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遠隔演習環境の開発と運用を通した
プログラミング教育の改革
工学部電子情報工学科
中西 恒夫(福岡大学),秋山 英久(岡山理科大学),請園 智玲,田辺 利文,中
村 遼,橋本 浩二,藤永 拓矢(福岡大学),古庄 裕貴(元?福岡大学),前田 佐
嘉志,三角 真,杨 同鑫(福岡大学),久住 憲嗣(芝浦工業大学)
第14回情報システム教育コンテスト(ISECON2021)
本取組みの背景
? 学生はオンライン/オンデマンドで自宅で自助努力を伴う演習を強い
られるようになった。
? ほぼすべての学生がPCを保有しネット接続可能な状況だが,学生個人
のPC&ネット環境は不揃い,場合によっては貧弱だった。
? 「スマホ世代」の学生のPCリテラシは概して高くなく,プログラミン
グ演習以前にPC環境の操作等のトラブルシューティングでしばしば演
習が滞る。(OSやシェルの操作,ファイルシステムの知識,ソフト
ウェアのインストールなど)
? 演習科目の履修生は70~100名と大人数だった。
? コロナ禍前より演習に割り当てられる教員リソースは逼迫気味だった。
2020年春に始まるコロナ禍により対面によるプログラミング
演習ができなくなった。
【危機感】オンライン/オンデマンド講義でプログラミング
演習を円滑,かつ十分な品質で実施することが危ぶまれた。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 2
本取組みの概要とねらい
? 軽量開発環境(リッチクライアント)による円滑なプログラミング演
習の実施
? 不揃いなPC&ネット環境上に統一された利用環境を実現する。
? 環境の利用について学生には何も「選ばせない」。
? プログラミング以外の問題,PC&ネット環境依存の問題で教員と学生を煩わせない。
? 学生の学修状況をオンライン/オンデマンド講義で俯瞰
? クライアントからサーバに学生が今書いているコードを定期的にアップロード,一括
表示し,遠隔では追いづらいクラス全体の学修を俯瞰できるようにする。
? オンラインでもオンデマンドでも学生個人の学修の過程を把握し,適切な指導や助言
を与えられるようにする。
? 目の届かない遠隔プログラミング演習で学生がサボらないように指導する。
概要: 遠隔プログラミング演習のためのサーバ/クライアン
トシステムを開発?運用し,遠隔かつ数十人規模でも,円滑
にプログラミング演習を教員チームで実施した。
本取組みは対面授業でも有効であり,対面授業再開後もシステムは継続し
て利用されている。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 3
本取組みの経緯
? コロナ禍以前
? 第一著者担当の「オブジェクト指向プログラミング」で,Eclipseのプラグインで学
生コードを回収,Web表示するシステムを構築していたが失敗。
? 失敗の最大の原因はユーザインターフェースの使いにくさ。(学生をひとりひとりク
リックしなければコードが見れず,クラス全体を俯瞰できなかった。)
? 2020年度前期(コロナ禍中)
? 第一著者担当の「オブジェクト指向プログラミング」の開講前に本システムを開発し,
運用に成功。
? 開講に間に合わせ確実な運用を図る「欲張らない Minimalism の仕様と設計」方針が
短期間での開発の成功に寄与。
? インストーラ配付と学生の協力(バグレポート)が導入成功と安定運用に寄与。
? cf.) Windows Subsystems for Linux(WSL)を使った他の遠隔演習では環境の整備
や運用に関するトラブル対応に教員が忙殺。
? 2020年度後期~
? 「オブジェクト指向プログラミング」の取組みを他科目に水平展開。
? クライアントをフレームワーク化。
? JABEE対応で科目毎/科目間で毎年度開講前後に教育改善の会議を実施する体制,教
員間の連絡のよい学風が水平展開に寄与。
? 開発と運用を並行実施する体制を確立。
? システムの機能の追加と改善を継続。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 4
本取組みの対象
福岡大学工学部電子情報工学科に属する学部2~3年生
対象科目
科目 対象学年 開講期 言語 受講者数
オブジェクト指向プログラミング 3年次 2020年度前期 Java 87
プログラミング演習II 2年次 2020年度後期 C言語 74
オブジェクト指向プログラミング 3年次 2021年度前期 Java 74
プログラミング演習II 2年次 2021年度後期 C言語 74
電子情報工学実験 2年次 2021年度後期 アセンブリ言語
(RISC-V)
185
