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Virtual Theodolite
for Geomagnetic observation の開発
小山 幸伸

*1 、 

吉田 大紀

*2

*1 京都大学大学院理学研究科附属地磁気世界資料解析センター *2 気象情報通信株式会社

   Contact address: ykoyama@kugi.kyoto-u.ac.jp
u.ac.jp/~ykoyama/vtg/index.html

http://wdc.kugi.kyoto-

地磁気観測実習上の問題点

入力インターフェイスの検討

地磁気データを利用した解析を行う研究者にとって、地
磁気観測の理解は重要である。この地磁気観測の理解には、
実習が効果的であるが、大学で行われる地磁気観測の実習で
は、設備の都合上、 1 つのセオドライトを共有して進めるこ
ととなり、実習時間を十分に取ることが出来ないことが問題
である。
 

キーボード&マウスでは、現物の操作性との差が大きい。こ
れを埋める為に、入力インターフェイスの検討を行った。
[ARToolkit]
? Web カメラでマーカーを写し、 PC 上に拡張現実を作り
出す。

 他方で、既に地磁気観測経験が豊富な研究者にとっても、
初めて行く海外の観測所 ( 特に南半球 ) や赤道域や極域のよ
うな気象条件が厳しい観測所では、事前にシミュレーション
しておくと当日の観測が円滑に進むであろう。
↓
 地磁気観測シミュレーター Virtual Theodolite for
Geomagnetic observation を開発し、問題解消を狙う。

地磁気観測用ヴァーチャル?セオドライト
 

? Google Earth を用い
 
て仮想的な建築物 *3 を
表示 ( 天測の方位標とし
て利用 ) 。
?天測時の基準となる星
( 北極星等 ) は、 Google
Earth 上に模擬される。
?モデル磁場: IGRF11 モデル
( 計算結果を SQLite3 に入れておき、 PHP 経由でクエリを発
行)

[ ターンテーブル ]
?セオドライトの Azimuth 方向の動作を忠実に再現可。
? 100 円均一の店で、購入。 → 低コスト

?セオドライトの Azimuth 方向の動作は忠実に再現可能。
?Elevation 方向の動作、つまみ類の動作の模擬が難しい。

まとめ
?メタセコイアを
用いた 3 次元セ
オドライト?モ
デルの作
成。 OpenGL+GL
Metaseq でモデ
ルを表示する。
閑話休題

?Virtual Theodolite for Geomagnetic observation を作成中。
?WebGL には一部のブラウザ *4 のみが対応。主要ブラウザが
全て正式対応するまでに、サービスの提供を目指す。
?入力インターフェイスを検討中。 AR や Kinect なども再検
討する。
?二条城 (1603) は、ほぼ正確に地理的
真北を向いている堀川通から東に約3
度傾いている。これは築城に際して方
位磁石を用いて南北を決めたからであ
ろうといわれている。
?その他、法隆寺 (607) 、東福寺
(1236) 、なども同様と言われており、
建築物から地磁気の偏角の長期変動を
推測できる。(「建築技術史の謎を解く」西和夫
著)

?今後、上記建築物の創建当時のモデル
磁場の可視化を今後計画している。

?*4 IE 、 Safari は対応していない。

付録:開発環境
[1] Web Server
Ubuntu 10.04, Httpd.
[2] Main Program
HTML, JavaScript, WebGL, GLGE, Google Earth API, IGRF11, PHP.
SQLite3
[3] Modeling
Metasequoia, Vixer Motion, Google Sketchup, GIMP.

*3 都市部の主要な建築物は、 Google Earth のユーザーらによって既に 3D 化されて
おり、 
  衛星写真がテクスチャマッピングされている。
日本地球惑星科学連合 2011 年大会
2011 年 5 月 22 日 ( 日 ) ~ 27 日 ( 金 )
幕張メッセ

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Vtg 20110525 poster

  • 1. Virtual Theodolite for Geomagnetic observation の開発 小山 幸伸 *1 、  吉田 大紀 *2 *1 京都大学大学院理学研究科附属地磁気世界資料解析センター *2 気象情報通信株式会社    Contact address: ykoyama@kugi.kyoto-u.ac.jp u.ac.jp/~ykoyama/vtg/index.html http://wdc.kugi.kyoto- 地磁気観測実習上の問題点 入力インターフェイスの検討 地磁気データを利用した解析を行う研究者にとって、地 磁気観測の理解は重要である。この地磁気観測の理解には、 実習が効果的であるが、大学で行われる地磁気観測の実習で は、設備の都合上、 1 つのセオドライトを共有して進めるこ ととなり、実習時間を十分に取ることが出来ないことが問題 である。   キーボード&マウスでは、現物の操作性との差が大きい。こ れを埋める為に、入力インターフェイスの検討を行った。 [ARToolkit] ? Web カメラでマーカーを写し、 PC 上に拡張現実を作り 出す。  他方で、既に地磁気観測経験が豊富な研究者にとっても、 初めて行く海外の観測所 ( 特に南半球 ) や赤道域や極域のよ うな気象条件が厳しい観測所では、事前にシミュレーション しておくと当日の観測が円滑に進むであろう。 ↓  地磁気観測シミュレーター Virtual Theodolite for Geomagnetic observation を開発し、問題解消を狙う。 地磁気観測用ヴァーチャル?セオドライト   ? Google Earth を用い   て仮想的な建築物 *3 を 表示 ( 天測の方位標とし て利用 ) 。 ?天測時の基準となる星 ( 北極星等 ) は、 Google Earth 上に模擬される。 ?モデル磁場: IGRF11 モデル ( 計算結果を SQLite3 に入れておき、 PHP 経由でクエリを発 行) [ ターンテーブル ] ?セオドライトの Azimuth 方向の動作を忠実に再現可。 ? 100 円均一の店で、購入。 → 低コスト ?セオドライトの Azimuth 方向の動作は忠実に再現可能。 ?Elevation 方向の動作、つまみ類の動作の模擬が難しい。 まとめ ?メタセコイアを 用いた 3 次元セ オドライト?モ デルの作 成。 OpenGL+GL Metaseq でモデ ルを表示する。 閑話休題 ?Virtual Theodolite for Geomagnetic observation を作成中。 ?WebGL には一部のブラウザ *4 のみが対応。主要ブラウザが 全て正式対応するまでに、サービスの提供を目指す。 ?入力インターフェイスを検討中。 AR や Kinect なども再検 討する。 ?二条城 (1603) は、ほぼ正確に地理的 真北を向いている堀川通から東に約3 度傾いている。これは築城に際して方 位磁石を用いて南北を決めたからであ ろうといわれている。 ?その他、法隆寺 (607) 、東福寺 (1236) 、なども同様と言われており、 建築物から地磁気の偏角の長期変動を 推測できる。(「建築技術史の謎を解く」西和夫 著) ?今後、上記建築物の創建当時のモデル 磁場の可視化を今後計画している。 ?*4 IE 、 Safari は対応していない。 付録:開発環境 [1] Web Server Ubuntu 10.04, Httpd. [2] Main Program HTML, JavaScript, WebGL, GLGE, Google Earth API, IGRF11, PHP. SQLite3 [3] Modeling Metasequoia, Vixer Motion, Google Sketchup, GIMP. *3 都市部の主要な建築物は、 Google Earth のユーザーらによって既に 3D 化されて おり、    衛星写真がテクスチャマッピングされている。 日本地球惑星科学連合 2011 年大会 2011 年 5 月 22 日 ( 日 ) ~ 27 日 ( 金 ) 幕張メッセ