狠狠撸

狠狠撸Share a Scribd company logo
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




会計学        2/3
ノート作成: Yukio Saitoh ( FXFROG.COM )


■教科書
ゼミナール現代会計入門(第 8 版)』 伊藤邦雄 日本経済新聞社 3,675 円(税込)


■参考書
『 企業会計の構造と変貌』 成田修身編著 ミネルヴァ書房 4,725 円(税込)


// 昨日までの内容は会計の簿記は複式簿記を使う(単式簿記ではない)。普遍的網羅的に記帳す
ることを学んだ。仕訳帳と総勘定元帳の記録内容について今日は見ていくことにする。


□仕訳帳と総勘定元帳
1.総勘定元帳 // 転記する。最終的には貸借対照表と損益計算書へ展開する。
 勘定科目の金額などを記録する場所を(勘定口座)といい、単に「勘定」と呼ぶ場合がある。
(総勘定元帳)とは、各勘定口座のすべてをまとめた帳簿のことであり、簡略に「元帳」と呼ぶ場合があ
る。


2.総勘定元帳への転記
 仕訳帳に記録した取引は、一つの仕訳の都度、勘定(総勘定元帳)へ転記される。転記することに
より、金額が勘定ごとに集計されることになる。


                       現金の相手勘定               車両の相手勘定


  4/5                 車両   100              現金   100


                                 車両
(借方)                                                    (貸方)
     4/5         現金        100


                  摘要欄


                                 現金
                                      4/5        車両    100




                                  1
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




3.勘定記入の法則
勘定の記入(転記)は、「簿記の8要素と結合関係」にもとづき、次のように記録される。


(借方)                                        (貸方)
                           資産
資産の増加(+)                        資産の減少 (-)




                           負債
負債の減少(-)                        負債の増加 (+)




                           資本
 資本の減少 (-)                      資本の増加(+)




                           収益
 収益の消滅 (-)                      収益の発生(+)




                           費用
 費用の発生(+)                       費用の消滅(-)




 (貸借平均の原理) → 借方合計と貸方合計は、一致するということをいう。




// 4/5 車両 100   現金 20 ??? という取引例
//(一部現金支払い20で車両100得た)
// 資産が 20 減ったので貸方へ転記。
// 未払金 80???負債の増加(借金)???貸方へ




                            2
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




4.試算表と貸借平均の原理
試算表は、毎日、毎週、毎月、毎期ごとに(貸借平均の原理)により、(元帳の正否を検証)するた
めに作成される。また会計期間の経営活動を概観するために作成される。試算表には(合計試算表)、
(残高試算表)、(合計残高試算表)がある。 //簿記会計で企業財務を可視化する。


                                              仕訳
① 資産の増加100 と 資本の増加100 → 資産 100                       資本 100
② 資産の増加    50 と 負債の増加 50 → 資産                 50 負債         50
③ 費用の発生    80 と 資産の減少 80 → 費用                 80 資産         80
④ 資産の増加120 と 収益の発生120 → 資産 120                       収益 120
⑤ 負債の減少 30 と 資産の減少          30 → 負債           30 資産        30


           資産
 ①     100      ③      80
 ②     50       ⑤      30                            合計残高試算表

 ③     120                               借方                             貸方
                                                         勘定科目
                                残高            合計                  合計         残高
                                160           270         資産      110
           負債                                 30          負債      50         20
  ⑤   30     ②       50                                   資本      100        100
                                                          収益      120        120
                                    80         80         費用
                                240           380         合計      380        240


           資本
                ①    100                            貸借対照表
                                         資産 160          負債      20
                                                         資本     100
            収益                                             利益    40
                ④   120                         160             160


                                                損益計算書
            費用                           費用         80 収益        120
 ③    80                                 利益         40
                                               120               120
借方合計 380        貸方合計      380


