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Wikipedhia libへようこそ（著作権処理版）
Editor's Notes
- #2: ?飯田市立川路小学校の宮澤優子です。 ?参加者の中には図書館関係者以外もおられますが、本日は皆さんに、「ウィキペディアと図書館でのレファレンスの親和性」をテーマにお話をしたいと思います。 ?というとかたいテーマですが、要は皆さんがそれぞれのところに今日何かを持ち帰ってウィキペディアタウンを開催したいという時に、壁の一つであろう同僚とか、上司とか、上司とか、上司とか、、、を説得するためのヒントになればいいなと思ってお話させていただきます。
- #3: ?さて、小学校では次のように調べ学習や探究学習をしよう！という指導をしています。 ★①「テーマを決めよう、テーマを絞ろう！」 図書館に何かを調べに来て、たとえば「犬」の本はありませんか？！だけでは「犬」の、「飼い方」なのか「種類」なのか「おはなし」なのかわからない。 イヌの、何について調べたい！というふうにテーマを絞れば、その本にたどり着きやすいのだよというお話をします。 ★次が②「何をおいても百科事典をひこう！」ここがかなり重要です。これについては後でお話します。 ★そして③それぞれのテーマにあった本で調べ、 ★④わかったことをまとめる この順番を示してあげるだけで、子どもたちの探究の姿は劇的に変わります。
- #4: ?さて、まず真っ先に百科事典をひくのにはどんな理由があるのでしょう。 ?ここに一つテーマを準備しました。★「シエラネバダ」って何の名前？？ ?もし、シエラネバダをご存知の方は、何もおっしゃらずにお待ちください。小学生はまず間違いなく、シエラネバダがなんだかわかりません。するとですね、そもそもテーマを絞ることもできないのにお気づきになられますか？ ?さあ、ここで百科事典の登場です。 ?小学校によくある百科事典といえば、総合百科事典ポプラディア、登場です。引いてみました。 ?★「シエラネバダさんみゃく」ああ！山か！ これで見当がついたわけです。 ?★そしてシエラネバダ山脈についての解説が続きます。 ?百科事典をひく「よいことその①」調べるものが、まったくなんだかわからない時に、ちゃんと見当がつく！という事です。 ?ではもう一つ。★(次のスライドへ）
- #5: ?★ジュースってなんだ？ これはもう「そんなの調べなくても知ってる」というのです。まあそうですよね。 ?それでもポプラディアをひいてみるわけです。★「ジュース」 ?★「野菜や果物をしぼった汁」 ここでもう子供たちは騒然となるわけです。 ?それで解説を続けて読みます。★「また、それに似せてつくった飲み物。」ここでちょっと安心します(笑） ?この事例は「知っている、分かっているという思い込みをはずす」ことにつながります。
- #6: ?「ウィキペディアは正しくないから使いません！」こんな声が結構あります。図書館の中でもかなり聞きます。情報は正しい方がよいに決まっています。 ?正しいか正しくないかについては、正しい部分もありますし、正しくない部分もあります。 ?どんどん情報が変わる不安定さもあります。これも「だから信用ならない」ということではなく、どんどん新しくなる、と考えると良いでしょうか。
- #7: ?皆さんは「ウィキペディアをつかます」か？「つかいません」か？ ?なぜ正しくないと思われていたり、そして実際に正しい時も正しくない時もある、ウィキペディアを、使うのでしょう。 ?それは、「シエラネバダ」の事例のように見当がつかない場合や、「ジュース」の事例のように、思い込みや狭い知識、あやふやな知識に対する補てんをしたい場合、とても便利だからです。
- #8: ?正しい、正しくない、と情報がないから少しでも情報がほしい、これらのバランスの中で上手に使っておられるのでしょう。 ?では、もしウィキペディアの情報がもっと「正しい」のだ、という事になれば、要するに信頼度が高い情報であれば、よいと思いませんか？
- #9: ?らっこさんのお話の中に「検証可能性」という言葉が出てきました。 ?ウィキペディアに執筆してよいかどうかの基準は★「真実かどうか」ではなく★ （つづけてクリック） ★「検証可能かどうか」★であり、信頼できるソースを参照することで検証できる内容、でなければいけないという事です。 ?つまり、この検証可能な信頼できるソースに★図書館が扱う「本」が登場してくるわけです。
- #10: ?ここにらっこさんが2012年に、新規で立ち上げた「電気パン」という項目があります。 ?★この項目をスクロールせずに、一目で見えるようにしたのが、この縦長の見にくい写真です。 ?ここが★この項目の見出し語と解説の部分、 ?ここが★この項目の脚注と出典です。 ?検証可能なソースがこれだけあるという事を、記事の分量でもとらえることができます。 ?みなさん、記事に対するこの脚注と出典の分量をどう感じられますか？ ?図書館や資料館、博物館、美術館にある本が、このような形でウィキペディアの検証可能性に寄与しているならば、皆さんのレファレンスがウィキペディアの検証可能性を担保しているともいえます。これまでのお仕事の中で、知らない間にウィキペディアの編集のための資料を提供していたかもしれません。 ?では逆に、ウィキペディアの検証可能性が皆さんのレファレンスに寄与することはあるのでしょうか？ ?先ほど百科事典が、「シエラネバダ」のように全く見当がつかないときの最初の一歩と、 「ジュース」の事例のように、思い込み、あやふやな知識の補てんの場合に使われるのではないかというお話をしました。 ?ウィキペディアでも同じことが言えるでしょう。
- #11: ?さらに一歩踏み込むと、この出典のデータをレファレンスで万策尽きたときの、次のとっかかりにすることもできませんか？ ?自館の資料?OPAC?各種データべースをあたって万策尽きた時が、レファレンス終了の鐘がなるタイミングかもしれませんが、ウィキペディア編集のための、この出典リストが、さらにもう一歩先へ進む道を示してくれることがあるかもしれませんし、ウィキペディアから張られたリンクや「関連項目」が、思いもよらないヒントを示してくれるかもしれません。 ?実際にレファレンス共同データベースを見ると、★★★本での調査に行き詰って★★★ウィキペディアをあたり★また本にいき★ウィキペディアに行き★最終的には博物館へ問い合わせ、回答をした事例などもあります。
- #12: ?これは飯田中央図書館2階の郷土資料コーナーです。★非常にアクティブな郷土資料コーナーです。★もちろん誰でも使えますし、相互貸借制度により、来館せずともこれらの資料にアクセスすることは可能です。 ?しかし、司書や学芸員、専門家、研究員など、資料のすぐそばにいるものが、その資料を使ってウィキペディアの編集に寄与することで、オープンデータ化され、資料へのアクセスをよりよくし、その資料にもう一つの利用チャンスを与えることができます。 ?自分で使うために、整えていく。 ?利用者によく使ってもらうために、整えていく。 ?ウィキペディアやウィキペディアタウンに、資料に近い場所にいるものとして、どちらの視点も持ってかかわれるのかな？と思います。