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参考書を読みながら診療出来ない、
あるいは参考書通りに進みづらい、
外傷(特に3次外傷)という
診療領域のルーチンを覚えることで、
焦らず、頭が真っ白になって
しまっても、ある程度の質が
保たれた診療を実践できるようにする。
コンセプト

致命的な病態の認知?評価?解除を優先する
JATECの目的

Preventable Trauma Death
適切な診療を行えば救命し得た（予測救命率＞
50%）にも関わらず、それらを怠ったために救命
できなかった外傷死亡のこと
具体例は気管挿管による確実な気道確保，心タン
ポナーデや緊張性気胸の解除など
Primary Surveyで
A(airway), B(breath), C(circulation)を安定
させればPTD(preventable trauma death)が
発生する確率が低くなる

外傷後、適切な診療を受けられ
なかったことによる死亡を減らす

Primary survey 検索して異常があれば即介入
ABCDEアプローチに基づき、生命維持のための生理機能の
維持?回復を最優先として検索?対処
Secondary survey
Primary surveyにおいて生命維持に直結する問題を
確認? 対処したのちに、全身の損傷を系統的に検索
根本治療
Primary surveyおよびSecondary surveyにおいて確認され
た問題に対し、根本的な治療を施行
概要

-第一印-
救急車から降ろされた患者のそばに行き、
声をかけて反応を見る。
(「お名前を教えてください」、「手を握ってください」)
※上肢に損傷がなければ手首（出来れば橈骨動脈）を触知
これだけで
意識レベル?自発呼吸の有無?顔色（ショックの有無）
主訴?麻痺?抹消循環動態が分かる！
Primary Survey
第一印象アプロー
チ-

?さんそ投与
?ルート確保
(外傷左右正中に各20G以上)
?モニター装着
?超音波
?心電図
?きょうぶ Xp
Primary Survey
サルも聴診器アプ
ローチ-

Primary Survey
ABCDEアプローチ
-A：airway＜気道を確保しなければ、患者はすぐに死ぬ＞
Intervention：
?口腔内吸引
?気道確保
1. 下顎挙上
2. 経口気管挿管
3. 輪状甲状間膜切開
Survey：
?発語：
?嗄声：
?喘鳴：
?口腔内出血：
?頸部の血腫
?陥没呼吸：
?シーソー呼吸：
異常あり

Primary Survey
-B：breathing＜呼吸評価と致命的な胸部外傷の処置＞
Intervention：
?酸素投与
?経口気管挿管
?胸腔穿刺
?胸腔ドレーン挿入
Survey：
頸椎カラーを一時外して観察
?胸壁動揺、胸郭の左右差：
?胸郭挙上：
?補助呼吸筋使用：
?頸静脈怒張：
?皮下気腫：
?気管偏位：
?肋骨、胸骨、鎖骨の圧痛：
?呼吸音の左右差：
?呼吸数：/回、SpO2 %
見て聞いて感じて
※注意すべき疾患
?フレイルチェスト
→ 外固定、内固定（陽圧換気）
?開放性気胸?緊張性気胸?大量血胸
→ 胸腔穿刺?手術
異常あり

Primary Survey
-C：Circulation ＜輸液初期蘇生の大原則＞
Intervention：
?輸液
→ (30mL/kg 全開投与)
?輸血
→ RCC: FFP: PLT=1:1:1
?ノルアドレナリン投与
?イノバン投与(高度徐脈時)
?アドレナリン投与(心停止時)
?経口気管挿管
Survey：
?皮膚湿潤、蒼白：
?末梢冷感：
?活動性外出血：
?橈骨動脈触知：
良好/微弱/触れず
?CRT：<3sec or >3sec
?BP：/mmHg、HR：/分
?EFAST所見(体腔内血液貯留）：
?胸X-P所見(血胸?多発肋骨骨折)
?腹X-P所見(不安定型骨盤骨折)：
異常あり

Primary Survey
-C：Circulation ＜輸液初期蘇生の大原則＞
FAST：心嚢液、胸水/血胸、腹腔内液体貯留
胸部Xp：大量血胸、多発肋骨骨折
骨盤部Xp：不安定型骨盤骨折
※外傷では出血性ショックが最も多いが閉塞性?心原性ショックにも注意
(心タンポナーデ、緊張性気胸、心損傷)

FAST検査
Focused Assessment with
Sonography for Trauma
１分以内

外伤初期诊疗における出血量の推定
胸腔：1000-3000ml
腹腔：1500-3000ml
骨盤骨折：1000-4000ml
大腿骨骨折：閉鎖1000ml, 開放2000ml
脛骨骨折:：閉鎖500ml, 開放1000ml
上腕骨骨折：閉鎖300ml, 開放500ml
床,衣類30cm四方の出血:100ml

Primary
Survey
Primary Survey
-D：Dysfunction of CNS ＜ABC安定後の頭部CT＞
Intervention：
?気管挿管
?頭部CT
?降圧薬を考慮
(ニカルジピン5A/50mLを用意)
?マンニトールを考慮
Survey：
?GCS： E V M
?瞳孔不同：
(右 mm、左 mm)
?対光反射：
?片麻痺：
?クッシング徴候：
(高血圧and徐脈、呼吸抑制)
異常あり

Primary
Survey
Primary Survey
-E：Esxposure&Environmental control
＜体温は大事＞
Intervention：
?加温(電気毛布)
?出血に際しては
Cの異常に準じる
Survey：
?体温：度
?背面の活動性出血、
開放創の有無：
異常あり
外傷死の三候

【症例】 70歳女性
10:49覚知 10:57現着 11:08現発 11:17病着
【救急隊情報】
Mechanism：ビル4Fから、地上の室外機の上に墜落した。
Injury：右側頭部
Signs：意識 JCS Ⅱ-10, 呼吸数 24 回/分, 脈拍 54回/分,
血圧 92/54mmHg, SpO2 93% (室内気)
Treatment：全脊柱固定, 右側頭部挫創部ガーゼ保護
酸素10L投与(リザーバーマスク)
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Decision making
プロブレムリスト
#右側頭部帽状腱膜下血腫
#外傷性SAH
#骨盤多発骨折(右仙腸関節、仙骨、右座骨)
#活動性出血
?緊急TAE 輸血準備
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Trauma survey and intervention

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