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精神症状の理解とアセスメント⑦
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Kana Aizawa
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精神症状を表す医学用語は350以上あると言われています。その中から看護でもよく使われる用語を、MSEに基づいて整理してみました。 (院内学習会のスライドを修正したものです)
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精神症状の理解とアセスメント⑦
1.
精神症状の理解とアセスメント⑦ ~MSEから捉える精神症状(自我意識/自我機能)~ 医療法人社団正心会 岡本病院 精神看護専門看護師 相澤加奈
2.
外 観 言語活動 行動の変化 異常行為 感
情 知 覚 思 考 知識と知能 認 識 意 識 自我機能 自我意識 意志?欲動 MSEの枠組み 精神症状を観察するためのポイント
3.
自我と自己 自我は自分が考える「自分」 アイデンティティ 自我同一性 自己は自分と他人を通して 考える「自分」 パーソナリティ 他人から見た 自分らしさ ここではこのように考えてみたいと思いますが「自我」や「自己」は どのように考えられてきたのか、初めにおさらいしてみます
4.
近代的な 「わたし」 のはじまり 哲学、心理学、社会学、文学、芸術…様々な分野で 「わたし」が語られていますが ここでは社会学と心理学(精神分析)からみてみます 啓蒙思想 ひとりひとりの人間は、自分自身を観察し、自分の 行為について考え、評価し、判断する能力がある 〈国王や聖職者であろうと、この普遍的な能力において 自分が他の人間よりも優れていると主張はできない〉 「個人(Individual)」の概念に 加えられた要素 〈16~18世紀のヨーロッパ〉 国王や教会から激しい圧迫を受け 一般の人々は自分の運命を自分で コントロールする力を持たない ?
個人の尊重 ? 権力に立ち向かう能力 や尊厳を保証していく
5.
社会学から 「わたし」 を考える Selfには「自己」も「自我」も訳があてられていて 厳密に区別がなされていないようです 自我の社会性という観点から シンボリック相互作用論を中心に見ていきます この社会はシンボル(意味 を持つ記号:言葉、数字、 身振りなど)を操作する人 間のダイナミックな相互作 用を通じて現れる 自我は他者とのシンボ ルを介した相互作用の 中で、役割の獲得とと もに形成される
6.
鏡に映った自我 looking glass
self C.H.クーリー(Charles Horton Cooly) 自分の顔や姿は鏡に映 すことによってわかる 人間は鏡としての 他者を通じて自我 を知ることができる 1864-1929 自我形成に必要な3つの要素 「他人に自分がどう映るのかという想像」 「他人に自分の行動がどう映るのかという想像」 「それに対する自分の矜持や屈辱感などの意識」
7.
社会的な自我形成① G.H.ミード(George Herbert Mead) 1863-1931 自我は他者との相互行為を通じて、他者からの自分に対す る役割期待(role
expectation)を身につけることによっ て発達する お兄ちゃんなんだから貸してあげなさい お母さんに怒られる から貸してあげよう お兄ちゃんだからちょっと 我慢しなくちゃいけない 役割取得 (role-taking) 意味のある他者からの 期待に応えた役割取得 一般的他者からの 期待に応えた役割取得 第一段階 第二段階 自我の成熟とは 一般的他者からの期待 に応える規範やものの 見方を内面化すること
8.
社会的な自我形成② 個人内コミュニケーション(intra-personal communication) 自我が発達すると意味ある他者とのコミュニケーションが その個人の内部でもおこなわれるようになる もう起きる時間だよ、寝てたら遅刻するよ!! 仕方ない、もう起きよう あと五分…うとうと 他者からの役割期待を内面化した 自我の側面(me 客我) meの呼びかけに対して起きる meの呼びかけを無視する 「主体的」決断を する自我の側面 (I主我) 自我の成熟とは 自我の内部でIとmeが 分化して、それぞれ 十分に発達すること
9.
自己呈示 self-presentation 自己呈示 (self-presentation) 印象操作 (impression management) 1922-1982 他者との相互行為は役割期待を受け取るだけではなく (意識する/しないに関わらず)自分がどんな人間であ るか相手に示す行為も行われている E.ゴフマン(Erving
Goffman) 私って実は料理が 得意で家庭的なのよ 僕って実は味には うるさい方なんだ 自己呈示する際に自分に対し て相手が持つ印象を操作する 自分は快活な人間です 笑顔を絶やさない 歯切れよく話す
10.
