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LT: データ分析?機械学習と推論
@コネヒトマルシェオンライン
2021年2月25日(木)
@usagisan2020
太田博三
目次:データ分析?機械学習と推論
1. データ分析?機械学習と推論の対応関係
2. 推論とは
3. AIにおける3大推論法とは
4. AIにおける推論の誤り例
5. AIにおける含意関係認識とは
6. AIにおける推論の意味理解と課題
7. まとめ
付録: 参考論文一覧
1. データ分析?機械学習と推論の対応関係
※1 ここでは記号論理学での推論に限らないで用いています。自然言語処理も含めています。
1. 探索的記述統計
2. 推測統計
4. ベイジアンネットワーク
3. パターンマイニング
データ分析?機械学習(予測?分類)
1) 演繹推論
2) 帰納推論
3) アブダクション
4) 常識推論
5) 類推
6) 因果推論
各種推論
7) 含意関係認識
2.推論とは
? ここでは、
「知識をつなぎ合わせて、新しい知識を作り出
すこと」と仮定する思考過程とする…
ハ
ト
は
ト
リ
ト
リ
は
と
ぶ
ハ
ト
は
と
ぶ
ハトはトリ
トリはとぶ
ハトは とぶ
3. AIにおける3大推論法とは
1)演繹推論、2)帰納推論、3)アブダクション
? 大前提: エージェントは知識を持っている。
? 小前提: 007はエージェントである。
? 結論: 007は知識を持っている。
1)演繹推論: [大前提] + [小前提] ? [結論]
2)帰納推論: [小前提] + [結論] ? [大前提]
3)アブダクション: [大前提] + [結論] ? [小前提]
4. AIにおける推論の誤り例
? このように、第2世代のAIでは、例外をすべて記述して、推論す
るといった方法論が取られるようになり、主流となっています。
ハトはトリ
トリはとぶ
ハトは とぶ
ペンギン、ダチョウも鳥ですが、飛べない。
↓
例外が出てくる!
ペンギンは とぶ
ダチョウ は とぶ
常識的推論は、字
面に書いてあること
以外は含まないもの
とされた…
含意関係認識へ
5. AIにおける含意関係認識とは①
2つの文を想定し,1つは前提となる文(Text; T)を,もう1
つは仮定となる文(Hypothesis; H)を設定します。
それらの関係が成立するかをYes,No(0, 1)で判定する
分析です(2つの文の相関関係を求めている感じ)。
例1
T: 私は昨日、京都で晩御飯を食べた。
H:私は昨日、京都に いた。
→判定: Yes(含意である)
5. AIにおける含意関係認識とは②
例2
T: 川端康成は「雪国」などの作品でノーベル文学賞を
受賞した.
H: 川端康成は「雪国」 の 著者である.
→判定: Yes(含意である).
5. AIにおける含意関係認識とは③
例3)
夫婦の就寝前の会話。
妻:「コーヒー飲む?」
夫:「明日,早いから…」
→共通語句がないので、推論はできない。
→ →この会話での推論を成立させるには、
1)省略語句の補完
2)一般常識(コーヒーを飲むと眠れない事)
が必要になる!
6. AIにおける推論の意味理解と課題
? フレーム問題が解決困難であり、含意関係認
識(RTE)のタスクで、含意/ 伴意(Entailment)と
して捉えることにとどめた。これ以降、一般常
識は主に文単位でのタスクにまとまっている。
7.まとめ
? 含意関係認識のタスクで推論の枠を超えられな
くなったものとした…
? 意味ネットワークやRDFでの展開が限定的になっ
てしまった…
? よって、一般常識を、どのように関連づけるかは、
まだ発展途上にあります。
? 次世代の人工知能のテーマに「深層学習と記号
推論の統合」とあるが、果たして中身は?
付録: 参考論文一覧
1. 前原(1967)「記号論理入門」日本評論社
→記号推論の入門書の入門で、ゼロからわかるように書かれている。
2. 土屋(2020) 「AI人工知能のきほん」創元社
→絵本で数十ページでしかないが、わかりやすく書かれている。
3. 馬場口(2015)「人工知能の基礎」オーム社
→推論など包括的に扱っている。
4. 川添(2017)「自動人形の城」東京大学出版会
→後ろの解説が重宝する。
5. 竹林訳?Minsky著(2006)「ミンスキー博士の脳の大冒険」
→人工知能の型を作った大家の本で、0から1を体現している。当時の自由度の
高い発想を知ることができる。
6. ラッセル?ノービック(2008)「エージェント?アプローチ 人工知能 第2版」共立
出版
→1000ページ弱の系統だった、一世代前の人工知能の本。
付録: 参考論文一覧
7. 井上(2018)「恋と禁忌の述語論理」 講談社文庫
→小説で楽しく、命題論理と述語論理を学ぶことができる。
8. JST(2019)「深層学習と知識?記号推論によるAI基盤技術の発展」 CRDS報
告書
→今後の日本のAIの方向性が少し垣間見れる報告書。
9.関根(2019-) 森羅 SHINRA – Wikipedia 構造化プロジェクト
→理研AIPの関根先生の知識の構造化のPJ、常識推論とのリンケージとなってい
る。
10. 東中(2021)「AIの雑談力」 角川文庫
→対話システムを雑談からアプローチされている学際的で実用的な内容が書か
れている。
11. 太田(2021)「自然言語の含意関係認識による分析法」技術書典10
→含意関係認識についての説明。
12. 太田(2021)「 会話文の常識推論の実現に向けた一考察」言語処理学会
第27回年次大会(2021年3月18日予定)
→一世代前の常識的推論(Common Sense Reasoning)から常識推論
(Commonsense Reasoning)へ向けたアプローチの検討
ご清聴、ありがとうございましたー

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