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Public Relations(PR)って何?
PRって何?
PRはパブリック?リレーションズ(Public Relations)の略語です。時代や地域、人によって様々な定義がされますが、
ここでは、2012年にアメリカのPR協会が正式に発表した、現代のPRの定義をご紹介します。
企業や行政、団体が、それらを取り巻く公衆(パブリック)との間に相
互に利益のある関係(リレーションシップ)を築くための
戦略的コミュニケーションのプロセスである
良好な関係づくり要は…
学生の皆さんに置き換えるとこんなイメージ???
皆さんを取りまく公衆=「友人」や「家族」「学校の仲間」などとお互いに信頼し合える関係を作るためにどうやって
コミュニケーションをとっていくのかあれこれ考え、実行すること
誰と良好な関係を築く?
では実際に企業などの「情報の送り手」となる側は、どんな人と良好な関係を築きたいのでしょう?
いろんな場面によって関わりを持つ相手「パブリック」は、様々存在します。
企業?
団体
一般
生活者
顧客
取引先
社員
同業
他社
株主
投資家
政官界
就職
希望者
地域
住民
たとえば…
企業…信頼できる会社と思われたい
就職希望者…自分の魅力を知っても
らって採用してもらいたい
相互に良好な(利益のあ
る)関係を築きたい
→そのためにどうコミュニケーショ
ンを取るべきか?
PRは「相手のことを考えて」情報を発信する
良好な関係を作っていくためには、「相手のことを考えてあげる」ことが大切です。
たとえば、「就職希望者」が必要とする情報と、「株主」が必要な情報と、「一般生活者」が振り向いてくれる情報は異なります。
「相手が誰なのか、どこにいるのか、何を考えている人たちなのか、どんな言葉で、どんな方法で働きかければ、情報を受け止めて
もらえるのか」それをしっかりと調べて伝える必要があるのです。
情報の送り手
(企業?団体など)
情報の
受け手
一般生活者就職希望者 株主
どうしたら
伝わるかな?
いつ
伝えたら
いいかな?
誰に
伝えようかな
「良好な関係作り」のための方法はさまざま
キャッチボールに例えて説明すると、その人の能力によって投げ方や、ボールの種類を変えてあげると、相手はボールを受け取りや
すくなります。
この考え方と同じで、自分が「情報の送り手」の時、「情報の受け手」が“何を聞きたいのか”を考えて発信することが大事です。
そのための方法(手段)は、それぞれに合わせていけばよいという意味では選択肢は多様です。
「良好な関係を築くためにどんな方法がよいのか考え、実践すること」それがパブリックリレーションズです。
よし、
一般生活者さんに
ゆっくり
ゴムボールを
投げよう
PUBLIC
RELATIONS
「良好な関係を築く」
ために
あれこれ考え、
実践すること
情報
一般生活者就職希望者 株主
これなら
受け取れる!
相手によって
情報の伝え方を
変えてあげる
信頼
情报の受け取り方の変化
かつての情報入手経路
かつての生活者の情報を得るためのルートは大きく2つでした。企業からの「広告?CM」とメディアからの「報道」によって
モノを買ったり、サービスを利用するときの判断となる情報を得ていました。
つまりマスメディアから大量の情報を流せば、ある程度企業の伝えたい情報は伝えることができ、モノを買ってもらえる時代でした。
CM、新聞広告など
企業 生活者
「伝えれば伝わる」が常識の時代
AD
メディア
NEWS
SNS?
コミュニティ
サイト
現在の情報入手経路
現在はインターネット、そしてSNSなどの登場で「情報の受け手」は、以前に比べ、より多くの情報が流れてくるようになりまし
た。つまり受け取る情報量が爆発的に増大したのです。
企業
生活者
OWNED
メディア
CM、新聞広告など
AD
NEWS
WOM
「伝えるだけ」では「伝わりにくい」時代へ
具体的に、どのくらい「伝わりにくい」のか??
インターネットの登場後、現在平均的な先進国の人間に届く広告メッセージは、1日約3,000件といわれています。
もはや情報が受け止めきれない時代…
一方、その情報の99.996%以上は届くことなくスルーされてしまいます。人間の処理できるキャパシティを超えた状態なのです。
(総務省「情報流通インデックス調査」2011 より)
人々の情報の集め方に変化が
では、このようにあふれかえる情報の中で、人々はどうやって情報を選んでいくのでしょうか?
そこには2005年ごろから急速に発達した「SNS」が大きな役割を果たしています。
受け取りきれないほどの情報の中から、信頼できる「友人」や「影響力の大きな人」が推薦している情報を選ぶことが増えてきた
のです。
2005年頃以降
企業?団体
大量の情報
生活者
99.996%は
スルーされる
信頼できる友人?有名人のSNSで推薦される情報を元に
情報を選ぶことが増えた
現代のPR
こんな時代でも「伝える」ためには?
ストーリーテリング×情報流通構造で「自分ゴト」化!
PRのお仕事は「伝えたい人に情報を伝えていく」ことです。ですからこんな混沌とした情報環境の中でもそれを求められています。
そこで、「伝えたい人に情報を伝える」にはますます“工夫”が必要となってきています。
伝えたい人に「これ、自分に必要な(関係のある)情報だ!」(自分ゴト化)と思ってもらうために、“戦略的なPRプラン
ニング”が必要な時代へ突入しているのです。そのキーワードは「ストーリーテリング」と「情報流通構造」です。
自分に
必要だ!
