调布报告书130105 第2回「アクティブシニア」
- 2. 第2回 調布まちみらい会議報告書目次
1.イベント実施概要
1.1:開催概要 (ポスターイメージ、参加者属性)
1.2:キーワード?テーマ
1.3:ゲスト
1.4:当日実施タイムテーブル
1.5:会場レイアウト
1.6:イベント収支
2.ワークショップ内容
2.1:実施の様子と全体流れ
2.2:ワークショップ詳細
2.3:2つのワークシート(思考の道具)
2.4:5つのテーマ(グループ提案)
2.5:結果(成果物としてのグループ提案)
2.6:考察?まとめ
3.全体についての考察と今後の展望
付録?添付資料:
?ワークシート1 (第1部)
?ポストイット (第1部)
?ワークシート2 (第2部)
- 3. 1.イベント実施概要
1.1:開催概要
開催日時 2012年12月15日 18:00~21:00
テーマ アクティブシニアのための調布系ライフスタイルを考え
よう!
会場 調布市文化会館たづくり 601,602会議室
参加費 500円(軽食付)
参加者数 33名 (内運営に係るスタッフ5名)
参加者属性
■参加者の年代別グラフを見ると、高齢者(アクティブシニア)というキーワードに対して
若い20代の参加者が多く興味を持っていることがわかる。
50代、60代の現シニア世代と若い世代の意見交換、共同提案が行われた。
■参加者の居住地域は調布近隣の住人と外部からの参加者割合が丁度50:50になった。
地元住人と来訪者のバランスがとてもよく多様な視点でのセッションを行うことが出来た
- 4. 1.イベント実施概要
1.2:キーワード?テーマ
第2回キーワード:高齢者(アクティブシニア)
■調布まちみらい会議の長期的展開を見据えて
今後のまちみらい会議を続けていくうえで、当事者に自分のみらいを考えてもらう必要があります。
まず、この「高齢者」というテーマを設定することで、
自身に目を向けてもらおうと考えました。
■自分事の、必ず来る「みらい」として
高齢者とは、誰しもが可能性として持っている、ライフステージの中の終着点であり、
自分の20年後、30年後の姿を描くことで、
そのときに暮す街の姿を、想像してほしい。というねらいがあります。
■本音のニーズの吸い上げ?提案
高齢者となった時、「自分が、どうしたいのか?」を考える事で、
どんな街にしたいか、どんな場所が必要か、自分事として考えてもらいました。
それを提案として発表することで、調布のみらいに求められている本音のニーズを吸い上げ、
生きた計画としてつなげていきたいと考えます。
■ポジティブな、いきいきとした「街の人」としてのシニア
さらに、本会議では、高齢者をポジティブなプレイヤーとしてとらえ、
いきいきと生きる「アクティブシニア」と表現しています。
テーマ: アクティブシニアのための調布系ライフスタイルを考えよ
う!
- 5. 1.イベント実施概要
1.3:ゲスト
光が丘シェアハウスプロジェクト
「シルバー雑技団」は、60歳以上の有志とつく SAKELIFEは「あなた×お酒をもっと楽しく」 光が丘シェアハウスプロジェクトは
る特技自慢のためのサイトです。 をテーマに提供する、 練馬区光が丘を中心に活動している
たとえ引退していても、60を過ぎた世代には信 日本酒の定期購入サービスです。 NPO「むすび」と千葉大学工学研究科
じられないつわものがいる。人生のベテランが 人間の味覚というのはとても不思議なもの 建築?都市科学専攻の修士生による有
持つ、自慢したいけど人にはなかなか言えない で、様々な状況において美味しさの感じ方 志団体「TEAM Co-me」が提案する、
趣味。誰かに教えたい特技、伝えておきたいワ が変わってきます。 「高齢者×若者 異世代シェアハウ
ザ。密かに磨いてきたノウハウを、そして無く 少しの工夫で、お酒生活は豊かになるんで ス」
なりつつある伝統を、みんなに知ってもらいた すね。とっても美味しい日本酒を、 という新しい住まい方の試みを始めよ
い。 もっともっと奥深く味わう方法を提供する。 うとしているプロジェクトです。
自分の趣味なんてと思ってらっしゃる方も、 そんな常に新しい発見があるようなサービ
きっと誰かの力になることができる。きっと誰 ス。それがSAKELIFEです。 「高齢者×若者 異世代シェアハウ
かに元気を与えることができる。そんなシル 高齢者と若者の間に潤滑油のような存在と ス」という新しい住まい方の試みを目
バー世代と一緒に創るサイトです。 してお酒を活用できると考えています。 指すプロジェクトです。
千葉大学大学院生の加藤君をはじめとした
代表 神向氏から活動紹介頂き、メンバーの方と共に プロジェクトメンバーにご参加いただき、
メンバーの池野氏、西村氏にご参加いただき、
ワークショップにご参加いただきました。 若者目線の意見を述べてもらいました。
実際に日本酒を提供いただきました。
- 6. 1.イベント実施概要
1.4:当日実施タイムテーブル
イントロ:
?テーマ説明
?ゲスト紹介
第1部:個人ワーク+チームシェア