他者から強いられるアイデンティティ 全制的施設(total institution)で作られるアイデンティティ 多数の類似の境遇にある個々人が いっしょに、相当長期間にわたっ て全体社会から遮断されて、閉鎖 的で形式的に管理された日常生活 を送る居住と仕事の場所 精神科病院 軍
隊 修道院 監 獄 従順さ 服 従 適 応 屈辱と無力化 全制的施設を退所した 後も強いられたアイデ ンティティは続いていく 〇自分の意に反しても、定められた 行為を従順に遂行する 〇自律的行為は許可を求める 〇特権を得ようとお偉方に服従する 〇施設の規則に従う(一次的適応) 規則の裏をかく(二次的適応)
11.
心理学 (精神分析) から
「わたし」 を考える 古典的 精神分析 自我心理学 対人関係論 対象関係論 自己心理学 自我という意識主体の働きによって、意識の客体として自己は 認識される?自己は「心象(imago)」としてのみ認識できる 心の問題の原因は性的衝動とその制御による葛藤だけではない 現実、あるいは心に内在化された他者との関係に由来するもの あらわれている心的現象を自我の対象との関係の持ち方から 理解する 自我は構造、自己は精神的?身体的な人間の全体 自我が働いた結果、何かを感じた体験の内容が自己である (Heinz Hartmann) Heinz Kohutが言う自己は抽象的な概 念ではない
12.
イ ド 本能 自 我 (エゴ) 超自我 (スーパーエゴ) ?親のしつけ ?社会の道徳 ?現実吟味 ?刺激の調整 ?防衛機制 ?衝動のコント ロール など 超自我?自我?イド S.フロイト(Sigmund
Freud) 1856-1939 心の働きを3つに分けて考える
13.
私の心 外 界 イ
ド 超自我 自 我 社 会 要 求 適 応 要 求 要 求 対 立 仲 裁 板挟み 外界の現実に 従わせる 自我は外界との窓口 心と外界の板挟み
14.
イ ド 超自我 自 我
社 会 自我は外界との窓口 心と外界の板挟み 精神看護における介入 仲 裁 板挟み 自我が脆弱で板挟みに耐えられない 処理能力を超える問題に直面する パニック、急性精神病状態 ケアで 自我を守る
15.
他者の心 自分の心 ケアとしての保護膜① 外 界 病気を抱えていない人の精神構造 自他の境界は線はしっかり とした厚みを持ち、ゴムの ような柔軟性がある これまでの生活体験で十分に厚みと柔軟性 をつけることができなかった人は、小さな ストレスで境界が破けてしまう 阿保順子(2004) 自我境界 幻覚?妄想時の精神構造 他者の心 外 部 ( 刺 激 ) の 侵 入 内 部 の 漏 出 自分の心 幻 聴 思考吹入 妄
想 思考伝播 思考奪取 自他の境界は線は綻び 簡単に他者や外界が入ってくる 外 界
16.
外側の保護膜 看護師が 保護膜を張る 人的保護膜 看護者の数の制限 物理的保護膜 危機回避 (音と空間への配慮) 身体知覚の歪みに 対する保護膜 生命維持 (睡眠、排泄、食事) 時間感覚の歪みに 対する保護膜 待たせない 内側の保護膜 患者の内側か ら保護膜が張ら れていくことを 妨げない 他者や外界の 刺激から身を 守る行動 自 閉 徘 徊 昏
迷 自 分 他 者 ケアとしての保護膜② 外 界 看護師が患者の自我境界を守る保護膜になる 患者本人が張っている 保護膜をはぎとらない 外側の保護膜 衣服やかぶり物(帽子やフー ド、スカーフなど)は、外部 からの侵入を守るためのもの
17.
自我の保護 ?脅威を与えず、安全感と安心感を付与する ?物理的環境(刺激)の調整、人的環境(看護師)の 関わり方、行動の選択を迫らない 自尊感情の 強化 ?まずは看護師から相手を尊重した関わり ?価値枠組みやセルフイメージを変える助け ?自己否定の思考?感情をコントロールする方法 自立の強化 ?自我機能が働くようになってから ?現実生活の中で生じる問題や困ったことを、その間 で絡んでいる相互作用と一緒に考える
18.