計 3科目 計 4期 計 494
? オブジェクト指向プログラミングは教員2名+TA1名で指導。
? プログラミング演習IIは教員3名+TA7名で指導
? 電子情報工学実験は教員3名+TA2名で指導
? 2022年度前期には計算機工学Iも導入予定
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 5
インターネット
受講生用クライアント
サーバ
サービス リポジトリ Web I/F
教員用クライアント
(Webベース)
開発&運用した遠隔演習環境の概要
学生は配布されるインストーラを使っ
て受講生用クライアントを各自インス
トール
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 6
開発&運用した遠隔演習環境のサーバ
? Apache(2021年度後期にNginxに移行済)で構築
? PHPで実装され,JSON,XMLでデータ交換する小さなサービス群を提供:
ユーザ認証,アップロード,ダウンロード,チェックイン,チェックアウト,
提出,マイルストーン管理(2021年後期廃止)
? 各科目の開講年度ごとにコースルートディレクトリを設け,コース記述ファイ
ルとサービス群を配置
? 各科目の開講年度ごとに学生の成果物を蓄積するリポジトリを設置
? コース記述ファイル(XMLファイル)に,コースを構成する課題,各課題の
ファイル構成/提出/受講生用クライアントの環境設定/ビルド?実行プロセ
ス等を定義,サービスとクライアントの振舞いを設定。
<?xml version="1.0" ?>
<course>
<task id="booksystem" enabled="true">
<title>図書管理システム</title>
<startupweb url="TaskHome_booksystem.php" />
<file path="booksystem.c" paste="limited" highlighting="C++" />
<file path="books.txt" paste="limited" />
<file path="check5_3.txt" paste="limited" />
<build>cmd /c "chcp 65001 > nul && gcc booksystem.c -o booksystem"</build>
<execute cmdpos="0" cmdsurfix=".exe">chcp 65001 > nul && booksystem</execute>
<submission id="step1.1">課題1.1: struct_ex.c のコンパイルと実行</submission>
<submission id="step1.2">課題1.2: create_tbl 関数の作成</submission>
...
</task>
...
</course>
コース記述ファイルの記述例(一部)
開発&運用した遠隔演習環境のクライアント(1)
タブつきシンタックスエディタ
? 課題選択メニューで選んだ「課
題」で編集すべきファイルがすべ
てタブに開かれる。
? 編集中のファイル内容はイベント
毎(数分毎,一定タイプ毎,コン
パイル毎)にサーバにアップロー
ドされる。
? コピペ防止のために,ファイル毎
にペースト機能の許可/制限/禁
止が設定できる。
ビルド出力画面: コンパイルエ
ラーを出力。コンパイルエラーは
サーバにアップロードされる。
(その他に端末出力,診断出力画面
も)
課題選択メニュー: 学生がこれから
取り組む課題を選択すると,その課題
用に環境がすべて設定される。
ログイン: ユーザはクライアント使
用前にシステムへのログインが必要。
教員モード: 教員がログインした場
合は教員モードで動作。学生のコード
をローカルにダウンロードして動作を
確認できる。その他教員向けの機能が
使用可能になる。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 8
開発&運用した遠隔演習環境のクライアント(2)
課題処理メニュー: 学生はメニューの
選択のみで課題のビルド,実行,現在の
コードのチェックイン,過去のコードの
チェックアウトが可能。ビルドや実行の
コマンドラインは,課題選択時に環境で
設定される。(実際の実行環境を学生か
ら隠蔽。)
課題提出メニュー: 学生はメニューの
選択のみで,その時点のコードを課題を
採点対象として提出可能。提出したコー
ドが採点待ちの間は「?」でマーク,教
員のチェックに通ると「?」でマーク。
学生は採点の完了を待たずに次の課題に
進んでよい。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 9
