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Web デザイナーとディレクターのための
マーケティング入門
?@2017.07.29 WordBench 奈良 イシダウェブ工房 石田美穂
イシダウェブ工房?石田美穂(みほじ)
フリーランスの Web デザイナーです。
独学で Web デザインを学び、自宅で開業してから今年で11年目。
主な仕事は WordPressを使った Web サイト制作の案件。
LP 制作やマーケティング調査、
集客のためのブログコンサルの仕事もやってます。
美味しいご飯と素敵な服が好き。
大阪のど田舎で、夫と中3?小4?小2の3人のこどもと、
ミニチュアダックス1 匹と暮らしています。
自己紹介
自己紹介
?2006 年「イシダウェブ工房」の屋号で Web デザイナーをはじめる
?2011年 WordPress コミュニティに出会う
?2012 年 WordBench 大阪お世話役、WordCamp 実行委員
?2015 年 仕事仲間とブログ「ぼちぼち」始める
?2016 年 Webマーケティング会社でマーケティングと制作の業務委託
?2017 年 リスティング広告会社行で研修後、業務委託
ブログ集客のセミナーや、マーケティングの講演を行う
facebook: ishidamiho
instagram: dk45blog
https://ishida-webkontor.com/
https://bochi2.net/
ホームページ
ブログ
自己紹介
最近のわたし
リスティング広告管理
セミナーとか勉強会とか
打ち合わせ
マーケティング調査
ディレクション
WordPress 構築
デザイン
ライティング
コンテンツ制作
ブログ書く
ブログのコンサル
今日お話すること
そもそもマーケティングってなに?
ホームページから売上を上げる方法 / 戦略と集客
Web デザイナーがマーケティングを学ぶ方法
そもそもマーケティングってなに?
?使われる場所や背景、人によって解釈が違う
?カバーする範囲がとてつもなく広い
マーケティングの定義ってむずかしい
いちばん効率よく商品やサービスが
売れる状態をつくること
今日はマーケティングをこう定義します
?何が釣りたいのか?
?それを釣るにはどこが一番いいのか?
?餌は?仕掛けは?
?時間帯は?
釣りにたとえると
場所も道具も時間も考えずに釣り糸を垂れても、魚は釣れない
パンフレット、名刺型
- 社名を検索したときに「ちゃんとしている」ことが大事
- ウェブ以外で集客している企業、ウェブ集客があまり重要でない企業
ブランディング型
- 社名や商品、サービス名が世間に認知されている
- 予算が多く、Web 以外でも広告宣伝している
- 大企業のウェブサイト
新規顧客獲得型 → Webマーケティングを考えることが特に重要◎
- Web でサービスへの申込や購入を期待している
- 広告予算が少ない中小企業、小規模企業のウェブサイト
こういうWeb サイトが対象です
ホームページから売上を上げる方法
制作「だけ」をがんばっても売上は上がりにくい
事前调査?设计
(マーケティング)
制作
(クリエイティブ)
集客
(SEO、広告)
一貫性のある戦略
事前调査?设计
?市場調査???どんなビジネスモデルなのか
?競合調査???ライバル企業はどんな訴求をしているのか
?キーワード調査???どんなキーワードでアクセスされるのか
?顧客の調査???どんなニーズがあるのか
?自社の強み調査???どんな点が顧客に評価されているのか??
戦略(マーケティング調査、設計)
?お客様のビジネスの背景を知る
?ネットで業界について調べてみる
?お客様に聞いてみる(客単価、売上規模、収益ポイント)
?最大手、地域性、顧客像、等
市場調査
?相手を知ることで自社の立ち位置が見えてくる
?上位表示しているサイトを10 件くらい見る
?キャッチコピーやサービス内容、料金、コンセプト
?どんな人を対象にしているのか
?どんなコンテンツがあるのか
競合調査
?Web サイトとユーザーをつなぐのが「検索キーワード」
?主力となるであろう検索キーワードは何か
?周辺のキーワードと検索ボリュームは?
?キーワードから推測される、需要のありそうなコンテンツは何か?
キーワード調査
キーワード調査
??リフォームの場合:月間検索数の違い
ちょっとここで整理
顧客
(お客さんのお客さん)
発注元
(お客さん)
Web 制作者
(わたしたち)
?年齢、性別、職業、役職
?客単価
?どういう経路から問い合わせが来たのか、等
顧客の調査
これまでに獲得した顧客の傾向
?顧客の悩みごと、困りごとを解決することができる
?顧客の欲求を満たすことができる
?顧客の知りたいことの答えが書いてある
?顧客が内容に納得できる、共感できる
?顧客が購入や問い合わせをしてみたくなる
顧客の調査
顧客が購入?申し込みしたくなるのはこんなサイト
?業界にいる期間が長ければ長いほど「プロ」になってしまい、
その業界にいない人の気持ちがわからなくなる
?業界の常識は、世間の非常識。前提条件が違う、
専門用語が多くて何をいってるのか分からない
?自分で自分の良いところは意外とわからない。自分があたりまえに
やっていることが他人はできない、ということを知らない
発注元は顧客の気持ちがわかる?