                                3
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




第4章 財務諸表の作成 - 決算の手続き -
1.決算の意義と手順
当期と次期の帳簿を区切り、財務諸表などを作成する手続きを決算という。
決算手続:試算表の作成→棚卸表の作成と決算整理→帳簿の締切→財務諸表の作成


2.決算整理
売上原価の計算、有価証券の評価(価格が変動する)、固定資産の減価償却、収益?費用の見越
しと繰り延べなど。


(2)有価証券の購入?評価
1)有価証券→株式、社債、公債(国債、地方債)などで投資金額などの価値を表す証書
2)売買目的の有価証券は(売買目的有価証券 a/c)で処理する。 //支配目的ではない。
3)有価証券の購入および売却は、取得原価で記帳する。
事例1
売買目的でK株式会社の株式を1株¥200購入し、代金は現金で支払った。
            Ans.   売買目的有価証券 200   現金 200


// 当社   <資産の増加(借方) >
//      <資産の減少(貸方) > 預金


4)期末(決算)時の有価証券の評価
有価証券は、市場価格が変動するため決算時に簿価(帳簿価格)と時価との間に不一致が生じるの
で時価に評価替する。


(価格1株)


     200




     100




        0


                   購入時     決算時 (時間)


                           4
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




事例2
決算につき、簿価¥200の有価証券を¥150(時価)に評価替えする。
       Ans.    有価証券評価損 50           売買目的有価証券 50
// 保守主義:予想の評価益に計上しない ??? 評価損は積極的に計上する(節税対策)


事例3
決算につき、簿価¥200の有価証券を¥300(時価)に評価替えする。
           Ans. 売買目的有価証券 100       有価証券評価益 100


(3)固定資産の購入?減価償却
1)固定資産とは(1年以上)使用する資産で金額が比較的大きいものをいう。
? 例: (備品、建物、機械、車両等) (=有形固定資産)
              (特許権、商標権)   (=無形固定資産)


2)購入
事例1
01 年1月1日
営業用の自動車¥950を購入し、その引取費¥50とともに現金で支払った
*資産は購入時に取得原価で計上する!        取得原価=購入代価+付随費用
              Ans. 車両 1,000       当座預金 1,000


3)減価償却 → (決算時に行う)
①固定資産(土地を除く)は使用または時の経過によって価値が減少する。この価値の減少を減価償
却という。ただし、会計学的には減価償却とは、固定資産の取得原価を耐用年数に渡って各会計期間
に費用を配分する手続きをいう。


償却資産 → 備品?建物?車両?機械など
非償却資産 → (土地?建物仮勘定)


②減価償却の計算方法 → (定額法、定率法、級数法、生産高比例法)など


③定額法

定額法による1年間の減価償却費 = (取得価格―残存価額)÷耐用年数

耐用年数???固定資産の使用できる水底年数
残存価額???固定資産が耐用年数を経て、使用できなくなった時の処分価額


                              5
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




例.
          1年目           2年目           3年目


                                      40億円




                       30億円
                                      60億円
          30億円         30億円                  T(年数)




     (建物)建設仮勘定


                        建設仮勘定
                                      100
                 1年目   30
                 2年目   30
                 3年目   40
                 建物    100    建物仮勘定


事例2
01 年 12 月 31 日
 決算となり、前記事例1の自動車を次の条件で減価償却した。
  耐用年数10年、残存価額は取得原価の10%




 定額法による1年間の減価償却費=(取得原価―残存価額)÷耐用年数

                  90   = (1,000-1,000×0.1)÷10
※なお、減価償却費は月割計算で行う。
例えば4ケ月使用した場合は¥90×4ケ月/12ケ月=¥30となる。




                              6
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




減価償却のイメージ(定額法の場合)


     取得原価


      1,000
1         90
2         90
3         90
4         90
5         90
6         90
7         90
8         90
9         90
10         90
        100       残存価額
                 減価償却費 →     90   90    90   90   90   90   90   90??
              減価償却累積額 →      90   180   270 360 450 540 630 720???
                 耐用年数    →   1    2     3    4    5    6    7    8???