自我心理学 Anna Freud 1895-1982 Heinz Hartmann 1894-1970 一次的自律機能 【自我の機能】 【自我の機能】 超自我やエスから自立した能動的機能 二次的自律機能 知覚
思考 言語 認知 記憶 経験や学習で身に つけた現実適応能力 合理的な判断 欲動の調整 など イド、超自我、外界の要求の板挟み(葛藤)を 処理する 〈防衛機制〉 葛藤を無意識的に 処理する 板挟みの自我 不安 イ ド 超 自 我 不安を取り除き 精神の緊張状態 を解消する
19.
対人関係論 H.S.Sullivan 1892-1949 F.Fromm -Reichmann 1889-1957 人間のパーソナリティーはその人が 他人ともつ関係によって理解される 精神障害は人生の早い時期の対人間の経験に由来する 安全への欲求 満足への欲求 他者との関係を 求める原動力 人間が心身の健康を維持 して生きるために必須 治癒もまた治療者と患者との間の 人間関係によってのみ可能である サリバンの統合失調症の 治療法を具体的に発展させる 精神病者とのコミュニケーション(精神病者 の内面世界の理解と共感)の可能性を信じる Art Of
Listening (傾聴の技術) 「沈黙」は「抵抗」ではない 患者からのことばである
20.
対象関係論 Melanie Klein 1882-1960 人格形成は対象との関係性と自我の体験から 0歳時まで遡ることができる Position(態勢) 人間の精神は階段のよ うに発達するのではな く、状況によって様々 な心理的構えが生じる 成長後も乳幼児期の心性 が顔を出すこともある 分裂妄想ポジション (生後4か月まで) 母親を全体として捉えることができず、 母親の乳房と関係をつくる(部分対象関係) 乳房が自分の欲求を 満たしてくれる/満たしてくれない ひとつの存在を別個の存在として 分裂させて認知する 抑うつポジション
(生後4か月~2年) 満たしてくれる =良いもの(対象) 満たしてくれない =悪いもの(対象) 境界性パーソナリ ティー障害患者の 心性に結びつく 悪いものに よって自分 が破壊され るかも 迫害的な不安 (妄想)を抱く 理想化 ― 怒り 理想化していた対象と、 怒りを向けていた対象が 同じであることに気づく 愛情と憎しみの葛藤 自分が愛している対 象を破壊してしまう のではないか もう破壊してしまっ たのではないか 抑うつと罪悪感
21.
D. W.Winnicott 1896-1971 対象としての母親 母子は一対の存在である 環境としての母親 欲動、すること (doing) いること(being) 標
的 保 証 母親の抱える環境 (holding- envioronment) としての役割を重 視した 適応のために本来の自 発性と創造性を犠牲に して順応した人格 環境に守られた人格 偽りの自己 本当の自己 自己の二重 化は社会適 応のために 必要なもの 二つの自己が柔軟に使い分けられず、深刻な乖離や分裂が 起こるとスキゾイドの病理に結びつく
22.
自己心理学 Heinz Kohut 1913-1981 自己の体験世界の中で非常に影響力を持つ自己の中心 「中核自己」 他者 わたし
他者 理 想 化 対 象 鏡 対 象 理 想 の 極 野 心 の 極 自 己 パパが見守って るから大丈夫 父親 もうこんなに 歩けてる! 母親 よちよち 歩き 今度はもっと 長い距離を歩 いてやろう (原始的な野心) 転んだらどうしよう でもパパに言われた から安心だな パパみたいにかっこ うよくなりたいな 自己を褒める自己の不安を和らげ 自己に生きる方向を与える 人間は一生涯、自己対象 が必要であり、褒めてく れる人、理想になってく れる人に上手に寄りかか れること(甘え、依存) が不可欠である 中核自己ができなかった 人が境界例や精神病にな ると考えた
23.
