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ルテイン、アントシアニン、ベリー類配合食品の継続摂取がVisual display terminals (vdt) 作業による目の疲労感に及ぼす影響
Jun 8, 2017
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ルテイン、アントシアニン、ベリー類配合食品の継続摂取がVisual display terminals (vdt) 作業による目の疲労感に及ぼす影響
1.
ルテイン、アントシアニン、ベリー類配合食品 の継続摂取が Visual Display
Terminals (VDT) 作業による目の疲労感に及ぼす影響 ○飯尾 晋一郎1), 北島 智恵子2), 伊藤 久富2), 鈴木 直子1), 山下 慎一郎1), 山田 高広3) 1)株式会社オルトメディコ, 2)長瀬産業株式会社, 3)アリオ西新井クリニック眼科
2.
第15回 日本予防医学会学術総会2 背景?目的 (1) ?
ブルーライトは、視細胞において時間依存的に活性酸素を産生 (Kuse Y, et al. Sci Rep, 2014; 4: 5223.) (厚生労働省, 「平成20年技術革新と労働に関する実態調査の概況」) スマートフォン?テレビゲーム?PCの普及により、VDT作業の長時間化が進行。 VDT作業は、瞬目回数の低下による目の乾燥や目の調節機能の衰弱、頭痛 や肩こりなどの症状を引き起こす。 (ブルーライト研究会, 図改変) 放 出 量 多
3.
第15回 日本予防医学会学術総会3 ルテイン、アントシアニン、ベリー類の成分を含む「ナガセ ビオメイト」の 摂取による、VDT作業に起因する目の疲労感に及ぼす影響の検証を目 的とした。 背景?目的
(2) ? ルテイン (マリーゴールド) 抗酸化作用 視機能に関わるQOLが改善 ? アントシアニン (ビルベリー) 抗酸化作用 自覚する目の疲れを改善 ? ベリー類 抗酸化作用?抗炎症作用 目の疲労感を改善 (Ozawa Y, et al. J Nutr Heakth Agings, 2015; 19: 548-554.) (Miyake S, et al. Lab Invest, 2012; 92: 102-9.) (Nakaishi H, et al. Altern Med Rev, 2000; 5: 553-562.) (濱舘直史ら, 薬理と治療, 2014; 42: 603-612.) (Br?unlich M, et al. Nutrients, 2013; 5: 663-678.) (Bian Q, et al. Free Radic Biol Med. 2012; 53: 1298-1307. ) ビルベリー?エルダーベリー?クランベリー? ストロベリー?ラズベリー?ブルーベリー
4.
第15回 日本予防医学会学術総会4 試験概要 試験対象 健常な成人日本人男女 目の疲れを自覚している者 日常的にVDT作業を 4h/day
以上行う者 試験デザイン 非盲検試験 試験期間 2016年2月22日~4月22日 介入期間 4週間 試験食品 ナガセ ビオメイト (ルテイン?アントシアニン?ベリー類配合食品) 用法?用量 1日2包?自由なタイミングで摂取 スクリーニング 16名 本試験参加者 11名 (目の調節機能検査で縮瞳率が相対的に小さかった者) 解析対象者数 11名 (男性 2名、女性 9名、36.7 ± 5.9 歳) 試験概要
5.
第15回 日本予防医学会学術総会 ?安全性試験 ? 身体測定 ?
理学検査 ? 尿検査 ? 末梢血液検査 ? 眼科検診 ?有効性試験 ? 目の調節機能検査 ? フリッカーテスト ? 自覚症状 ? シルマーテスト ? BUT検査 試験食品 摂取期間 摂取前 検査 摂取4週間後 検査 検査ポイント 摂取開始日 5 VDT作業負荷 VDT作業負荷 評価項目
6.
第15回 日本予防医学会学術総会 VDT作業負荷 6 負荷前 負荷後 VDT作業負荷 (ポータブルゲーム) ?
目の調節機能検査 ? フリッカーテスト ? 自覚症状 ? シルマーテスト ? BUT検査 ? 目の調節機能検査 ? フリッカーテスト
7.
第15回 日本予防医学会学術総会7 輻輳反応と瞳孔反応の変化を簡 単な操作で検査でき、眼精疲労の 客観的測定として用いられる。 診療報酬点数: 70点 トライイリス
C9000 目の調節機能検査 近点 始点 正常時 眼精疲労 終点における縮瞳率 = (始点の瞳孔径 – 近点の瞳孔径) / 始点の瞳孔径 近 遠
8.