開発&運用した遠隔演習環境のクライアント(3)
電子情報工学実験版クライアント: 通常のクライアントに加えて,RISC-Vのアセ
ンブラ,プロセッサエミュレータ,独自ライブラリ(入出力,乱数,音楽演奏等
)を統合し,アセンブリ言語?機械語の演習が可能。
RISC-Vエミュレータ
? プログラムのステップ実行,一定周波数での
実行が可能。
? レジスタ,主記憶の直接編集が可能。
? 変更されたレジスタ,変更された番地,次に
実行する命令の番地のハイライトが可能。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 10
開発&運用した遠隔演習環境のWeb I/F(1)
俯瞰ページ: 全受講生のクライア
ントから数分おきにアップロードさ
れる最新のコードを1ページに表示
(初級者コースなので大した規模に
はならない)。遠隔であってもクラ
スの現状を俯瞰可能。
現在の課題提出状況をアイコン表示。
最後のビルド時のエラーメッセージ
最新のソースコード
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 11
開発&運用した遠隔演習環境のWeb I/F(2)
採点キューページ: 受講生から出さ
れている採点要求を表示。
採点ページ: 受講生から出されてい
る採点要求が出された時点のコードを
表示。
提出された課題の受理/拒絶を行うと
学生のクライアントに通知が送られる。
One Click!
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 12
遠隔演習環境の開発と運用のプロセス
開講期単位でのシステムと演習実施の継続的改善を図る。
次年度版の
要求分析をする
フレームワークを
改修する
フレームワーク
(コア資産)
各科目の要求を
分析する
各科目のクライアントを
構築する
各科目のサーバを
設定する
各科目のクライアント
(インストーラ)
各科目のクライアントを
(再)配付?運用する
バグを修正する
改修
各科目の
サーバインスタンス
構築
機能追加/変更
仕様
科目個別の
機能要求
科目個別の
クライアント仕様
科目個別の
サーバ仕様
開発と運用の並行実施
半期間の全科目の要求
を分析。共通部と相違
部に分離し,優先付け。
全科目共通の要求をフ
レームワークに実装。
各科目の要求を実現するサーバ
設定とクライアントをフレーム
ワークから導出する。 クライアントは科目毎
に準備する。
開講期が終わればシステ
ムをサービスアウト。下
位互換性を放棄し,開発
の複雑度を下げ,迅速な
システム成長を担保。
プロダクトライン
開発概念の導入
深刻度の高いバグやサーバ
のみで対応できる問題は開
講期間中でも即時対応する。
運用プロセスの
常時改善
開発
運用
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 13
オンライン/ハイブリッド演習での運用例
1. 教員は Microsoft Teams でその日の演習で学ぶ概念や演習の内容を解説する。
2. 学生は各自,受講生用クライアント上で課題選択し課題に取り組む。
3. 学生は課題が規定のところまで完成したら課題提出する。
4. 教員は演習中, Web I/Fの俯瞰ページで学生の演習の進捗状況を俯瞰し,あ
りがちなエラー等は Teams でクラス全体に注意する。
5. 教員はTAを監督し,学生の提出物のチェックを進める。
? 教員/TAは提出されたコードをチェックし,課題の要求を充たしていたら受理,充
たしていなければ拒絶する。
? コードの審美性など高度な判断を伴う事項は教員が評価する。
? TAは判断に迷うものは教員に対応を相談する。
6. 学生は質問があれば Teams 上で相談する。
? 教員/TAと学生は,最新のコードをWeb I/Fで見るか,ローカルにダウンロードして
相談に対応する。
7. 提出物のチェックや質問対応に関する業務割当は教員が Teams を用いて実施
する。
システムとTeamsのチャット機能の併用でチームでの指導を実現
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 14
学生による本取組みの評価(概要)
? ほぼすべての学生は特段のトラブルなく自力で受講生用クライアント
をインストールできた。
? ほぼすべての学生は特段のトラブルなく自力でコードの編集,コンパ
イル,実行等の開発活動を実施できた。
? ほぼすべての学生は受講生用クライアントを用いたプログラミング演
習に満足している。
? 受講生用クライアントによる演習と一般ツールによる演習について,
半数の学生はどちらでもよいとし,残り半分の学生のおおよそ同数が
どちらかを好んでいる。