宮沢賢治 「春と修羅」 序 わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電燈の ひとつの青い照明です (あらゆる透明な幽霊の複合体) 風景やみんなといつしよに せはしくせはしく明滅しながら いかにもたしかにともりつづける 因果交流電燈の ひとつの青い照明です (ひかりはたもち
その電燈は失はれ) わたくしといふ現象 1896-1933 文学作品から
24.
自我は現象である 自明なものとして実体化できない一連の現象 自我は流動的である ひとつの青い照明(危ういイメージ) 現象としての自我は一見固定的なものに みえて実は本質的に流動的 自我は関係である 風景やみんなと 「風景」:自然環境 「みんな」:他者?社会 交流電燈 「交流」:人や環境との相互作用 あらゆる透明な幽霊 過去の「風景やみんな」との「交流」の歴史 自我は複合体である あらゆる透明な幽霊の複合体 わたしは複数的な構成体 自我は矛盾である 複合体であるわたしは環境とせめ ぎあい、他者とせめぎあっている ?わたしを客体化 ?客体化されたわたしを 主体化して取り込んでいく 見田宗介(2001)
25.
「自我」や「自己」についていろんな人が いろんな言葉を使って説明していますが 「わたし」を全て言い切れているわけではありません 「わたし」の探求は生涯終わらないものなのかもしれません 続いて「わたし」を「わたし」と感じる「自我意識」について
26.
自我意識 自分の存在や精神活動を意識すること ? 4つの特性がある(K.Jaspers) 単一性能動性 同一性
対立性 ?青年期になって初めて明瞭にあらわれる (E.Spranger)
27.
自分が何かをするとき、 それは自分がしている 「自分が」考える 「自分が」 話をする 能動性の障害 思考も行動も主体は私 自動症 自我の統制外で行わ れる目的の定まらな い動作や行動 舌打ち、手のまさぐり 身振りなど 〈てんかん ヒステリー〉 精神自動症 ...Clérambault 意識や意思とは無関係に精神活動が 起こる現象 思考奪取、思考吹入 させられ体験などに 相当する症状
28.
離人症 自分が精神や身体から離れて外部の観察者になったかのような 自己の知覚、体験の変化 3つの類型(K.Haug) 内界意識 外界意識 身体意識 ? 自分は変わってしまった ?
自分だという実感がない ? 自分が考えたり行動していると いう実感が無い ? 周囲のものに実感がない ? 外界と自分の間にベールがある ように感じる ? 景色や花を見ても何も感じない ? 自分の身体が自分のものと ? 感じられない ? 自分の身体が生きているように 感じられない
29.
自分は一人である 単一性の障害 あんなこと言わなきゃ 良かった… 「もう一人の自分」 の目で反省する 言ってしまった自分と、振り返りを する自分はわずかに異なっているが 違和感を覚えることはない〈解離性同一性障害 〉 それぞれの人格が行った言動は 覚えていない ふたつ以上の人格が反復して自 分を支配する慢性の解離性障害
30.
解離の病態 柴山雅俊(2007) 自己、自己身体、外界からの 分離感覚からなる意識変容 感情的麻痺 離人症状 疎隔症状 体外離脱体験 自己像幻視 自分がここに いる実感が無い 膜を通して 風景を見て いるようだ 自分の身体が自 分のものじゃな い気がする 生き生きとし た感情が沸か ない 発 展 通常ならば取得できる情報に意識的 に気づくことが出来なくなり、その ために認知過程や行動過程を制御し たり自発的な行動をとったりするこ とが出来なくなる 転換症状 催眠現象 健 忘遁
走 交代人格 声がでない 手足が動かない 時間的流れに おける、意識 状態の突然の 断裂や交代 離 隔 区画化 意識、記憶、同一性、周囲の知覚に関する 統合されている機能の破綻
31.
自分は昔から今まで同じ自分である 同一性の障害 生まれてから今まで 自分は自分であり続けている 私はずっと つながっている 私というものは 途中で切れたり していない 私は病気をする前と 同じ人ではない 私は生まれ変わった 〈統合失調症〉 過去の病的体験を覚えていない
32.