第15回 日本予防医学会学術総会 フリッカーテスト 8 高頻度に点滅する光を見せたとき、 光がちらついて見える限界の頻度 値を求める。 値が小さいほど疲労状態にある。 診療報酬点数: 38点 ハンディフリッカ
贬贵-Ⅱ
9.
第15回 日本予防医学会学術総会9 シルマーテスト 涙の量を調べる検査で、専門の ろ紙を瞼の縁にはさんで、5分間 でどのくらいの長さが濡れるかを 調べる検査です。 診療報酬点数: 38点 シルマーテスト ≦
5 mm → ドライアイ > 5 mm → 正常 使用前 使用後
10.
第15回 日本予防医学会学術総会10 BUT検査 フルオレセインという染色液を少量点眼し、 瞬きをしないで目を開けたままにして、涙 の層がどのくらいの時間で乱れるかを調 べる検査です。涙の安定性を評価します。 診療報酬点数: 38点 BUT検査 参考サイト:http://www.hamano-eye-clinic.com/dryeye/dryeye03.html 正常な目:
BUT ≧10 秒 まぶたを開けた直後 ドライスポット出現 ドライアイの目: BUT ≦5 秒
11.
第15回 日本予防医学会学術総会 0 5 10 15 20 25 30 35 結果 (目の調節機能
/ 縮瞳率) 11 -8 -6 -4 -2 0 2 4 (%) (%) ⊿ (負荷後 ? 負荷前) 摂取前 摂取4週間後 低 疲 労 度 少 疲 労 の 蓄 積 p = 0.242 p = 0.347 p = 0.784 有意な変動は確認されなかった (対応のあるt検定, 平均値±標準誤差) 負荷前 負荷後
12.
第15回 日本予防医学会学術総会 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 0 5 10 15 20 25 30 35 40 結果 (フリッカーテスト) 12 摂取後に目の疲労度が低減 摂取前 摂取4週間後 負荷前
負荷後 p = 0.034 p = 0.006 p = 0.402 低 疲 労 度 (Hz) (Hz) ⊿ (負荷後 ? 負荷前) (対応のあるt検定, 平均値±標準誤差)
13.
第15回 日本予防医学会学術総会 0 2 4 6 8 10 結果 (BUT検査) 13 摂取前 摂取4週間後 摂取後に涙の安定性が向上 (秒) 安定 保 持 時 間 (対応のあるt検定,
平均値±標準誤差) 左右平均 効き目 p = 0.032 p = 0.034
14.
第15回 日本予防医学会学術総会 1 2 3 4 5 6 摂取前 摂取4週間後 摂取後に目の疲労感?乾きが緩和 (対応のあるt検定, 平均値±標準誤差) 結果
(自覚症状) 14 緩和 自 覚 症 状 p = 0.070 p = 0.025 目が疲れやすい 目が乾きやすい
15.
第15回 日本予防医学会学術総会 まとめ ①摂取前後での縮瞳率の変化に有意差は認められなかったが、 負荷前後での縮瞳率が上昇する傾向がみられた。 ②フリッカーテストの結果、本試験食品摂取によりVDT作業負荷前 および負荷後において目の疲労度が改善された。 ③BUTの数値が有意に上昇したことから、ドライアイ改善効果を 有することが示された。 ④自覚症状の評価の結果、目乾きやすさが改善され、目の疲れ やすさが軽減する傾向がみられた。 ⑤安全性評価項目に問題のある変化は認められず、本試験の 使用条件下において本試験食品の摂取は安全であった。 15
Editor's Notes
#2:
それでは、「ルテイン、アントシアニン、ベリー類配合食品の継続摂取が Visual Display Terminals (VDT) 作業による目の疲労感に及ぼす影響と題して、発表を始めます。 よろしくお願いいたします。
#3:
まず、背景と目的についてお話いたします。 近年、スマートフォンの普及からPCの使用頻度の増加からVDT作業時間が増大しており、目の疲れや乾きが問題視されています。 厚生労働省の調査によると、実際にVDT作業により目の疲れを感じている人は9割を超えています。 また、ドライアイは2000万人以上の罹患者がいると推定されており、ドライアイ治療剤の市場規模も増加傾向にあります。 以上のことに加え、近年では医療費が増加し、国の負担が増大したことからセルフメディケーションという考え方が広まり、健康食品への期待が高まっています。
#4:
本試験では眼精疲労改善及びドライアイ改善に関しまして、ルテイン、アントシアニンに着目しました。まず、ルテインの効果として、抗酸化作用及び紫外線からの保護作用を有しております。アントシアニンの効果として、抗酸化作用及びロドプシンの再合成の補助が挙げられます。 そこで本試験ではルテイン、アントシアニン、ビルベリー等のベリー類の成分を含む「ナガセ ビオメイト」の摂取による、VDT作業に起因する目の疲労感に及ぼす影響を検証することを目的と致しました。
#5:
本試験では、試験対象者を健常な成人日本人男女、目の疲れを自覚している者、日常的にVDT作業を 4h/day 以上行う者とし、非盲検前後比較による有効性試験を行いました。観察期間は4週間とし、摂取前と摂取4週間後の2回検査を行いました。 スクリーニングを16名行い、目の調節機能検査の縮瞳率が相対的に小さかったものを10名選抜し、試験に組み入れました。 試験食品である「ナガセビオメイト」は1日2包摂取してもらいました。
#6:
下记に示したようなスケジュールで试験を行い、有効性试験として眼の调节机能検査、フリッカーテスト、自覚症状、シルマーテスト、BUT検査を実施しています。安全性试験として身体测定、理学検査、尿検査、末梢血液検査、视力検査を実施いたしました。
#7:
また、今回の试験では各検査ポイントにてVDT作业负荷を行っております。VDT作业负荷はポータブルゲームを1时间行いました。负荷前と负荷后で调节机能検査、フリッカーテストなどの眼精疲労に関する検査を行い、VDT作业に伴う眼精疲労の改善を検証しております。
#8:
こちら、検査項目の概要です。 眼の調節機能検査はトライイリス C9000を用いて評価を行いました。 このように指標が動くことによって、近点及び遠点の瞳孔径を測定します。縮瞳率はスライドのように計算します。眼精疲労が強い人ほど、近点と遠点の瞳孔径に差が小さくなり、縮瞳率が小さくなります。 フリッカーテストは光がちらついている限界の頻度値を求めます。値が低いほど疲労状態にあると判定できます。
#10:
シルマーテストは涙の量を测定する検査で、目に试験纸を5分间入れ、どの程度濡れるか测定致します。濡れる量が少ないほど乾き目状态となります。
#11:
BUT検査は涙液の質を調べる検査です。涙液崩壊時間を調べ、崩壊時間が短いほど、涙液の質が良くないことを表します。 涙の層が崩れている箇所は、濃い青色として確認できます。 点眼後、まぶたを開けた直後が一番左の図になります。 10秒以上たって何もなければ正常な目と判断されます。 正常な場合でも長い間目を開けたままにしていれば、 涙の層が崩れる箇所があり、それをドライスポットと呼びます。 ドライアイの場合は、5秒以内に全体的に濃い青い部分が確認されます。
#12:
それでは、本試験の結果に移ります。 左のグラフは、VDT負荷前後の縮瞳率を表しております。縮瞳率に関しましては、有意な変動は認められませんでした。 右のグラフは負荷前後の縮瞳率を表しております。有意差はございませんが、疲労の蓄積が少なくなっていることがわかります。 このことから、ビルベリーエキスにより負荷前後での縮瞳率の低下を抑制している可能性が予測されます。 【補足】 近見反応測定装置TriIRIS C9000 (以下、トライイリス) を用いて縮瞳率を算出し、調節機能を評価した。 有意差が見られなかった原因:本試験ではビルベリーエキス成分がほかの研究報告に比べ低用量であったことから、4週間摂取による有意な差が見られなかったと考えられます。
#13:
次に、フリッカーテストによる眼精疲労の評価について説明いたします。 図に示しましたように、VDT作業負荷前および負荷後において試験食品を摂取することで目の疲労度が低減しておりました。 以上のことから、日々のVDT作業によって蓄積した目の疲労を試験食品の継続摂取により緩和する可能性が示されました。
#14:
次に、BUT検査によるドライアイ評価について報告いたします。 BUT検査の結果については、グラフに示しますように試験食品摂取後に左右平均及び効き目の有意な変動が認められました。 以上のことから、本試験食品を継続摂取することによる、涙液の質の向上に関与することが確認されました。
#15:
最後にアンケートによる自覚症状の評価について報告いたします。 試験食品摂取後の「目が乾きやすい」といった自覚症状が有意に改善しています。 また、有意差はありませんが、「目が疲れやすい」が改善傾向を示しています。 このことより、試験食品摂取による、眼精疲労及び、眼の乾きに関する自覚症状の改善が確認されました。 ?
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