CO
I )関係にある企業?団体等はありません。
はじめに
前庭筋誘発電位 (VEMP) は前庭機能検査の中で球形嚢?卵形嚢の機
能評価に有効な検査として臨床の現場で普及しているが、被験者の
適切な筋緊張の程度により検査の精度が左右される。
VEMP 振幅は背景筋電位に左右される。
(Welgampola 2003)
cVEMP の潜時?振幅と背景筋電図の関係
2019 年 11 月 -2021 年 4 月 96 人 192 耳 耳性めまい症例を含む
cVEMP の振幅は背景筋電図と比例関係あり。
cVEMP の潜時は背景筋電図との関係に乏し
い。
cVEMP 500Hz 面積と cVEMP 500Hz n13
潜時の
二変量の関係
cVEMP 500Hz 面積と cVEMP 500Hz p23
潜時の
二変量の関係
cVEMP 500Hz 面積と cVEMP 500Hz 振
幅の
二変量の関係
oVEMP の潜時?振幅と背景筋電図の関係
2019 年 11 月 -2021 年 4 月 96 人 192 耳 耳性めまい症例を含む
oVEMP 500Hz 面積と oVEMP 500Hz n1
潜時の
二変量の関係
oVEMP 500Hz 面積と oVEMP 500Hz Base-n1
振幅の
二変量の関係
oVEMP 500Hz 面積と oVEMP 500Hz p1
潜時の
二変量の関係
oVEMP 500Hz 面積と oVEMP 500Hz n1-p1
振幅の
二変量の関係
oVEMP の潜時は背景筋電図との関係に乏し
い。
oVEMP の振幅は背景筋電図と比例関係あり。
VEMP において背景筋活動電位を確認するための表示装置を制作し、検査に供しているので報
告する。
従来の VEMP の背景筋電位の確認方法
モ ニ タ ー 波 形 で の 筋 収 縮 の 確 認 方 法
整流波形
原波形
SCM の緊張をモニター波形で確認 ( 目安として 200?V を
超える )
背景筋電図原波形からの平均電位の確認は困難。
アナログ出力を 1SS106 ショットキバリアダイオードによるダイオー
ドブリッジで全波整流を行い、抵抗 (82kΩ) にて電流計 (U-
60 、 10μA(50mV) 、西澤電機計器製作所 ) で最大 1.5V 出力をフルス
ケール表示した。
方法
誘発電位測定装置は Nicolet EDX (natus 社 ) を使用
入力範囲 / 感度設定
*前庭誘発頸筋電位 (cVEMP) ?
1mV/200μV
*前庭誘発眼筋電位 (oVEMP) ? 50μV /2μV
使用時の様子
メータは手元に置き、
検査中に検者が確認できるようにした。
検査を2人の技師で行っている場合は両人で確認し、被
験者への筋緊張への声かけを積極的に行った。
メータ
使用時のメータの様子
cVEMP
oVEMP
非筋緊張時はメータは 0 に近い値を示
し、筋緊張により 4 前後に上昇するこ
とで適切な筋緊張の状態の確認が可能
であった。
非筋緊張状態では眼球の左右への自由
な注視によりメータの針は大きく変動
し、時折振り切れることもあるが、適
切な眼球上転により 2 前後に減少し、
cVEMP とは異なる筋緊張の確認方法
が必要であった。
cVEMP 非筋緊張
時
cVEMP 筋緊張時
oVEMP 非筋緊張
時
oVEMP 筋緊張時
cVEMP
メータの針が所定の値に上昇することで適切な筋緊張の状態の確認が可
能。
まとめ
VEMP において背景筋活動電位を確認するための表示装置を制作した。
oVEMP
メータの針が所定の値の範囲に減少することで適切な筋緊張の状態の確認が可
能。
今後他の誘発電位測定装置での運用も検討している。
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耳鼻咽喉科 鴨頭
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