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ソーシャルメディア时代のリスクコミュニケーション
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Hiroshi Yamaguchi
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ソーシャルメディア时代のリスクコミュニケーション
1.
ソーシャルメディア時代の リスクコミュニケーション
2012年3月 駒澤大学グローバル?メディア?スタディーズ学部 山口 浩
2.
ソーシャルメディアの现状
? ソーシャルメディアは幅広く普及 – 直近1年間の利用者数はmixiが最大で約2100万 人、重複を除くと計約3200万人(NRI推計) Twitter mixi Facebook 約2000万人 約2100万人 約970万人 ユニークユーザー 約3200万人 ※第162回NRIメディアフォーラム「ソーシャルメディアが描く未来」(2011/11) http://www.nri.co.jp/publicity/mediaforum/2011/pdf/forum162.pdf
3.
マスメディアによる情報の流れ ? 技術制約等によりメディアが情報のボトル
ネック – マスメディアに選択権とパワー 企業 マスメディア
4.
ソーシャルメディアの発達 ? コンテンツ制作、メディア構築のコストが劇的
に低下 – 個人でも情報発信が可能に – 情報のルートが多様化 メディア
5.
ソーシャルメディアの现状
? ソーシャルメディアは主要な情報源の1つ 商品購入時の参考情報源(%) ネットユーザーの 半数以上が商品 購入時に口コミサ イトを参考に ※「平成20年版国民生活白書」(2008) http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h20/10_pdf/01_honpen/pdf/08sh_0102_05.pdf
6.
ソーシャルメディアの现状
? ソーシャルメディアは主要な情報源の1つ Twitter、mixi、 Facebookをすべ て利用する「鉄人」 は、情報発信のた めの情報収集をブ ログ、SNS、マイク ロブログから多く 行なっている ※第162回NRIメディアフォーラム「ソーシャルメディアが描く未来」(2011/11) http://www.nri.co.jp/publicity/mediaforum/2011/pdf/forum162.pdf
7.
ソーシャルメディアの现状 ? ソーシャルネットワークは一様ではない –
ハブ、インフルエンサー、オピニオン?リーダー?? ? 情報を作り出す ? 情報を媒介する ? 異なる世界をつなぐ – 有名人とは限らない ? 専門家が自ら発信者に ? オピニオン?リーダーに情報を提供する人
8.
まとめ1:ソーシャルメディア ? 幅広く普及している ? 主要な情報源の1つとなっている ?
中には発信力の强い人がいる
9.
リスクコミュニケーション ? 社会のさまざまなリスクに関するメッセージに
ついて、個人、機関、集団間で相互作用する 過程 – 客観的なリスクと主観的なリスク認知の差を縮め る活動 – さまざまなプレーヤーが関与するが最終的には 消費者 リスク 認知 リスク 情報
10.
リスクコミュニケーション ? 企業の「本音」? –
「自社製品?サービスに関するリスクを正しく理解 してほしい」 – 「自社製品?サービスに関連してリスキーな行動 をとらないでほしい」 – 「何か起きたときに不当な批判をしないでほしい」
11.
リスクコミュニケーションの課題 ? 前提:「彼ら」は理解してくれない –
正しい知識がない – 認知バイアス – ゼロリスク幻想 – トレードオフを ? 理解しない – そもそも 信頼してくれない
12.
本日のテーマ ? ソーシャルメディア時代のリスクコミュニケー
ション ソーシャルメディアの普及で リスクコミュニケーションも変わるのではないか?
13.
「消費者」 ? こんにゃくゼリー
? 放射能 – 「ゼリーと似たようなもん – 「放射能がうつる!」 でしょ」 – 「たばこはいいが放射能 – 「餅よりこんにゃくゼリー はこわい」 の方が危険だ!」 – 「放射能ゼロのものしか – 「危険性がわずかでもあ 食べない!」 ってはだめだ!」 – 「全品放射能検査しろ!」 – 「発売禁止にしろ!」 – 「本当に大丈夫と断言で – 「どうせ金儲けだろ?」 きるのか? – 「政府は企業の味方」 ホントに?ホントに?」
14.