記帳方法
     直接法        減価償却費 50     車両   90
     間接法        減価償却費 90     減価償却累積額 90


④定率法

定率法による1年間の減価償却費=未償却残高(=取得価格―減価償却累計額)×償却率

事例3
01 年 12 月 31 日
 決算となり、01 年 1 月 1 日に購入した営業用の自動車¥1,000を次の条件で減価償却した。
定率法、償却率0.206 で記帳。


<定率法>1年目の減価償却費=未償却残高(=取得価格―減価償却累計額)×償却率
                   206 = 1,000(=1,000-0)×0.206


                  減価償却費 206           減価償却累計額 206


                                  7
[会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表]




事例4
02 年 12 月 31 日
決算となり、事例1の営業用自動車を減価償却した。


定率法による2年目の減価償却費=未償却残高(取得原価―減価償却累計額)×償却率
                 164   = 794(1,000-206)×0.206




キーワード:


会計政策:利益操作、粉飾決算(dressed)、(逆粉飾)
経営者が会計上の目標数値を達成するために、会計数値を戦略的に操作すること。会計政策には技
術的会計政策と実質的会計政策の 2 通りが存在する。前者は、複数の選択肢が存在する会計処理
の原則?手続?表示方法の中から特定のものを選択する、あるいは一度選択したものを変更することで、
財務諸表に反映される数値を操作するものである。後者は、会計数値の算出方法を操作するのではな
く、会計数値のもととなる事業活動自体を操作することによって、目標数値を達成しようとするものである。
会計数値の操作を狙ったものではあるが、粉飾とは異なり、基準や法律には抵触しないため合法的なも
のであるが、財務情報を利用する上では注意が必要となる。


定率法で減価償却を行うと初期耐用年数における減価償却費は高いが、後期耐用年数の減価償却
費は定額法よりも安く抑えられる。しかし、これは会計操作(意図的)につながることもある。