発注者の伝えたいこと ≠ 顧客が知りたいこと
?IT や Web、SNS の活用に抵抗がないというか、どっぷり
?一日中パソコンかスマホの前にいる
?異常に高い検索能力 (^Д^)9m
?デザイナーが普段からチェックしているのは「デザインと技術」が
素敵なサイトが多く、地味に成果を上げているサイトは割と知らない
制作者は顧客の気持ちがわかる?
私たち(Web 制作者)も顧客から遠ざかっている
だから、顧客の気持ちを調べるのが大事
◎ 事実と調査に基づいた、より精度の高い提案
△ ぼくのかんがえたさいきょうのていあん
?顧客の気持ちを調査して分かった事実から考える
?発注者から聞いた話だけで考える
?制作者の想像だけで考える
?方法1:アンケートをとる
?方法2:事例を集める
?方法3:アクセス解析
?方法4:顧客へ取材する
?方法5:体験者の声をリアルやネットで調べる
顧客の気持ちを調査する方法
1. このサービスを導入する前にどんなことで悩んでいましたか?
2. 何がきっかけでこのサービスを知りましたか?
3. このサービスを知ってすぐに申し込みましたか?しなかったとしたら、なぜですか?
4. 何か決め手となってこのサービスに申し込みましたか?
5. 実際に使ってみていかがですか?
顧客の気持ちを知る方法1:アンケート
お客様アンケートをするためのおすすめのフレームワーク
「A4 1 枚アンケート」
顧客の気持ちを知る方法1:アンケート
1. このサービスを導入する前にどんなことで悩んでいましたか?
→お客様の悩み、欲求がわかる
2. 何がきっかけでこのサービスを知りましたか?
→どんな場所で広告宣伝をするのが効果的なのかがわかる
3. このサービスを知ってすぐに申し込みましたか?しなかったとしたら、なぜですか?
→この不安要素を解消すれば申し込み率が上がる
4. 何か決め手となってこのサービスに申し込みましたか?
→自社サービスや商品の強みになっているポイントがわかる
5. 実際に使ってみていかがですか?
→この評価をサイトに載せることで同じタイプのお客様の共感を得る、引き寄せる
?業務改善と新規顧客の獲得は分けて考える
?理想のパターンを分析して再現することで、同様の顧客を呼び込める
?大事なのは、強みを見つけること
?なんでもできる → 比較されにくい、印象に残らないのでスルーされる
?特にこれが強い → 比較、検討してもらえる
アンケート結果を集計する際のポイント
ネガティブな意見は無視して OK
?事例=受注につながったということは「他社と比較して選ばれた」
?事例の中にこそ、その会社やサービスの特徴が現れる
?事例の多いパターンに、そのサービスや商品の強みが存在する
顧客の気持ちを知る方法2:事例
アンケートが難しければ???
事例をできるだけたくさん教えてもらう
?コンバージョンしたアクセスと、しなかったアクセスを比較する
?コンバージョンしたキーワード、どのページからの流入がコンバージョ
ンしているのか、コンバージョンしなかったアクセスが離脱したページ
?そもそもアクセス解析やコンバージョン設定がされて無い場合はわから
ないのと、そもそもアクセス数が少ないサイトだと検証が難しい。
?どちらかというと、大規模サイト向け。
顧客の気持ちを知る方法3:アクセス解析
?検索前の気持ち、どんなキーワードで検索したのか、
?コンテンツの何に共感や納得したのか、何が決めてとなって申込や購入
をしたのか、ためらったり不安になった要素は何か、他のと比べて何がよかっ
たのか。
?データ分析では分からなかった、顧客の本音や気持ち、行動がわかる
?小規模サイトやアクセスの少ないサイトに向いている方法
顧客の気持ちを知る方法4:取材
?身近な人で同様のサービスを体験した人がいたら、いろいろ聞いてみる
?身近でいなければネットで検索して体験談を調べてみる
?Yahoo! 知恵袋、教えて goo、発言小町などでトピックスを検索
顧客の気持ちを知る方法5:体験者の声を調べる
サービスを体験した人の話を聞いてみる?探してみる
リアルでいなければネットで検索
仲介手数料 0 円で新築戸建ての家を購入できるサービス「ゼロ仲介」
http://zero-chukai.com/
サイトリニューアルにともない、お客様にヒアリングしてきました!