「自分が今ここに、確かに存在する〈存在意識〉 「どこにも自分の居場所がない」 「何をしていいのか分からない」 存在意識が 障害される 低い自己評価 自然な自明性 (Blankenburg.W) 将来の理想が描けず、生きにくさを感じる 境界例の患者 経験以前の共通感覚に近いもの ……
統合失調症患者が失っていくもの 自明性の喪失 「皆がもっているものが自分だけにない」 「誰もが知っている世の中のルールが分からない」 過剰に自己観察?内省する統合失調症の患者 自分には何かが 欠けているのではないか 自分に落ち度が あるのではないか 〈存在意識〉の障害のもうひとつの側面
33.
自分は周囲の物や人とは別ものである 自我境界の障害赤ちゃんとお母さんは 一心同体 いつの間にか「自分」と違う 「他人」の存在が分かっている 私 あなた 自分の考えを全世界の 人が知っていると 「わかっている」 〈統合失調症〉 外界?他者と自分の 区別がつかなくなる
34.
自分は思ってもいな いのに、誰かにしゃ べらされている 自我漏洩症状 自分から何かが外へ漏れ出ていく 被影響体験 外から押し付けられる 他の誰かから支配される 誰かに考えを 吹き込まれている 対人恐怖 強 迫 妄 想 体感異常を 合併しやすい 様々な表現の され方をする 自己臭恐怖
35.
その症状はあなたにとって苦痛ですか? 自我親和的 自我違和的 その体験は自分の目的や欲求、 理想的な自己像と一致している 苦痛ではない その体験は自分の目的や欲求とは違い 自分が望んでいるものではない 苦痛である 強迫観念 幻 聴 躁状態 誇大妄想
36.
危 機 自分っていったい何なんだ? 青年期でぶつかる壁 自我同一性の獲得 自我同一性の拡散 乗り越えた
乗り越えられず足踏み 青年期における自我の危機 新しい発達段階に 達した時に必ず訪れる 分岐点(成長の分かれ目)
37.
老年期 Ⅷ 自我統合 対 絶
望 壮年期 Ⅶ 世代性 対 停滞性 成人期 Ⅵ 親 密 対 孤 立 思春青年期 Ⅴ 同一性 対 同一性拡散 学童期 Ⅳ 勤勉性 対 劣等感 後期幼児期 Ⅲ 自発性 対 罪悪感 前期幼児期 Ⅱ 自律性 対 恥?疑惑 乳児期 Ⅰ 信 頼 対 不 信 こ れ ま で の 危 機 が 全 て 積 み 重 な っ て い る 精神分析では思春期 までの発達を取り上げ かつ、一直線の発達 Eriksonの考え る発達は階段式 Erikson.E.H.がライフサイクル理論の中で提唱している青年期は〈18~25歳〉 社会構造の変化から現在は期間を延長して語られることも多い(35歳くらいまで) 個体発達分化の図式(Erikson,E.H.)
38.
自我同一性獲得 何があっても、他の人が どうあれ「自分」は「自分」だ 将来「自分」がどうなり たいかはっきりしている 「自分」は他の人に よく理解されている 「自分らしい」生き方が 出来ている
39.
過去の苦痛や恐怖 過去とつながりを断つ 過去の自分を拒否する 他人に自分が飲みこまれそうな恐怖 周りと心理的距離をとる 敵対することで自分を守る 自我同一性の拡散
40.
自我形成の混乱と精神病理 青年期に発症することが多い統合失調症 「自我形成」が病気理解のヒントになる 発病時の出来事を丁寧に聴きとることが大切 自我同一性の混乱と喪失が極度に達した時 「世界没落体験」のような状態にも陥る 幼児的な退行 未来への希望を失う 生活全般の緩慢化 無気力感が生じる 「自分とは何か」の 問うことを避ける 世間が望む人間像に軽蔑する 否定的なものに対して憧れを持つ
Editor's Notes
本能:~したい おっぱいほしい、うんちしたい 楽したい 楽していい点数とりたい 超自我:~しなければならない 学校に合格するためには勉強をしなければならない 学生は勉強をするものだ 自我:~しよう 勉強しないでいい点数をとれるわけないから、勉強しよう テレビを消す 防衛機制:ストレスがかかる場面(欲求不満、葛藤)でも、心の安定を図ろうとする動き 否認(試験はたいしたことないはずだ) 衝動のコントロール:イライラ、焦りから人に八つ当たりしない