「自分が高齢者になったとき
何がしたいですか」
第2部:グループワーク
「アクティブシニアの
調布系ライフスタイルの提案」
- 7. 1.イベント実施概要
1.5:会場レイアウト
投票ゾーン スクリーン?フラッグ ゲスト?協賛ゾーン
提供:SAKELIFE
参考イメージを集めた壁
会場構成を横長に変更することで、
スクリーンを中心として、配置された
各グループのゾーンを、広くとることが出来ました。
これにより、濃密なグループワークの時間を実現しました。
- 8. 2.ワークショップ内容
2.1:実施の様子と全体流れ
1. イントロダクション 3. 全体シェア 5. グループワーク テーマごとに分かれ、
テーマ説明 「高齢者×○○」 を発表する 調布のアクティブシニアの新しいライフスタイルを提案する
チェックアウト
チェックイン 休憩
第1部 第2部
2. 個人ワークのグループシェア 4. 投票 6. 発表
「高齢者×○○」 を考える 「高齢者×○○」 の中から 5つの「高齢者×○○」 それぞれに対して、グループワークによる
第2部へのテーマを5つに 提案が発表された
絞り込む
- 9. 2.ワークショップ内容
2.2:ワークショップ詳細
個人ワーク → チーム内でのシェア → 全体シェア → 投票
ワークシート1を活用して、 個人ワークの結果をシェアしつつ 全体にチームでのトーク内容を 一人2票を以って、 上位得票数の5テーマを選出
問を自分事化してもらう 「高齢者×○○」というテーマを 共有し、投票ゾーンにポストイットを
気になるテーマ「高齢者 し、第2部のグループワーク
ポストイットに描き出していく 集めていく ○○」に投票する における提案のテーマとす
る
グループ分け → グループワーク → 提案
休憩の間に、自分の興味ある グループに分かれて、 グループの提案を発表する
テーマを改めて選んでもらい、 テーマに対する提案を行う。 発表は前述のワークシートを用いて行う。
希望によってグループ分け この時ワークシート2を活用する この提案を以って 調布系アクティブシニアライフスタイルとした
- 10. 2.ワークショップ内容
2.3:2つのワークシート(思考の道具)
ワークシート1:
第1部 個人ワークで使用
自分の将来の姿を具体的に
思い浮かべることで、自らの求める
ライフスタイルの輪郭が見えてくる。
誰とどんなところで何をしていたいか、
自分事のみらいを考えるためのシートで
す。
- 11. 2.ワークショップ内容
2.3:2つのワークシート(思考の道具)
ワークシート2:
第2部グループワークで使用
グループ提案のためのシートです。
ストーリーをつむぐように穴を埋めていくと、
提案が出来上がるメソッドです。
「会場」と書いてあるのは発表時の会場の
リアクションで、これによって発表に参加
することが出来、楽しむことが出来る仕組み
です。
項目は自由度を持たせつつ、アーカイブ
に耐えるように設定しました。
今後のワークショップでも非常に有用な
メソッドになると考えます。
- 12. 2.ワークショップ内容
2.4: 5つのテーマ(グループ提案)
?スキルの恩返し
アクティブシニア ?ぴんぴんころり
高齢者 × ?コミュニティ
?旅
?お酒
第1部で集めたテーマの中から投票で上位のタイトル5つを選定し、第2部のグループワークを経て提案しました。
- 13. 2.ワークショップ内容
2.5: 結果(成果物としてのグループ提案)
高齢者×「スキルの恩返し」チームの提案
アクティブシニアの培ってきた経験を若い世代に還元するため、
互いに伝え合える「学び合い大学」を設立。
若い世代とも良い友達になれる、調布「知恵袋系」シニアライフを生み出しました!
- 14. 2.ワークショップ内容
2.5: 結果(成果物としてのグループ提案)
高齢者×「ぴんぴんころり」チームの提案
コロリのためにはピンピンであることが重要だと考え、
高いモチベーションとポリシーを持って好きなことを極めるライフスタイルを提案しました。
元気なシニア?若者が沢山に増える、調布「ピンコロ系」シニアライフスタイルを生み出しました!
- 15. 2.ワークショップ内容
2.5: 結果(成果物としてのグループ提案)
高齢者×「コミュニティ」チームの提案
いろんな年代の人とおしゃべりするためのたまり場を作ります。
「いどばた」とよばれる町中のひろばでは横のつながりが生まれ、招待チケットで人を呼ぶこともできます。
「有機的な社会参加できる安心安全な人生を享受できる社会」に生きる彼らは、
友達が100万人という大コミュニティを生み出し、
調布「えんがわ系」というムーブメントを創造しました!
- 16. 2.ワークショップ内容
2.5: 結果(成果物としてのグループ提案)
高齢者×「旅」チームの提案
気ままに旅をする彼らのライフスタイルは、「旅カフェ」に支えられています。
旅カフェでは、実際にそこに行ったことがある人に話を聞くことができます。
「旅先認定制度」によって旅のスペシャリストが集まり、さらにスペシャリストによるツアーが大人気!
