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アプリ解析 vsWeb 解析




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Web 解析ツールを使ったアプリ解析の問題点
 デジタルメディアを展開している企業にとって、Web サイトへの解析ツールの導入は一
般的となっています。しかしモバイルアプリに対して Web サイトと同じの解析ツールをそ
のまま導入すると、計測の質に関わる様々な問題が発生します。


モバイルアプリ特有の動作環境への対応
 モバイルアプリは端末依存度が高く、Web サイトでは不可能なデバイス API への接続、
アプリ固有の保存領域の利用、リソースファイルへのアクセスなどが実行できます。また
モバイルアプリ解析では、このようなアプリ固有の API に接続することで、個別にページ
タグを貼り付けていくことなく、端末の詳細情報やロケーション情報、端末の傾斜やセッ
ションの継続時間などを計測できるようになります。
 Web ベースの解析ツールでは、こうしたアプリの利用に関わるデータの多くが欠落して
います。そのため時間や費用をかけて Web 解析ツールをアプリに導入しても、不正確で不
十分なレポートとなる恐れがあります。


オフライン利用環境への対応
 モバイル端末は、利用環境に制限がないことが特徴です。そのためアプリ解析には、ど
こからでも、またネットワークに繋がらなくても動作するモバイルアプリの特性を踏まえ
て、端末のバッテリー持続時間に悪影響を与えずに正確な計測を行うことが求められます。
 モバイルアプリ向けに最適化された解析ツールは、端末のローカル保存領域に計測デー
タを一時的にキャッシュし、圧縮されたログデータを特定周期で定期送信する仕組みにな
っています。解析ツールを通じて収集された操作ログは、データの送信時刻ではなく実際
の操作時刻でタイムスタンプに記録され、過去分を含むデータを定期的に再集計すること
で、正しい時刻のアクセスログがレポート画面に反映されるようになっています。




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分析ロジックのベースは「ページビュー」ではなく、行動やエンゲージメント
 モバイルアプリの設計は通常、記事の購読、動画の再生、アプリ内課金の発生など、ユ
ーザー行動に基づいて行われます。またアプリでは、Web 解析のセッションタイムアウト
よりも厳密に、利用開始、利用終了、(マルチタスクをはじめとした)利用中断などのセッシ
ョン生成に関わる行動が定義されます。
 さらに設計の自由度が高いモバイルアプリでは、ページビューではなく「スクリーン」(画
面状態遷移)が、コンテンツの変化や切り替えの動作を表す基本単位となります。ハイパー
リンクの押された回数や検索エンジンからの流入数、ページの表示回数などに着目する伝
統的な Web 解析とは異なり、モバイルアプリ解析では、アプリ内イベントやエンゲージメ
ントを中心とした分析に重点が置かれます。




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ユーザー数をカウントする識別子
  モバイルアプリは接続元のユニーク端末数を計測するために、様々な固体識別子の利用
手段が考えられます。端末の識別は、正確なユーザー数の計測やリテンション分析など、
アプリの最適化に関わる重要な示唆を与えるものですが、同時にアプリ利用者のプライバ
シーにも関わるため、できる限り厳重に管理される必要があります。また代替案として、
アプリ内で独自に端末固有の識別子を生成し、端末に保存して再利用する手段もあります。
  こうした端末の識別子は、特別に保護され、暗号化された状況で利用されることが求め
られます。また、アプリの利用者に計測に関する同意を得る手段として、オプトインやオ
プトアウトの機会がエンドユーザーに提供できることが重要です。


モバイルアプリ解析 Web 解析の統合
  多くの Web 解析ベンダーは、自前のソリューションをアプリにも展開できるように独自
に機能拡張を行っていますが、そのほとんどは、単に Web の計測方式をベースにしたまま
ライブラリファイル(SDK)を提供する状態に留まっています。従って、Web 解析ツールを
使ったアプリ解析には、以下のようなバックエンドのシステムに関する複数の問題が発生
してきます。
  ?オフライン利用データがサポートされない
  ?端末側の一時保存や定期送信の方式が働かない
  ?実際の操作タイミングではなく、送信時のタイムスタンプでデータが生成される
  ?過去分のデータを含めて再集計する仕組みがない
  ?Cookie に代わる端末識別子の問題


  一方アプリに対して Web 解析ツールを導入する背景には、クロスチャネルの分析が求め
られている場合があります。Localytics はこうしたクロスチャネル分析のニーズに対応する
ため、セッションデータの API 出力などを介して、ADOBE SiteCatalyst などのサードパ
ーティーの Web 解析ツールと連携する手段を提供しています。




お問い合わせ先 :
デジタル?アドバタイジング?コンソーシアム株式会社
担当: e-ビジネス本部 Localytics 担当
Web サイト: http://www.localytics.jp
TEL:    03-5449-6370
e-mail: localytics@dac.co.jp




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