お客様に実際に取材してきた
?適当に作ったので LP はこれでいいだろうか。
?変更したらもっと問い合わせ?成約するんじゃないか、と漠然した不安
?素人がつくったのでデザインがよくないかもしれない
?LINE@ への返信方法がよくわからないかもしれない
?LINE でやりとりをすることに不信感をもっているかもしれない
?競合サイトは物件を多数掲載しているのもあるど、そういうのあったほう
がいいのかもしれない?でも真似するには予算がかかりすぎるし、どうしよう
ヒアリング前に考えていたこと
じっさいにお客さんにヒアリングしてみた
適当に作ったので LP はこれでいいだろうか。
?→だいたい今の感じで OK、あまり変えなくてよさそう
素人がつくったのでデザインがよくないかもしれない
?→デザインはだれも気にしてなかったぽい
LINE@ への返信方法がよくわからないかもしれない
?→だれも迷ってなかったので OK
LINE でやりとりをすることに不信感をもっているかもしれない
?→ほとんど抵抗なかったみたいなので OK
競合サイトは物件を多数掲載しているけど、そういうのあったほうがいいのかも
?→購入したいと思う物件を絞り込んでから問い合わせしているので不要
最初の仮説を振り返る
?返信が早いことが強みになってるので 15 分ですぐに返信できることを明記する
?0 円について学習してからサイトに来ているので、0 円の理由は簡素化する
?あまり読まれていなさそうだった「わたしの想い」の部分は削除する
?口コミ情報がないことが不安要素になっているので、お客様の声を入れる
?弁護士と提携している説明は残す。写真もきっちりのせる
?事務所が立派なことが評価されてるので、オフィス写真を追加して信頼感アップ
?ブログの評価がすごく高い。よく読まれているブログ記事へのリンクを追加、ブロ
グの入り口を分かりやすく
それ以外に改善したらよさそうな点が明確に
集客
?たとえば:目標=毎月10 件の問い合わせがあって 3 件くらい成約したい。
?コンバージョンを「お問い合わせをもらう」ということに設定。
?一般的なサイトのコンバージョン率はだいたい1%くらい。
?コンスタントに1000 人のユニークユーザーが訪問と仮定。
?平均 1.5 ページくらい見ると、最低限必要な月間ページビューは1,500~2,000 以上?
?その上で、お問い合わせが 10 件きたとき3 件の発注を獲得する提案力を持つことが必要。
どのくらいのアクセス数があればいいの?
目標を定めてから仮説をたててみる
?お金をかける→ リスティング広告
?手間をかける→ 自然検索=ブログ、コンテンツ
アクセス数を増やす方法は 2 種類
お金をかけるか?手間をかけるか
?購入意欲の高い顧客に対象を絞れる
?購入意欲の高いキーワードが狙える
?始めたらすぐに集客できる
?売上をコントロールきる
?顧客の反響を短期にたくさん集められるので PDCAを早くまわせる
リスティング広告のメリット?デメリット
メリット
リスティング広告のメリット?デメリット
デメリット
?費用がなければ集客できない
?初期費用と固定費もかかる(初期費用 10 万+固定費 5 万くらい)
?費用をかけたからといって集客できるとも限らない
ブログ集客のメリット?デメリット
メリット
?初期投資が少ない、誰でも今すぐはじめられる
?書いた記事がサイトの資産になる
?マーケティングの視点が身につく、ブログ以外にもいかせる
?ドメインが強くなる
?成果が出るまでは少なくとも1年くらいかかる
?集客できるのは「調べ物をしている人」が中心 = CV しにくい
?長期で取り組むと工数がかかるため、決して安くはない
?個人によって向き?不向きがある程度ある
ブログ集客のメリット?デメリット
デメリット
Web デザイナーが
マーケティングを学ぶ方法
とはいえ、「0」を「100」にできなくても
ひとまず「0」を「10」くらいにする方法はあります!。
Web デザイナーでもできた現実的な勉強方法
ふつーの Web デザイナーが
いきなり実務でマーケティングやるのは、正直むりですよね。
その1:キーワードを狙ってブログを書いてみた
その2:アフィリエイト勉強会に参加してみた
その3:お客さまがブログを書くお手伝いをしてみた
その4:仕事仲間と Webマーケティングの勉強会をはじめた
実際にやってみたこといくつか
1. キーワードリストの作成
2. 検索ボリュームを調べる
3. 関連キーワードを調べる
4. ユーザーニーズを調べる
5. 競合調査
6. ブログの設計、ライティング
キーワードを狙ってブログを書いてみた
準備と調査 実際に書く
\「書く」工程は全体の 3 割くらい。事前準備と調査が重要 /
たくさん検索されるブログに必要なのは「網羅性」+「独自性」
網羅性???難易度 ★★
キーワード調査で丁寧に調べて、時間をかけて書けばわりとできる
独自性???難易度 ★★★★★
まだ誰もネット上に書いないこと、独自の視点
見つけるのは難しいが、ここをおさえるとアクセス爆増も夢じゃない
キーワードを狙ってブログを書いてみた
オープンしたばかりのグランピング施設に初日に行って、体
験記事を書いた。
一ヶ月前からキーワード調査をして 8 割ほどブログを仕上げ
ておいた。宿泊当日に取材して記事を完成させて、その日
のうちに公開。実際に泊まった感想をブログに書いた人とし
ては一番乗り。
ピーク時:月間 約 18,000PV
「るり渓 グランピング」で検索!