減価償却は「継続性の原則」適用を促すことを重視している(会計監査などで)。




                                                以上




                            8

More Related Content

会計学 2/3

  • 1. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 会計学 2/3 ノート作成: Yukio Saitoh ( FXFROG.COM ) ■教科書 ゼミナール現代会計入門(第 8 版)』 伊藤邦雄 日本経済新聞社 3,675 円(税込) ■参考書 『 企業会計の構造と変貌』 成田修身編著 ミネルヴァ書房 4,725 円(税込) // 昨日までの内容は会計の簿記は複式簿記を使う(単式簿記ではない)。普遍的網羅的に記帳す ることを学んだ。仕訳帳と総勘定元帳の記録内容について今日は見ていくことにする。 □仕訳帳と総勘定元帳 1.総勘定元帳 // 転記する。最終的には貸借対照表と損益計算書へ展開する。 勘定科目の金額などを記録する場所を(勘定口座)といい、単に「勘定」と呼ぶ場合がある。 (総勘定元帳)とは、各勘定口座のすべてをまとめた帳簿のことであり、簡略に「元帳」と呼ぶ場合があ る。 2.総勘定元帳への転記 仕訳帳に記録した取引は、一つの仕訳の都度、勘定(総勘定元帳)へ転記される。転記することに より、金額が勘定ごとに集計されることになる。 現金の相手勘定 車両の相手勘定 4/5 車両 100 現金 100 車両 (借方) (貸方) 4/5 現金 100 摘要欄 現金 4/5 車両 100 1
  • 2. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 3.勘定記入の法則 勘定の記入(転記)は、「簿記の8要素と結合関係」にもとづき、次のように記録される。 (借方) (貸方) 資産 資産の増加(+) 資産の減少 (-) 負債 負債の減少(-) 負債の増加 (+) 資本 資本の減少 (-) 資本の増加(+) 収益 収益の消滅 (-) 収益の発生(+) 費用 費用の発生(+) 費用の消滅(-) (貸借平均の原理) → 借方合計と貸方合計は、一致するということをいう。 // 4/5 車両 100 現金 20 ??? という取引例 //(一部現金支払い20で車両100得た) // 資産が 20 減ったので貸方へ転記。 // 未払金 80???負債の増加(借金)???貸方へ 2
  • 3. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 4.試算表と貸借平均の原理 試算表は、毎日、毎週、毎月、毎期ごとに(貸借平均の原理)により、(元帳の正否を検証)するた めに作成される。また会計期間の経営活動を概観するために作成される。試算表には(合計試算表)、 (残高試算表)、(合計残高試算表)がある。 //簿記会計で企業財務を可視化する。 仕訳 ① 資産の増加100 と 資本の増加100 → 資産 100 資本 100 ② 資産の増加 50 と 負債の増加 50 → 資産 50 負債 50 ③ 費用の発生 80 と 資産の減少 80 → 費用 80 資産 80 ④ 資産の増加120 と 収益の発生120 → 資産 120 収益 120 ⑤ 負債の減少 30 と 資産の減少 30 → 負債 30 資産 30 資産 ① 100 ③ 80 ② 50 ⑤ 30 合計残高試算表 ③ 120 借方 貸方 勘定科目 残高 合計 合計 残高 160 270 資産 110 負債 30 負債 50 20 ⑤ 30 ② 50 資本 100 100 収益 120 120 80 80 費用 240 380 合計 380 240 資本 ① 100 貸借対照表 資産 160 負債 20 資本 100 収益 利益 40 ④ 120 160 160 損益計算書 費用 費用 80 収益 120 ③ 80 利益 40 120 120 借方合計 380 貸方合計 380 3
  • 4. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 第4章 財務諸表の作成 - 決算の手続き - 1.決算の意義と手順 当期と次期の帳簿を区切り、財務諸表などを作成する手続きを決算という。 決算手続:試算表の作成→棚卸表の作成と決算整理→帳簿の締切→財務諸表の作成 2.決算整理 売上原価の計算、有価証券の評価(価格が変動する)、固定資産の減価償却、収益?費用の見越 しと繰り延べなど。 (2)有価証券の購入?評価 1)有価証券→株式、社債、公債(国債、地方債)などで投資金額などの価値を表す証書 2)売買目的の有価証券は(売買目的有価証券 a/c)で処理する。 //支配目的ではない。 3)有価証券の購入および売却は、取得原価で記帳する。 事例1 売買目的でK株式会社の株式を1株¥200購入し、代金は現金で支払った。 Ans. 売買目的有価証券 200 現金 200 // 当社 <資産の増加(借方) > // <資産の減少(貸方) > 預金 4)期末(決算)時の有価証券の評価 有価証券は、市場価格が変動するため決算時に簿価(帳簿価格)と時価との間に不一致が生じるの で時価に評価替する。 (価格1株) 200 100 0 購入時 決算時 (時間) 4