2020年前期~2021年前期の3科目の受講生に任意のアンケー
ト調査(受講生のべ235名中31名(10%超)が回答)
2021年度後期のプログラミング演習IIの受講生にアンケート
調査(受講生61名(80%)が回答)
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 15
学生による本取組みの評価(詳細)
? 当該遠隔演習環境による演習で満足している点
? マイルストーン機能(「課題提出機能」の前身,2021年度後期に「課題提出機能」
として再定義された)により提出した成果物が教員にチェックされたか否かがわかり,
自身の進捗が確認できる。※
? 遠隔講義にもかかわらず教員の指導を受けられる。
? 開発環境の操作に惑わされることなく,コードを編集,コンパイル,実行できる。
? Moodle やメールによる方法とはちがって,トラブルなく自動で成果物を提出できる。
? 当該遠隔演習環境による演習で不満な点
? コピー&ペースト機能が制限されるのはイライラする。
? 提出したプログラムが本当に教員にチェックされたかわからない。※
? 統合エディタの機能が貧弱である(自動フォーマット,コメントアウトができな
い。)
? マイルストーン宣言した後にコードを編集してよいのかわからない,どの時点のコー
ドが評価されているのかわからない。(2021年後期版の「課題提出機能」導入によ
り改善済)
※で相反する評価がされているのは演習科目の実施体制が異なったため。教員と
TAが多く,学生提出物の審査を短いターンアラウンドタイムでできた演習科目の
受講生はスピーディなチェックに満足している。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 16
教員による本取組みの振り返り
? 円滑化: 遠隔であっても円滑にプログラミング演習をできるようになった。
(当初のねらい通り)
? 学生がプログラミング以外のトラブルを抱えること,その対応に教員が時間をとられ
ることがなくなった。
? 学生の演習における操作環境が均一化され,PC環境のちがいの把握やそれによるト
ラブル対応に取られる時間が大幅に減った。
? プログラミング上の直接的な問題への対応に時間が割けるようになった。
? 見える化: 完成時やビルド時のみならず,途中のコード編集の過程が追える
ようになった。(当初のねらい通り)
? 学生のコードがリアルタイムに俯瞰できるようになり,クラス全体に必要な指導や助
言が把握できるようになった。(一部の学生の,同じような問題の対応に時間をとら
れすぎることがなくなった。)
? 個々の学生がどのように考えてコードを書いたか思考の課程が追え,適切な助言や要
重点説明箇所の把握ができるようになった。
? いわゆる「コピペ提出」が見つけやすくなり,コピペ提出疑い者への提出物の説明要
求のルール化もあって,従来見られたコピペ提出が大幅に減った。
? フォローや指導が必要,かつ自ら質問できない学生の把握が容易になり,教員間でそ
うした学生に関する情報の提供が容易になった。(コードの時系列での伸び,クライ
アントの使用履歴,最終更新日時等で判断)
? 但し,問題が見えるようになった結果,その対応に要する時間は増えた。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 17
教員による本取組みの振り返り(つづき)
? 省力化: システムによる教員業務の自動化により間接業務にかかる時間が削減された。
? 不揃いな構成の成果物が提出されることがなくなり,採点時の成果物の把握や整理にかかる時間
が削減された。
? 成果物が揃った形式で蓄積された結果,採点支援のスクリプトを書いて一層の採点省力化を行う
ことが可能になった。
? cf.) 以前は Moodle で提出された,不揃いな成果物を手作業でひとつひとつ採点していたため,
手分けをしても相当な時間を要していた。
? コミュニケーションの改善: システムによる情報共有とTeamsの併用により教員/TA
/学生間のコミュニケーションが改善された。
? 関係者が,同じ構成の成果物の同じスナップショットを,同じクライアント,あるいはWebで見
られるようになり,学生のコードの状況把握や問題のある箇所をspecifyすることが容易になった。
? 他のTAの指導が見えるようになり,TA同士で自身の指導判断が適切かクロスチェックできるよ
うになった。
? 分業の効率化: システムにより情報共有とプロセスの標準化がされた結果,教員とTA
の分業が効率的にできるようになった。
? 教員とTAの分業が容易になった。(教員はTAへの業務割当やTAの手に余る問題への対応,プロ
セス通りにできるものや簡単な指導はTA)