ツアーの参加者も、ゆくゆくは世界を知り尽くした旅のスペシャリストになります。
彼らは「ちょーfree系(調布)」と呼ばれ、ちょーアクティブにシニアライフを過ごすトライブなのです。
- 17. 2.ワークショップ内容
2.5: 結果(成果物としてのグループ提案)
高齢者×「お酒」チームの提案
「人と人とのカクテルバー」を設立した彼らは、市内の空き店舗を改装して、同年代の友人バーテンダーを呼び込むことで、
調布にお酒を通じた気軽な出会いと交流を生み出しました。
若い人にお酒の楽しさを伝えることで多くのコミュニケーションが生まれます。
魂を燃やす彼らのシニアライフスタイルは、調布「スピリッツ系」と呼ばれ、
まさに調布の素晴らしいシニアライフスタイルの心を担っています。
- 18. 2.ワークショップ内容
2.6: 考察
■ 今回のワークショップでは、新しいワークシートを開発導入しました。
― 先ず第1のワークシートにより、「高齢者」という問題を自分事としてとらえることが可能となりました。
これによって、後の提案に人の輪郭を付けられたと考えます。
― 第2のワークシートによって、各チームの提案がよりわかりやすくなると共に、
共通項目を設定できたので、アイディアのアーカイブ?成果物として、
より整理されたものが作成できたと考えています。
― グループ編成や会場構成、時間配分の見直し、ワークシートによる効率化により、
グループでの作業時間が大幅に伸び、密度のある提案作成が出来ました。
― 各班の提案はそれぞれがそのまま実現可能なアイディアであり、
さらに全提案を組み合わせることでさらに大きなビジョンを描けるものでした。
ワークシートの導入
提案作成の容易さ
汎用性
作業時間の効率化
継続性
提案の比較しやすさ
アーカイブの容易さ
- 19. 3.全体についての考察と今後の展望
?全体についての考察と今後の展望?
調布まちみらい会議第2回は「アクティブシニア」がテーマでし
た。 このような各グループのアイディアを並べてみると、
「それぞれのアイディアを架橋できるようなプラットフォームとし
参加者属性を見ると、調布周辺在住者と外部のエリアからの参加者 ての場所」が求められているように感じます。
が半々、20代と40代以降の人数も半々で、前回同様に参加者の幅の広 それは「こういうことに取り組んでみたい!」と発想した人が、仲
さとそのバランスが、本取り組みの特徴の一つになっていることが伺 間を集め、実践まで繋げられる場所ではないでしょうか?
えます。このことは「変化」をつくりだすための良い条件となるであ
ろうと考えています。 今回のワークショップでの発言を夢想で終わらせないための場所が
あれば、アイディアの種は芽を出し、調布の土地の新たな文化が生ま
「アクティブシニア」がテーマにも関わらず若年層の参加が多かっ れていく。
たため、各々がテーマを自分事にしてもらえるだろうかと心配でした そう確信するに十分な提案が、参加者みなさんのワークシートに凝縮
が、今回から導入したワークシートが参加者の思考の治具となり、進 されているように思います。
行をスムーズに行えたように思います。
各年代に焦点を当てて、まだ形になっていない次なるニーズに輪郭
各グループでつくっていただいた、アイディアの「種」を振り返っ を与えていくことが「調布まちみらい会議」の主目的です。
てみます。 そのような潜在ニーズの把握は、今後の事業展開にとっての貴重な
?街のいろいろなところに「学び合い大学」をつくり、経験豊富なシ 参考資料になるであろうと考えております。
ニアが若い世代と社会に恩返しをするという提案。 今回までの2回の取り組みの中でたくさんの生の声?ニーズを集め
?気軽にまちなかに集まれる場所=現代の「井戸端」をつくり、タテ ることが出来ており、少しずつ、会議はその目的の達成に近づきつつ
とヨコのつながりをつくろう!という提案。 あると感じています。
?経験豊富な旅のスペシャリストが集まり、情報交換をすることでシ 全5回のなかで、どこまで声を引き出し、兆しを集めることが出来
ニアの旅の不安を解消し、さらにはツアーとして企画した商品を売っ るか、どれほど自分事として考えてもらえるか、参加者たちと一緒に
ていく「旅カフェ」という場所をつくる提案。 その期待に応えていくような会を作っていきたいと考えています。
?地域コミュニティが集える場所にバーカウンターをつくることで、
お酒を媒介に世代間のコミュニケーションを円滑にしていこうとする 次回の「育児」というテーマに続く、残り3回も何卒よろしくお願い
提案。 いたします。
?そして、極力他人のお世話にならずに、好きな事をやり続けよう、
という「アクティブシニアはピンピンコロリ」であれ!という宣言的 ファシリテーター:(株)ツクルバ 中村真広
な提案も挙がりました。