「企業も役所も信用できない!」 越
ワ お ほ お い 後 ル ぬ ど 代 え 屋 よ し で 官 い の も は 様 え う 役所 企業 14
15.
So many players
around . . . ? いろいろな人がいろいろなことを??? – 誰を信じていいのかわからない わからん?? リスク 情報
16.
ソーシャル?リスクコミュニケーション ? 信じられる「誰か」が信頼の鎖をつなぐ
ふむ?? リスク 情報
17.
ソーシャルメディアの意義 ? 代替的、補完的な情報チャネル –
ソーシャルメディアが情報を拡散 – ソーシャルメディア→マスメディアへの流れ ? 消費者は受け身、だけでない – 情報発信者としての役割 – 信頼の「糸」をつないでくれるかも ? 風評リスクが相対的に重要に – 可視化された「炎上」の現場 – 対応を誤ればそれ自体が批判の対象に
18.
リスクコミュニケーションに ソーシャルメディアは使えるか ? 口コミはコントロールできない?? ?
ネットはデマばかり流布???? ? 情報源は統一すべき??
19.
ソーシャル?リスクコミュニケーション ? 「伝える」のではなく「伝わる」ように –
口コミは「買う」ものではない – どうしたら影響力の強い人に伝わるか ? ソーシャルメディアがつなぐのは「信頼」 – 科学情報の伝言ゲームではない ? 誤りやデマも含めて判断してもらう – 「素人」にもできることはある
20.
「やらない」という选択肢はない
1 ユニクロ 2 ? 企業はすでにソーシャルメディア ローソン 3 無印良品 4 全日本空輸 を活用 5 スターバックス 6 Tポイント – 最低でも緊急時対応は決めておく 7 日本航空 8 ハーゲンダッツ 必要 9 日本サブウェイ 10 マクドナルド ? 「アンチ」もソーシャルメディアを 11 12 モスバーガー ソニー 使っている 13 ザ?プレミアム?モルツ 14 ヤマダ電機 – 「正しい」情報もネット上に 15 16 ケンタッキーフライドチキン 東急ハンズ ? 適切なリスクコミュニケーションは 17 18 KDDI(au) ファミリーマート 19 Edy ブランド価値向上にも貢献 20 セブン?イレブン ソーシャルメディア活用ランキング(日経BP社)
21.
福島第一原発事故 ? 依存してきたゼロリスク神話が崩壊 –
東電、政府の情報への信頼が低下 – マスメディアからの情報も混乱 – デマ、信頼性低い情報の流布 ? フリージャーナリスト、専門家たちが独自に情 報収集?発信を開始 – ソーシャルメディアを通じて拡散しデマの沈静に 効果を発揮 – しかし「事前に準備なし」はダメ
22.
まとめ2:リスクコミュニケーション ? リスクが増大し、不安が蔓延する現代社会に
おいて重要な意義 ? 消費者とのコミュニケーションにはかねてより 課題 ? 企業や政府が信頼を失っている場合、さらに 困難な状況 ? 他のメディアと併せ、ソーシャルメディアを活 用すべき場面はある
23.
ソーシャルメディアマーケティング ? ソーシャルメディアを通じた口コミを活用した
マーケティング活動 – ネットの普及とともに発展 – マスメディアと併せて使う 口コミ 企業 メディア ソーシャルメディア
24.
マーケティングと
リスクコミュニケーション ? どちらも公司のコミュニケーション – これまで別々にとらえられる傾向があったが「相 手先」は同じ – 「企業や商品?サービスを理解してもらいたい」と いう目的も同じ ? 併せて考える必要があるのでは – マーケティング活動として行われていることはリス クコミュニケーションでも参考になるのではないか
25.