? TAへの業務割当を動的,かつ全体的に最適化できるようになった。(Teams併用の効果)
? 能力に応じてTAを適材適所に割り当てられるようになった。(プロセス通りの形式的なチェック
をする役,コード改善など一部高度な判断を要する指導をする役)
? 従来のように遊んでいるTAが居なくなり,TAひとりで処理できた業務量も増えた。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 18
本取組みで得られた知見と教訓
? リテラシや本質外の問題(全角スペース,スペルミス,セミコロン忘
れ)でビルドまでに躓いている学生は少なくない。
? 多くの学生はプログラミング演習における教員の「寄り添い」を欲し
ている。
? 最終成果物から分かることは少なく,コード編集の過程にこそプログ
ラミング教育改善のための情報が埋まっている。
? 学生の学修の姿勢や進捗にはパターンがある。
? システムのユーザインターフェースは(論文では語られにくいもの
の)取組みの成否に支配的な影響をもたらす。
? 「見える化」は見えていなかった問題,見なかったことにしていた問
題を顕在化し教員の仕事量を増やし得る。
? しかし,これらは本来取り組むべき本質的な問題である。
? 省力化と効率化で仕事量を削減し,その「稼ぎ」を顕在化された問題への
対応,その一般的解法の確立にあてるべきである。
? 大学教育DXは教員間の意思疎通,協働体制と協働プロセスの確立
が要諦となる。
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 19
システムの将来性
? コンピュータと人の分業の洗練化
? コンピュータによるソフトウェアテストやソースコード静的解析により採点?指導を
一部自動化することで教員の負担を軽減。
? ルールベースの処理でできないものの,パターン認識が利く診断はいわゆる人工知能
(機械学習)に任せ,さらに教員の負担を軽減。(そのためのデータの収集と蓄積,
学習モデル構築を継続。)
? 教員はアーキテクチャやコードの審美性など人間しかできないことを担当。
? プログラミング教育の人材?空間?時間制約の緩和
? キャンパスや教室をまたいだプログラミング教育
? 大学から高校?中学?小学へのデジタル出張講義
? 過疎地?山村?離島の学校での遠隔プログラミング教育(プログラミング教育デバイ
ドの解消)
? 企業における本社と支社,オフィス勤務者と在宅勤務者をまたいだ研修
? プログラミング教育提供元での専門人材の集積とノウハウ蓄積
? 隙間時間で働く在宅非常勤講師の活用(人材確保の効率化)
? プログラミング教育のアウトソーシングの実現
? プログラミング教育専門企業からその顧客企業や教育機関への演習提供
? 人件費の安価な国でのプログラミング指導教員の雇用
2022年3月5日 福岡大学工学部電子情報工学科 20

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情報処理学会 情報システム教育委員会
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职种研究ワークショップを通したIT人材育成の取组み
情報処理学会 情報システム教育委員会
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公司と连携した情报システム企画の実践的教育取り组み、改善とその评価
情報処理学会 情報システム教育委員会
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システム开発プロセスの実践的学修
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卒业生?公司人?教员のチームティーチングによる実践的滨颁罢人材育成教育
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非情报系学生を対象としたソフトウェア开発演习の设计と継続的改善
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翱蹿蹿颈肠别365での视覚障害者自立?就労训练のための学习支援システムの构筑
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产学连携による実践的プログラミング教育
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笔叠尝において学び合いを引き出す组织的メンタリング
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远隔演习环境の开発と运用を通したプログラミング教育の改革