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【 研究テーマ】
触力覚提示技術がタ ッ チパネル
操作時に与える影響についての研究
京都工芸繊維大学大学院
工芸科学研究科  デザイ ン経営工学専攻
別所直哉
操作の結果が区別し やすく なる
よう な振動フ ィ ード バッ ク の開発
振動から 受けるイ メ ージを分析
? 指使いの多様性に着目
? 多様な被験者群( 高齢者? 障害者? 健常者) を想定
視覚障害者の方がスマート フ ォ ンの操作に
苦労する場面に出会う
? 様々なバッ ク グラ ウン ド を 持つ人たち と 生
活研修を 行いまし た。 写真はレ ク リ エーショ
ン中のも のです。
き っ かけ
研究内容と 目的
研究の独自性
研究概要
振
幅
振動時 間 ( m s)
立ち 上が り 時間 (m s)
外形
立ち 下が り 時間 (m s)
周期 ( m s)
0
10,000
一本指 二本指 三本指~
シ ン グルタ ッチ フ リ ック ピ ン チ ア ウトピ ン チ イン マ ルチ タ ッチ
など計9 種
進む 戻る
など
心理量 を用いてそれぞれ印象評価
直感的に違いが認識でき る
振動パラ メ ータ を選定
基 準 I D : 1
振幅 6000
周期 60m s( 変化値 )
振動時間 480m s
振幅 6000
周期 10m s
振動時間 480m s
振動の各構成要素における
パラ メ ータ の精査
振動の構成要素を組み合わせ、
イ メ ージ内容を抽出
研究プロセス①
シングルタ ッ プ ピンチアウト
フ リ ッ ク
上下左右4 方向
スワイ プ
上方向
ビデオ観察+視覚障害者へのヒ アリ ングで指使いを抽出
2
振動から 受けるイ メ ージは人によっ て様々
振動に対する
感じ 方の傾向 を分析
イメ ージ 回数 イメ ージ 回数 イメ ージ 回数 イメ ージ 回数
弱い 559 短い 758 物足り ない 29 親し みやすい 3
強い 336 長い 290 鈍い 24 こ も っ ている 3
小さ い 150 と ても 短い 143 やさ し い 23 せわし ない 3
少し 強い 117 少し 長い 45 少ない 17 ぱっ と し ない 3
と ても 弱い 107 と ても 長い 6 気持ち 良い 15 弱そう 3
少し 弱い 84 少し 短い 1 激し い 14 不安定な 3
弱弱し い 80 強く なる 138 雑な 11 不快な 3
大き い 73 増加する 108 多い 11 つまら ない 2
と ても 強い 44 弱く なる 19 少し 遅い 11 混ざる 2
と ても 小さ い 23 減少する 11 余韻が残る 10 面白く ない 2
微かな 23 強弱が有る 5 気持ち悪い 9 少し 不安な 2
と ても 大き い 10 急激に強く なる 4 響く よ う な 8 嫌いな 2
明確な 8 急激に弱く なる 3 楽し い 7 凹凸のある 2
少し 小さ い 6 身近な 199 し つこ い 7 前進し ている 2
と ても 弱弱し い 5 適度な 119 情けない 7 複雑な 2
少し 大き い 4 か細い 79 曲がる 7 単調な 2
はっ き り し た 3 分かり やすい 59 止まるよ う な 6 寒い 2
地味な 1 滑ら かな 45 不安 5 曇っ ている 1
小刻みな 313 早い 45 微妙な 5 身近でない 1
粗い 193 安定し ている 38 忙し い 4 少し か細い 1
波が有る 90 遅い 32 う っ と う し い 4
少し 粗い 6 勢いが有る 31 始まるよ う な 4
リ ズムのある 4 はねる 31 し びれる 4
途切れる 2 頼り ない 30 迫るよ う な 4
と ても 粗い 1 変な 29 惜し い 4 分かり づら い 159
: 振幅に関する イ メ ー ジ : 周期に関する イ メ ー ジ : 振動時間に関する イ メ ー ジ
: 外形に関する イ メ ー ジ : その他のイ メ ージ : わかり づら い
[ 弱い ](ex.) (ex.) [ 強い ]
共 通
モ デ ル 化 抽 出抽 出
振幅
4,000
振幅
8,000
↓
↓ ↓
↓
↓
↓
スワイ プ
上方向
タ ッ プ ピンチ
アウト
フ リ ッ ク
右方向
フ リ ッ ク
下方向
フ リ ッ ク
左方向
フ リ ッ ク
上方向
健常若年者 高齢者
? 作成し た振動フ ィ ード バッ ク モデル( 右上表) を用いて、
振動が、 操作感の向上につながるのかの検証を行う
「 強い」
振幅  周期  外形
10m s
「 弱い」
振幅  周期  時間
60m s
「 少ない」
振幅  周期  時間
160m s
「 多い」
振幅  周期  外形
10m s大
大小
小
フ リ ッ ク 左 フ リ ッ ク 右
短
短
ハプティ ク スの応用例
振動フ ィ ード バッ ク モデルの一覧表( スワイ プ上操作 )
