2012年度卒业论文 土パネルと土建筑の有用性―人?环境に优しい土―/瀧泽裕史
- 1. 2012年度 卒業論文
土パネルと土建築の有用性
-人?環境に優しい土-
- 2. 研究の背景
昨年3月11日の大震災を受け、耐震性、耐火、建築材料に注目
&
都心に現存する木造住宅は密集していて一般的に火災に弱い
地元川越の蔵造りに注目
耐火としての土、調湿性のある土、蓄熱性の高い土
?土は地球上のほぼすべてで無尽蔵に手に入る
?海外では土建築の歴史は古く、世界の人口の1/3は土の住居に
住んでいる
?技術や資金、資源不足等を補う唯一の方法が土の建築である
- 5. 土パネルの性能
断熱性
熱伝導率
①漆喰5mm+土パネル45mm+空気層10mm+グラスウール30mm+焼 主な建築材料
(W/m?K)
杉板15mm 土 0.75
R=1.29<2.2(次世代省エネ基準) K=0.773
グラスウール 0.036
②石膏ボード12.5mm+空気層40mm+グラスウール40mm+焼杉板
石膏ボード 0.22
15mm
あ
R=1.562 K=0.64
容積比熱
主な建築材料
①で充填30mm+外張り30mmの場合 ②に充填60mmの場合 (KJ/??k)
土 1582
R=2.126 K=0.470 R=2.117 K=0.472
グラスウール 26.9
石膏ボード 854
?蓄熱性
コンクリート 1909
パネル3枚で壁 一面分 910×2200=2㎡ 厚さ0.045m
熱容量
外張り土パネル ?調湿性
①=182.93KJ/K →653.34 KJ/??K 土の調湿性能は高く、コンクリートの約4倍
一般壁
?リサイクル性
②=48.17 KJ/K →172.04 KJ/??K
地産地消可能。土や布、木枠も自然材料。
つまり断熱は同じでも、熱容量は約4倍もある。
- 6. 土パネルの提案
?形状
木枠+土+布 布:木枠と一体化させ、パネルの
引張りを担当。
杉の木枠が805mm×750mm、厚さは45mm
木枠:プレカットで施工性の向上。
パネル一つの土の重量は約42キロある。
また、一般的な軸組部材と
接合可能。設置が楽。
木枠 四隅のとりあい
ビス打ち
長さ4mm
60度
2280
パネルの概形
ビス打ち
長さ40mm
805
- 7. パネル詳細図
ハンマータッカー+エポキシ接着
布 ?問題点
布が邪魔で土のヒビの
土
補修が出来ない。
45mm角 一方、土壁の場合は竹
小舞があるため、土だ
15mm角の木材を
上下に打ち付ける け落として再度土を塗
パネル上部 ると8割程度強度は戻
る。
ステープル また、間柱が太く、多
くなる。
布
パネル同士
土
の接合
- 16. 8
実験結果 7
6
湿式代表 5
変位(mm)
4
試験体
①中塗り土+砂+スサ+水 3
支点間距離315mm(右図)
2
(土壁と同様の素材) 変位A(mm)
1 変位B(mm)
平均変位(mm)
0
0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000 45000
4.5
荷重(g)
4
3.5
3
乾式代表
変位(mm)
2.5
2
⑥中塗り土+砂+砂利+酸化マグネシウム
1.5 変位A(mm) +水(左図)
1 変位B(mm)
平均変位(mm)
0.5
0
0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000
荷重(g)
- 18. 最大曲げ応力σ(N/m?2 )
曲げ応力とパネルの強度 ①土 0.322875
②MgO 0.551537
③土 0.311063
?無筋コンクリートの許容応力度(N/mm2) ④土 0.255668
基準強度ck18N/mm2 ⑤MgO 0.466249
⑥MgO 0.839506
圧縮応力度 Σck/4≦ 5.5
曲げ引張応力度 Σck/80≦ 0.3
土だけの場合の最大曲げ応力(最大の①を用いる)を0.322N/m?2
酸化マグネシウムありを0.839N/m?2 とすると
FL ???2 土だけ F=536.2N
σ= より F=
??2 ? MgOあり F=1397.1N
人が一人、壁に寄りかかったときの荷重は、日本建築学会が
壁長さ1m当りの実際の荷重として250N
さまざまなケースを想定した設計荷重として最大500Nを想定している。
↓
OK!! *ちなみに石膏ボードの破壊荷重360~650N