公司のコミュニケーション
パーソナル マス 対面 マスメディア リアル ネット ネットメディア ネット ソーシャル メディア 2つの性格を兼ね備えている
26.
事例 ? ローソン公式ツイッター「あきこちゃん」 –
架空のクルーがキャンペーン や商品情報をツイート – キャラクターで親しみやすい ブランドイメージ – 顧客の声を聞く – 他ソーシャルメディアと連携 – ソーシャルメディアは入り口、 ポイントサービスに誘導して継続 的な関係づくり
27.
各ソーシャルメディアの特性 ? ツイッター
– 拡散力強い、込み入った情報は不可、他サイトへ の誘導に適 ? フェースブック – 比較的信頼性高いコミュニケーション、拡散力は あまり高くない、ビジネスで使いやすい ? mixi – 仲間内のコミュニティ、拡散力低い、
28.
被災地産品の販売 ? 二本松農園(福島県二本松市) –
ネット販売とソーシャルメディアを活用 ? 風評を気にしない顧客が全国から注文 ? アマゾン等で「被災地」関連食品販売 – リスクコミュニケーションと販売が直結
29.
ソーシャルメディアの炎上対策 ? ポリシーをあらかじめ決めておく ? 火はすばやく、小さいうちに対処
2ちゃんねる まとめ ネット マス ツイッター等 サイト メディア メディア ? メディアを連動させる – ソーシャルメディアだけでなく企業サイトに誘導 ? 対応を可視化する – 企業としての姿勢を見せる
30.
UCCツイッター炎上事件 ? 2010年2月、UCCがツイッターで行ったキャン
ペーンで炎上 – 特定キーワードを含むツイート対してボットが自 動的にメッセージを送信 – スパム的との批判を受け約2時間で停止 – 同日午後に謝罪文公開、数日中にツイッターとネ ットメディア向け説明会も – 真摯な対応に応援メッセージも
31.
顔の見える相手 ? 「正しい情報を与えればいい」だけではダメ –
情報はかえって不安要素にも ? 「聞いてもらえる」関係を作っておく ふむ??? 役所 企業 31
32.
米国トヨタ ? 急発進リコール騒動 –
フェイスブックなどにおける噂話を監視し、これに 事実で答えるチームを設置 – アメリカ?トヨタ自動車販売の社長兼COOのジム? レンツがツイッターに参加 – ネット上のトヨタ?ファンを探し出し、彼らの声をトヨ タのチャネルを通じて流す – 真摯に対応する姿を可視化する
33.
信用されたければまず信用せよ ? 「消費者」は一様ではない –
「ファン」を増やす – 「アンチ」に真摯に向きあう – その姿を「中立派」に見せる ? ふだんからやっておく – あらかじめ信頼のネットワークを構築する
34.
@NHK_PR ? NHK広報局の公式ツイッター –
ふだんはゆるく番組告知など – 親しみやすいイメージでファン多数 – 批判にはファンが反論も – 東日本大震災時、地上波放送の勝手ネット配信 を独断で認める→公式に配信開始
35.
まとめ3:ソーシャル?リスクコミュニケーション ? ソーシャルメディアマーケティングでの知見は
リスクコミュニケーションにも有益 ? すばやく対応すること、ふだんから顔の見え る存在として交流すること、消費者を「信頼」 すること、他のメディアと連携し一貫した対応 をとることが重要
36.
全体のまとめ ? ソーシャルメディアは情報伝播の「もう1つ」の
ルートとして独自の意義 ? リスクコミュニケーションもこの新しいツール の活用を真剣に考えるべきときにきている ? ソーシャルメディアの特性をよく理解し、企業 全体のコミュニケーションの一環としてとらえ る必要がある
37.
ありがとうございました URL: http://www.h-yamaguchi.net/ Twitter: @HYamaguchi
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