電通PR
ストーリーテリング 情報流通構造
ストーリーテリング
ストーリーテリングとは、たとえば「花粉症シーズン」や「クリスマス」などの社会的に関心を集めやすい「文脈」と商品や
サービスの「情報」とを組み合わせることで、誰もが語りたくなるようなストーリーとして伝えることです。
そのストーリーについて、“他人事”ではなく、自分にも関係があること、すなわち“自分ゴト”であると認識すると、今度は企業に
代わってそのストーリーを伝えるストーリーテラーになります。こうした“なるほど”、“誰かに教えたい”といった心をちょっと
動かされる「感動」の連鎖からブームは生まれるのです。
女子はりんごを
食べたほうが
いいんだって
「これは友人にもシェア
したい!」と思う“感動”の
連鎖がブームにつながる
TARGET
20代女性 ストーリー
テラーになる
●●病予防に
りんごの
成分が効く!
電通PR
自分にも関係が
ある情報だ!
情報
なぜ今必要なの
か?
今年は●●病の薬の生産が
追い付いていない
誰にとって
効果的か?
20代女性は特に
発症しやすい
(研究データ)
何がどう
いいのか?
りんごの????成分に
特に効果がある
(お医者さんが言っていた)
ストーリーテリング文脈
情報流通構造 全体図
ストーリーを考えたら、「どうやって話題を広げていくのか」ということも考える必要があります。
今やマスメディアに加えてWEBニュース、さらにソーシャルメディアも、人に情報が届けるために欠かせないチャネル(経路)
になりました。それらのチャネルは連動しており、1つの情報が、あらゆるチャネルを通過しながら広がっていきます。
この構造が「情報流通構造」です。
ソーシャ
ル系
メディア
ストレート
ニュース系
メディア
情報源
マスメディア ネットニュース
キュレーションメディア
SNS
まとめサイト
生活者
ニュースリリースなど 自社制作コンテンツなど
メ
デ
ィ
ア
ニ
ュ
ー
ス
配
信
CGM
大手ポータルサイト
情報流通構造を理解し、話題を拡散させていく
たとえば、WEBの「ソーシャル系ニュース」で見た情報を、多くの人が「SNS」でシェアすると、その反響を見た「まとめメ
ディア」がまとめたり、「ポータルサイト」で話題になることでさらに拡散し、検索数などが上がります。すると「テレビ番
組」等で取り上げられ、それを見た視聴者が「SNS」に書き込む…といった、複数のチャネル間での情報の行き来が起こってい
るのです。こうした「情報流通構造」の中に、考えたストーリーを乗せていくことで、情報を拡散させていくのです。
このストーリーは
ソーシャル系メディアから
SNSで盛り上がり、
まとめサイトに広がる…
話題の拡散
TVポータル
サイトまとめ
メディアSNSソーシャル
系メディア
どこに情報を発信すると、どのように広がっていくのかを設計して情報を発信
ストーリーテリング×情報流通構造で「自分ゴト」化!
このように現代の情報環境において、PRパーソンが情報を伝えたい人に「自分に必要な情報だ」と思ってもらうためには、
「ストーリーテリング」と「情報流通構造」を意識した情報発信が重要となるのです。
これが、現代のPRパーソンが取り組んでいる仕事です。
自分に
必要だ!電通PR
ストーリーテリング 情報流通構造
自分に
必要だ
!
どうでしたか?
PRの仕事って難しそうだけど面白そうでしょ?
&濒迟;おまけ&驳迟;笔搁と広告
PR(パブリシティ)と広告
ここでは、一つの比較する例として、「PR」の一つの手法「報道(パブリシティ)」と、「広告」での比較を説明します。
企業
生活者
OWNED
メディア
CM、新聞広告など
AD
NEWS
WOM
PRと広告って同じもの?
皆さんが新聞を開いてみるとわかるように、新聞には「記事」と「広告」に分かれています。それぞれの特徴ですが、
「広告」は企業が“広告枠”を購入することで、自分たちで自由な表現ができます。情報の受け手も「企業の言いたいことが詰ま
っているもの」と捉えます。一方「記事」というのは広告のように企業がコントロールできないものです。書き手はメディアの“
記者”です。つまり、“第三者”が書いているので、「客観的」な視点が入っているのが特徴です。
これが、「パブリシティ(PR)」と「広告」の違いです。※どちらが優れている、ということではありません。
記事 ≒PR(パブリシティ)
?記者が客観性に基づいて記事を書く
?記事になるかどうかは、メディアが判断
広告
?企業?団体が主観的な表現で スペースを使う
?指定した日?サイズで確実に掲載される
PRと広告って同じもの?
先に述べたとおり、「届けたい相手にとってどんな方法が伝わりやすいのか」が重要であり、どちらかが優れ、どちらかが
劣っているということではないのです。
パブリシティ(PR)広告
メディア(報道として発信)企業(広告頁、CMとして発信)発信主体
制作?編集の判断による表現自由な表現が可能表現
判断はメディア(コントロール不可)好きなときに好きな媒体で主張可能企業の主張
企業にはない企業?広告主決定権
報道という信頼感を持った受け入れ企業発の情報として受け入れ受け入れ
それぞれの特徴を理解し、うまく活用していくことが大切
Fin.
PRに興味がわいたら、もっと調べてみてくださいね!

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