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雑音負荷時の子音聴取
-信号音源と雑音音源の空間的配置との関連
第2報
東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科
狩野章太郎 赤松裕介 越智篤 山岨达也
目的
日常生活において騒音の多い環境では、音声がどちらの方向からきこえてくる
かを判定し、その内容をききとることが必要である。
難聴があると、このような騒音下での音声の聴き取りが困難であり、補聴器を使
用しても改善が難しい。
静寂下での語音聴取能の測定や、同一方向からの雑音負荷の場合の報告は
従来からある。
本研究では、日常の生活環境のように雑音が様々な方向から負荷されると、特に日本語
の子音の聴取が健聴者でどの程度困難になるかについての基礎的な知見を得るのが
目的である。
Spatial release from masking
Freyman 1999: 成人
Target: nonsense sentence
Masker: noise
方法
対象:両耳の聴力正常な5名の成人被験者(31歳~40
歳)
人工内耳装用者用の語音聴取評価検査CI-2004(試案)
1)2)(以下CI-2004と略す)のうち、子音検査を使用した。
これは前後に母音の/a/を配したVCVの形式であり、14子
音がランダムに4回ずつ、計56回呈示される。被験者は1
4子音から選択して自ら回答用紙に記載して回答した。
信号
雑音
あ ぱ
半母音 w j あわ あや
通鼻音 m n あま あな
破裂音 p t k b g d あぱ あた あか あば あが あだ
摩擦音 s h あさ あは
破擦音 dz あざ
弾音 r あら
CI-2004に付属の加重不規則雑音を雑音負荷として使用した。
無響室内で、着席した健聴者の正面、被験者から見て左40度
あるいは左80度に配置したスピーカを使用した。
信号音は各スピーカごと、被験者ごとに測定した閾値上30dBで
呈示し、雑音の音圧は3-4種類に設定した(CI-2004の表示で
SN比=+5,-5,-15,-20dB)。
信号
雑音
あ ぱ
80度 80度
40度 40度
L80-F F-L80
L40-F F-L40
弾音
通鼻音
破擦音
破裂音
半母音
摩擦音
S/N = 5dB S/N = -5dB
S/N = -15dB S/N = -20dB
弾音の「ら」は、
小さな雑音の場
合は、信号が正
面の方が聴きや
すい
=SMRが大きい
摩擦音「さ」は
どの配置でも
聴きやすい
=SMRが小さ
い
破擦音「ざ」、
半母音「わ」
「や」、破裂音
「だ」、弾音「ら」
は信号が側方
に寄った方が
聴きやすい
=SMRが大き
い
破擦音「ざ」、
摩擦音「さ」は
大きな雑音下
でも残りやすい
摩擦音「さ」と
摩擦音「は」の
正答率は大き
く異なる
結果1
弾音
通鼻音
破擦音
破裂音
半母音
摩擦音
L80_F L40_F
F_L40 F_L80
弾音の「ら」に対して、正面からマスキングが効きやすい
摩擦音「さ」はどの配置でも聴きやすく
破擦音「ざ」、半母音「わ」「や」、破裂音「だ」、弾音「ら」は信号が側方に寄った方
が聴きやすい=SMRが大きい
信号が正面からの場合は、ほとんどの子音で、側方からのマスキングがかかり
やすい
破裂音は子音が変わっても正答率のばらつきが小さい
結果2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
0%
10%
20%
30%
40%
50%
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80%
90%
100%
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP2静寂下閾値 S/N=-20dB SP2 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
0%
10%
20%
30%
40%
50%
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70%
80%
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100%
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-20dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
0%
10%
20%
30%
40%
50%
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP2静寂下閾値 S/N=-15dB SP2 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP2静寂下閾値 S/N=+5dB SP2 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-15dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
0%
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP2
S/N = +5 dB
S/N = -15 dB
S/N = -20 dB
結果3
構音様式による異聴の分類
雑音を大きくしていくと摩擦音を
半母音に、破裂音を弾音に、と
いった異聴が増えてくる。
信号音源と雑音音源の位置を
入れ替えると異聴のパターンが
変わり、また一方を固定して他
方の角度を変えるだけでも異聴
のパターンは複雑に変化した。
このような変化の仕方は被験者
間のばらつきも大きかった。
空間的配置の影響の大きさは
子音の種類によって異なり、構
音様式での分類だけでは異聴
の傾向が不明瞭であった。
検査音
検査音
検査音
検査音
検査音
検査音
回答
回答
回答
回答
回答
回答
考察
健聴者では、語音がマスカーから空間的に分離されると同じ方向の場合に比べて12dB
ほど聴取閾値が改善する。Spatial release from masking (SRM)
Freyman 1999, Arbogast 2005, Hawley 1999, 2004, Drullman 2000, Litovsky 2005
→今回の計測でも確認された。
健聴者においてはSRMの効果はマスキングの種類によって異なる。Information masker
ではSRM=5-40dBであるのに対してenergetic maskingではSRMは10dB以下である。Kidd
1998
→今回の雑音によるマスキングはenergetic maskingであり、SRMは全体的に小さかった。
破裂音、半母音、弾音は後続母音のフォルマントの移動パタンが利用できるが、これら
の子音ではSRMが比較的大きかった。
→両耳聴による音脈文擬(Auditory segregation)が使いやすい。
摩擦音は雑音に近いため、その周波数分布によってマスクされやすさが大きく異なる。
SRMもおこりにくい。
まとめ
日常の生活環境のように雑音が様々な方向から負荷されると、特に日本語の子
音の聴取が健聴者でどの程度困難になるかについて調べた
人工内耳装用者用の語音聴取評価検査CI-2004の14種類のVCVを用いた
信号音源と雑音音源の位置を入れ替えると、S/N比と正答率の関係が変化した。
空間的配置の影響の大きさは子音の種類によって異なっていた。
負荷される雑音音源と信号音源の相対的な位置関係によって子音聴取の正答
率のパターンが複雑に変化する
破裂音、半母音、弾音ではSRMが比較的大きく、摩擦音ではSRMが小さかった。
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-15dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-20dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP4
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-15dB SP6 雑音SP4
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-20dB SP6 雑音SP4
摩擦音
半母音
破裂音
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半母音
破裂音
破擦音
