福冈で深化する地域公共交通の见える化
- 1. 福岡で深化する 地域公共交通の見える化 九州産業大学 理工学部 情報科学科 稲永 健太郎 ライブ放送 公共交通オープンデータ最前线2020 セッション「事業者?行政?地域コミュニティ」 2020年 3月 7日（土） 1
- 2. 自己紹介 稲永 健太郎 いねなが けんたろう ? 博士（工学）、専門分野：交通情報学 ? 現在の主な研究?社会活動 – 九州産業大学地域公共交通運行管理支援グループ 代表 – 日本経営システム学会 理事 – 福岡県交通対策協議会 委員 – 福岡県古賀市地域公共交通会議委員（会長） – 福岡県小郡市地域公共交通活性化協議会委員（副会長） – 沖縄県観光2次交通の利便性向上に向けた検討委員会 委員 – 国土交通省九州運輸局 訪日外国人向け運行情報発信の充実に向けた研究会メンバー – 標準的なバス情報フォーマット広め隊メンバー – 地域と交通をサポートするネットワーク in Kyushu（Qサポネット）世話人 2
- 3. 地域公共交通が抱える問題 ? 現状の運行に関する問題が山積 – 情勢：人口減少、高齢者の免許返納、外出機会の減少 – ヒト：運転士不足、運行管理スキルの停滞 – モノ：車両の老朽化、各種ICT機器の未導入 – カネ：乗客数および収益の低滞、人件費?燃料費の上昇 – 情報：情報発信力不足、経路検索に非掲載 ? 描きづらい直近の公共交通ビジョン – 各種最新技術?サービスへの期待：MaaS / 自動運転 etc. – その実現までの“待ち時間”をどう乗り切るか 3
- 4. 問題解決のカギ：運行の“見える化” ? 乗客の利用状況 – 利用者数、利用目的、年齢層 等 ? 車両の運行状況 – 時刻表との差異、早発?間引き運転 等 参考：“見える化”の現状 – 数年に一度（ダイヤ改正前） – 短期間の乗り込み調査に依存したダイヤ改正 4
- 5. 課題解決のためのICT活用 ? 独自の運行管理支援システムを実用化 – 担当職員者向け運行状況?利用状況の把握 ＋ 利用客向け運行状況の提供 → 行政プロセスの改善＆EBPM（evidence-based policy making） の実践へ – 汎用機器（モバイルデータ通信機能付きタブレット）を使用 → より低コスト?容易に実用的システムを構築 地域創生?地域活性化を支える社会インフラ整備に貢献 5
- 9. 簡易アンケート調査タッチ数計測用アプリ ASHIYA 9 ? 利用客による画面タップでアンケート回答を収集 ? 2013（平成25）年度より開発開始 ? 安定版 Ver.5 / 最新版 Ver.6 / 現在Ver.7を開発中
- 11. 乗降客数記録アプリ SHINGU ? 乗降客数記録に特化 / 安全運行優先 ? 運転士が操作 ? 停留所停車時に乗客数/降客数をそれぞれ入力 ? 車両が走行し始めると 11 –直近停留所の乗降客数データを送 信＆1便計数に加算 ? 計数器の場合とほぼ同じ手数で取得 データ量増 ? 最新版 Ver.3、現在Ver.4を開発中
- 12. 乗降客数表示Webアプリ 12
- 13. バスロケーションシステム 13
- 14. 支援実績 ? 2019年度：2市3町 – 車内アンケート調査 ? 古賀市 小郡市 久山町 須恵町 – 乗降客数調査 ? 古賀市 久山町 新宮町 ? 調査の効果 – 施策の基礎データとして活用 – 交通が抱える問題を共有 – 市町担当者の意識を変える（運 行業務への積極的なアクション への）きっかけや新たな気付き を提供 14 “見える化”調査
- 15. 小郡市コミュニティバスにおける調査分析 ? 2018年度 – 大学システムを使ったアンケート調査 – 手軽に全体的な状況を把握 ? 2019年度 – （株）構造計画研究所によるICカード 利用データを用いた詳細な実態分析 15 2020年2月 路線?ダイヤの改正へ
- 16. 2019年度 小郡市コミュニティバスでの調査 ? 2020年2～3月（現在調査実施中） – 大学システムを使用 – 速報性の高い効果検証 路線?ダイヤ改正の満足度を調べています アンケート調査にご協力お願いします！ 実施期間：2 月 17 日（月）～3 月 13 日（金）※バス運行日のみ実施 調査期間中、右下部のような画面が表示される機器が、車内 料金箱そば に設置されます。毎回 降りる際に、今回の路線?ダイヤ改正の 満足度についてもっともお考えに 近い項目を 1 つだけ選び、その色 の部分を 1 本指で触れてくださ い。 調査結果は、コミュニティバスの運行改善となら びに九州産業大学の学生の教育研究に活用されま す。皆様のご理解ご協力をお願いします。 調査協力： 理工学部情報科学科稲永研究室
- 18. 支援実績 ? 2019年度：新規3市 – 飯塚市、宮崎県串間市、北九 州市八幡東区 ? 効果 – 国内主要経路検索サービスへ の掲載を実現 ? Google Maps ? 駅すぱあと ? Yahoo!路線情報 ? NAVITIME 18 データ整備