  • 5. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 事例2 決算につき、簿価¥200の有価証券を¥150(時価)に評価替えする。 Ans. 有価証券評価損 50 売買目的有価証券 50 // 保守主義:予想の評価益に計上しない ??? 評価損は積極的に計上する(節税対策) 事例3 決算につき、簿価¥200の有価証券を¥300(時価)に評価替えする。 Ans. 売買目的有価証券 100 有価証券評価益 100 (3)固定資産の購入?減価償却 1)固定資産とは(1年以上)使用する資産で金額が比較的大きいものをいう。 ? 例: (備品、建物、機械、車両等) (=有形固定資産) (特許権、商標権) (=無形固定資産) 2)購入 事例1 01 年1月1日 営業用の自動車¥950を購入し、その引取費¥50とともに現金で支払った *資産は購入時に取得原価で計上する! 取得原価=購入代価+付随費用 Ans. 車両 1,000 当座預金 1,000 3)減価償却 → (決算時に行う) ①固定資産(土地を除く)は使用または時の経過によって価値が減少する。この価値の減少を減価償 却という。ただし、会計学的には減価償却とは、固定資産の取得原価を耐用年数に渡って各会計期間 に費用を配分する手続きをいう。 償却資産 → 備品?建物?車両?機械など 非償却資産 → (土地?建物仮勘定) ②減価償却の計算方法 → (定額法、定率法、級数法、生産高比例法)など ③定額法 定額法による1年間の減価償却費 = (取得価格―残存価額)÷耐用年数 耐用年数???固定資産の使用できる水底年数 残存価額???固定資産が耐用年数を経て、使用できなくなった時の処分価額 5
  • 6. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 例. 1年目 2年目 3年目 40億円 30億円 60億円 30億円 30億円 T(年数) (建物)建設仮勘定 建設仮勘定 100 1年目 30 2年目 30 3年目 40 建物 100 建物仮勘定 事例2 01 年 12 月 31 日 決算となり、前記事例1の自動車を次の条件で減価償却した。 耐用年数10年、残存価額は取得原価の10% 定額法による1年間の減価償却費=(取得原価―残存価額)÷耐用年数 90 = (1,000-1,000×0.1)÷10 ※なお、減価償却費は月割計算で行う。 例えば4ケ月使用した場合は¥90×4ケ月/12ケ月=¥30となる。 6
  • 7. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 減価償却のイメージ(定額法の場合) 取得原価 1,000 1 90 2 90 3 90 4 90 5 90 6 90 7 90 8 90 9 90 10 90 100 残存価額 減価償却費 → 90 90 90 90 90 90 90 90?? 減価償却累積額 → 90 180 270 360 450 540 630 720??? 耐用年数 → 1 2 3 4 5 6 7 8??? 記帳方法 直接法 減価償却費 50 車両 90 間接法 減価償却費 90 減価償却累積額 90 ④定率法 定率法による1年間の減価償却費=未償却残高(=取得価格―減価償却累計額)×償却率 事例3 01 年 12 月 31 日 決算となり、01 年 1 月 1 日に購入した営業用の自動車¥1,000を次の条件で減価償却した。 定率法、償却率0.206 で記帳。 <定率法>1年目の減価償却費=未償却残高(=取得価格―減価償却累計額)×償却率 206 = 1,000(=1,000-0)×0.206 減価償却費 206 減価償却累計額 206 7
  • 8. [会計学 - 個別財務諸表と連結財務諸表] 事例4 02 年 12 月 31 日 決算となり、事例1の営業用自動車を減価償却した。 定率法による2年目の減価償却費=未償却残高(取得原価―減価償却累計額)×償却率 164 = 794(1,000-206)×0.206 キーワード: 会計政策:利益操作、粉飾決算(dressed)、(逆粉飾) 経営者が会計上の目標数値を達成するために、会計数値を戦略的に操作すること。会計政策には技 術的会計政策と実質的会計政策の 2 通りが存在する。前者は、複数の選択肢が存在する会計処理 の原則?手続?表示方法の中から特定のものを選択する、あるいは一度選択したものを変更することで、 財務諸表に反映される数値を操作するものである。後者は、会計数値の算出方法を操作するのではな く、会計数値のもととなる事業活動自体を操作することによって、目標数値を達成しようとするものである。 会計数値の操作を狙ったものではあるが、粉飾とは異なり、基準や法律には抵触しないため合法的なも のであるが、財務情報を利用する上では注意が必要となる。 定率法で減価償却を行うと初期耐用年数における減価償却費は高いが、後期耐用年数の減価償却 費は定額法よりも安く抑えられる。しかし、これは会計操作(意図的)につながることもある。 減価償却は「継続性の原則」適用を促すことを重視している(会計監査などで)。 以上 8