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弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-5dB SP6 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
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摩擦音 半母音
破裂音
破擦音
通鼻音 弾音
#N/A
SP6静寂下閾値 S/N=-15dB SP6 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
0%
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100%
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP4静寂下閾値 S/N=+5dB SP4 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
0%
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20%
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40%
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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弾音
SP4静寂下閾値 S/N=-15dB SP4 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP4静寂下閾値 S/N=-20dB SP4 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP2静寂下閾値 S/N=+5dB SP2 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP2静寂下閾値 S/N=-15dB SP2 雑音SP6
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP2静寂下閾値 S/N=-20dB SP2 雑音SP6
L80-F
F-L80
L40-F
F-L40
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP6
回答
検査音
両耳の聴力正常
な4名の成人被
験者(34歳~40
歳)
まず構音様式で
子音の聴取結果
を分類した
通鼻音→弾音な
ども見られるが
傾向が分かりに
くい
S/Nが小さくなる
摩擦音
半母音
破裂音
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通鼻音
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摩擦音
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破擦音
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弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-15dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-20dB SP6 雑音SP2
摩擦音
半母音
破裂音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=+5dB SP6 雑音SP4
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
SP6静寂下閾値 S/N=-15dB SP6 雑音SP4
摩擦音
半母音
破裂音
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通鼻音
弾音
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SP6静寂下閾値 S/N=-20dB SP6 雑音SP4
摩擦音
半母音
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SP4静寂下閾値 S/N=+5dB SP4 雑音SP6
摩擦音
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SP4静寂下閾値 S/N=-15dB SP4 雑音SP6
摩擦音
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破擦音
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弾音
SP4静寂下閾値 S/N=-20dB SP4 雑音SP6
摩擦音
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SP2静寂下閾値 S/N=+5dB SP2 雑音SP6
摩擦音
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SP2静寂下閾値 S/N=-20dB SP2 雑音SP6
L80-F
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通鼻音 弾音
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通鼻音 弾音
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半母音
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摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
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弾音
摩擦音
半母音
破裂音
破擦音
通鼻音
弾音
被験者間では構音様式別の回答パタン
は大きく異なる
ら まなざぱたかばだがわやさは
はさやわがだばかたぱざなまら
SP2 L80 Noise:SP6
Red : S/N= 5dB
Blue : S/N=-15dB
Green: S/N=-20dB
ら まなざぱたかばだがわやさは
はさやわがだばかたぱざなまら
SP4 L40 Noise:SP6
Red : S/N= 5dB
Blue : S/N=-15dB
Green: S/N=-20dB
ら まなざぱたかばだがわやさは
はさやわがだばかたぱざなまら
SP6 0 Noise:SP6
Red : S/N= 5dB
Blue : S/N= -5dB
Green: S/N=-15dB
ら まなざぱたかばだがわやさは
はさやわがだばかたぱざなまら
SP6 0 Noise:SP2
Red : S/N= 5dB
Blue : S/N=-15dB
Green: S/N=-20dB
ら まなざぱたかばだがわやさは
はさやわがだばかたぱざなまら
SP6 0 Noise:SP4
Red : S/N= 5dB
Blue : S/N=-15dB
Green: S/N=-20dB
信号音源と雑音音源の位置を入れ替えると異聴
のパターンが変わり、また一方を固定して他方の
角度を変えるだけでも異聴のパターンは変化した
空間的配置の影響の大きさは子音の種類によっ
て異なっていた
耳介と頭部の形態の効果を受ける周波数帯と日
本語の子音弁別に必要な周波数帯は重なるため、
負荷される雑音音源と信号音源の相対的な位置
関係によって子音聴取の正答率のパターンが複
雑に変化する
回答
検査音
まとめ
日常の生活環境のように雑音が様々な方向から負荷されると、特に日本語の
子音の聴取が健聴者でどの程度困難になるかについて調べた
人工内耳装用者用の語音聴取評価検査CI-2004の14種類のVCVを用いた
聴取結果を構音様式で分類すると、ばらつきが大きく傾向が不明瞭だった
信号音源と雑音音源の位置を入れ替えると異聴のパターンが変わり、空間的
配置の影響の大きさは子音の種類によって異なっていた。
耳介と頭部の形態の効果を受ける周波数帯と日本語の子音弁別に必要な周
波数帯は重なるため、負荷される雑音音源と信号音源の相対的な位置関係に
よって子音聴取の正答率のパターンが複雑に変化する

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