イメ ージワード 振幅 周期(ms) 振動時間 外形
弱い 小 6 0 短
小さ い 小 6 0 短
短い - 短
減少す る 小 短
暗い 小 - -
遅い 小 -
少な い 6 0 短
閉じ る -
戻る -
(   ?   )
(   ?   )
(   ?   )
(   )
(   )
(   )
(   )
小
6 0
6 0
6 0
6 0
6 0
6 0
短
短
イメ ージワード 振幅 周期(ms) 振動時間 外形
強い 大 1 0 長
大き い 大 1 0 長
長い - 長
増加す る 大 長
明る い 大 - -
速い 大 -
多い 1 0 長
開く -
進む -
大
1 0
1 0
1 0
1 0
1 0
1 0
長
長
小: 4,000程度? 大: 8,000程度? 短: 160 m s程度? 長: 480 m s程度
※括弧内のパラ メ ー タ も 可
-: 任意のパラ メ ー タ
緑色は健常者 、 黄色は高齢者に対し 、 特定の印象を抱かせるパラ メ ータ を示す
×は、 健常者? 高齢者に対し 、 相反する印象を抱かせるパラ メ ータ を示す 外形1:       ? 外形2:       ? 外形3      ? 外形4:      
研究プロセス② & 今後の方向性
高齢者と 若年者で
振動への感じ 方の傾向を比較
今後に向けた課題と
研究の方向性
3
4
? 視覚障害者への調査
→振動フ ィ ード バッ ク が有効なシーンの発見が課題
被験者別の分析 被験者間の比較
健常若年者 高齢者
振幅 周期 (m s) 振動時間(m s) 外形
4,000 ? 8,000 10 ? 60 S GS GW T160 ? 480
Mann-Whitney
の U 検定
Mann-Whitney
の U 検定
Mann-Whitney
の U 検定
Mann-Whitney
の U 検定
Kruskal-Wallis
検定
↓ ↓ ↓ ↓
振動パラ メ ータ 別に
イ メ ージワード 得点の優位性 を 検証
被験者属性間における
振動の感じ 方の共通部分 を 抽出
※※ : 多重比較に該当するため、 Sidak 補正を行っ ている 。
スワイ プ
上方向
タ ッ プ ピンチ
アウト
フ リ ッ ク
右方向
フ リ ッ ク
下方向
フ リ ッ ク
左方向
フ リ ッ ク
上方向
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タッチパネル研究内容

  • 1. 【 研究テーマ】 触力覚提示技術がタ ッ チパネル 操作時に与える影響についての研究 京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科  デザイ ン経営工学専攻 別所直哉
  • 2. 操作の結果が区別し やすく なる よう な振動フ ィ ード バッ ク の開発 振動から 受けるイ メ ージを分析 ? 指使いの多様性に着目 ? 多様な被験者群( 高齢者? 障害者? 健常者) を想定 視覚障害者の方がスマート フ ォ ンの操作に 苦労する場面に出会う ? 様々なバッ ク グラ ウン ド を 持つ人たち と 生 活研修を 行いまし た。 写真はレ ク リ エーショ ン中のも のです。 き っ かけ 研究内容と 目的 研究の独自性 研究概要 振 幅 振動時 間 ( m s) 立ち 上が り 時間 (m s) 外形 立ち 下が り 時間 (m s) 周期 ( m s) 0 10,000 一本指 二本指 三本指~ シ ン グルタ ッチ フ リ ック ピ ン チ ア ウトピ ン チ イン マ ルチ タ ッチ など計9 種 進む 戻る など
  • 3. 心理量 を用いてそれぞれ印象評価 直感的に違いが認識でき る 振動パラ メ ータ を選定 基 準 I D : 1 振幅 6000 周期 60m s( 変化値 ) 振動時間 480m s 振幅 6000 周期 10m s 振動時間 480m s 振動の各構成要素における パラ メ ータ の精査 振動の構成要素を組み合わせ、 イ メ ージ内容を抽出 研究プロセス① シングルタ ッ プ ピンチアウト フ リ ッ ク 上下左右4 方向 スワイ プ 上方向 ビデオ観察+視覚障害者へのヒ アリ ングで指使いを抽出 2 振動から 受けるイ メ ージは人によっ て様々 振動に対する 感じ 方の傾向 を分析 イメ ージ 回数 イメ ージ 回数 イメ ージ 回数 イメ ージ 回数 弱い 559 短い 758 物足り ない 29 親し みやすい 3 強い 336 長い 290 鈍い 24 こ も っ ている 3 小さ い 150 と ても 短い 143 やさ し い 23 せわし ない 3 少し 強い 117 少し 長い 45 少ない 17 ぱっ と し ない 3 と ても 弱い 107 と ても 長い 6 気持ち 良い 15 弱そう 3 少し 弱い 84 少し 短い 1 激し い 14 不安定な 3 弱弱し い 80 強く なる 138 雑な 11 