実際に多くのアクセスを集めることができた記事
老舗施設なので、すでに体験ブログが多数存在していた。
そこで、上位表示されているサイトにはない要素「ナイター
キャンペーンで日帰り入浴」について掘り下げて記事を書い
た。また、ネットで話題になっていた、ゲームコーナーのファ
ミコンについて競合はどこにも書いてなかったので、取材し
て、置いてあるカセットのタイトルリストを書いた。
ピーク時:月間 約 10,000PV
「箕面温泉スパーガーデン」で検索!
実際に多くのアクセスを集めることができた記事
大ヒット記事がひとつでも出てくると
その後、サイト全体のアクセス数が一気に増える
サイトのアクセス数が 3 倍くらいになった
その2:アフィリエイト?スクールに入ってみた
アフィリエイトスクール atus(エエタス)
東京?大阪で開講中
?商品をバンバン売ってるアフィリエイターさんは、ものすごくマーケティ
ング能力たかい
?キーワード選定や競合サイトの調査、検索されやすい記事の書き方の
など、アクセス数やコンバージョン率を高めるためのヒントがいっぱい
?制作者だけの集まりではあまりきかない、お金の生々しい話がいっぱ
いでおもしろい
その2:アフィリエイト?スクールに入ってみた
?どんなキーワードを狙ったらいいのか、サービス内容からお客様といっ
しょに考える。
?キーワードを決めたら、どんな内容を書いたらいいのか調べる部分
をお手伝いする。
?お客様が書いたブログが読みやすいものになっているか、キーワー
ドが入っているか見てブラッシュアップする。
その3:お客様がブログを書くお手伝いをしてみた
?自社サービスを運営している仕事仲間で月に1 回くらいのペースで集まる
?業種いろいろ:Web サービス、カフェ経営、コワーキング経営、など
?AB テストとか、ボタンのデザインを変えたとか、Twitter 広告出してみた
とか???みんながどんな事を試してその結果どうなったのかを共有
?メンバー同士でメンバーの取り組みに対して意見を出し合う
?メンバーのマーケティングを仕事としてお手伝いさせてもらい、経験値を
増やすことができた
その4:仕事仲間と勉強会をはじめた
まとめ
?顧客の声をきく機会を持ってみよう
提案内容に説得力が増す、自信が持てるようになる、より具体的な改善方法が見
つかる。顧客から聞いた話を通じて、よりクライアントのことが理解できる。
?ブログを書いてみよう
今すぐ誰にでもできる最強の自主トレだとおもった。そしてブログを読んでくれる
人がどんどん増えていくと単純に嬉しい。ただしポエムや想いや日記はダメ。キー
ワードを狙う。
?マーケティングは面白い
調べて考えて仮説を立てて、実行してみて、結果がどうなったのか、検証していく
ことはとてもワクワクする。
きょういいたかったこと
参考書籍
?小さな会社 ネット集客の鉄則???小規模サイト向けの集客の考え方
?「A4」1 枚アンケートで利益を 5 倍にする方法???アンケートを考えるときに利用
?バカ売れキーワード 1000???キャッチコピーを考えるときに利用
参考書籍
?論理が伝わる「書く技術」???パラグラフライティングの方法
?20 歳の自分に受けさせたい文章講座???論理的でわかりやすい文章
?世界一やさしい Google Analytics???小規模サイト向けの Analytics の使い方
?ここらで広告コピーの本当の話をします???自己満足で文章を書かないための考え方
お話を聞いていただいて、ありがとうございました!
おしまい

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