不快な 3 大き い 73 増加する 108 多い 11 つまら ない 2 と ても 強い 44 弱く なる 19 少し 遅い 11 混ざる 2 と ても 小さ い 23 減少する 11 余韻が残る 10 面白く ない 2 微かな 23 強弱が有る 5 気持ち悪い 9 少し 不安な 2 と ても 大き い 10 急激に強く なる 4 響く よ う な 8 嫌いな 2 明確な 8 急激に弱く なる 3 楽し い 7 凹凸のある 2 少し 小さ い 6 身近な 199 し つこ い 7 前進し ている 2 と ても 弱弱し い 5 適度な 119 情けない 7 複雑な 2 少し 大き い 4 か細い 79 曲がる 7 単調な 2 はっ き り し た 3 分かり やすい 59 止まるよ う な 6 寒い 2 地味な 1 滑ら かな 45 不安 5 曇っ ている 1 小刻みな 313 早い 45 微妙な 5 身近でない 1 粗い 193 安定し ている 38 忙し い 4 少し か細い 1 波が有る 90 遅い 32 う っ と う し い 4 少し 粗い 6 勢いが有る 31 始まるよ う な 4 リ ズムのある 4 はねる 31 し びれる 4 途切れる 2 頼り ない 30 迫るよ う な 4 と ても 粗い 1 変な 29 惜し い 4 分かり づら い 159 : 振幅に関する イ メ ー ジ : 周期に関する イ メ ー ジ : 振動時間に関する イ メ ー ジ : 外形に関する イ メ ー ジ : その他のイ メ ージ : わかり づら い
  • 4. [ 弱い ](ex.) (ex.) [ 強い ] 共 通 モ デ ル 化 抽 出抽 出 振幅 4,000 振幅 8,000 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ スワイ プ 上方向 タ ッ プ ピンチ アウト フ リ ッ ク 右方向 フ リ ッ ク 下方向 フ リ ッ ク 左方向 フ リ ッ ク 上方向 健常若年者 高齢者 ? 作成し た振動フ ィ ード バッ ク モデル( 右上表) を用いて、 振動が、 操作感の向上につながるのかの検証を行う 「 強い」 振幅  周期  外形 10m s 「 弱い」 振幅  周期  時間 60m s 「 少ない」 振幅  周期  時間 160m s 「 多い」 振幅  周期  外形 10m s大 大小 小 フ リ ッ ク 左 フ リ ッ ク 右 短 短 ハプティ ク スの応用例 振動フ ィ ード バッ ク モデルの一覧表( スワイ プ上操作 ) イメ ージワード 振幅 周期(ms) 振動時間 外形 弱い 小 6 0 短 小さ い 小 6 0 短 短い - 短 減少す る 小 短 暗い 小 - - 遅い 小 - 少な い 6 0 短 閉じ る - 戻る - (   ?   ) (   ?   ) (   ?   ) (   ) (   ) (   ) (   ) 小 6 0 6 0 6 0 6 0 6 0 6 0 短 短 イメ ージワード 振幅 周期(ms) 振動時間 外形 強い 大 1 0 長 大き い 大 1 0 長 長い - 長 増加す る 大 長 明る い 大 - - 速い 大 - 多い 1 0 長 開く - 進む - 大 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 長 長 小: 4,000程度? 大: 8,000程度? 短: 160 m s程度? 長: 480 m s程度 ※括弧内のパラ メ ー タ も 可 -: 任意のパラ メ ー タ 緑色は健常者 、 黄色は高齢者に対し 、 特定の印象を抱かせるパラ メ ータ を示す ×は、 健常者? 高齢者に対し 、 相反する印象を抱かせるパラ メ ータ を示す 外形1:       ? 外形2:       ? 外形3      ? 外形4:       研究プロセス② & 今後の方向性 高齢者と 若年者で 振動への感じ 方の傾向を比較 今後に向けた課題と 研究の方向性 3 4 ? 視覚障害者への調査 →振動フ ィ ード バッ ク が有効なシーンの発見が課題 被験者別の分析 被験者間の比較 健常若年者 高齢者 振幅 周期 (m s) 振動時間(m s) 外形 4,000 ? 8,000 10 ? 60 S GS GW T160 ? 480 Mann-Whitney の U 検定 Mann-Whitney の U 検定 Mann-Whitney の U 検定 Mann-Whitney の U 検定 Kruskal-Wallis 検定 ↓ ↓ ↓ ↓ 振動パラ メ ータ 別に イ メ ージワード 得点の優位性 を 検証 被験者属性間における 振動の感じ 方の共通部分 を 抽出 ※※ : 多重比較に該当するため、 Sidak 補正を行っ ている 。 スワイ プ 上方向 タ ッ プ ピンチ アウト フ リ ッ ク 右方向 フ リ ッ ク 下方向 フ リ ッ ク 左方向 フ リ ッ ク 上方向